ビジネス達人の教え

PODCAST · business

ビジネス達人の教え

日本のビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーションスキル、そして相手を動かす力が必要です。 この番組では、実際のビジネス経験に基づき、実践的な方法で、成功するためのスキルを向上させ、どんな問題に対しても適切なソリューションを提供するためのヒントをご紹介します。

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    セールスの9原則 パート1

    顧客に一生懸命説明しているのに、なぜ商談が前に進まないのでしょうか。多くの場合、問題は商品力ではなく、顧客が『この人は本当に自分たちの課題を理解している』と感じられていないことにあります。本記事では、営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づき、日本の法人営業やマネジメントの現場で信頼を築くための実践ポイントを解説します。 なぜ営業では、商品説明よりも『誠実な関心』が信頼を生むのか? 営業の現場では、つい自社製品の機能、価格、導入実績、競合優位性を語りたくなります。しかし、東京の法人営業でも、日本企業の稟議プロセスでも、外資系企業の購買会議でも、顧客が最初に見ているのは『この人は本当に自分たちの課題に関心を持っているのか』という点です。 営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づけば、信頼の出発点は、相手に対する誠実な関心です。これは表面的な笑顔や雑談ではありません。相手の事業環境、決裁者の不安、現場の負担、導入後に求められる成果まで理解しようとする姿勢です。 セールスパーソンが売上目標やクロージングに気を取られ過ぎると、顧客はすぐにそれを感じ取ります。一方で、顧客の成功に集中し、顧客が本当に望む結果を一緒に考える営業は、単なる販売担当者ではなく、信頼できるビジネスパートナーとして見られます。 ミニまとめ:営業で最初に売るべきものは商品ではなく、相手の成功に本気で向き合う姿勢です。誠実な関心は、長期的な信頼とリピートビジネスの土台になります。 なぜ『セールストーク』よりも、相手の関心に合わせた対話が成果につながるのか? 多くの営業担当者は『もっと上手なセールストークを身につけたい』と考えます。しかし、実際の商談で成果を左右するのは、話し方の巧みさよりも、相手が関心を持っているテーマに会話を合わせられるかどうかです。 顧客は、自分に関係のない説明を長く聞かされることを望んでいません。関心があるのは、自社の課題がどう解決されるのか、社内の合意形成がどう進むのか、導入によってどのような成果が期待できるのかという点です。だからこそ、営業は『話す技術』だけでなく、『関心を発見する質問力』を磨く必要があります。 たとえば、『今回の検討で最も重視されている成果は何ですか』『現場の方々が一番困っていることは何ですか』『決裁プロセスで懸念されそうな点はありますか』といった質問は、顧客の関心を明確にします。相手の関心が見えれば、提案内容も自然に相手中心になります。 ミニまとめ:優れた営業は、用意した説明を話し切る人ではありません。顧客の関心を引き出し、その関心に沿って会話を組み立てる人です。 なぜ良い聞き手になることが、購買動機を見つける最短ルートなのか? 良い聞き手になるとは、ただ静かにうなずくことではありません。相手が自分の考えを整理し、本音を話しやすくなるように、問いかけ、受け止め、深掘りすることです。 顧客が十分に話せる環境をつくると、表面的なニーズだけでなく、価値観、優先順位、社内政治、予算の制約、決裁者の不安、導入後の成功条件まで見えてきます。これは提案書だけでは得られない情報です。特に日本企業では、公式な会議で語られない懸念が、実際の意思決定を大きく左右することがあります。 セールスは短距離走ではなく、顧客のバイイングジャーニーに伴走するマラソンです。一度の商談で合意に至らなくても、丁寧に聞き続ける営業は、顧客の記憶に残ります。そしてタイミングが来たとき、『この人に相談しよう』と思ってもらえる存在になります。 ミニまとめ:傾聴は受け身の行為ではなく、購買動機を発見する能動的な営業スキルです。顧客に十分話してもらうことで、提案の精度と信頼度が高まります。 どうすれば顧客の『強い欲求』を自然に引き出せるのか? 営業の目的は、相手に無理に買わせることではありません。顧客自身が『これは自分たちに必要だ』『今、行動すべきだ』と納得できるように支援することです。デール・カーネギーの原則でいう『強い欲求を起こさせる』とは、押し込み型の説得ではなく、顧客の内側にある本当の願望を明確にすることです。 そのためには、ソクラテス的な質問が有効です。『この問題が半年続いた場合、どのような影響が出ますか』『理想の状態に近づくために、最初に変えるべきことは何ですか』『この取り組みが成功したとき、誰にどのようなメリットがありますか』と問いかけることで、顧客は自分自身の言葉で必要性を語り始めます。 人は他人から押し付けられた結論には抵抗しますが、自分でたどり着いた結論には行動しやすくなります。営業担当者の役割は、顧客の不安を軽視せず、決断の恐怖を乗り越えられるように支えることです。そこに、トラステッドアドバイザーとしての価値があります。 ミニまとめ:強い欲求は、説得によって押し込むものではなく、良い質問によって顧客自身の中から引き出すものです。 なぜ原則を『知っている』だけでは営業成果につながらないのか? 多くのビジネスパーソンは、人間関係の基本を知っています。相手に関心を持つこと、相手の話を聞くこと、相手の立場で考えること。ところが、知っていることと、商談の場で実践できていることの間には大きな差があります。 デール・カーネギーの原則が長く世界中で活用されてきた理由は、単なる理論ではなく、日々の行動として実践できるからです。法人営業、リーダーシップ、プレゼンテーション、顧客対応のどの場面でも、相手を尊重し、相手の関心に合わせ、相手が自分で納得できるように支援する姿勢は、信頼を生みます。 売れる営業ほど、テクニックだけに頼りません。顧客フォーカスのバリューセリングを徹底し、相手の成功に貢献することを自分の成功につなげています。これこそが、長期的なウィンウィンの関係を築く営業の本質です。 ミニまとめ:営業原則は暗記するものではなく、商談ごとに実践するものです。実践の積み重ねが、信頼、紹介、継続取引につながります。 営業で成果を出すために必要なのは、派手な話術や強引なクロージングではありません。顧客に誠実な関心を寄せ、相手の関心に合わせて対話し、深く聞き、顧客自身の中にある強い欲求を引き出すことです。これらの原則を日々の商談で実践できる営業は、価格比較だけで選ばれる存在から、信頼される相談相手へと進化します。 Key Takeaways ・顧客は商品説明の量よりも、自分たちの課題に対する誠実な関心を重視する。 ・質問と傾聴によって、顧客の関心、購買動機、決裁上の不安が見えてくる。 ・強い欲求は押し付けるものではなく、顧客自身が納得するプロセスを支援して引き出すもの。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    話始める前に聴き手の心をつかむ話し始める前に、聴き手の期待はすでに決まっている

    ビジネスプレゼンで成果を出したいのに、なぜか聴き手の反応が薄い。 内容は準備したはずなのに、冒頭から場の空気をつかめない。 そんな悩みを持つリーダー、営業担当者、マネージャーは少なくありません。 実は、聴き手はあなたが最初の一言を発する前から、すでにあなたを見ています。 立ち上がる瞬間、歩き方、姿勢、表情、沈黙の使い方。 これらすべてが、言葉より先にメッセージを発しています。 営業研修とプレゼンテーション研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づけば、聴き手との信頼関係は、言葉だけではなく、態度、誠実さ、自信、そして相手への敬意から生まれます。 つまり、プレゼンは話し始めてから始まるのではありません。 聴き手の視線があなたに向いた瞬間から、すでに始まっているのです。 なぜ話す前の数秒がプレゼン全体を左右するのか? 1993年1月31日、パセデナ。 マイケル・ジャクソンがスーパーボウルのステージに登場した瞬間を思い出してください。 スモークの中から突然現れ、右を向いてポーズを決め、そのまま1分以上も微動だにしませんでした。 その後、左を向き、サングラスを外し、さらに沈黙のポーズを続けました。 観衆は約10万人。 言葉を一切発していないにもかかわらず、会場の期待感は一気に高まりました。 もちろん、ビジネスプレゼンで1分以上沈黙する必要はありません。 しかし、この例が示しているのは、ノンバーバルコミュニケーションの圧倒的な力です。 日本企業の役員会議、外資系企業の提案プレゼン、東京の法人営業の商談、社内の決裁プロセスを左右する説明の場でも、聴き手は話の中身に入る前に、プレゼンターの自信と信頼性を感じ取っています。 姿勢が落ち着いているか。 目線が泳いでいないか。 焦って話し始めていないか。 その数秒が、聴き手の「この人の話を聞く価値がありそうだ」という判断に影響します。 【ミニまとめ】 プレゼンの第一印象は、言葉の前に決まります。立ち方、歩き方、表情、沈黙の使い方が、聴き手の期待値を形づくります。 聴き手はあなたの何を見ているのか? 多くのビジネスパーソンは、プレゼン準備というと資料、構成、話す内容に集中します。 もちろん、それらは重要です。 しかし、聴き手はスライドだけを見ているわけではありません。 あなた自身を見ています。 あるプレゼンテーショントレーニングで、受講者が自分の登壇映像を確認した時のことです。 動画を一時停止し、静止画に映る自分の立ち姿を見ただけで、「自信がありそうに見えるかどうかは一目瞭然ですね」と気づきました。 これは非常に重要な学びです。 私たちは、自分が何を話すかには敏感ですが、自分がどう見えているかには意外と鈍感です。 腕の位置、足の置き方、肩の力、顔の表情、視線の方向。 これらはすべて、聴き手に向けて無言のメッセージを送っています。 デール・カーネギーのコミュニケーション原則では、相手に関心を持ち、相手を尊重し、信頼を築くことが重視されます。 プレゼンにおけるノンバーバルメッセージも同じです。 落ち着いた姿勢は、「私はこの場を大切にしています」という敬意を伝えます。 安定した目線は、「皆さんとつながる準備ができています」という姿勢を示します。 焦らない間は、「この内容には価値があります」という自信を伝えます。 【ミニまとめ】 聴き手は話の内容だけでなく、プレゼンターの存在感を見ています。ノンバーバルな態度は、信頼、敬意、自信を伝える重要な要素です。 どうすれば話す前に期待感を高められるのか? ビジネスの場で、マイケル・ジャクソンのような演出をする必要はありません。 しかし、聴き手の期待感を高めるために応用できるポイントはあります。 まず、指名されて立ち上がる瞬間を意識します。 聴き手は、あなたが席を立つ時から見ています。 急いで立ち上がり、資料を抱え、うつむいたまま前に出ると、無意識のうちに不安や焦りが伝わります。 反対に、しっかり立ち上がり、落ち着いて歩き、マイクや演台の前に立ち、すぐに話し始めず、会場を見渡す。 この一連の動きだけで、聴き手は「この人は準備ができている」と感じます。 次に、拍手や場の空気が落ち着くまで待つことです。 多くの人は緊張のあまり、まだ聴き手の準備が整っていないのに話し始めてしまいます。 しかし、そこで少し間を取ることで、自分の呼吸も整い、聴き手の注意も集まります。 自分では「少し長すぎるかな」と感じるくらいの間でも、聴き手にとっては自然に見えることが多いものです。 沈黙は空白ではありません。 上手に使えば、期待感を高める力になります。 【ミニまとめ】 話す前の動作を丁寧にすることで、聴き手の期待感は高まります。立ち上がる、歩く、止まる、見渡す、間を取る。この流れがプレゼンの土台を作ります。 プレゼンの冒頭は何から始めるべきか? 場を整えたら、次に重要なのはオープニングです。 せっかく間を取り、聴き手の注意を集めたなら、最初の言葉は印象的である必要があります。 弱い始め方は、たとえば「本日はお忙しい中ありがとうございます。では早速ですが……」のように、ありきたりで記憶に残らないものです。 もちろん礼儀は大切ですが、聴き手の集中をつかむには、冒頭にもう一段の工夫が必要です。 効果的なオープニングには、いくつかの型があります。 引用から始める。 統計から始める。 意外な事実から始める。 短い物語から始める。 聴き手が日々感じている課題を言語化する。 特にビジネスプレゼンでは、「自分ごと化」が重要です。 たとえば、営業チーム向けなら「なぜ優れた提案でも、最初の3分で失注の流れが決まってしまうのでしょうか」と始める。 管理職向けなら「部下は、上司が話し始める前から、その話を信じるかどうかを判断しています」と始める。 経営層向けなら「決裁者は、資料の細部を見る前に、提案者の信頼性を見ています」と始める。 このように、聴き手の頭の中にすぐ映像が浮かぶ始まりにすると、プレゼン全体への集中度が高まります。 【ミニまとめ】 プレゼンの冒頭は、引用、統計、事実、物語、または聴き手の課題から始めると効果的です。最初の一言で「聞く価値がある」と感じてもらうことが重要です。 練習はなぜプレゼンの余裕を生むのか? 本番で自然に堂々と見える人は、ただ才能があるわけではありません。 多くの場合、事前に練習を重ねています。 練習をすると、余分な言葉が削られます。 動きが整理されます。 呼吸が安定します。 そして何より、心に余裕が生まれます。 この余裕こそ、聴き手に伝わる自信の正体です。 練習不足のプレゼンターは、内容を思い出すことに意識を奪われます。 その結果、目線が下がり、早口になり、場を見る余裕がなくなります。 一方、十分に練習したプレゼンターは、聴き手の反応を見る余裕があります。 相手の表情に合わせて間を取り、言葉の強弱を調整し、必要に応じて補足できます。 これは営業、リーダーシップ、社内説明、採用面接、投資家向け説明、研修登壇など、あらゆるビジネス場面で通用します。 デール・カーネギーの原則に照らせば、プレゼンの目的は一方的に情報を伝えることではありません。 聴き手とつながり、相手の行動や考えに前向きな影響を与えることです。 そのためには、準備と練習によって、自分中心の不安から、聴き手中心の意識へ移行する必要があります。 【ミニまとめ】 練習は暗記のためだけではありません。余分なものを削り、心の余裕を生み、聴き手に集中するための準備です。 ノンバーバルメッセージはパーソナルブランドになるのか? 答えは、なります。 ビジネスの場では、私たちは常に評価されています。 それは肩書きや実績だけではありません。 会議での座り方、発言前の表情、プレゼン時の姿勢、質問を受けた時の態度。 こうした日々のふるまいが、パーソナルブランドを形づくります。 「落ち着いている人」 「信頼できる人」 「準備ができている人」 「相手を尊重する人」 「聞く価値のある話をする人」 こうした印象は、一度のプレゼンだけでなく、継続的なノンバーバルメッセージの積み重ねで作られます。 だからこそ、話し始める前の自分を意識することは、単なるプレゼン技術ではありません。 リーダーとしての信頼形成であり、営業担当者としての説得力であり、マネージャーとしての影響力でもあります。 聴き手とつながるプレゼンは、言葉だけで生まれるものではありません。 姿勢、間、視線、表情、準備、そして相手を大切にする気持ちから生まれます。 【ミニまとめ】 ノンバーバルメッセージは、あなたのパーソナルブランドを形成します。話す前の姿勢と態度が、信頼されるビジネスパーソンとしての印象を作ります。 Key Takeaways プレゼンは、最初の一言の前から始まっている。立ち上がり方、歩き方、姿勢、間が聴き手の期待値を左右する。 効果的な冒頭には、引用、統計、事実、物語、または聴き手の課題を使い、すぐに「聞く価値」を示すことが重要。 練習によって余裕が生まれ、ノンバーバルメッセージが整い、聴き手とより深くつながることができる。 About the Author デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    リーダーに求められるコミュニケーションの極意

