尿管鏡下砕石術(URS)を急ぐと感染リスク上昇? episode artwork

EPISODE · May 26, 2026 · 16 MIN

尿管鏡下砕石術(URS)を急ぐと感染リスク上昇?

from ER/ICU Radio · host deepER

Optimal duration between drainage for obstructing renal or ureteral stones associated with infection and ureteroscopic lithotripsy: a randomized controlled trialWorld Journal of Urology (2026) 44:227尿路結石による閉塞と感染を伴う症例に対し、緊急ドレナージ(ステント留置または経皮的腎瘻造設)を実施した後、根治的な尿管鏡下砕石術(URS)を行うまでの最適な待機期間を検討することを目的としたランダム化比較試験である。2023年から2024年にかけて、閉塞性腎盂腎炎を呈した成人患者96名を、ドレナージ後7日で手術を行う「早期群(44名)」と、14〜21日で手術を行う「遅延群(52名)」に割り付けて比較した。主要評価項目である術後の感染性合併症の発生率は、早期群で56.8%に達し、遅延群の30.8%と比較して有意に高かった。多変量解析の結果、早期介入は感染性合併症の独立したリスク因子(オッズ比 2.96)であることが示された。一方で、待機期間中の予期せぬ受診率は、ステントに関連する症状などの影響で遅延群の方が有意に高かった。最終的な結石消失率や術後の入院期間については、両群間で有意な差は認められなかった。結論として、早期の介入は感染再燃のリスクを顕著に高めるため、ドレナージ後14〜21日の待機期間を置くことが推奨される。内的妥当性本研究はランダム化比較試験(RCT)のデザインを採用しており、コンピューター生成による無作為化や密封封筒を用いた割り付けの隠蔽、さらにアウトカム評価者の盲検化が厳格に行われている点は、バイアスを抑制する上で高く評価できる。事前にサンプルサイズ計算も行われており、主要評価項目を検証するための統計的検出力が確保されている。しかし、単一施設での実施であるため、症例数に限りがあり、敗血症のようなより重症な合併症の頻度を比較するには検出力が不足している可能性がある。また、外科医自身を盲検化できないという手術研究に不可欠な制限が存在する。追跡期間が術後4週間に限定されているため、より長期的な合併症や結石再発への影響については評価できていない。外的妥当性結石性腎盂腎炎という臨床的に緊急性が高く、かつ根治手術のタイミングに議論がある領域において、直接比較を行った点は実臨床への貢献度が大きい。大半の症例(93.8%)がステントによるドレナージを受けていたため、ステント管理が主流の施設においては一般化しやすい知見である。一方で、エジプトの単一の三次医療センターでの結果であり、抗生剤の使用プロトコルや医療資源、患者の背景(糖尿病や耐性菌の保有率など)が異なる他の国や地域に、そのまま結果を適用できるかは慎重な検討が必要である。また、経皮的腎瘻造設が優先されるような異なる診療慣習を持つ環境では、待機期間による影響が本研究の結果と異なる可能性がある。

Optimal duration between drainage for obstructing renal or ureteral stones associated with infection and ureteroscopic lithotripsy: a randomized controlled trialWorld Journal of Urology (2026) 44:227尿路結石による閉塞と感染を伴う症例に対し、緊急ドレナージ(ステント留置または経皮的腎瘻造設)を実施した後、根治的な尿管鏡下砕石術(URS)を行うまでの最適な待機期間を検討することを目的としたランダム化比較試験である。2023年から2024年にかけて、閉塞性腎盂腎炎を呈した成人患者96名を、ドレナージ後7日で手術を行う「早期群(44名)」と、14〜21日で手術を行う「遅延群(52名)」に割り付けて比較した。主要評価項目である術後の感染性合併症の発生率は、早期群で56.8%に達し、遅延群の30.8%と比較して有意に高かった。多変量解析の結果、早期介入は感染性合併症の独立したリスク因子(オッズ比 2.96)であることが示された。一方で、待機期間中の予期せぬ受診率は、ステントに関連する症状などの影響で遅延群の方が有意に高かった。最終的な結石消失率や術後の入院期間については、両群間で有意な差は認められなかった。結論として、早期の介入は感染再燃のリスクを顕著に高めるため、ドレナージ後14〜21日の待機期間を置くことが推奨される。内的妥当性本研究はランダム化比較試験(RCT)のデザインを採用しており、コンピューター生成による無作為化や密封封筒を用いた割り付けの隠蔽、さらにアウトカム評価者の盲検化が厳格に行われている点は、バイアスを抑制する上で高く評価できる。事前にサンプルサイズ計算も行われており、主要評価項目を検証するための統計的検出力が確保されている。しかし、単一施設での実施であるため、症例数に限りがあり、敗血症のようなより重症な合併症の頻度を比較するには検出力が不足している可能性がある。また、外科医自身を盲検化できないという手術研究に不可欠な制限が存在する。追跡期間が術後4週間に限定されているため、より長期的な合併症や結石再発への影響については評価できていない。外的妥当性結石性腎盂腎炎という臨床的に緊急性が高く、かつ根治手術のタイミングに議論がある領域において、直接比較を行った点は実臨床への貢献度が大きい。大半の症例(93.8%)がステントによるドレナージを受けていたため、ステント管理が主流の施設においては一般化しやすい知見である。一方で、エジプトの単一の三次医療センターでの結果であり、抗生剤の使用プロトコルや医療資源、患者の背景(糖尿病や耐性菌の保有率など)が異なる他の国や地域に、そのまま結果を適用できるかは慎重な検討が必要である。また、経皮的腎瘻造設が優先されるような異なる診療慣習を持つ環境では、待機期間による影響が本研究の結果と異なる可能性がある。

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尿管鏡下砕石術(URS)を急ぐと感染リスク上昇?

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This episode was published on May 26, 2026.

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