EPISODE · Feb 11, 2025 · 9 MIN
ボイスドラマ「Anniversary」前編
from ボイスドラマ〜Interior Dream · host Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム
「Anniversary」は、大学生活最後の春を迎えた二人が、偶然の出会いをきっかけに心を通わせていく物語です。卒業を間近に控えた彼女と彼、それぞれが未来に向けた夢や不安を抱えながらも、大切な「今」を紡いでいく姿を描きました。今回は、インテリアブランド「IROTTA CHIC」のきらめく世界を舞台に、二人が共有する特別な瞬間を綴っています。家具やアートに囲まれた空間が、彼女の心にどんな変化をもたらすのか——ぜひ、彼女の目線で楽しんでください。そして、最後に待ち受けるサプライズの瞬間、あなたも一緒に驚いていただけたら嬉しいです。【登場人物】・彼女(21歳)・・・女子大学4年生。モダンダンス部に所属。自主講演を中心として幅広く活動中。ダンスと同時に声優の勉強も独学で始め将来の道に悩んでいる。誕生日は3月(CV:桑木栄美里)・彼(21歳)・・・大学4年生。野生生物研究会。彼女とは彼女が通う女子大の大学祭で知り合った。月1回の野外観察と彼女の合宿が重なった。誕生日は彼女と同じく3月(CV:日比野正裕)【Story〜「Anniversary/IROTTA CHIC/前編」】<シーン1/コテージ>(SE〜森の小鳥ー冬の鳥/シジュウカラやヤマガラなど)(SE〜ドアを何度もノックする音)彼女: 鳥のさえずりしか聞こえない静かな森。 私たちのコテージ周辺に不審者出没の情報がとびこんできた。 ◾️BGM/houseparty-347242533.wav うそでしょ・・・ 冬眠から目覚めたクマじゃないの。 いや、そっちの方が怖いか。 私は、女子大の舞踊教育学コース4年生。 モダンダンス部の友だちと小旅行に来ている。 10月の自主公演、11月の大学祭と、大学生活最後の年を満喫した。 いまは卒業を来月に控えて友だちとの思い出作り。 こんなところに不審者? 私は震えながら、部屋の戸締りを確認する。 そういえば彼は? 確か、この近くでサークルの野外活動をしていたんじゃないかしら。 まさか、不審者って彼のことじゃ・・・ なわけないか。 私と同じ市内で理系の大学に通う、3年生。 彼と私はうちの大学祭で知り合った。<シーン2/大学祭〜フランクフルト屋台> 女子大の学祭名物、フランクフルト屋台。 私は給仕をしながらお客さんのリクエストでダンスを踊る。 なのに、そんな私には目もくれずに 夢中でフランクフルトを食べ続ける彼。 その食べっぷりが面白くてじっと覗き込んでしまった。 彼は、彼: 「僕の顔になにかついていますか?」彼女: とつぶやき、その言葉もツボにはまって 笑いが止まらなくなっちゃったんだ。 結局、笑い過ぎたお詫びに私から彼をお茶に誘い、 それからたま〜に連絡するようになって今に至る。 その彼も野生生物研究会の活動でこの森に来ているはずだ。 といっても、今年の1月以来彼の顔は見ていない。 就職先の研修やら卒業論文やらで忙しく走り回っている。 こんなときなのに、彼と最後に会った日のことを思い出してしまう。 あれは・・・ 初詣のあとに立ち寄ったインテリアショップ。<シーン3/インテリアショップ(IROTTA CHICコーナー)>(SE〜インテリアショップのガヤ) 奥に囲まれたコーナーへ彼が吸い込まれていった。彼: 「ちょっと、こっち来てよ」◾️BGM/after-all-347727614.wav彼女: 「なあに?」彼: 「なんか、このエリア、煌めいてないか」彼女: 「え?・・・わあ〜」彼女: そこは白とピンクを基調にした、プリンセス系のお部屋。 シャビーシックなピンクで彩られた壁紙とラグマット。 ラメを散りばめた白いダイニング、ソファ、ロッキングチェア、ベッド。