    チームが動かない。優秀なメンバーが去っていく。採用に1年・40人以上の面接を費やしても、また同じ悩みが繰り返される——。この問題の根本には、リーダーのコミュニケーション力が深く関わっています。では、どうすれば変えられるのでしょうか? なぜ「優秀なプレーヤー」がリーダーとして行き詰まるのか? スポーツの世界では、現役時代に目立った成績を残さなかった選手が、名監督・名コーチとして輝くことは珍しくありません。ビジネスの現場でも、同じことが起きています。個人として卓越した成果を上げてきた方が、チームをまとめるリーダーとしては必ずしも力を発揮できるわけではないのです。 変化の激しい現代の日本企業・外資系企業において、リーダーの人格やコミュニケーションスタイルが原因で、チームメンバーが離職したり、心身の不調から休職するケースは増加しています。組織心理学の観点からも、上司との関係性はエンゲージメントと定着率に直結する最大の要因とされています。 【セクションまとめ】リーダーの資質は「個人の能力」より「チームとの関わり方」で問われる時代になっています。   採用コストの現実——なぜ今、エンゲージメントが最重要課題なのか? ある日本企業では、1名の採用を決定するために40名以上を面接し、約1年の期間と数百時間の人件費を投じたといいます。複数の面接担当者がシステムへのレポート入力を行い、社内レビューミーティングを繰り返す。さらに採用後にはオンボーディングトレーニングや社内システムの整備も必要です。 これほどのコストをかけて採用した人財が、リーダーのコミュニケーションひとつで離れてしまうとしたら——。メンバーのエンゲージメント向上は、今やコスト削減と直結する経営課題です。 【セクションまとめ】採用・定着コストの高騰が、リーダーのコミュニケーション力を「経営戦略」として位置づける理由です。   リーダーのコミュニケーションを高める方法①——共感:メンバーの立場に立つとはどういうことか? 営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づき、コミュニケーション向上の第一歩は「共感」から始まります。 リーダーは、かつて自分もチームメンバーと同じ年齢・同じキャリアステージにいたことを、ふと忘れてしまいがちです。しかし、誰のキャリアも傷ひとつなく完璧だったわけではありません。失敗を重ねながら、自分自身を育ててきたはずです。 メンバーと対話するとき、あえて自分の失敗談や苦労した経験を話してみてください。「私もこんな失敗をした」という言葉は、相手が自分の悩みを打ち明けやすくする最良の鍵になります。メンバーが心を開くと、アドバイスが素直に受け入れられ、アウトプットにも明らかな変化が生まれます。 傾聴も同様です。相手が話しているときは最後まで耳を傾け、チャレンジを後押しする。デール・カーネギーが説いてきた「人を動かす」哲学の核心は、まさにここにあります。「最大の失敗は成功しないことではない。挑戦をしない事です。」——失敗を許容できるリーダーこそ、チームの深い信頼を得られるのです。 【セクションまとめ】共感と傾聴は、心理的安全性を高め、チームのパフォーマンスと定着率を同時に向上させます。   リーダーのコミュニケーションを高める方法②——非言語サインを読む:言葉の奥にある本音を捉えるには? 忙しいリーダーほど、「結論・結果を最短で得たい」という思考に陥りがちです。しかしメンバーは、結果だけでなく、そこに至るプロセスの思いも受け止めてほしいと感じています。 非言語コミュニケーション研究では、人間のメッセージの55〜93%は表情・姿勢・声のトーンなど言語以外で伝わるとされています(メラビアンの法則)。チームメンバーが言葉では「わかりました」と言いながら、眉をひそめたり体をこわばらせていたとしたら——それは「賛成できない」「納得していない」という非言語のサインです。 リーダーはゆっくりと、注意深く、メンバーの言葉の外にあるパターンを読み取る習慣を持ちましょう。否定的な反応に気づいた瞬間、ダメージコントロールができます。言葉だけでなく、目と心でメンバーを見る——これが、日本のビジネス現場でも特に重要な、繊細なコミュニケーション力です。 【セクションまとめ】非言語サインを読む力は、誤解や対立を未然に防ぎ、チームの心理的安全性と信頼関係を深めます。   まとめ——コミュニケーションは「内側の心」の反映。意識すれば、必ず変えられる コミュニケーションは、意識することで変えられるスキルです。リーダーにとって今は、多くのことへの配慮が求められる難しい時代です。しかし視点を変えれば、人間の本質——共感・傾聴・調和——が最も価値を持つ、素晴らしい時代とも言えます。 デール・カーネギーの教えは、100年以上にわたって世界中のリーダーたちにこの真実を伝え続けてきました。この真心の輪を、あなたのチームから世界へとつなげていきましょう。   【重要ポイント まとめ】 共感と自己開示:自分の失敗談を話すことで、メンバーが悩みを打ち明けやすくなり、チームの心理的安全性と生産性が向上する。 非言語サインを読む:言葉だけでなく表情・姿勢・ボディランゲージを観察し、メンバーの本音を早期にキャッチしてダメージコントロールに活かす。 失敗を許容する文化:挑戦を奨励し失敗を受け入れるリーダーが、メンバーの信頼・エンゲージメント・定着率を最大化する。     デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    組織変革の中で生きるセールスの皆様へ

    トップの交代、組織統合、吸収合併、人事異動。こうした変化が起こるたびに、現場のセールスはお客様対応を続けながら、社内の新しい方針や決裁プロセスにも適応しなければなりません。デール・カーネギーの原則に基づき、本記事では、組織変革の只中でも営業成果と顧客信頼を守るために、セールスパーソンが何に集中すべきかを実践的に整理します。 なぜ組織変革はセールスに大きな影響を与えるのでしょうか? 組織統合や再編、人事異動によってトップが変わると、方針、優先順位、評価基準、報告の流れ、決裁プロセスまで一気に変わることがあります。セールスにとってこれは、単に上司が変わるという話ではなく、日々の営業活動の前提条件そのものが変わることを意味します。 日本企業でも外資系企業でも、ようやく新体制に慣れたと思ったら、1年後にまた別の方針に切り替わることは珍しくありません。東京の法人営業の現場でも、現場はお客様に向き合い続けたい一方で、社内事情に何度も適応を迫られます。 つまり、組織変革がセールスに重くのしかかるのは、お客様への価値提供を止められないまま、社内の変化にも同時対応しなければならないからです。 ミニサマリー: 組織変革がセールスに大きな影響を与えるのは、戦略だけでなく、日々の営業実務、報告、承認、評価の前提まで変えてしまうからです。 なぜ組織の変化はお客様のための時間を奪ってしまうのでしょうか? 本来、セールスはお客様の課題に向き合い、信頼関係を深め、商談を前に進めることに時間を使いたいものです。しかし組織変革が起こると、内向きの仕事が急増します。新たな会議、新しい報告書、フォーム入力、進捗管理、体制変更に関する打ち合わせなどが増え、現場の時間が細切れになっていきます。 さらに、部下を持つ方であれば、新体制に不安を感じるメンバーの気持ちにも配慮する必要があります。自分自身も変化に対応しながら、周囲の心理的安全性まで支えることになり、精神的な負担は決して小さくありません。 デール・カーネギーの原則が重視するのは、人間関係の質です。組織変革によって顧客とのコミュニケーション時間が削られると、売上機会だけでなく、信頼の積み重ねや長期的な関係構築にも影響が及びます。 ミニサマリー: 組織変革の局面では、会議・報告・調整業務が増え、お客様に向き合う時間が削られます。失われるのは時間だけでなく、信頼構築の機会でもあります。 組織変革の中で、どうすれば時間の主導権を取り戻せるのでしょうか? このようなときこそ、タイムマネジメントが重要になります。デール・カーネギーの考え方では、時間管理を妨げる要因には外的要因と内的要因があります。組織変革は典型的な外的要因です。だからこそ、単に気合いで乗り切ろうとするのではなく、計画的に時間を設計する必要があります。 特に重要なのは、目の前に降ってくる緊急タスクに流される前に、重要ではあるが緊急ではない仕事のための時間を先に確保することです。たとえば、顧客との関係構築、提案準備、先回りした段取り、戦略的な見直しは、まさに成果を生む第二象限の仕事です。ここに時間を確保することで、結果として一日の余白が増え、顧客対応の質も上がります。 毎日すべてを完璧にこなせなくても構いません。最も重要なことを1つでも2つでも先に進めるだけで、心の平安と仕事の手応えは大きく変わります。 ミニサマリー: 時間の主導権を取り戻すには、緊急案件に追われる前に、計画・準備・関係構築といった重要業務の時間を先に確保することが鍵です。 なぜ効率化より先に、自分を整えることが大切なのでしょうか? 忙しいと、多くの人は「まず効率を上げて、空いた時間で休もう」と考えがちです。しかし現実には、その空いた時間にまた仕事を入れてしまい、結果として疲弊してしまうことが少なくありません。むしろ先に睡眠や休息を確保し、自分を整えるほうが、長期的には集中力も判断力も高まり、仕事全体の効率が上がります。 セールスは、感情労働の側面が強い仕事です。表情、声のトーン、相手への関心、反応の速さ、粘り強さ。こうした要素は、体力や心の余裕に大きく左右されます。疲れ切った状態では忙しく動けたとしても、相手に良い影響を与える営業にはなりにくいのです。 だからこそ、睡眠、休息、ストレス軽減、軽い運動などは贅沢ではなく、営業成果を支える土台です。たとえある日うまく時間をコントロールできなかったとしても、自分を責めすぎず、翌日からまた立て直せば大丈夫です。 ミニサマリー: 自分を整えることは甘えではなく、営業成果の土台です。休息と回復があってこそ、集中力・対人力・継続力が高まります。 限られた時間を、どのようなお客様に使うべきなのでしょうか? 営業の現場では、すべてのお客様が同じ重みを持つわけではありません。大きく分けると、決して買ってくれない方、いずれ買ってくれる方、そして今すぐ買ってくれる方がいます。もちろん、どなたも大切なお客様です。しかし、私たちの時間には限りがあります。 だからこそ大切なのが、Win-Winなお客様に時間を投資するという視点です。Win-Winなお客様とは、単に成約確率が高い方ではありません。信頼関係が築け、コミュニケーションがスムーズで、お互いに価値を感じながら長くお付き合いできる方のことです。 一方で、タイミングが合わない、波長が合わない、必要以上に時間と感情を消耗するお客様もいます。特に組織変革のような負荷が高い時期には、そのようなお客様対応はより大きなコストになります。資産家の方々がよく語るように、お金はまた生み出せても、時間は取り戻せません。時間の価値まで含めて考えることが、成熟したセールスの判断です。 ミニサマリー: 限られた時間は、売上だけでなく信頼と相互価値が生まれるWin-Winなお客様に重点配分することが重要です。 組織が変わり続ける中で、セールスは何を軸に進めばよいのでしょうか? 組織は変わっても、セールスの本質は変わりません。お客様に価値を届け、信頼を築き、長期的な関係を育てることです。そのためには、社内変化に振り回されすぎず、自分の時間の使い方、自分のコンディション、そして誰にエネルギーを注ぐかを主体的に選ぶ必要があります。 これは、相手に真の関心を寄せ、信頼を築き、Win-Winの関係を育てるというデール・カーネギーの原則とも深く一致しています。組織の安定が揺らぐ時期でも、自分の優先順位が定まっていれば、営業活動には一貫性が生まれます。 時間を守り、心身を整え、本当に向き合うべきお客様に集中する。その積み重ねが、良い対話を生み、信頼を深め、さらに良い成果へとつながっていきます。組織変革の最中でも、この好循環は自ら生み出すことができます。 ミニサマリー: 組織が変わっても、営業の軸はお客様への価値提供です。時間・体調・顧客選択を主体的に整えることで、変化の中でも成果の好循環をつくれます。 要点まとめ 組織変革がセールスに与える最大の影響は、お客様に向き合う時間が減り、社内対応で消耗しやすくなることです。 対応策は、重要業務の時間確保、自分を整える習慣、そしてWin-Winなお客様への集中です。 デール・カーネギーの原則に基づけば、変化の中でも信頼関係と優先順位を守ることが、長期的成果につながります。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    日本のプレ禅テーション

    冒頭で長く話したのに、相手が何も覚えていなかった。そんな経験はないでしょうか。日本企業でも外資系企業でも、会議、営業提案、社内説明、決裁プレゼンの現場で本当に求められているのは、「たくさん話す力」ではありません。必要なのは、相手の心に残る言葉を厳選し、間を活かして届ける力です。営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づけば、人は情報量の多さではなく、意味づけされた印象によって動きます。では、なぜ短い言葉ほど強く届くのでしょうか。 なぜ短い言葉のほうが、プレゼンで強く伝わるのでしょうか? 日本語には、少ない言葉で深い意味を伝える力があります。日本では「行間を読む」という文化が根づいており、言葉にされていない意図や感情をくみ取る力が、ビジネスの場面でも自然に働いています。だからこそ、説明を重ねすぎるよりも、厳選した言葉を静かに置くほうが、相手の記憶に残ることがあります。 これは単なる話し方の技術ではありません。心理学的にも、人は情報が多すぎると重要な点を判断しにくくなります。認知負荷が高まると、内容は理解しにくくなり、結果として「結局何が言いたかったのか分からない」という状態になりがちです。東京の法人営業や経営層への提案でも、伝える内容を絞った人のほうが、要点が明確で信頼できると受け取られやすいのです。 デール・カーネギーのコミュニケーション原則でも、相手の立場で考え、相手にとって重要な一点を明確にすることが重視されています。短い言葉にまとめることは、話し手の努力不足ではなく、相手への敬意です。 ミニまとめ:短い言葉は情報を減らすためではなく、相手に本質を届けるために使います。 なぜ「たくさん話す人」より「余白を残す人」が印象に残るのでしょうか? 多くを語る人は、一見すると知識が豊富で説得力があるように見えるかもしれません。しかし実際には、話しすぎることで論点がぼやけ、聴き手の中で優先順位が崩れてしまうことが少なくありません。特に日本企業の会議や決裁プロセスでは、結論の明確さと、相手に考える余地を残す表現のほうが受け入れられやすい場面があります。 言葉を削る作業は、断捨離に似ています。本当に必要なメッセージだけを残し、それ以外をそぎ落とす。これは難しい作業ですが、その分だけ残った言葉には強さが宿ります。流れるようによどみなく話すことよりも、選び抜いた一言のほうが、相手の感情に触れ、長く残ることがあるのです。 組織心理の観点でも、余白は相手の内省を促します。説明されすぎた内容より、自分で意味を補完したメッセージのほうが、納得感が高まり、行動にもつながりやすくなります。 ミニまとめ:余白を残す話し方は、相手を置き去りにするのではなく、相手を参加者に変える話し方です。 間や話すスピードは、なぜ言葉以上の影響力を持つのでしょうか? プレゼンの印象は、言葉だけで決まりません。落ち着いた表情、自然な態度、聴き手との視線のつながり、空気の一体感といったノンバーバルな要素が、実は非常に大きな意味を持っています。ゆっくり話す人には、余裕、誠実さ、思慮深さが感じられます。 反対に、弾丸のように話し続けると、情報量は多くても、聴き手は味わう時間を持てません。理解する前に次の情報が来るため、印象が浅くなります。プレゼンテーション、営業、リーダーシップのどの場面でも、間を使える人は影響力を持ちます。外資系企業の英語プレゼンでも、日本語の社内説明でも、この原理は同じです。 デール・カーネギーの研修でも、話し方の技術は単なる発声法ではなく、相手に安心感と信頼感を与える人格の表現として扱われます。間を取ることは、沈黙ではなく、価値を浸透させる時間なのです。 ミニまとめ:間は空白ではなく、相手の心に意味を定着させるための時間です。 営業やリーダーシップでも、短い言葉は本当に有効なのでしょうか? 有効です。むしろ営業やマネジメントの現場ほど効果的です。饒舌な営業担当者が、必ずしも信頼されるとは限りません。お客様は「よく話す人」よりも、「こちらのことを考え、必要なことだけを丁寧に話す人」に安心感を持ちます。東京の法人営業でも、決裁者が知りたいのは情報の洪水ではなく、判断に必要な核心です。 リーダーシップでも同じです。部下やチームに影響を与える人は、長い説明で押し切るのではなく、価値観や方向性を端的に語ります。その一言に一貫性と真心があるからこそ、人は自然とついていきます。組織の中で支持されるリーダーは、雄弁さよりも、誠実さと明瞭さを備えています。 これはまさに、グローバルに実証されてきたデール・カーネギーのリーダーシップ原則そのものです。相手に重要感を与え、自分本位ではなく相手本位で伝えるとき、言葉は短くても大きな影響を持ちます。 ミニまとめ:営業でも管理職でも、相手に響くのは量の多い説明ではなく、真心のある核心です。 では、心に残るプレゼンをするには何を意識すればいいのでしょうか? まず意識したいのは、「全部伝える」ではなく「何を持ち帰ってほしいか」を決めることです。聴き手が会議後、商談後、発表後に一つだけ覚えていてくれるとしたら何か。その一点を起点に話を組み立てると、プレゼンは格段に強くなります。 次に、そのメッセージを最短の言葉で言えるように磨くことです。そして、急がずに伝えることです。短い言葉、落ち着いた表情、ゆっくりした話し方、効果的な間。この組み合わせが、聞き手に安心感と余韻を与えます。 さらに、日本のビジネス文化では、言葉の中身だけでなく、その姿勢そのものが評価されます。丁寧に言葉を選ぶ姿は、相手への敬意として伝わります。だからこそ、厳選した言葉は単なる技法ではなく、信頼構築の手段なのです。 ミニまとめ:心に残るプレゼンは、要点の明確化、言葉の厳選、そして真心ある届け方で決まります。   プレゼンの目的は、話し切ることではなく、相手に価値ある何かを持ち帰ってもらうことです。多くを語るより、厳選した言葉を真心で届けるほうが、人の記憶にも感情にも深く残ります。日本の「行間」を大切にする文化、そしてデール・カーネギーの相手本位の原則を組み合わせれば、あなたのプレゼンは、単なる説明から、信頼と影響力を生むコミュニケーションへと変わっていきます。   短い言葉は、情報不足ではなく、本質を際立たせるための戦略です。 間と落ち着きは、言葉以上に信頼感と影響力を伝えます。 相手に何を持ち帰ってほしいかを明確にすると、プレゼンの質は大きく向上します。   グレッグ・ストーリー博士は、日本の意思決定研究で博士号を取得し、デール・カーネギー・トレーニング東京の代表、ならびにグリフィス大学の非常勤教授を務めています。デール・カーネギーの「One Carnegie Award」を2018年と2021年に受賞し、2012年にはグリフィス大学ビジネススクールよりOutstanding Alumnus Awardを受賞しました。デール・カーネギーのマスタートレーナーとして、リーダーシップ、コミュニケーション、セールス、プレゼンテーション分野の各種プログラムをグローバルに提供しています。 著書には、ベストセラーである『Japan Business Mastery』『Japan Sales Mastery』『Japan Presentations Mastery』をはじめ、『Japan Leadership Mastery』『How to Stop Wasting Money on Training』などがあります。日本語版書籍としては、『ザ営業』『プレゼンの達人』『トレーニングでお金を無駄にするのはやめましょう』『現代版「人を動かす」リーダー』などがあります。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    クローズせずにセールスがうまくいく方法

