#12 特集:日本(前半)「『鬼滅の刃』と参政党」 episode artwork

EPISODE · Sep 7, 2025 · 52 MIN

#12 特集:日本(前半)「『鬼滅の刃』と参政党」

from コンテンツ過剰接続 · host 私はこーへ / キムラ

今回は、特集「日本」と題しまして、現在映画が大ヒット公開中、今や国民的コンテンツに成長を遂げた『鬼滅の刃』、そして先の参院選で獲得議席数を大きく伸ばし、今日の日本の政局の行方を握ると言っても過言ではない新興政党・参政党について、それぞれの特徴や思想から見える共通点を探りながら、「日本」という国の特殊さや複雑さについて探っていきます。『鬼滅の刃』で炭治郎が所属する「鬼殺隊」。人喰い鬼を狩る力を有した剣士、そしてその剣士を支える者達が集まった政府非公認の組織である鬼殺隊は、物語を通して、人々の生活を守る、絶対的な「正義」の側として描かれます。その名のごとく鬼を殺す隊であるのだから、ごく自然のことでしょう。「参政党」に目を向けると、彼らは「日本の国益を守り、世界に大調和を生む」という理念、日本の利益や国民を優先する「日本人ファースト」という思想を掲げながら政治活動を行っています。「ここは日本なのだから、日本に住む日本人が最も尊重されるべきだ」というのも、額面通り受け取れば真っ当な言い分なわけですし、何より”政”治に”参”加する”党”というネーミングの分かりやすさには、大衆の興味関心を惹き付ける力があります。ここ数年間まさしく政治に参加することの正しさを訴え続けてきたリベラル左派のコマーシャルキャンペーンのスローガンを、ほとんどそのまま党名に冠するというアイデアは、非常に狡知に長けたものだと唸ってしまいます。「鬼殺隊」と「参政党」。両者ともそれぞれの目的意識が判然とした名前のもとに、前者の場合は読者、後者は有権者に対して、「わたしたちこそが正義であり、あいつらは敵である。だから必ず成敗しなければならない」と人々を扇動します。しかしどうでしょう。かつて、中島みゆきが「君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる」と歌っていたように、人は自分の愛するものや、それを失った復讐のためとあれば、いとも簡単に悪に成り変わることができます。貧困、他人への憎悪、嫉妬や妬み...によって、あっという間に自分が自分でなくなっていく。鬼舞辻無惨を討伐し、自分にとっての復讐が完了した炭治郎は、倒した敵の悪性に取り憑かれ、とうとう鬼と化してしまったわけです。そのような最悪の事態に陥る前に、あなたの頬を張り倒してくれる本当の友人や家族が、あなたの周りには居ますか?自信をもって「はい」と答えられる人はそう多くないはずです。人間同士の関係というものは、極めて不安定かつ繊細な糸のようなもので、誰かひとりが自らの利する方へと無理に手繰り寄せた途端、その糸はいとも容易くぷつんと切れてしまう。血のつながりがあろうがなかろうが、それは変わりません。炭治郎は、そして参政党は、本当に「正義」たりえているのか?彼らがいうところの「鬼」は、本当に「悪」なのか?何のために、何を犠牲にして、何を守りながら、何と戦おうとしているのか。そんなあらゆる立場の人々のことについて考え、思いを巡らすこと。あらゆる思想や言説が加速主義に突入している現在だからこそ、もう一度糸を弛ますこと。もしかしたら、あなたはもう既に鬼になってしまっているのかもしれません。今回はあなたにそのことに気づいてもらうための特集でもあります。ぜひとも、鬼になる前の、ありのままだった頃の自分の姿を、もう一度思い出してみませんか。※追記:収録日時点では続投の意思を表明していた石破首相が、8月7日の15時14分、辞任の意向を固めたという速報が入ってきました。ちょうどこの概要文を書いていた最中ということもあり、複雑な心境ではありますが、しかし「日本」について語ったこのポッドキャストを配信するには、この上なく絶好のタイミングです。我々二人はことごとく運やタイミングに恵まれていて、それだけでも、すごく実感をもって活動することができています。喋ったり、笑ったり、叫んだり、ワクワクします。全部新鮮です。どんな絶望にもまして、この楽しさこそが、我々がポッドキャストを録る理由なんだって、今、はっきり理解できました。