彼女: 「まるでお城に住んでいる、お姫様のお部屋みたい」彼: 「はは、さすが声優を目指しているだけあって、表現力が豊か」彼女: 「眠っている間に異世界召喚されて、こんなお部屋で目覚めたい」彼: 「出たな、異世界召喚アニメフェチ」彼女: 「だってやっぱり憧れちゃうもん」彼: 「まあ、僕はこっちの部屋かな」彼女: 「うわ、楽しそう」彼: 「この巨大なホワイトタイガーのぬいぐるみと一緒に カラフルなソファで寝転びたいな」彼女: 「ふふ、あなたらしい」彼: 「ゴリラとかバイクのオブジェもあるんだよ(ぜ)」彼女: 「おもしろ〜い」彼: 「なんか、みんなキラキラしてるね」彼女: 「家具屋さんなのに楽しい」彼: 「お、この部屋もすごい」彼女: 「どれ?」彼: 「ほら」彼女: 「絵画?」彼: 「みたい。彼女: 「絵画だけど、全ての絵がキラキラしてる」彼: 「ホントだ」彼女: 「クリスタルかな」彼: 「しかも名画や風景から映画の1シーンまでいろんなのがある」彼女: 「うん」彼: 「この映画って、好きだったんじゃない?」彼女: 「あ・・・」彼女: 私の目の前に現れたのは、 『ティファニーで朝食を』のラストシーン。 黒いドレスのヘプバーンが早朝のニューヨークを歩いている。 しかも等身大のアート。 ドレスの部分にはラインストーンが散りばめられている。彼: 「遊び心満載だなあ。 ほら、バンクシーもあるよ」彼女: 彼はきらめくアートに囲まれて、テンションがMAXになっている。 私は、それよりもヘプバーンにもう釘付け。 ドレスの裾をひらめかせ、目の前でポーズをとる美しき妖精。 こんなアートが自分の部屋にあったら、 毎日がどんなに素敵になるだろう。 私は時間を忘れて、ヘプバーンの前で立ち尽くしていた。<シーン4/コテージ>(SE〜森の夜/フクロウなど)(SE〜部屋の電話のコール音)彼女: 不躾に鳴り響くコール音。 私は束の間の現実逃避から、現実世界へ呼び戻された。 (SE〜受話器をとる音)彼女: 「もしもし・・・」彼女: 電話は一緒に来ているモダンダンス部の仲間。 なんと、不審者が館内にいるかもしれないと告げて電話を切った。 不安と緊張のボルテージは一気に最高潮に達する。 と、そのとき・・・(SE〜ドアを激しく何度もノックする音)※以下何度も使用彼女: 「うそっ!?」彼女: 私は他人(ひと)から見たらおかしいほどに狼狽える。 ドアから一番離れたベッドに背中を押し付け、身構えた。 そこへ、友人の声で、 ”早く開けて!” ”急いでここを出るの!” という、焦って慌てた怒鳴り声が耳に飛び込んでくる。 け、警察! そうだ、警察に電話しなきゃ。 ”ねえ開けてよ!”彼女: 「待って、先に警察に電話するから」 ”それよりここを出なきゃ!”彼女: 友人の緊迫した声に気圧されて、思わず扉を開ける。(SE〜扉を開く音/と同時にクラッカーの音と歓声)全員: 「サプラ〜イズ!!」彼女: 「え?」彼女: 扉の向こうには、モダンダンス部の仲間たちが勢揃いしていた。(SE〜クラッカーの音と拍手・歓声)全員: 「ハッピーバースデー!!」彼女: 「あ・・・」■BGM〜「インテリアドリーム」彼女: すっかり忘れていた・・・ そうか、今日は私の誕生日・・・彼: 「誕生日おめでとう」彼女: 「え〜!?」彼女: 整列した仲間たちの後ろから現れたのは、ヘプバーン! 3か月前にインテリアショップで見たアートを抱えた彼だった。彼女: 「やだ・・・」彼: 「事情を話したら家具屋さんがここまで運んでくれたんだ」彼女: 「あ、ありがとう・・・」彼: 「ここから君のアパートまでは一緒にクルマで持っていこう」彼女: 「うん・・・」彼: 「新しい君の1年が最高の1年になりますように」彼女: 「もう・・・これ以上泣かせるようなこと言わないで」彼女: 頭の中が整理できないほど、あまりにドラマティックな演出で、 私の21歳のアニバーサリーが過ぎていった。(SE〜拍手と歓声)全員: 「おめでとう!!」