    セールスの現場では、「案件をクローズする」という言葉がごく自然に使われています。しかし、その言葉の前提を少し見直すだけで、商談の進め方も、お客様との関係性も、大きく変わることがあります。 デール・カーネギーの原則に基づく、世界的なセールス・リーダーシップ研修の考え方では、「クローズ」ではなく「コミットメント」という捉え方が有効です。セールスを一方的に契約を締める行為ではなく、双方が未来に向けて約束を交わすプロセスとして捉えることで、信頼が深まり、長く続くビジネスパートナーシップにつながります。 なぜ「クローズ」より「コミットメント」が大切なのでしょうか? 「案件をクローズする」という表現は一般的ですが、主語がセールスパーソン側に置かれやすい言葉です。つまり、契約プロセスを終えること自体が目的化しやすく、セールスパーソンの都合や成果に視点が寄りやすくなります。 一方で「コミットメント」という言葉には、セールスパーソンとクライアントの双方が主語になる感覚があります。お互いが納得し、一緒に仕事を進め、成果をつくっていくことに合意するという意味合いが含まれます。セールス活動を、自分たち目線で契約を取り切るための活動ではなく、お互いが幸せになるための約束を交わす活動に変えていくのです。 これは、日本企業の稟議文化や、外資系企業を含む法人営業の決裁プロセスにおいて特に重要です。東京の法人営業の現場でも、商品スペックだけで判断されることは少なく、「この人となら一緒に進められるか」「導入後も安心できるか」という信頼の要素が強く問われています。 ミニサマリー 「クローズ」から「コミットメント」へ発想を変えることで、セールスは売り手主導の活動ではなく、信頼に基づく共同意思決定へと変わります。 コミットメントを得る前に、セールスパーソンはどのような姿勢で臨むべきでしょうか? セールスパーソンが行うべきことは、「買ってください」「この商品は良いですよ」「おすすめです」と一方的に伝えることではありません。クライアントが本当に欲しいものを共につくり、自分たちがどのように役に立てるのかを明確に伝え、双方向のパートナーシップとしてのコミットメントを得ることです。 そのためには、良い質問が欠かせません。お客様の主要な関心事を把握し、何に悩み、何を実現したいのかを理解し、さらに購入に至る個人的な動機まで掘り下げていきます。この「個人的な購買動機」を理解していることが、他のセールスパーソンとの差別化になります。 デール・カーネギーの原則でも、人は自分のことを理解し、尊重し、関心を持ってくれる相手に心を開くと考えます。お客様は情報だけで意思決定するのではありません。その商品やサービスが、自分の目標、安心、立場、未来像にどうつながるかを実感したときに、前へ進もうとします。 ミニサマリー コミットメントを得る前に重要なのは、表面的なニーズだけでなく、お客様の深い関心や個人的な購買動機まで理解することです。 なぜ説明がうまい人や話し上手な人が、必ずしも一番売れるわけではないのでしょうか? スペックや機能の説明が完璧なセールスパーソンが、必ずしも最も売れるとは限りません。話し方が上手で、よどみなくプレゼンできる人が、常にトップセールスになるわけでもありません。 なぜなら、商品説明や機能比較のような一方向の情報提供は、AIでもかなり担える時代になってきているからです。これからのセールスパーソンに求められる価値は、情報を伝えることそのものよりも、「この人なら信頼できる」と感じてもらえることにあります。 クライアントは、売ったら終わりではなく、その後も自分に何らかの価値や安心を届けてくれる人から買いたいのです。「この人は、今後も自分の仕事や人生に光を灯してくれる存在だ」と潜在的に感じてもらえるかどうかが重要です。複雑な意思決定や社内調整が伴う法人営業では、こうした信頼は情緒的な要素ではなく、成果に直結する営業資産です。 ミニサマリー 最も売れるセールスパーソンは、説明が上手な人ではなく、お客様に継続的な安心と信頼を感じさせる人です。 では、どのようにコミットメントへ導けばよいのでしょうか? クライアントバイイングジャーニーの最後には、双方のコミットメントにつながる問いかけが必要です。ここで大切なのは、相手を追い込むことではなく、お客様にとって自然な次の一歩を取りやすくすることです。 ここからは、クライアントがコミットメントを受け入れやすくなる6つの問いかけの方法を見ていきましょう。 1. 直接要請するときは、どのように尋ねればよいのでしょうか? やんわりと「次のステップに進んでも大丈夫でしょうか」とお聴きする方法です。私たちはお客様の問題解決のパートナーになろうとしているのですから、穏やかに、仲間意識を持って問いかけることが大切です。 ただし、クライアントがまだ迷っている段階でこれを口にすると、急に距離を感じさせてしまうことがあります。これまで築いてきた信頼を損なわないためにも、相手の状況や心理状態をしっかり把握したうえで問いかける必要があります。 ミニサマリー 直接要請は、信頼関係が十分に育っているときには有効ですが、タイミングを誤ると逆効果になります。 2. なぜ二者択一の提案は効果的なのでしょうか? お客様に2つの選択肢を提示し、どちらを選んでも前進になる形にする方法です。たとえば、「お支払いは一括と分割のどちらが良いでしょうか」「納期は今月中と来月のどちらがよろしいでしょうか」とお聴きします。 この方法の良いところは、押しつけがましさを感じさせにくい点です。買うか買わないかという重い問いではなく、どう前に進むかという実務的な問いに変わるため、お客様の心理的負担が軽くなります。 ミニサマリー 二者択一の提案は、圧迫感を与えずに、お客様を自然に前進する選択へ導きやすい方法です。 3. なぜ小さい事柄の決断を仰ぐことが有効なのでしょうか? クライアントに、いきなり大きな決断を求める必要はありません。購入に関連する小さな決断を一つずつ進めることで、自然に次の段階へ進むことができます。 たとえば、「領収書は必要ですか」「決済はクレジットにされますか」「ご請求書の宛名はどなた宛てがよろしいでしょうか」といった質問です。これによって、お客様に購入の意思があるのか、あるいはまだ何か障害が残っているのかを見極めることができます。 大切なのは、勝手に話を進めていると受け取られないことです。あくまでも、お客様の準備状況を丁寧に確認する姿勢が必要です。 ミニサマリー 小さな意思決定を確認することで、お客様の本当の準備状況や、残っている障害が見えやすくなります。 4. 次の段階を提示することには、どんな意味があるのでしょうか? 購入後に起きることを先に想像していただき、その先の意思決定を尋ねる方法です。たとえば、「ご購入後の最初のフォローアップ点検は、来期と再来期のどちらに設定するのがよろしいでしょうか」といった問いかけです。 この方法は、お客様の意識を「買うかどうか」だけでなく、「導入後にどう活用し、どんな価値を得るか」という未来へ向けます。未来の姿が具体的に見えるほど、人は意思決定しやすくなります。 ミニサマリー 購入後の次の段階を具体化することで、お客様は導入後の成功をイメージしやすくなり、意思決定が前向きになります。 5. 特典はどのように伝えるのが誠実なのでしょうか? キャンペーン、期間限定割引、初回限定価格、料金改定前の案内など、期限付きでお客様が利益を得られる情報を伝える方法です。 たとえば、「来月から料金改定が予定されています」「今月中はキャンペーン価格が適用されます」といった情報は、本当に購入を検討しているクライアントにとって背中を押す材料になります。 ただし、目的は微妙なプレッシャーをかけることではありません。あくまでも、お客様の利益につながる情報を誠実に伝えることが重要です。その浮いたお金で何ができるかまで一緒に楽しく話せれば、お客様の中で未来のビジョンがより鮮明になります。 ミニサマリー 特典は、圧力としてではなく、お客様の利益になる情報として誠実に伝えることで効果を発揮します。 6. お客様が決めきれないときは、どうすればよいのでしょうか? クライアントが最終決定を下せずに止まっているときは、購入する理由と購入しない理由を、あえて両方見える化する方法があります。紙やホワイトボードの中央に線を引き、右側に購入する理由、左側に購入しない理由を並べていきます。 このとき、ネガティブな点を出すのは良くないのではないかと思われるかもしれません。しかし、ポジティブな要素だけでなく、ネガティブな要素も隠さず共有することは、むしろ信頼につながります。お客様の立場でありのままを見つめ、判断材料をすべて出し切るセールスパーソンには、長期的に信頼が積み上がっていきます。 ミニサマリー 決めきれない場面では、メリットと懸念点を両方可視化することで、かえって信頼が高まり、納得感のある判断につながります。 コミットメント型セールスの理想的な着地点とは何でしょうか? 本来理想なのは、私たちが無理に導かなくても、クライアントの方から自然に「この先に進むにはどうしたらよいですか」「クレジットカードは使えますか」「請求は2回に分けられますか」「請求書は○○宛てでお願いします」と言ってくださる状態です。 それは、お客様が押し切られて決めたのではなく、信頼と納得の中で次の一歩を選んでいる証拠です。セールスがプレッシャーではなく、相手の成功を支える仕事へと変わっていきます。 セールス組織を率いる立場の方にとっても、この考え方は大きな意味があります。関係性の質が上がり、継続率が高まり、セールスパーソン自身の仕事の幸福度も高まるからです。売り込む仕事ではなく、共に未来をつくる仕事としてセールスを再定義できるのです。 ミニサマリー 理想のセールスは、無理にクローズすることではなく、お客様が自然に次の一歩を望む状態をつくることです。 重要なポイント ·       「クローズ」ではなく「コミットメント」と捉えることで、信頼と長期的な関係性を築きやすくなります。 ·       優れたセールスパーソンは、商品説明だけでなく、お客様の個人的な購買動機や不安まで理解しています。 ·       コミットメントを得る問いかけは、契約を迫るものではなく、双方にとって自然で前向きな次の一歩を支えるものです。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    自分で自分を「整える」ということ

    変化が激しい時代、リーダーほど「踏ん張る」ことで自分を保とうとします。しかし実際には、頑張るほど心が消耗し、反応的になり、どこか"自分らしさ"を失ってしまうことも少なくありません。 「自分を整える」とは、外側の状況に振り回されず、内側の状態を自分で調律できることです。 デール・カーネギーの原則に基づき、「自分を先に満たす」ことがなぜ利己ではなく、信頼されるリーダーシップにつながるのかを解説します。 Q:なぜ今、「自分を整える」ことが重要なのでしょうか? A:組織の空気やエネルギーが急激に変わるとき(方針転換、体制変更、予算圧縮など)、リーダーの状態は周囲に増幅して伝わります。リーダー自身が不安定だと、意思決定・言葉・表情に揺れが出て、メンバーは無意識に不安になります。 「自分を整える」とは、自分の内側で安定を生み出せる状態です。賞賛、評価、コントロール、結果だけに頼らず、どんな状況でも落ち着いて進める"自己基盤"を持つこと。これが周囲の安心感となり、思考の質と協働の質を引き上げます。 ミニサマリー:不確実な時代ほど、リーダーの内側の安定が組織の安心感をつくります。 Q:「自分を先に満たす」とは、わがままではないのですか? A:「先に満たす」は、甘えではなく"自己調律"です。自分の価値を外部の評価で証明し続けるのではなく、自分自身が自分を認め、信じられる状態をつくることです。 感謝や自己承認を通じて内側のエネルギー(勇気・元気・やる気)を自家発電できるようになると、他者からエネルギーを"もらう"必要が減ります。結果として、相手を材料にせず、相手を大切にできる余裕が生まれます。 ミニサマリー:先に満たすとは、外部承認に依存しない自己基盤を整え、見返りなく与えられる状態をつくることです。 Q:満たされないまま与え続けると、何が起きるのでしょうか? A:献身的で"良い人"に見えても、人が集まらないリーダーがいます。理由は、与える行為の裏側が取引化しやすいからです。たとえば「与えている自分は素晴らしい」「だから認められるべき」という条件付きの自己価値が強いと、言葉は優しくても、相手は無意識に圧を感じます。 この状態では、相手の賞賛や従順さが"充電"の材料になりやすく、関係性が消耗します。日本企業でも外資系企業でも、根回しや決裁プロセスが必要な場面ほど、こうした微細な違和感が信頼と影響力に直結します。 ミニサマリー:満たされないままのギブは、無意識に見返りを求めやすく、信頼を下げてしまいます。 Q:なぜ「満たされているリーダー」は魅力的なのでしょうか? A:満たされているリーダーは、周囲にとって"心の支え"になります。感情的な返礼を求めず、そこにいるだけで安心感を生む存在です。 その結果、メンバーは萎縮ではなく自発性で動けます。「この人がいるから大丈夫」と感じられると、普段以上の力が出るのです。 具体的には、満たされているリーダーは次のように振る舞いやすくなります。 ·       相手を承認しても、自分の承認を求めない。 ·       反対意見や批判に動揺しにくい。 ·       焦り(時計)ではなく、方向性(羅針盤)を語れる。 ·       メンバーが力を発揮できる心理的安全性をつくる。 ミニサマリー:満たされているリーダーは、安心感と方向性を提供し、メンバーの自発性と力を引き出します。 Q:日常で「気(エネルギー)」を整えるには、何をすれば良いですか? A:自己規律とは、厳しく締めることではなく、日々"整える習慣"を持つことです。以下は、硬くならずに自己基盤を強化する実践です。 1)自己承認を「事実」で積み上げる 今日の自分の貢献を1つ、事実として書き出します(例:難しい対話を避けずに行った、境界線を守った、意思決定を先延ばしにしなかった)。 外部の賞賛に依存しない自信が育つと、態度が安定します。 ミニサマリー:自己承認を習慣化すると、賞賛に頼らない落ち着きが育ちます。 2)感謝を「ポジティブ思考」ではなく回復装置として使う 感謝は現実逃避ではありません。「今、わずかでも機能しているものは何か?」を見つけることで、視野と余裕が戻ります。 その余裕が、勇気・元気・やる気につながります。 ミニサマリー:感謝は回復のスイッチ。リーダーの余裕を取り戻します。 3)「見返りゼロのギブ」をする前に、意図を点検する 助ける前に問いかけます。「相手のために与えるのか/必要とされたいから与えるのか」。後者なら、まず自分を満たす(休む、整理する、自分を認める)ことが先です。 見返りを求めないギブは、信頼を積み上げます。 ミニサマリー:ギブの意図を点検すると、関係性が健全になり、信頼が増えます。 4)時計ではなく、羅針盤で語る 時計で動くリーダーは焦りが伝わりやすく、空気も硬くなります。羅針盤で語るリーダーは、方向性と意味を示し、人が「行きたい未来」を描けます。 完璧さよりも、"整っていること"が求められます。 ミニサマリー:焦りより方向性。意味を示すと、人は自発的に集まります。 Q:デール・カーネギーの原則と、どうつながりますか? A:デール・カーネギーの原則は、相手への敬意、共感、誠実な承認を通じて影響力を高めるものです。自己基盤が整うと、それらが"テクニック"ではなく自然な姿勢として表れます。 内側が満たされているからこそ、相手に関心を向け、誠実に評価し、相手の立場で考えることが無理なくできます。結果として、リーダーシップが「演じるもの」ではなく「にじみ出るもの」になります。 ミニサマリー:自己基盤が整うほど、カーネギーの原則は自然に体現でき、影響力が本物になります。 まとめ 自分で自分を整えられるリーダーは、安心感と方向性を生み出します。自分を先に満たすことで、他者からエネルギーを奪わずに与えられるようになり、信頼と人望が集まります。 要点 ·       「整える」とは、外側に左右されず内側を調律する自己基盤を持つこと。 ·       満たされないギブは取引化しやすい。満たされたギブは信頼を積む。 ·       感謝と自己承認で"内側のエネルギー"を自家発電すると、魅力的なリーダーになる。 ·       デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    122 人を動かすのは、あなたが語るストーリー