今回は、特集「日本」と題しまして、現在映画が大ヒット公開中、今や国民的コンテンツに成長を遂げた『鬼滅の刃』、そして先の参院選で獲得議席数を大きく伸ばし、今日の日本の政局の行方を握ると言っても過言ではない新興政党・参政党について、それぞれの特徴や思想から見える共通点を探りながら、「日本」という国の特殊さや複雑さについて探っていきます。『鬼滅の刃』で炭治郎が所属する「鬼殺隊」。人喰い鬼を狩る力を有した剣士、そしてその剣士を支える者達が集まった政府非公認の組織である鬼殺隊は、物語を通して、人々の生活を守る、絶対的な「正義」の側として描かれます。その名のごとく鬼を殺す隊であるのだから、ごく自然のことでしょう。「参政党」に目を向けると、彼らは「日本の国益を守り、世界に大調和を生む」という理念、日本の利益や国民を優先する「日本人ファースト」という思想を掲げながら政治活動を行っています。「ここは日本なのだから、日本に住む日本人が最も尊重されるべきだ」というのも、額面通り受け取れば真っ当な言い分なわけですし、何より”政”治に”参”加する”党”というネーミングの分かりやすさには、大衆の興味関心を惹き付ける力があります。ここ数年間まさしく政治に参加することの正しさを訴え続けてきたリベラル左派のコマーシャルキャンペーンのスローガンを、ほとんどそのまま党名に冠するというアイデアは、非常に狡知に長けたものだと唸ってしまいます。「鬼殺隊」と「参政党」。両者ともそれぞれの目的意識が判然とした名前のもとに、前者の場合は読者、後者は有権者に対して、「わたしたちこそが正義であり、あいつらは敵である。だから必ず成敗しなければならない」と人々を扇動します。しかしどうでしょう。かつて、中島みゆきが「君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる」と歌っていたように、人は自分の愛するものや、それを失った復讐のためとあれば、いとも簡単に悪に成り変わることができます。貧困、他人への憎悪、嫉妬や妬み...によって、あっという間に自分が自分でなくなっていく。鬼舞辻無惨を討伐し、自分にとっての復讐が完了した炭治郎は、倒した敵の悪性に取り憑かれ、とうとう鬼と化してしまったわけです。そのような最悪の事態に陥る前に、あなたの頬を張り倒してくれる本当の友人や家族が、あなたの周りには居ますか?自信をもって「はい」と答えられる人はそう多くないはずです。人間同士の関係というものは、極めて不安定かつ繊細な糸のようなもので、誰かひとりが自らの利する方へと無理に手繰り寄せた途端、その糸はいとも容易くぷつんと切れてしまう。血のつながりがあろうがなかろうが、それは変わりません。炭治郎は、そして参政党は、本当に「正義」たりえているのか?彼らがいうところの「鬼」は、本当に「悪」なのか?何のために、何を犠牲にして、何を守りながら、何と戦おうとしているのか。そんなあらゆる立場の人々のことについて考え、思いを巡らすこと。あらゆる思想や言説が加速主義に突入している現在だからこそ、もう一度糸を弛ますこと。もしかしたら、あなたはもう既に鬼になってしまっているのかもしれません。今回はあなたにそのことに気づいてもらうための特集でもあります。ぜひとも、鬼になる前の、ありのままだった頃の自分の姿を、もう一度思い出してみませんか。※追記:収録日時点では続投の意思を表明していた石破首相が、8月7日の15時14分、辞任の意向を固めたという速報が入ってきました。ちょうどこの概要文を書いていた最中ということもあり、複雑な心境ではありますが、しかし「日本」について語ったこのポッドキャストを配信するには、この上なく絶好のタイミングです。我々二人はことごとく運やタイミングに恵まれていて、それだけでも、すごく実感をもって活動することができています。喋ったり、笑ったり、叫んだり、ワクワクします。全部新鮮です。どんな絶望にもまして、この楽しさこそが、我々がポッドキャストを録る理由なんだって、今、はっきり理解できました。

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This episode is 52 minutes long.

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This episode was published on September 7, 2025.

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今回は、特集「日本」と題しまして、現在映画が大ヒット公開中、今や国民的コンテンツに成長を遂げた『鬼滅の刃』、そして先の参院選で獲得議席数を大きく伸ばし、今日の日本の政局の行方を握ると言っても過言ではない新興政党・参政党について、それぞれの特徴や思想から見える共通点を探りながら、「日本」という国の特殊さや複雑さについて探っていきます。『鬼滅の刃』で炭治郎が所属する「鬼殺隊」。人喰い鬼を狩る力を有した剣士、そしてその剣士を支える者達が集まった政府非公認の組織である鬼殺隊は、物語を通して、人々の生活を...

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