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「Anniversary」は、大学生活最後の春を迎えた二人が、偶然の出会いをきっかけに心を通わせていく物語です。卒業を間近に控えた彼女と彼、それぞれが未来に向けた夢や不安を抱えながらも、大切な「今」を紡いでいく姿を描きました。今回は、インテリアブランド「IROTTA CHIC」のきらめく世界を舞台に、二人が共有する特別な瞬間を綴っています。家具やアートに囲まれた空間が、彼女の心にどんな変化をもたらすのか——ぜひ、彼女の目線で楽しんでください。そして、最後に待ち受けるサプライズの瞬間、あなたも一緒に驚いていただけたら嬉しいです。【登場人物】・彼女(21歳)・・・女子大学4年生。モダンダンス部に所属。自主講演を中心として幅広く活動中。ダンスと同時に声優の勉強も独学で始め将来の道に悩んでいる。誕生日は3月(CV:桑木栄美里)・彼(21歳)・・・大学4年生。野生生物研究会。彼女とは彼女が通う女子大の大学祭で知り合った。月1回の野外観察と彼女の合宿が重なった。誕生日は彼女と同じく3月(CV:日比野正裕)【Story〜「Anniversary/IROTTA CHIC/前編」】<シーン1/コテージ>(SE〜森の小鳥ー冬の鳥/シジュウカラやヤマガラなど)(SE〜ドアを何度もノックする音)彼女: 鳥のさえずりしか聞こえない静かな森。 私たちのコテージ周辺に不審者出没の情報がとびこんできた。 ◾️BGM/houseparty-347242533.wav うそでしょ・・・ 冬眠から目覚めたクマじゃないの。 いや、そっちの方が怖いか。 私は、女子大の舞踊教育学コース4年生。 モダンダンス部の友だちと小旅行に来ている。 10月の自主公演、11月の大学祭と、大学生活最後の年を満喫した。 いまは卒業を来月に控えて友だちとの思い出作り。 こんなところに不審者? 私は震えながら、部屋の戸締りを確認する。 そういえば彼は? 確か、この近くでサークルの野外活動をしていたんじゃないかしら。 まさか、不審者って彼のことじゃ・・・ なわけないか。 私と同じ市内で理系の大学に通う、3年生。 彼と私はうちの大学祭で知り合った。<シーン2/大学祭〜フランクフルト屋台> 女子大の学祭名物、フランクフルト屋台。 私は給仕をしながらお客さんのリクエストでダンスを踊る。 なのに、そんな私には目もくれずに 夢中でフランクフルトを食べ続ける彼。 その食べっぷりが面白くてじっと覗き込んでしまった。 彼は、彼: 「僕の顔になにかついていますか?」彼女: とつぶやき、その言葉もツボにはまって 笑いが止まらなくなっちゃったんだ。 結局、笑い過ぎたお詫びに私から彼をお茶に誘い、 それからたま〜に連絡するようになって今に至る。 その彼も野生生物研究会の活動でこの森に来ているはずだ。 といっても、今年の1月以来彼の顔は見ていない。 就職先の研修やら卒業論文やらで忙しく走り回っている。 こんなときなのに、彼と最後に会った日のことを思い出してしまう。 あれは・・・ 初詣のあとに立ち寄ったインテリアショップ。<シーン3/インテリアショップ(IROTTA CHICコーナー)>(SE〜インテリアショップのガヤ) 奥に囲まれたコーナーへ彼が吸い込まれていった。彼: 「ちょっと、こっち来てよ」◾️BGM/after-all-347727614.wav彼女: 「なあに?」彼: 「なんか、このエリア、煌めいてないか」彼女: 「え?・・・わあ〜」彼女: そこは白とピンクを基調にした、プリンセス系のお部屋。 シャビーシックなピンクで彩られた壁紙とラグマット。 ラメを散りばめた白いダイニング、ソファ、ロッキングチェア、ベッド。