    プレゼンの内容は正しいのに、なぜか人が動かない――その原因は「論理」ではなく「感情の接続」にあることが多いです。 事実は理解を生みますが、行動を生むのはストーリーです。合意形成や意思決定のスピードが求められるビジネスの現場ほど、ストーリーの力が効いてきます。 ここでは、リーダーシップ、営業、社内提案の場で影響力を高めるストーリーテリングの使い方を、デール・カーネギーの人間関係づくりの原則ともつなげて整理します。 なぜビジネスでは「事実」より「ストーリー」が人を動かすのか? 人はスライドを覚えるのではなく、「瞬間」を覚えます。 ストーリーは状況を映像のように想像させ、緊張や葛藤を共有させ、結末への期待を生みます。結果として注意が高まり、理解が深まり、記憶に残りやすくなります。 また、日本企業のように関係者が多く稟議的に合意を積み上げる場では、ストーリーが「意味の共通化」に役立ちます。「顧客」「品質」「現場負荷」「リスク」などへの影響を具体化できるからです。 ミニサマリー:ストーリーは情報を"人間の現実"に変換し、記憶と合意と行動を生みやすくします。 他人のストーリーを引用してもいいのか? はい。ただし、誠実に、戦略的に使うことが条件です。 書籍、動画、ポッドキャスト、著名人のエピソードなど「借りるストーリー」は、場の空気を一つにしやすく、冒頭で注意を引くのに効果的です。 ビジネスの場で信頼を保ちながら使うポイントは次の通りです。 ·       聴き手の現実(業界、役割、制約、プレッシャー)と合うものを選ぶ。 ·       結論を明確にする:聴き手に何を変えてほしいのか? ·       出典を示し、誇張しない。信頼そのものがメッセージになる。 ミニサマリー:借りるストーリーは強力ですが、適合性・明確さ・信頼の維持が欠かせません。 影響力が「本物」になるのはいつか? それは、自分自身のストーリーを、正直な感情とともに語るときです。 「自分には語れることがない」と感じる方は多いですが、あなたにとって当たり前の経験が、他者にとっては勇気や示唆になることがあります。人は"特別さ"より"真実味"を求めています。 デール・カーネギーの考え方でも、相手は技巧より誠実さに反応します。完璧な構成よりも、経験から滲み出る真意が、聴き手との信頼をつくります。 ミニサマリー:最も伝わるのは自分の経験です。誠実さがつながりを生み、つながりが影響力になります。 「ストーリーがない」と感じるとき、どう見つければいいか? ドラマチックな出来事は不要です。必要なのは「ストーリーの貯金(ストーリーバンク)」です。 日常の仕事から、次のような"小さな変化の瞬間"を集めてください。 ·       顧客、リーダーシップ、自分自身について気づいた瞬間 ·       失敗やヒヤリハットがプロセスを変えた経験 ·       関係者の本音や懸念が見えた会話 ·       不安、悔しさ、誇り、安心など感情が動いた場面と理由 週に5分の習慣として、次を行うと枯渇しません。 ·       その週の「変化の瞬間」を1つ書く。 ·       背景 → 課題 → 転機 → 学び、で要約する。 ·       価値をラベル化する(リスク低減、スピード、品質、信頼、売上)。 ミニサマリー:ストーリーは日常にあります。小さな瞬間を集める習慣が、語れる材料を増やします。 大げさにならずに、ビジネスで通用する語り方は? 必要なのは演技ではなく「明確さ」と「感情の正直さ」です。 役員会、提案、営業でも使いやすい基本形は次の通りです。 ·       背景:どこで、何が重要だったか? ·       課題:何が起き、何が不確実だったか? ·       転機:何に気づき、何を決め、何を変えたか? ·       学び:今、何を原則として適用すべきか? ·       次の一手:聴き手に求める行動は何か? さらに日本の現場では、結論を先に置き、その根拠としてストーリーを使うと意思決定に優しくなります。結論 → 背景 → エピソード → 示唆 → 次の一手、の流れです。 ミニサマリー:ビジネスの語りは短く、構造的で、目的が明確。感情はメッセージを強めるために使います。 まとめ 情報だけでなく「感動ごと手渡す」意識を持つと、メッセージは記憶に残り、影響力は本物になります。 重要ポイント ·       ストーリーは感情の接続を生み、注意・記憶・合意形成を促進する。 ·       借りるストーリーは適合性と明確さ、出典と誠実さで信頼を守る。 ·       最強の影響力は自分の経験。ストーリーバンクを作り、行動につなげる。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp  

  9. 121

    121 立つ場所が、判断を変える

    役割が上がるほど、会議や資料が増え、現場から離れやすくなります。ところが変化が速く、正解が一つではない時代ほど、その「距離」が判断を鈍らせ、手戻りを増やす原因になります。解決策はシンプルです。現場(現実が起きている場所)とつながり続けることです。 Q:なぜ「距離」がリーダーの判断を変えてしまうのか? 組織が成長すると、リーダーの仕事は「自分で動かす」から「判断し、方向を示す」へ自然に移行します。これは健全な変化です。一方で、数字や資料、報告だけに依存すると、不確実性や違和感、人の感情、現場の工夫といった"立体情報"が抜け落ちます。 その結果、問題の本質ではなく表面に反応したり、現場では実行不能な"机上最適"を選んだり、気づくのが遅れて大きく修正することになりがちです。 ミニまとめ:距離が生むのは情報不足だけではなく、「何に気づくか」の偏りです。 Q:ここでいう「現場」とは、どこを指すのか? 現場とは、業務の最前線だけではありません。人が日々、何に迷い、何を工夫し、どこで躓いているのか――その"空気"が集まる場所です。日本企業・外資系企業を問わず、稟議・決裁プロセス、部門間の引き継ぎ、顧客接点、品質の兆しなど、早期シグナルは現場に現れます。 例えば、現場は次のような場所にもあります。 顧客接点(サポート、営業現場、レビュー、クレーム) 意思決定の詰まり(稟議、承認、部門間調整) 品質・安全の兆し(手戻り、ヒヤリハット、再発) チームの空気(表情、沈黙、声のトーン、遠慮) ミニまとめ:現場は「事実」と「感情」が交わる場所であり、問題の兆しが早く出ます。 Q:現場とつながると、判断のスピードと質がなぜ上がるのか? 現場とつながるリーダーは、状況を早い段階で立体的に捉えられます。数字が動く前に兆しを拾い、原因と症状を切り分け、現実の制約条件を踏まえた判断ができるからです。結果として、修正や手戻りが減り、意思決定の質が上がります。 現場との接点があると、次のことが起きやすくなります。 指標に出る前の違和感に気づける 原因と症状を混同しにくくなる 本当に詰まっているポイントを優先できる 現場で実行可能な判断になりやすい ミニまとめ:現場との接点は、判断を「推測」から「確かな確信」へ近づけます。 Q:それはマイクロマネジメントにならないのか? 意図を間違えなければ、マイクロマネジメントではありません。目的は管理や指示ではなく、「現実を感じ取ること」と「信頼をつくること」です。挨拶、短い会話、雑談の中には、資料では得られない知恵や違和感、まだ言葉になっていないアイデアが含まれています。 大切なのは、「監査しに来た」のではなく「理解しに来た」という姿勢です。その姿勢が、現場の声を上げやすくし、主体性を引き出します。 ミニまとめ:近づくことと抱え込むことは別です。現場接点は「理解のため」に持ちます。 Q:忙しいリーダーでもできる、具体的な現場接点のつくり方は? すべてを自分で抱える必要はありません。完全に距離を置かないことが重要です。役割と時間に合わせて、意図的な接点を選びましょう。 1)毎日のミニ接点(5〜10分) 物理的またはオンラインで短く回り、挨拶をし、質問を一つだけ投げます。「今週、余計に手間がかかっていることは何ですか?」言葉だけでなく、表情や声のトーンも観察します。 ミニまとめ:小さくても継続的な存在感が、公式ルートでこぼれる情報を拾います。 2)週1のリアリティ確認(30分) 一つの業務プロセスを最初から最後まで追います(問い合わせ→対応、リード→提案、クレーム→再発防止など)。引き継ぎの摩擦や停滞ポイントを見つけます。 ミニまとめ:プロセスを通しで見ると、見えないボトルネックが浮かび上がります。 3)月1の「違和感と改善案」対話(45〜60分) 職種・経験が偏らないようにメンバーを入れ替えながら集めます。質問は二つ。「当たり前になってしまった不便は?」と「試してみたい改善は?」防御せず、共通パターンを記録します。 ミニまとめ:雑談レベルの声を、学習と改善につながる知見に変換できます。 Q:デール・カーネギーの原則と、現場接点はどうつながるのか? 現場とつながる行動は、デール・カーネギーのリーダーシップ原則と直結します。 人に誠実な関心を寄せる:傾聴と関心が心理的安全性を高め、主体性を引き出します。 真心からの承認を与える:現場での具体的な承認は、行動の再現性を高めます。 相手の立場で考える:制約条件を理解すると、実行可能で納得感のある判断になります。 こうした土台があると、現場の声が上がりやすくなり、遠慮や沈黙が減り、改善のスピードが上がります。 ミニまとめ:カーネギー原則は、現場接点を「監視」ではなく「信頼」に変える鍵です。 まとめ:現場とつながる一歩を「コスト」ではなく「投資」にする 挨拶や何気ない会話は、一見成果と無関係に見えるかもしれません。けれど、その中には改善のヒント、未発芽のアイデア、そしてリスクの兆しが含まれています。不確実性が高い今こそ、現場とつながることは「過去に戻る」ことではなく、最も確かな情報源にアクセスし続けるための現代的なリーダーシップです。 重要ポイント 立つ場所が変わると判断も変わる。だからこそ現場接点で偏りを補正する。 現場とのつながりは、早期シグナルを拾い、手戻りを減らし、判断の質を上げる。 現場接点はマイクロマネジメントではない。「理解のため」に意図的に設計する。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    120 『まず提案してください』の一言に、どう向き合うか

    商談で「まず提案してください」と言われたあと、丁寧に説明したのに話が前に進まない——そんな停滞を経験したことはないでしょうか。原因は、説明不足ではなく「お客様の狙い・成功条件」が言語化されないまま提案に入ってしまうことにあります。 本記事では、お客様の流れを止めずに受け止めつつ、対話に戻して"本当に意味のある提案"へつなげる具体策を整理します。 Q:なぜ「まず提案してください」で商談が止まることがあるのか? 「まず提案してください」は前向きに聞こえますが、実際には「何から考えればよいか分からない」「早く全体像を掴みたい」という不確実性の表れであることがあります。背景(なぜ今なのか、何を実現したいのか、制約は何か)が不明なまま提案すると、内容が"当てずっぽう"になりやすいのです。 特に日本企業の法人営業では、関係部門の合意や稟議、リスク管理、情報共有(決裁プロセス)が重要です。意図と合っていない提案は、社内で回覧されにくく、結果として商談が止まりやすくなります。 デール・カーネギーの観点でも、人は「説明されたから」動くのではなく、「理解された」と感じたときに初めて前に進みます。 ミニサマリー: 「まず提案」は"提案が欲しい"だけでなく、"整理してほしい"サインの場合があります。狙いが見えない提案は、社内で通りにくく停滞を生みます。 Q:「まず提案してください」と言われた直後、最初の30秒で何をする? 流れを無理に変える必要はありません。まずは要望を受け止め、短く全体像を示し、その後に対話へ戻る"型"を持つと安定します。 おすすめは次の3ステップです。 ·       受け止める:「承知しました。方向性をまず簡潔にお伝えします。」 ·       全体像を示す:「まずは大枠(アプローチ)を短くご説明します。」 ·       質問の許可を得る:「そのうえで、成功条件に合わせるために2〜3点だけ確認させてください。」 この一言で、「一方的な説明」ではなく「最適化された提案」に切り替わります。 ミニサマリー: いったん短く応じ、進め方を示してから質問へ。相手の期待を外さずに、対話の主導権を取り戻せます。 Q:押しつけにならずに、どうやって対話に戻して"狙い"を引き出す? ポイントは、尋問ではなく"相手の思考が整理される質問"を置くことです。 たとえば次のような問いが効果的です。 Q:「うまくいった状態」とは、どんな状態ですか? ·       「今回が成功したと言えるのは、どんな変化が起きたときでしょうか?」 ·       「導入後、社内にどんな成果を報告できると理想ですか?」 Q:なぜ"今"なのか、背景は何でしょうか? ·       「今このテーマが重要になったきっかけはありますか?」 ·       「予算サイクルや期限、社内の節目はありますか?」 Q:前提条件・制約はありますか? ·       「コンプライアンスやセキュリティ、運用ルールで外せない条件はありますか?」 ·       「決裁者や関係部門など、誰の合意が必要でしょうか?」 これはデール・カーネギーの原則(良い聴き手になる、誠実な関心を寄せる、共感を示す)に直結します。相手が「理解された」と感じるほど、場は自然に前へ進み始めます。 ミニサマリー: 成功条件・背景・制約を"相手が話しやすい形"で質問します。理解が深まるほど、商談は前に進みます。 Q:提案を「完成品」ではなく「一緒につくる計画」に変えるには? 提案を"完成した答え"として渡すのではなく、「仮説」として提示し、共同で磨く姿勢が効果的です。東京の法人営業では、外資系企業でも日本企業でも、関係者調整と合意形成が重要だからです。 共同制作の流れ(例): 1.  仮説提示:「現時点の理解では、方向性はAが有力だと見ています。」 2.  選択肢提示:「スピード重視ならA、統制重視ならBの2案があります。」 3.  適合確認:「御社の稟議・決裁プロセスに合うのはどちらでしょう?」 4.  次の一手:「成功指標と関係者を確認し、提案書を整えます。」 提案が「こちらの提案」から「双方の計画」に変わると、社内でも回しやすくなります。 ミニサマリー: 提案は仮説として出し、選択肢と社内プロセスに合わせて一緒に磨きます。社内展開しやすい提案になります。 Q:すでに説明してしまい、停滞したときのリカバリーは? リカバリーの鍵は「押す」のではなく、「立ち止まって意図に戻る」ことです。 たとえば、次のように言えます。 ·       「少し先に進みすぎたかもしれません。改めて、最重要の成功条件を教えてください。」 ·       「社内に共有するとしたら、関係者は何を確認できると安心しそうでしょうか?」 そのうえで、成功条件・関係者・制約・判断時期を整理する30〜45分のすり合わせ(短いアラインメント)を提案すると、停滞を"意思決定の道筋"に戻せます。 ミニサマリー: 説明しすぎた後は、成功条件と社内判断の要件に戻します。短いすり合わせで、商談を再起動できます。 まとめ:ポイント ·       「まず提案」は不確実性のサインの場合があります。短く応じてから対話へ戻しましょう。 ·       成功条件・背景・制約・関係者を引き出す質問が、提案の精度と前進力を高めます。 ·       提案は"仮説"として共同制作し、稟議・決裁に乗る形へ整えると進みます。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。

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    119 プレゼンがうますぎる人になぜか距離を感じてしまう理由

    話し方は洗練され、内容もよく練られているのに、なぜか心が完全には開かない——そんな「距離」を感じた経験はありませんか。ビジネスの現場では、説得より前に「信頼」が必要です。だからこそ、プレゼンが"うますぎる"ことが逆効果になる場面があります。 本記事では、その違和感の正体を整理しながら、聴き手が自然と心を開く"ありのままの響き"をつくるプレゼンの考え方を、デール・カーネギーの原則と実践ポイントに落とし込みます。 なぜ「うますぎるプレゼン」に距離を感じるのでしょうか? 私たちは、話し手が「何を言っているか」以上に、「どう在るか」を敏感に感じ取っています。完璧に見えるほど、無意識に「これは作られた姿では?」と身構えてしまうことがあるのです。 それは疑っているわけでも、批判しているわけでもありません。これまでの経験の中で、人は「本当に中身がある人」と「それらしく見せている人」の違いを、言葉より感覚で見分ける力を自然に身につけています。 ミニまとめ:人は内容だけでなく"在り方"で信頼を判断します。完璧さが強いほど、作為を感じて距離が生まれることがあります。 どんなサインが「違和感」を生むのですか? 多くの場合、原因は内容ではなく"ズレ(不一致)"です。声・間・表情・姿勢など、非言語の情報から私たちは無意識に安心感を測っています。たとえば次のようなサインです。 ·       声のトーンが整いすぎていて、相手とのつながりが感じにくい ·       スピードが一定で、場に合わせた調整がない ·       間がなく、呼吸の余白がない ·       表情や姿勢が"コントロールされすぎ"に見える ·       動きが意図的すぎて、自然さが薄れる 日本企業の意思決定では、稟議や根回し、関係者調整など「人の納得」が極めて重要です。そのため「この人は信頼できそうか」「安心して聞けるか」が、論理と同じくらい大きく影響します。 ミニまとめ:非言語のズレは安心感を下げます。特に関係性が重要な日本の職場では、その影響が顕在化しやすいです。 洗練されたプレゼンは、悪いことなのでしょうか? いいえ。準備と明快さは大切です。問題は、洗練ではなく"過剰な演出"です。完璧に見せようとするほど、温かさや親しみやすさ(人間味)が薄れ、信頼の入口が狭くなることがあります。 デール・カーネギーの原則でも、「相手を大切にする姿勢」「誠実な意図」「理解しようとする態度」が、人の心を動かす土台だとされています。 ミニまとめ:準備は必要ですが、演出過多は温かさを奪います。人は"尊重されている感覚"で心を開きます。 聴き手が自然と心を開くプレゼンターとは? 誇張する人でも、抑え込みすぎる人でもありません。話し方と中身が一致していて、その人として"そこに立っている"人です。 たとえばオーストラリアでは、自分を過剰にアピールする人を「ビッグノートを鳴らす(=大きく見せる)」という表現で語ることがあるそうです。目立つことはあっても、長期的には信頼されにくい——この感覚は世界共通の部分があります。 ミニまとめ:信頼されるのは、誇張でも萎縮でもなく"等身大の一致感"がある人です。 「自然体」と「ゆるさ」はどう違う?実務でできる調整 自然体とは、準備を手放すことではありません。相手の安心感を高める"届け方の設計"です。次を意識すると、洗練と人間味を両立できます。 ·       要点ごとに「人間味の一言」を入れる:実例、学び、気づきなど短く具体的に。 ·       間を取る:重要な一文のあとに1秒の余白をつくる。 ·       場に合わせて速度を変える:役員報告、予算承認、部門間合意などは特にゆっくり。 ·       「うまい言葉」より「伝わる言葉」:飾りより明快さと誠実さ。 ·       大きく言うより、根拠で語る:主張を強めるより、変化と効果を具体化する。 デール・カーネギーの原則に照らすと、相手を尊重し、誠実な意図で語り、理解をつくることが、最も強い説得力になります。 ミニまとめ:自然体は技術です。間・速度・言葉選び・根拠の出し方で、信頼が立ち上がります。 まとめ プレゼンが"うますぎる"と感じるとき、聴き手は「すごい」と思いながらも距離を取ることがあります。解決策は、準備を減らすことではなく、話し方と中身を一致させ、等身大で立つことです。 要点 ·       信頼は内容だけでなく、"在り方"と非言語から生まれる。 ·       演出過多は温かさを下げ、安心感を損なう。 ·       間・速度・言葉・根拠で、洗練と人間味は両立できる。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    118 リーダーシップ・ソフトパワー

    「もっと速く、もっと少ないリソースで」と言い続けているのに、チームの熱量が上がらない——それは努力不足ではなく、"使っている影響力の種類"が原因かもしれません。 ソフトパワー型のリーダーシップは、命令や圧力ではなく、信頼・共感・魅力・納得感で人を動かします。ここでは、チームの協力を引き出し成果を最大化するための4つの実践戦略をまとめます。 Q:ソフトパワーとは何ですか?リーダーシップでどう活かしますか? ソフトパワーは、ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が提唱した概念で、武力や強制ではなく、理解や魅力によって相手を動かす力を指します。 企業でも同じで、地位・権限・ルールで人を動かす「ハードパワー」は短期的には効きますが、心からのエンゲージメントは生まれにくい傾向があります。 ソフトパワーは「優しさ」ではなく、相手が"自分ごと"として動きたくなる状態をつくる技術です。デール・カーネギーの原則で言えば、「相手の中に"やりたい気持ち"を起こす」ことに直結します。 ミニまとめ:ソフトパワーは、強制ではなく信頼と納得で"自発的な協力"を生む影響力です。 Q:ハードパワー型リーダーシップはなぜ限界が来るのですか? ハードパワーは「従わせる」力なので、短期のスピードは出ても、疲弊・萎縮・沈黙・離職という形でコストが積み上がります。 日本企業では稟議や根回しなど意思決定が多層になりやすく、表面的な同意(建前)だけが増えると、実行段階での主体性が落ちます。外資系企業やハイブリッドチームでも、心理的安全性が下がると、現場の知恵が出にくくなります。 だからこそ、相手が納得して動ける環境をつくるソフトパワーが、成果の再現性を高めます。 ミニまとめ:速い命令は短期成果を出せても、長期では主体性を奪いがち。ソフトパワーが持続性をつくります。 Q:戦略1:WHYから始めるコミュニケーション—どう実践しますか? ビジョンを伝えるとき、「何を(What)」「どうやって(How)」だけでなく、「なぜ(Why)」を最初に明確にします。なぜ今これをするのか、顧客や現場に何が良くなるのか、成功の意味は何か。 リッツ・カールトンでは、シフトの始まりに目的(WHY)を確認する習慣があることで知られています。数分ででき、コストもほぼゼロですが、判断基準が揃い行動が安定します。 デール・カーネギーの観点では、「相手の関心(利益・価値)から話す」こと。WHYが伝わると、人は"指示待ち"から"判断して動く"へ変わります。 ミニまとめ:WHYを先に示すと、指示がなくても動ける共通の判断軸が育ちます。 Q:戦略2:良いところを見つけるリーダーになる—理論とコツは? ダグラス・マクレガーのX理論・Y理論は、リーダーの"人の見方"が行動を変えることを示します。部下を怠け者(X)と見れば管理は強化され、善意で最善を尽くす存在(Y)と見れば、信頼と育成が中心になります。 実践としては、毎朝「今日は良いところを見つけて具体的に伝える」と決めること。ポイントは"具体性"です。「助かる」ではなく、「あなたの段取りが会議の時間を短縮した」のように事実で示します。 これはデール・カーネギーの「誠実な称賛を与える」。承認はソフトパワーであり、内側から基準と意欲を上げます。 ミニまとめ:人の良さを"具体的に"認めると、意欲と基準が内側から上がります。 Q:戦略3:「企業の価値観」より「あなたを大切にしている」を伝える—どう示す? 価値観のスローガンだけでは、エンゲージメントは生まれません。鍵は「自分が大切にされている」という実感です。 行動で示しましょう。1on1で遮らずに聴く、決裁プロセスの摩擦を取り除く、仕事の負荷を見える化して調整する、約束したフォローを必ずやり切る。こうした小さな一貫性が信頼をつくります。 デール・カーネギーの「相手に真摯な関心を持つ」を、日々の行動に落とすことがソフトパワーです。大切にされている人は、提案し、挑戦し、学びを共有します。 ミニまとめ:「尊重されている」実感が、提案・挑戦・協力を引き出します。 Q:戦略4:命令ではなく質問する—なぜ成果が上がる? 上司は「自分が一番わかっている」と思いがちですが、現場の知恵は侮れません。命令は従属を生み、質問は当事者意識を生みます。 「こうして」ではなく、「どうすれば良いと思う?」「選択肢は何がある?」「私が取り除ける障害はある?」と問いかけてください。これにより、アイデアが出て、実行責任も本人側に移ります。 デール・カーネギーの「相手にアイデアは自分のものだと感じさせる」にもつながります。根回しが必要な環境ほど、質問で早期に論点を集めることが抵抗を減らします。 ミニまとめ:質問は、現場の知恵と当事者意識を引き出し、実行力を高めます。 まとめ:重要ポイント ·       ソフトパワーは、強制ではなく信頼と納得で"自発的な協力"を生む。 ·       WHY、具体的な承認、尊重の行動で、エンゲージメントと成果の再現性が上がる。 ·       命令より質問で、現場知と当事者意識を引き出し、決裁・実行を強くする。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。

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    117 モヤモヤはセールスのチャンスがノックしている音:(音声)ビジネス達人の教え

    なぜ「小さなモヤモヤ」が大きなセールスチャンスなのか 一見すると「うちの組織はうまく回っている」と見える現場でも、よく耳を澄ませると小さな違和感や不満が必ず存在します。チームの動きが遅い、同じ作業が何度も繰り返される、重要な業務に集中できない――こうした感覚的な不全感が、日本の職場では「モヤモヤ」として蓄積されていきます。 セールスの立場から見ると、このモヤモヤはただの愚痴ではなく、大きな変革ニーズの入口です。デール・カーネギーの原則「相手の立場から正しく物事を見る」「相手の関心のあることについて話をする」に立ち返ると、真に価値のある営業対話は、自社商品の説明からではなく、お客様のモヤモヤから始まります。 ミニまとめ:モヤモヤはお客様組織のエネルギーを奪う要因であると同時に、変革ニーズの強いサイン。そこに共感し、丁寧に向き合える営業ほど、深い対話の扉を開くことができます。 お客様の「モヤモヤ」はどのように現れるのか モヤモヤは、「御社のサービスが必要です」といった分かりやすい言葉では表現されません。多くの場合、次のような何気ないひと言として表面化します。 ·       「チーム全体の動きが、もう少しスムーズになればいいんですけどね…」 ·       「マネージャーがコーチングや1on1をしたいと思っていても、日々の業務に追われてしまって…」 ·       「同じ作業が何度も発生していて、情報共有がうまくできていない気がするんです」 日本企業では、経営層とミドルマネジメントがそれぞれ異なるモヤモヤを抱えているケースも多く見られます。経営層は中長期的な競争力や人材育成を懸念し、マネージャー層は日々のオペレーションに埋もれて身動きが取れなくなる。東京の外資系企業では、本社はトランスフォーメーションを求める一方、日本拠点は「どう変えればいいのか分からない」という不安を抱えている、という構図もよくあります。 コンサルティブセールスの役割は、こうした何気ない言葉を単なる雑談として流さず、「本質的な課題の入口」として受け止めることです。 ミニまとめ:モヤモヤは、スピード、コミュニケーション、フォーカスに関するささいなコメントとして現れます。優れた営業はこれを聞き逃さず、課題の深堀りにつなげます。 モヤモヤを「明確なビジネス課題」に変換する質問力 モヤモヤに気づいたら、次のステップはそれを一緒に整理し、言語化することです。デール・カーネギーの原則「よく聞き、相手にたくさん話させる」を実践しながら、例えば次のような質問を投げかけてみます。 ·       「チームの動きがスムーズでないと感じるのは、具体的にどのような場面ですか?」 ·       「マネージャーの本来の役割は何だとお考えですか? 今はそれにどれくらい時間を割けていますか?」 ·       「もしこの状態があと1〜3年続くとしたら、どのようなリスクや不安がありますか?」 ここで大切なのは、現状を批判するのではなく、お客様の視点を尊重しながら一緒に整理していく姿勢です。感覚的なモヤモヤはやがて、「生産性の低下」「意思決定の遅さ」「リーダー育成の停滞」「メンバーの主体性不足」「チャンスロス」といった具体的なビジネス言語に変換されていきます。 ミニまとめ:共感的な質問と傾聴によって、感覚的なモヤモヤを、両者が共有できる「明確なビジネス課題」にまで落とし込むことができます。 「痛み」から「ワクワク」へ――未来の姿を共創する 課題が見えてきたら、次は「今の痛み」に留まるのではなく、「望ましい未来」に話を移していきます。「何が問題か?」だけでなく、「どうなっていたら理想的か?」を描くことで、人は痛みから逃げるのではなく、未来に向かって前進できるようになります。これは、デール・カーネギーが強調した「熱意を喚起する」アプローチそのものです。 例えば、リーダーシップ研修であれば、こんな未来を一緒に描いていきます。 ·       マネージャーが1on1を通じて、コーチング・権限移譲・評価フィードバックを効果的に行っている。 ·       メンバーが自発的に動き、問題ではなく解決策を持って会話に参加している。 ·       マネージャー自身がプレイングマネージャーから脱却し、戦略的な業務や部門横断の連携に時間を投資できている。 経営層とマネージャーがこの未来像をありありとイメージできるようになると、モヤモヤは「ワクワク」に変わります。この瞬間、「研修をやるかどうか」の議論ではなく、「いつ・どのように導入するか」の前向きな検討に自然とシフトしていきます。 ミニまとめ:課題を明らかにした後は、「どうなれば理想か」という未来像を一緒に描くことが重要です。痛みから逃げるのではなく、ワクワクする未来に向かって動き出すエネルギーを引き出せます。 事例:『現状で回っている』からリーダーシップ変革へ ある企業では、マネージャー陣からは「現状でも回っているので、あえて負荷をかけて変えなくてもよいのでは」という声が聞かれました。しかし、経営層と対話を重ねると、「将来を担うリーダーをどう育てるのか」「変化に対応できる組織カルチャーをどう作るのか」といった、より深いモヤモヤが浮かび上がってきました。 そこで、マネージャー向けにリーダーシップトレーニングを導入しました。内容は、デール・カーネギーの原則に基づき、信頼関係の構築、心からの評価、コーチングによる成長支援、明確な権限移譲とフィードバックといった行動にフォーカスしたものです。その結果: ·       マネージャーはメンバーを信頼して任せられるようになり、細かなマイクロマネジメントから解放された。 ·       メンバーは自発的に動き、課題ではなく提案を持って議論に参加するようになった。 ·       マネージャー自身も、これまで手を付けられなかった戦略的テーマや他部署との連携に時間を充てられるようになった。 初めは「なんとなく感じていたモヤモヤ」が、行動変容とビジネス成果を伴うリーダーシップ変革へとつながったのです。 ミニまとめ:モヤモヤを入り口に、リーダーシップ開発という具体的な打ち手につなげることで、組織全体の行動と成果を大きく変えることができます。 モヤモヤに耳を澄ます営業習慣をつくる モヤモヤに気づく力は、一度の商談だけで完結するスキルではありません。日々の営業活動の中で、次のような問いを自分に投げかける習慣を持つことが大切です。 ·       今日の打ち合わせで感じた「言葉になっていない不安」は何だったか? ·       自分は十分にお客様の話を聞き、モヤモヤを安心して話していただける空気をつくれていたか? ·       自社のソリューションを、お客様のありたい未来とどう結びつけて説明できたか? この習慣を続けることで、お客様から見たあなたのポジションは「商品を売る人」から「ビジネスの成長を一緒に考えるパートナー」へと変わっていきます。デール・カーネギー・トレーニングが世界中で評価されてきたのも、スキルトレーニングにとどまらず、組織文化や行動の変化をサポートしてきたからこそだと言えるでしょう。 ミニまとめ:モヤモヤに耳を澄まし続ける営業は、単なるベンダーではなく、長期的な成長を支えるビジネスパートナーとして信頼される存在になります。 まとめ:モヤモヤをセールスチャンスに変える3つのポイント ·       モヤモヤ(漠然とした不満・違和感)は、お客様が変化を必要としている強いサインである。 ·       共感的な質問と傾聴によって、モヤモヤを「明確なビジネス課題」と「望ましい未来像」に変換できる。 ·       デール・カーネギーの原則に基づくソリューションと結びつけることで、モヤモヤを双方の成長につながる具体的なアクションへと転換できる。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