彼女: 「まるでお城に住んでいる、お姫様のお部屋みたい」彼: 「はは、さすが声優を目指しているだけあって、表現力が豊か」彼女: 「眠っている間に異世界召喚されて、こんなお部屋で目覚めたい」彼: 「出たな、異世界召喚アニメフェチ」彼女: 「だってやっぱり憧れちゃうもん」彼: 「まあ、僕はこっちの部屋かな」彼女: 「うわ、楽しそう」彼: 「この巨大なホワイトタイガーのぬいぐるみと一緒に カラフルなソファで寝転びたいな」彼女: 「ふふ、あなたらしい」彼: 「ゴリラとかバイクのオブジェもあるんだよ(ぜ)」彼女: 「おもしろ〜い」彼: 「なんか、みんなキラキラしてるね」彼女: 「家具屋さんなのに楽しい」彼: 「お、この部屋もすごい」彼女: 「どれ?」彼: 「ほら」彼女: 「絵画?」彼: 「みたい。彼女: 「絵画だけど、全ての絵がキラキラしてる」彼: 「ホントだ」彼女: 「クリスタルかな」彼: 「しかも名画や風景から映画の1シーンまでいろんなのがある」彼女: 「うん」彼: 「この映画って、好きだったんじゃない?」彼女: 「あ・・・」彼女: 私の目の前に現れたのは、 『ティファニーで朝食を』のラストシーン。 黒いドレスのヘプバーンが早朝のニューヨークを歩いている。 しかも等身大のアート。 ドレスの部分にはラインストーンが散りばめられている。彼: 「遊び心満載だなあ。 ほら、バンクシーもあるよ」彼女: 彼はきらめくアートに囲まれて、テンションがMAXになっている。 私は、それよりもヘプバーンにもう釘付け。 ドレスの裾をひらめかせ、目の前でポーズをとる美しき妖精。 こんなアートが自分の部屋にあったら、 毎日がどんなに素敵になるだろう。 私は時間を忘れて、ヘプバーンの前で立ち尽くしていた。<シーン4/コテージ>(SE〜森の夜/フクロウなど)(SE〜部屋の電話のコール音)彼女: 不躾に鳴り響くコール音。 私は束の間の現実逃避から、現実世界へ呼び戻された。 (SE〜受話器をとる音)彼女: 「もしもし・・・」彼女: 電話は一緒に来ているモダンダンス部の仲間。 なんと、不審者が館内にいるかもしれないと告げて電話を切った。 不安と緊張のボルテージは一気に最高潮に達する。 と、そのとき・・・(SE〜ドアを激しく何度もノックする音)※以下何度も使用彼女: 「うそっ!?」彼女: 私は他人(ひと)から見たらおかしいほどに狼狽える。 ドアから一番離れたベッドに背中を押し付け、身構えた。 そこへ、友人の声で、 ”早く開けて!” ”急いでここを出るの!” という、焦って慌てた怒鳴り声が耳に飛び込んでくる。 け、警察! そうだ、警察に電話しなきゃ。 ”ねえ開けてよ!”彼女: 「待って、先に警察に電話するから」 ”それよりここを出なきゃ!”彼女: 友人の緊迫した声に気圧されて、思わず扉を開ける。(SE〜扉を開く音/と同時にクラッカーの音と歓声)全員: 「サプラ〜イズ!!」彼女: 「え?」彼女: 扉の向こうには、モダンダンス部の仲間たちが勢揃いしていた。(SE〜クラッカーの音と拍手・歓声)全員: 「ハッピーバースデー!!」彼女: 「あ・・・」■BGM〜「インテリアドリーム」彼女: すっかり忘れていた・・・ そうか、今日は私の誕生日・・・彼: 「誕生日おめでとう」彼女: 「え〜!?」彼女: 整列した仲間たちの後ろから現れたのは、ヘプバーン! 3か月前にインテリアショップで見たアートを抱えた彼だった。彼女: 「やだ・・・」彼: 「事情を話したら家具屋さんがここまで運んでくれたんだ」彼女: 「あ、ありがとう・・・」彼: 「ここから君のアパートまでは一緒にクルマで持っていこう」彼女: 「うん・・・」彼: 「新しい君の1年が最高の1年になりますように」彼女: 「もう・・・これ以上泣かせるようなこと言わないで」彼女: 頭の中が整理できないほど、あまりにドラマティックな演出で、 私の21歳のアニバーサリーが過ぎていった。(SE〜拍手と歓声)全員: 「おめでとう!!」
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ボイスドラマ「Anniversary」前編
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