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    116 カメラの向こうの"人"に想いを届ける

    ハイブリッド型プレゼンは到達範囲を広げますが、注意が分散しやすく、温度感が下がりがちです。会場は盛り上がるのにオンラインは受け身——その瞬間、影響力も意思決定の速度も落ちます。ここでは、デール・カーネギーの原則に基づき、カメラにも会場にも"同時に届く"実践設計をお伝えします。 なぜハイブリッドは難しく感じるのか? 一つの体験を二つの環境で成り立たせる必要があるからです。会場では表情やジェスチャーが効きますが、オンラインは小さなフレームと一本の音声に依存します。レンズを「機械」と見なすと、誠実さと温かさが失われ、信頼が生まれにくくなります。相手に誠実な関心を向ける——カーネギーの原則をハイブリッドに適用しましょう。  "カメラの向こうの人"を無視すると、二つの聴衆に体験格差が生まれ、エンゲージメントが崩れます。 ピットフォール1:注意の分断と体験の不均衡 フレーミングやスライド運び、対話設計が会場偏重だと、オンライン側は視聴者化します。受け身は質問の質と合意形成を弱め、アクションが遅れます。  会場だけが優遇されると、関与も意思決定も鈍化します。 ピットフォール2:音声品質の軽視 映像の粗は許されても、音の不明瞭さは許されません。ルームマイクの回り込みやレベルの不安定さは認知的負荷を上げ、オンライン参加者はすぐに別作業へ流れます。  音が悪いと関与は落ちる——マイクとルーティングを最優先に。 ピットフォール3:カメラ位置と目線 レンズが低い・外れていると、目が合いません。一次カメラは目線の高さ、スライド画面やコンフィデンスモニターの近くに置き、オンラインにもしっかり語りかけます。  目線が合えば、温度と信頼が戻る。 両方に効く会場設計と機材構成 発表者は"ライブ演出家"の視点を持ちましょう。最小構成の勝ちパターンは、狙いの異なる3カメ+安定した音声チェーン。オンラインに臨場感を、会場には視認性と動きの自由を確保します。  少数精鋭のカメラと強い音声で、二つの体験を一体化。 実践的な3カメ構成 ·       クローズアップ:胸上〜顔の表情と目線(主役)。 ·       ワイド:全身と動線の見せ場。 ·       ルーム/ボード:会場やホワイトボードで文脈と一体感。       近景で"つながり"、全景で"エネルギー"、ルームで"文脈"。 音声設計の鉄則 ·       登壇者はピンマイク。衣擦れとゲインを事前に調整。 ·       会場質問用に別系統のマイクを用意し、オンラインへ確実に送出。 ·       「無音&朗読チェック」を5分:環境ノイズ+本番声量で一段落。  登壇者と会場を分けて収音し、"聞きやすさ"を数分で検証。 スライドとインタラクション設計 ·       1枚30〜60秒+言語サインポスト(「オンラインの皆さん、右軸に注目」)。 ·       カメラ向きの決め台詞を仕込み、要所でレンズに語りかける。 ·       5〜7分ごとにミニ投票や短いチャット促しで注意を再同期。  レンズ→会場→レンズのリズムで注意を交互に"指名"。 オンラインの心をどう掴むか(カーネギー流) 原則は「相手に誠実な関心を向ける」。レンズを"人"として扱い、名前で呼び、状況に言及し、動作を言語化します(「今、左のホワイトボードに移動します」)。  温かい呼びかけ+行動の実況で、距離を埋める。 "カメラ親和"の台詞を事前に用意 ·       目線の一言:「オンラインの皆さん、今期の最重要指標は——」。 ·       包摂の促し:「リモートの方はリスクを二語でチャットへ」。 ·       認知の公平:「オンライン→会場→オンライン」の順で発言を拾う。  レンズ向け決め台詞と公平な認知ループで一体感を作る。 主催者と何を"リハーサル"するか 技術と動線の両方です。移動時の画角、Q&Aのマイク受け渡し、13インチ画面での可読性、質問の捌き方(チャットモニター/共同司会)を確認。いつ、誰が、どの映像へ切り替えるかを事前に握ります。   切替とQ&A導線を決めておけば、現場の摩擦は激減。 ハイブリッド登壇チェックリスト ·       目線高のカメラ/レンズ近くのモニター。 ·       ピンマイク+会場用別マイクの二系統。 ·       レンズ向けの決め台詞を3つ。 ·       スライドの速度と言語サインポスト。 ·       5〜7分ごとの小さな関与イベント。 ·       映像切替の合図と責任者を事前合意。  目線・音声・切替の小さな工夫が、二つの体験を一つにする。 まとめ ハイブリッドは「難しい」のではなく、「曖昧な選択」を許しません。レンズを人として扱い、まず音を整え、注意のフォーカスを交互に設計する——それだけで、会場とオンラインの双方から信頼とコミットメントが生まれます。 ·       音質最優先。登壇者と会場質問は別系統で収音。 ·       目線高のカメラと"レンズ向け"の決め台詞で温度を伝える。 ·       レンズ/会場の注意を交互に指名し、公平に認知する。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  15. 115

    115 笑顔のご褒美が世界をめぐる!

    会議や商談で空気が固いとき、多くのマネジャーは「真顔で臨む」ことを選びます。ところが、その緊張感が相手の防御を高め、話が前に進みにくくなることも。日本の高コンテクスト環境では、穏やかな笑顔こそが心理的安全性の合図です。ここでは、デール・カーネギーの原則に基づいて「笑顔」をリーダーシップの実務に落とし込む方法を解説します。 Q:なぜ、厳しい話でも「笑顔」が成果を動かすのか? A:笑顔は脅威認知を下げ、温かさと協調のシグナルを出します。顔の筋肉の動きは気分にもフィードバックし、緊張下でも思考の柔軟性を保ちやすくなります。日本企業のように本音と建前が同居する場では、穏やかな笑顔が「ここは安全だ」という非言語のメッセージとなり、価格交渉や納期、エスカレーションの話題でも相手が耳を傾けやすくなります。 Mini Summary:笑顔は単なる装飾ではなく、脅威を下げて協働を促す実務的なサインです。 Q:重要案件で笑顔は不適切では? A:「軽さ」ではなく「落ち着いた親切さ」を目指します。カーネギーの「笑顔を忘れない」「まず友好的に始める」は、問題を軽視することではなく、メッセージを正確に届けるための前提づくりです。柔らかな表情と明瞭な構成(状況→影響→次の一手)を併用するリーダーは、階層の厚い決裁プロセスでも「誠実で有能」と評価されやすくなります。 Mini Summary:温かさと厳密さは両立する。だからこそ難しい話が伝わる。 Q:不自然にならずに実践するコツは? ① 最初の10~15秒でトーンを設計 入室・入室直後やZoomの冒頭は、穏やかな笑顔で開始し、その後はニュートラルへ。外資系とのクロスボーダー会議では、遅延や文化差を和らげる効果が高いです。 Mini Summary:冒頭の笑顔で場の「初期条件」を味方につける。 ② 笑顔+マイクロ承認をセットに 「共有ありがとう」「その視点は重要です」など、短いバリデーションを添えます。営業・プロダクト・法務が同席する東京の法人営業では、防御反応を下げ、意思決定を早めます。 Mini Summary:温かい表情+一言承認で、摩擦を減らし合意を早める。 ③ 最初の二文を事前に用意 重要会議の前に、落ち着いた笑顔で言う冒頭を台本化:「御社のローンチを守るために、いま見えているトレードオフを共有します。」アドレナリンが上がった瞬間の"険しい素顔"を防ぎます。 Mini Summary:準備した一言が、表情とメッセージのズレをなくす。 ④ アジェンダ転換の"笑顔リセット" 議題の切り替え時に、短く穏やかな笑顔で空気を整えます。長時間の日本式ワークショップでも心理的安全性を維持できます。 Mini Summary:小さな笑顔の区切りが、建設的な集中を保つ。 Q:相手が無表情のままなら? A:緊張を映さず、こちらが主導します。表情は穏やかに保ちつつ、「本日の成功条件は何でしょう?」と一つだけ本質質問を投げ、相手の制約を言語化してあげましょう。日本の現場では"表情を控える"規範が根強いことも。あなたの一貫した態度は時間差で返礼(思わぬ好意や協力)となって返ってきます。 Mini Summary:反応が薄くても、温かさを保つ側が空気を変える。 結論 笑顔は"好印象テク"ではなく、情報受容性と意思決定の質を上げる経営ツールです。デール・カーネギーの原則を核に、営業・社内レビュー・合同ワークショップなど、あらゆる場で小さな表情が大きな成果につながります。 Key Takeaways ・冒頭の穏やかな笑顔で安全を示し、核心は明確に伝える。 ・笑顔+一言承認+準備した冒頭文で"険しい素顔デフォルト"を防ぐ。 ・リーダーの表情は文化になる。望むトーンを自ら増幅させよう。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  16. 114

    114 満足しているお客様にこそ、マネージャー同行を!

    「新規開拓に時間を取られ、難航案件の火消しで1日が終わる」。それでも数字は伸び悩む——もし、今の優先順位を少し入れ替えるだけで、紹介が連鎖し、商談の質も量も上がるとしたら?営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づき、満足しているお客様へマネージャーがあえて"同行"することで生まれる好循環の作り方を解説します。 なぜ「満足顧客への同行」が今すぐ必要? 多くのチームで、同行は「問題対応時」や「難航案件」に偏りがち。結果、チーム内で「同行=火消し」の空気が定着します。しかし、日本企業や外資系企業の法人営業では、信頼が醸成された既存顧客こそ"率直な経営課題"や"他部署のニーズ"が引き出せる最前線。満足顧客ほど、東京の法人営業における決裁プロセスのハードルを越える紹介を自然に生み出します。 ミニサマリー:満足顧客は「率直な示唆」と「紹介」をもたらす最重要接点。 何が起きる?—好循環のメカニズム 信頼が高い顧客は、意思決定者や関連部門を紹介してくれる確率が高い。紹介が増えれば、提案の初速が上がり、案件難易度は下がる。成功体験がチームに共有され、再現性が生まれ、売上は属人化から脱却します。 ミニサマリー:紹介→短期成果→成功体験の共有→再現性——この循環で組織学習が進む。 何を準備する?—訪問前チェックリスト 1.  目的の明確化:顧客価値の再発見と仮説検証(活用状況、未開拓の隣接課題) 2.  役割分担:担当者が主役、マネージャーは質問設計と関係拡張に専念 3.  証拠の持参:成果データ、業界別ユースケース、日本市場の規制・商習慣対応例 4.  紹介導線:他部署・関連会社・グループ企業・パートナーに広がる具体的シナリオ ミニサマリー:目的・役割・証拠・紹介導線が"短時間高密度"の鍵。 面談で何を聞く?—Q&A型で深掘り Q. いま最も時間を奪っている業務は?なぜ削減できていない? Q. 成果を阻む社内プロセス・承認フローは?誰が影響力を持つ? Q. 来期の重点KPIは?先行指標は何で、どの部門が握っている? Q. ほかに同様の課題を抱える部署や関連会社は?紹介いただける方は? ミニサマリー:経営課題、KPI、承認構造、紹介可能性の4点を押さえる。 デール・カーネギー原則をどう活かす? 「相手に誠実な関心を寄せる」「重要感を与える」「よく聴く」。売り込みの下心を捨て、感謝を言語化し、顧客が評価する価値を深く理解することが次の提案の種になります。 ミニサマリー:原則の実践=信頼の増幅装置。誠実さは紹介を呼ぶ。 自然に紹介を生む一言 「御社内で、同じお悩みを抱える部門や関連会社はありますか?私たちからの提案でなく、まずは〇〇様の観点で課題を整理するお手伝いをさせてください。」 ミニサマリー:紹介依頼は"顧客の顔が立つ"形で、負荷を増やさない提案に。 現場定着のステップ(外資・日系どちらでも使える) Step1:週1枠の"満足顧客アポ専用"同行スロットを確保 Step2:面談直後に3点要約(価値、未解決課題、紹介候補)を社内共有 Step3:1週間以内に紹介面談を確定、議事メモは決裁プロセスに直結 Step4:四半期ごとに"満足顧客ポートフォリオ"を可視化し、拡張余地を棚卸し ミニサマリー:時間を先にブロックし、学びを"紹介と決裁"に接続する。 よくある落とし穴と回避策 ・売り込み感が出る:顧客の成功事例や感謝から入る ・マネージャーが主役化:質問と要約に徹し、場の主導は担当に戻す ・紹介依頼が抽象的:人名・部門名・課題軸を具体化し、次の1アクションを明確化 ミニサマリー:"誠実さ・主体の尊重・具体化"で失速を防ぐ。 クロージング・サマリー—Key Takeaways ・満足顧客は最強の成長エンジン。紹介と示唆を引き出す最優先接点 ・カーネギー原則の実践が信頼を増幅し、再現性のある成果を生む ・時間を先に確保し、学びを紹介と決裁に直結させる運用に落とす プロモーショナル・ブラー(必ず掲載) デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  17. 113

    113 「オンラインでのプレゼンスを上げる!」

    「オンラインだと笑顔が出ない」「反応が薄い」——多くの日本企業や外資系企業のミーティングで起きている"伝わらない問題"。営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づき、画面越しでも信頼と熱量が届く、実務直結の手順をまとめました。 Q1. なぜオンラインだと笑顔が出づらく、表情が硬くなるのか? 評価不安と自己監視が原因です。カメラは"常時面接"のような緊張を生み、真面目さの過剰表出につながります。結果として、心理的安全性が下がり、ディスカッションの質や記憶定着も低下します。 対策:会議冒頭に「カメラ角度とフレーミング30秒チェック」を全員で実施。さらに「笑顔で接する(D・カーネギー)」をチーム規範に明文化し、最初の30秒は意図的に"口角を上げて"話し始める習慣を。 ミニ要約:硬さの正体は評価不安。最初の30秒で"笑顔スイッチ"を入れると空気が変わる。 Q2. どのカメラ位置・画角なら「親しみ+プロ感」が両立する? 黄金比:目線とカメラを同じ高さ、顔の中心を画面中央、頭上に指2本ぶんの余白。ノートPCなら台で底上げし、見下ろし・見上げを排除。 照明:顔の正面〜やや斜め上からの単純照明でOK。逆光は避ける。 環境:仮想背景を使う場合はコントラストを弱め、境界で手が透けない設定に。 ミニ要約:目線合わせ+中央寄せ+適正余白で、親しみと信頼感が同時に上がる。 Q3. オンラインで声が平坦になるのを、即改善するには? 3点セット:①強調語に0.5秒の"間"、②大事な数字・固有名をワントーン上げる、③文末を言い切る。 テンポ設計:日本の決裁プロセスでは"要点→根拠→選択肢"が効く。各ブロックの最初の一文を8〜12秒で明瞭に。 原則接続:「心からほめる」「誠実な関心を寄せる」を音声で示すには、相手の発言を要約→具体称賛→質問の順。 ミニ要約:間・トーン・言い切りの3点で、平坦さが消える。要点先出しで決裁も進む。 Q4. ジェスチャーはどこで、どう使えばカメラで"消えない"? 可視ゾーン:肩〜頭の高さの"顔まわり"で、ゆっくり・大きく・2回繰り返す。 意味付け:数値は指で、対比は手の幅、結論は手の重ね。仮想背景で透ける場合は胸前でやや内側に。 メモ:トラックパッド操作をやめ、立って話すと両手が自然に可動。 ミニ要約:顔の近くで"ゆっくり2回"。意味のある手の形で記憶に残す。 Q5. 会議運営で「心理的安全性」をどう設計する? 冒頭ルール:1分のアイスブレイク質問(例:「この案件でいちばん不安な点は?」)→全員一言。 進行:5〜7分ごとにリアクション点呼(挙手・絵文字)、賛成・懸念を見える化。 クロージング:決定事項/宿題/期限を、司会が**"復唱"**。D・カーネギーの「相手に重要感を持たせる」を徹底。 ミニ要約:全員発話→反応の見える化→復唱で、オンラインでも安全性と合意形成が加速。 【まとめ:Key Takeaways】 最初の30秒で"笑顔と目線"を整えると、空気と記憶定着が変わる。 声は"間・トーン・言い切り"。構成は要点→根拠→選択肢で決裁を前に進める。 ジェスチャーは顔まわりでゆっくり2回。会議は全員発話→見える化→復唱で締める。 【プロモーション・ブラー(必ず末尾に付与)】 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長もサポートし続けています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しすることで、ビジネスの成果につなげます。 私たちは毎週、日本語で役立つビジネス・コンテンツを発信しています。 ビジネスプロTV:隔週木曜日配信(動画+音声)―リーダーシップ、営業、プレゼンテーションなどを深掘り。 ビジネス達人の教え:隔週火曜日配信(音声のみ)―リーダーシップ、セールス、プレゼン力を鍛える実践知をお届け。 👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  18. 112

    112 仕事中にくつろぐことを学ぶ

    止まったらすべてが崩れるのではないか」――多くのリーダーが抱える不安です。ですが、営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則では、立ち止まり休息を取ることこそがリーダーの責任だと示されています。 なぜ休むことに罪悪感を覚えるのか? 日本の管理職や法人営業の現場では、不況や市場変動に常に追われています。その中で「今は休めない」と考えがちです。しかし過剰な不安は判断力を鈍らせ、チーム全体に悪影響を及ぼします。休むことは弱さではなく、冷静さを保つための戦略です。 休息はチームの成長につながる 「自分がいなければ回らない」という思い込みは、部下の成長を妨げます。リーダーが抱え込みすぎると、周囲は任されていないと感じ、自発性を失います。信頼して任せることが、持続可能な組織を育て、成果を拡大させます。 今日からできる3つの習慣 ·       「今日一日」に集中する ·       1日5分の休息をつくる ·       周りを信じて任せる これはデール・カーネギーの『道は開ける』に基づく原則です。小さな一歩の積み重ねが未来の成果を大きく変えます。 Key Takeaways ·       休息はリーダーの責任であり、弱さではない。 ·       信頼して任せることで、組織は成長し続ける。 ·       習慣化することで判断力・成果が持続する。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業および外資系企業、さらには個人の方々の成長をサポートしています。単なるスキルトレーニングではなく、組織文化の変革やリーダーとしての成長を後押しし、成果につなげます。 👉 公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  19. 111

    111 クライアントの予算の壁を越えるセールスの極意

    今日のテーマは「予算が厳しい」と言われたとき、営業としてどう行動すればよいか、その極意をお伝えします。 Q1: なぜ「予算が厳しい」と言われるのか? 営業をしていると必ず耳にする断り文句の一つが「予算がない」という言葉です。 実際に予算が足りない場合もありますが、多くの場合、その裏には「優先順位」や「本当に解決したい課題」が隠されています。 まとめ:予算の問題は本当の理由ではなく、課題や期待を見極めるチャンスです。 Q2: 顧客の優先順位をどう理解するのか? 顧客に「予算が厳しい」と言われたら、すぐに引き下がるのではなく、質問で深掘りしてみましょう。 「今、一番優先している課題は何でしょうか?」 「今回の提案で期待される成果は何ですか?」 こうした質問を通じて、顧客と一緒に価値を描くことができます。 まとめ:相手の優先順位を理解し、価値を共創することが営業の第一歩です。 Q3: 小さな一歩から提案できるか? 大きな契約や全面導入を最初から提示すると、心理的ハードルが上がります。 その代わりに「トライアル」や「段階的導入」を提案すると、顧客は安心して前進できます。 まとめ:小さな一歩を共に踏み出す提案が、長期的な信頼構築につながります。 Q4: 社内調整をどうサポートするか? 予算が確保できても、社内の合意形成が難しい場合があります。 そのときは「決裁者に伝わりやすい資料を一緒に作りましょう」と働きかけることが有効です。 顧客の社内調整をサポートすることで、さらに信頼が深まります。 まとめ:社内調整の支援は、営業が提供できる大きな付加価値です。 まとめと学び 営業は単にモノを売る仕事ではなく、信頼を築き、価値を共に創る仕事です。 予算の壁を超えるには、顧客理解・小さな提案・社内支援の三つを意識してください。 その積み重ねが最終的に成果と喜びにつながります。 デール・カーネギー・トレーニングは、1912年に米国で創設され、100年以上にわたり世界各国でリーダーシップ、セールス、プレゼンテーション、コミュニケーション、エグゼクティブ・コーチング、そしてDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の分野で個人および企業向けの研修を提供してきました。 東京オフィスは1963年に設立され、日本企業や外資系企業、そして個人の成長をサポートしています。単なるスキルトレーニングにとどまらず、組織文化の変革やリーダーの成長を後押ししています。 👉 詳しくは公式サイト:www.dale-carnegie.co.jp

  20. 110

    110 共感と納得で結論が届くストーリーテリング

    私たちがクライアント企業からトレーニングのご相談を受ける際に、よく話題にのぼる課題の一つが、「同僚・上司・部下など、社内の関係者に対して説得力をもって話すにはどうすればいいのか?」というテーマです。 自分のアイデアや提案にしっかりと共感や賛同を得たいと思うのは、ごく自然なことです。にもかかわらず、なかなか納得してもらえないという経験をしたことがある方も多いでしょう。その要因の多くは、話の「伝え方」や「切り出し方」にあります。   現代のビジネス環境はスピード感に満ちており、人々の集中力もより短くなっていると言われています。そんななか、聴き手は最初から「結論」や「要点」を求めてくることが増えています。たとえば、プレゼンの最中に上司から「で、要するに?」と聞かれた経験のある方もいらっしゃるかもしれません。 ビジネス文書では「結論から書く」ことが有効であり、冒頭にエグゼクティブ・サマリーを入れるのが一般的です。 しかし、聴き手から共感を得たいときや、納得して行動してもらいたいときのプレゼンや会話では、 結論から先に伝えてしまうと、かえって相手の理解や納得を得にくくなることがあります。 結論だけでは、聴き手の心は動かないのです。   たとえば、「マーケティング予算を30%増やし、キャンペーンを実施しましょう」と伝えたとします。内容としては非常に価値のある提案かもしれません。しかし、前提や背景が語られないまま突然結論を伝えると、相手は「なぜ?」という疑問を感じ、納得よりも疑念が先に立ってしまうこともあります。 これは決して聞き手が否定的なのではなく、まだ十分な理解に至っていないだけのこと。大切なのは、「どのようにその結論に至ったのか」というプロセスを、相手と共有することです。つまり、聴き手の頭の中に「舞台・ステージ」を整えることから始めるのです。   人気お笑い芸人がオチから話し始めないように、説得力ある話し手は、結論に至るまでの背景や文脈を丁寧に描きます。登場人物、場所、時間の流れ、そしてデータや事実を組み合わせることで、聞き手は自然とその話の世界に引き込まれていきます。 このように話の舞台が整ったうえで結論が提示されれば、それは単なる意見ではなく、「聞き手自身がすでに予想していた答え」として受け取られることになります。こうした状態がつくれれば、反論ではなく共感や納得が引き出されるのです。   もちろん、話が長すぎると本末転倒です。ビジネスの場ではテンポも重要。ストーリーテリングは短編小説のように、簡潔かつ要点を押さえた構成が求められます。聞き手がスムーズに理解できるよう、話の流れを丁寧に整理することが大切です。 ポイントは、「結論を導き出すための文脈を、自然に、かつ的確に提示すること」。この構成ができれば、相手は自分自身で結論や答えにたどり着いたかのように感じ、提案への同意はぐっと得やすくなります。   では、実際にどのようにストーリーを構成すればよいのでしょうか。 まず最初に、「聴き手にとってもらいたい行動」を頭の中で明確にします。そして、その行動を勧めるに至った「理由」や「背景」を深掘りしていきます。 それはいつ、どこで起きたことなのか どのような人物が登場するのか どんな出来事や観察があったのか どのようなデータや根拠があるのか   これらを、相手の目に浮かぶように言語化していきます。 そして、実際に話す際は、「聴き手に取ってもらいたい行動」から話すのではなく、背景と出来事から話します。 人は物語が大好きです。昔むかしあるところに。。。とはじまるあの子供のころから慣れ親しんだ物語のように、それが起こった時と場所を描き、登場人物を紹介し、何が起こったのかを語る。そうすれば、聴き手はまるでその場にいたかのように、私達の話を追体験できるようになります。   そして、クロージングについてです。 人は、最後に聞いたことを最も記憶に残しやすいものです。そのため、話の最後にはもう一度要点を明確に伝えましょう。 結論はシンプルに、「聴き手にとってもらいたい行動」は一つに絞る 聴き手のメリットは「一番強いもの」だけにフォーカスする   たくさんのメリットを挙げるよりも、たった一つの強力なメリットを伝えるほうが、聞き手の印象に強く残ります。ここで大切なのは「明確さ」です。   ストーリー全体の構成は次のような順番と配分で話します。 1.背景・出来事:90% 2.聴き手にとってもらいたい行動:5% 3.聴き手のメリット:5%   つまりストーリーのほとんどは背景と出来事をお話しするということになります。このようにストーリーを組み立てられれば、私達が結論を伝える頃には、聞き手の心の中に「それは当然の流れだ」と感じる準備ができているはずです。   「本当の説得力」とは、相手に無理に同意させる力ではなく、相手が自然と納得し、動きたくなるよう導く力のことです。共感を呼び、自然な流れでストーリーを導くことができれば、どんな場面でも相手の「心を動かす」ことができます。 明快で、コンパクト、そして心に残る伝え方。これこそが、私たちが身につけたい影響力の真髄です。   ですから皆さん、相手に行動を促したいときは、背景・理由・メリットをストーリーテリングで伝えてみましょう。 そうすれば、どんな提案も「それならやろう」と、相手のほうから動き出してくれるようになります。   今日も「ビジネス達人の教え」をお聞き頂きありがとうございました。 新たな気づきはありましたか? さて、次回のエピソードは、エピソード111です。次回のエピソードもぜひチェックしてみてください。 それでは、次回の「ビジネス達人の教え」でお会いできる事を楽しみにしております。 ありがとうございました!

  21. 109

    109 「今」に集中することが最強のタイムマネジメント

    「まず第一に、今この瞬間に集中することです」そう語るのは、歴史に名を刻むテニスプレイヤー、ノバク・ジョコビッチ選手です。 グランドスラムで歴代最多の24回の優勝を果たした彼でさえ、「言うのは簡単でも、実践するのは難しい」と語ります。 これまでの失敗や、まだ起きてもいない未来の不安に心を奪われてしまうと、「たった今、この瞬間」に意識を集中することがいかに難しいかを、私たちも日々感じているのではないでしょうか。 今に集中、つまりゾーンに入ると私たちは思いもよらない力を発揮します。過去や未来にとらわれず心と身体と魂が一体となり、三つ巴の力が絶妙に寄りあわせられるのです。  デール・カーネギーもこう語っています。❝ 今日という1日の区切りで生きよ ❞1日という「密閉された部屋」の中に心を置くことで、私たちは過去への後悔や未来への不安から自分を守り、目の前の一歩に意識を向けることができるのです。まさに、「今に集中すること」について語る言葉です。 リーダーの皆さんにとって、日々の業務はとても多彩です。 電話やメッセージへの対応、打ち合わせや会議、プロジェクトに関する相談など、人とのつながりの中で時間が進んでいきます。 さらに合間には、メールやSNSにも意識が向かうこともあるでしょう。このような環境では、「今この瞬間」に意識を向けること自体が難しいと感じるのも当然です。 しかし、「今に集中する力」は、生まれ持った資質だけではなく、トレーニングによって育てられるスキルです。 その第一歩が、「一日の計画を立てること」。 リーダーシップ研修などで「今日の予定を書き出していますか?優先順位をつけていますか?」と聞くと、中には「その日の優先順位をつけたとしても朝にメールチェックをしたら緊急案件が目に飛び込んできて、結局予定どおりにいかない。スケジュールを細かく決めても結局お客様や上司や部下からの依頼や相談で計画通りにいかないんです。」とおっしゃる方々も多くいらっしゃいます。 しかし実は「変化を前提にした計画」こそが、"今この瞬間"に最善を尽くすために必要な柔軟性を養うための土台になるのです。 そこでおすすめしたいのが、アナログな「鉛筆」。 いまではフリクションペンでも構いません。優先順位が変わったら、軽く消して書き直せば良いのです。完璧な計画を立てようとするのではなく、「今日は何に集中したいか」を整理をすると、気持ちがぐっと楽になり、意識も自然と"今"に向きます。 そして鉛筆を推奨するもう一つの理由は、スケジュール確認のつもりがスマホやパソコンでメールやSNSに気を取られ、意識が逸れてしまうことが少なくないからです。 大学時代、教授が見せてくれた1枚の漫画を、いまでもよく覚えています。 執筆に取りかかろうとする作家が、アイロンをかけたり掃除を始めたり、芝を刈ったりと、あらゆることを「優先」してしまう様子が描かれていました。これは決して他人事ではありません。 デール・カーネギーも ❝ 私たちは人生の大仕事を一度に成し遂げようとして失敗する。 代わりに、今日できること一つに集中せよ ❞ と言っています 私たちは、「本当に取り組みたいこと」ほど、完璧を求めるあまりに緊張や恐れを感じてしまい、つい後回しにしてしまうのです。でも、リーダーとして最も大切なのは、まさにその"本当に向き合うべきこと"に安心して取り組むこと。 リーダーが自分にしかできない価値ある仕事に時間を費やす事ができれば組織にとっても良い影響があります。 価値ある仕事に時間を費やすためには、集中力とエネルギーが必要であり、その時間は「意識して確保」しなければ、決して自然には生まれません。 そこで活用したいのが、「ブロックタイム」です。 あらかじめカレンダーに自分のための"集中タイム"を確保するのです。 これは誰かとの約束ではなく、"自分との約束"です。通知をオフにし、会議も入れず、1つのことにじっくり取り組むための静かな時間をつくりましょう。 最後に、ぜひ心に留めておきたいことがあります。 私たち全員に、1日に与えられている時間は等しく24時間。 それをどう使うかが、未来の結果をつくります。「今」という時間に集中し、無心になる。 つまり、ゾーンに入るということは、自分と誰かを比較することも、自分を疑うことも忘れ、 無我夢中で、ただ「今」に没頭することなのです。 リーダーの皆さん、慌ただしい日々の中だからこそ、意識して"今に集中"してみましょう。 そうすれば、気が付けば、かつて思い描いたビジョンの世界を、現実として生きている自分に出会うことができます。  今日も「ビジネス達人の教え」をお聞き頂きありがとうございました。新たな気づきはありましたか?さて、次回のエピソードは、エピソード110です。次回のエピソードもぜひチェックしてみてください。それでは、次回の「ビジネス達人の教え」でお会いできる事を楽しみにしております。ありがとうございました! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。    

  22. 108

    108 勇気ひとつで開く、休眠顧客との再会の扉

     新しいクライアントとの出会いは、未来を切り拓く大きな可能性を秘めています。 一方で、かつてのクライアントと再び向き合うことも、同じように価値のある、大切な活動です。 しかし現実には、セールスパーソンとして、休眠顧客へのアプローチに躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれません。 「久しぶりに連絡して嫌がられないだろうか」——そんな心理的なハードルを感じるのも無理はありません。 クライアントとの距離が生まれた背景には、先方の方針転換や担当者の異動、社会的な事情、あるいは我々側の至らぬ点など、さまざまな要因があるものです。 私たちは日々変化しています。サービスの質、提案の内容、そして私たち自身も成長を続けています。 かつて必要とされなかった提案や、以前はご満足いただけなかったソリューションも、今の状況においてはクライアントにぴったり寄り添えるかもしれません。 そして今の自分であれば、よりよいサービスを自信を持ってお届けできる、そんなタイミングが来ているかもしれません。 実際、私自身も過去のクライアントから長い時間を経て再びご連絡をいただき、7年ぶりに新たな商談へとつながった経験があります。 また、クライアントが転職先からご連絡をくださるという、心温まる再会も数多くありました。 今月もそのような一本のお電話から、自然と笑顔になるひとときを過ごしました。 こうした出来事は、時間を越えて信頼が生き続けていた証です。 そして、先方からのご連絡を待つだけでなく、私たちから一歩を踏み出すことも同じくらい価値のあることです。 私は、過去のクライアントに勇気を出して連絡し、オフィスにお伺いした際、その方があれから、3年の時を経て少しずつ周りに心を開き、これまでと違う自分に向き合い、周りに自分の新しい一面を見せてみるということに取り組んでいるというお話を伺いしました。その挑戦をお聴きして、思わず涙がこぼれました。 その経験は、再びビジネスに繋がらなくても、過去のクライアントの努力や変化、成功を祝福できたこと自体が、私たちサービス提供者にとっての大きな報酬であり、次への原動力になりました。 その祝福が巡り、感謝の循環が生まれれば、それはやがてセールスという仕事そのものの価値を変えていきます。 セールスの仕事は、単なる取引ではなく、「クライアント=推し」として、愛と情熱を注ぐ"推し活"のような喜びに満ちた営みとなり、そのようなマインドでクライアントに接するセールスパーソンは無敵の存在になります。 文字通り敵を作らず、愛されながら成果がついてくる、そんな理想的な在り方に近づけるのです。 皆さまも、過去のご縁に、こちらから勇気を出して再び連絡を取ることで、心から感謝されることはあるのではないでしょうか。 「連絡してくれてありがとう」「その後おかげ様で快適に過ごしています!」——そんな言葉をいただけたときの喜びは、セールスに携わる者にとってかけがえのない瞬間です。 ご縁を温め直すことは、未来を照らす行動です。 再び関係を結び直すことは、単なる取引の再開ではなく、信頼の再構築であり、未来への新たなスタートラインに立つことでもあります。 ですから皆さん、勇気を出して、休眠顧客との再会の扉をそっと開いてみましょう。 そうすれば、かつて植えた信頼の種が、人知れず花を咲かせているのを見つけ、祝福することができます。 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。  

  23. 107

    107 伝え方の多様性が、聞き手との距離を縮める

    プレゼンテーションをしていて、「あれ、いま自分の話、ちょっと単調だったかな」と感じたことはありませんか? あるいは、しっかり準備して話しているはずなのに、聴衆の反応が今ひとつ…と感じる場面。実はそれ、内容の問題ではなく、「伝え方」に変化がないことが原因かもしれません。 人は、ずっと同じトーンやテンポで話をされると、次第に内容が耳に入らなくなってしまうものです。どれだけ良い話でも、"一本調子"だと伝わりにくい。 だからこそ、声の抑揚や間の使い方、ジェスチャーなど、表現の「強弱」を意識することが大切です。   以前、あるイベントで2人のプレゼンターの発表を連続して見る機会がありました。 最初の方は、エネルギー全開。登場した瞬間から会場を巻き込み、力強い声とダイナミックな動きで、まさに全力投球のプレゼンでした。その熱意は素晴らしく、強い印象を残しました。 そして次に登壇したのは、まったくタイプの異なる方でした。声は穏やかで、テンポもゆったり。はじめは、「もう少し大きな声で話したらさらに伝わりやすいのではないかな?」と感じたのですが、話が進むにつれて、その言葉が聴衆の心にしっかり届いているのがわかりました。 一方的に「話す」のではなく、まるで目の前の一人ひとりに「語りかけている」ような雰囲気。そこには、明らかに「対話」が生まれていたのです。 この2人のプレゼンを見て、私は実感しました。 どちらのスタイルにも、それぞれの力がある。 そして思ったのです。 もしこの2つの良さをうまく組み合わせることができたら、さらに心に届くプレゼンになるのではないか。 情熱を持ってしっかりと伝える力と、静かに語りかけるように届けるやさしさ。 その両方を使い分けられるようになると、プレゼンは「情報提供」ではなく「体験」へと変わります。  プレゼンでは、自分の「得意なスタイル」に偏ってしまいがちです。でも、聴衆は一様ではありません。 力強い話し方に心を動かされる人もいれば、静かな語り口でじっくり伝えてほしい人もいます。 だからこそ、プレゼンには「変化」や「幅」が必要なのです。 声のトーンに緩急をつけたり、スピードを調整したり、間を取ったりすることで、メッセージはより深く、効果的に届きます。   多くの人がスライドの準備には時間をかけますが、「どう話すか」の準備には意外と時間をとりません。 プレゼンをより効果的に行うためには、次の要素を意識してみましょう: 1 声のトーンをどこで上げるか、どこで落とすかを計画する 2 表情やボディランゲージに意識を向ける 3 ストーリーの流れに合わせて、テンポや雰囲気に変化をつける 4 スピーチを4~5分ごとのブロックに分け、各パートに合った表現方法を検討する 5 そして何より、練習あるのみ! 切り替えのタイミングを体に覚えさせることで、本番でも自然に表現できるようになります。   最後に、私が常々クライアントのプレゼンをコーチングをする際に大切にしていることは、「自分らしいプレゼンをしていただくこと」です。 どんなに表現を工夫しても、作ったような話し方では聴衆の心には届きません。上手に演じるのではなく、裏表のない、誠実な自分自身の言葉で語ること。それこそが、プレゼンにおける最高の「おもてなし」だと思うのです。 裏表がないから、オモテナシなのです。   ですから皆さん、自分の個性や想いを大切にしながら、伝え方に変化と工夫を加えましょう。 そうすれば、聴衆にとっても、自分にとっても、心地よいオモテナシのプレゼンテーションが生まれます。

  24. 106

    106 心理的安全を築くリーダーに変わる方法

    クライアントの方々とお話ししていると、特に経営者や人事の方から、こんなご相談をよくいただきます。 「あるリーダーが高圧的で、その人がいるとメンバーが発言や挑戦ができないんです。本人にも伝えたけど、改善が見られなくて…」 ああ、そういうリーダー、うちの組織にも思い当たるかも。そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。 なぜそのリーダーは、無意識に、あるいは時に意図的に、周囲の声を封じてしまうのでしょうか? そして、それを変えていく方法は本当にあるのでしょうか? 私はこのようなご相談を受けるたびに、「リーダーの方含め、誰もが安心して、そして自分らしく意見や想いを共有できる環境」を創るお手伝いができたらなと思います。 多くの方が「心理的安全性が大切」ということは頭では理解しています。 でも、それを実際の行動にどう落とし込めばいいのか。 その答えを探して、私たちは迷い続けているのではないでしょうか。 そこで今回は、信頼と心理的安全性を育むための4つの習慣をご紹介します。 これらは、デール・カーネギーの時代を超えた原則にも通じる、リーダーの「あり方」に深く関わるものです。 信頼と心理的安全性を育む4つの習慣を見てまいりましょう。 1. 批判、非難もしない。不平も言わない。 人は、指摘されると無意識に自分を守ろうとし、反発するものです。 だからこそ、誰かのミスを見つけたときは、「人」ではなく「課題・改善」に意識を向けることが大切です。たとえば、「なんでそんなことをしたの?」ではなく、 「今後、同じことを防ぐには、どこを見直したらよさそうかな?」と問いかけてみる。 こうした言葉の選び方ひとつで、空気は大きく変わります。 相手を尊重しながら本質に向き合う。それが、信頼を損なわずに課題を解決するリーダーの姿勢です。 2. 誠実な関心を寄せる。 時に、あるメンバーの態度や反応に「なぜ?」と感じる場面は少なくありません。 ただ、その言動の裏には、本人なりの価値観や事情、これまでの経験があるのかもしれません。 たとえば、過去に厳しく責められる経験があると、先手を打つような強い言い方や行動になってしまうこともあるのです。 そうした背景に思いを馳せ、安易にジャッジせず、まずは関心を持って接してみる。 それだけで、相手の心の扉が少し開くことがあります。 そして、メンバーもまた、「このリーダーは自分を理解しようとしてくれている」と感じたとき、力を抜いて挑戦できるようになるのです。 自分をわかろうとしてくれる人のためなら、がんばろうと思える―― そんな関係性こそが、心理的安全の礎になります。   3. 相手にその考えを自分のものと思わせる。 人は「言われたからやる」より、「自分で気づいたからやる」の方が圧倒的に行動に移しやすいものです。 もちろん、指示命令が必要な場面もあります。 ただ、それだけでは、受け身の姿勢を生み、内発的なやる気を損なうこともあります。 そこで有効なのが「問いかけによる対話」です。 「どうすれば○○ができると思いますか?」と尋ねてみてください。 問いによって生まれた"気づき"こそが、本人の納得を生み、自発的な行動を促します。   4. ほんの僅かな改善でも、心から、惜しみなく褒める。 感謝や承認の言葉は、できるだけ具体的に、誠実に伝えましょう。 「ありがとう」「助かっています」も嬉しいですが、 「会議で○○さんの視点を加えてくれてありがとう。あのひと言で皆の視野が広がったと思う」と伝えられたら、どう感じるでしょうか? 行動の価値が伝わると、人は自信を持ち、次も貢献しようという意欲が湧いてきます。 たとえまだ期待に届いていなくても、改善が見られた部分に光を当てることが、さらなる前進の力になります。 リーダーシップは、日々の言動という「習慣」の積み重ねで育まれます。 だからこそ、「意図して自分の行動を選択する」ことが、リーダーとしての変化を生み出すのです。 ただ、ここで気をつけていただきたいのは、 「褒めていればいい」「すべてを受け入れればいい」「部下の仕事を引き取ればいい」ということではないのです。 リーダーが無理をして全てを背負って疲弊してしまっては、結果的に組織全体が停滞します。 信頼とは、甘やかすことでも、遠慮することでもありません。 挑戦するチームをつくるために、適切な対話と境界を持ちながら、関係性の質を育てていくことが求められます。 リーダーの皆さん、一人ひとりが、自分らしく意見や想いを分かち合える職場を創っていきましょう。そうすれば、リーダー自身にも心理的安全が担保され好循環が生まれます。

  25. 105

    105 日本人の多くが持つ特別な才能をビジネスで活かす

    近年、ビジネスの現場では「目に見えないもの」を感じ取る力が、ますます重要になってきています。 たとえば、"信頼"という言葉を思い浮かべてください。それは目に見えるものではありません。しかし信頼なくしては、どんなに優れた商品も、どれほど魅力的な提案も、前に進むことはできません。 価格やスペックよりも「この人と仕事がしたい」と思われること。それが契約のきっかけになることもあります。 見えないけれど、たしかに存在するもの——その一つが「空気」なのです。 日本には「空気を読む」という、他の国ではあまり見かけない美しい表現があります。 言葉にされない気持ち、会議の場の雰囲気、沈黙の奥にある真意——それらを読み取る力は、日本人が自然と身につけてきた繊細な感性のひとつです。そして今、それがビジネス、とくにセールスの現場で大きな強みとなっています。 私の知人に、経験の豊富なセールスの方がいらっしゃいます。ある日、彼と彼の後任になる同僚が、ある既存のお客様を訪問しました。目的はシンプルで、新しい担当者のご紹介とご挨拶。今後スムーズにお取引を継続していただくために、本来は、まずは信頼していただくところから始めたいところでした。ところが、後任の方は場の空気に反して、意気込みとともにセールストークを始めてしまったのです。 すると、お客様の表情にはわずかな戸惑いが浮かびました。そう、これは「ズレ」の瞬間です。言葉では語られない違和感が、場に漂ったということなのです。 相手に伝えたい気持ちが強いときほど、人は自分の言葉に集中しすぎてしまいがちです。しかし、本当に必要なのは「話す力」ではなく「聴く力」と「感じる力」です。 お客様のちょっとした沈黙、視線の動き、姿勢の変化。こうした非言語的なサインに注意を払うことで、本音やタイミングを察することができるのです。 日本には古くから、「香道(こうどう)」という奥深い芸道があります。 先日香道に通じている方とお話しをする機会がありました。その方がおっしゃるには、香道は目に見えない"香り"を、心で感じ取る「遊び」。そこでは「香りを聴く(聞香/もんこう)」という美しい表現が使われるそうです。 香りを"聴く"とは、鼻で嗅ぐのではなく、心で味わうという意味。 わずかな香りの違いを察するために、心を静め、集中し、五感を澄ませる——その姿勢は、セールスの場で「相手の感情の微細な揺れ」に気づこうとする私たちの在り方に、驚くほどよく似ています。 香道においては、正解を求めるのではなく、"感じる力"を育てることが大切とされます。 それは、ビジネスの場でも変わりません。 数字の裏にある思い、表情の奥にある本音。 目に見えないものに心を向けたとき、信頼という成果が生まれるのです。 お客様のコミュニケーションの中に「表に出さない」意志や感情がたくさん隠れています。 たとえば、一見目立たないうなずき。少しの沈黙。目線や視線でのやりとり。こうした"かすかな反応"の中に、本当に重要なメッセージが隠れていることがあるのです。 商談の場には、さまざまな立場の方々が集まります。私達の提案に前向きな方もいらっしゃれば、慎重な方もいらっしゃるかもしれません。 誰が自分の味方になってくれるのか。どこに抵抗があるのか。それらを読み解くには、空気の流れ、空気の重さ、軽さに現れる感情の変化、微細なやりとりに敏感になることが大切です。 セールスで信頼を築くには、「話す」以上に「聴く」ことが大切です。 沈黙を恐れず、目の前の人の"本音"を感じ取りましょう。言葉にされないニーズを見つけたとき、私達の提案はお客様の心に真っ直ぐ届きます。 空気を読む力。それは、誰かを思いやる心から生まれます。 もともと私たち日本人が持っているこの特殊能力とも呼べる才能は、世界でも通用する素晴らしい資質です。 セールスというお仕事は、人と人との信頼を結ぶこと。 その出発点は、「空気を読む力、見えないものを感じ取る力」なのです。 私達の中にその力は備わっているのです。 ですからみなさん、私達の中にある特別な才能を信じ、研ぎ澄ませていきましょう。そうすれば、確固たる信頼を得る事ができます。  

  26. 104

    104 その"いい話"、もっと響かせられます

    先日、あるピッチコンテストで数々のプレゼンをお聴きしました。 登壇された皆さんは、自社の取り組みについて情熱的に語られており、「伝えたい想い」が明確にあることがひしひしと伝わってきました。コンテストだけあってそのエネルギーには心を動かされるものがありました。 懇親会でピッチをされた方々に沢山練習されたんですか?とお聴きすると、こんな声がかえってきました。 「スライド作りには時間をかけたけれど、話し方までは準備できなかった」 「いつも話している内容だから、今回は特に練習せずに登壇しました」 「実は…直前に内容を変えたので、ぶっつけ本番でした」 これらの言葉から見えてきたのは、多くの方が「何を話すか」には熱心に時間をかけている一方で、「どう話すか」はそこまで重要視していないという現実です。これはピッチに限らず、日々のビジネスプレゼンでもよく見られる傾向です。 でも、それは裏を返せば、大きな伸びしろがあるということ。 「どう伝えるか」にも時間をかけることができれば、あなたの想いや価値提案は、より鮮やかに、より深く聴き手に届くようになります。 プレゼンテーションで本当に大切なのは、「限られた時間の中で、いかに聴き手にインパクトと影響を与えるか」ということです。 そのためには、話の内容だけでなく、時間配分や話し方の強弱、声のトーンやテンポ、間の使い方にも意識を向ける必要があります。 私自身も、話す前に録音や録画を活用し、自分の声や話し方を客観的に見直すことを行います。これは単に「時間通りにうまく話す」ための練習ではありません。 「本当に伝えたいことを、自然な形で、余裕を持って届ける」ための準備なのです。 その上で大切になるのが、「選択と集中」。 すべてを盛り込むのではなく、伝えるべき核を見極め、短い言葉で聴き手の記憶に残る形に磨いていく。そしてそれを"自分の言葉"で語れるようになることが重要です。 そうすることで、自然と言葉に想いが宿るようになります。 同じ内容でも、想いが込もった言葉は、聴き手の心に強く残ります。 言葉に気持ちが宿り、熱が加わったとき、プレゼンはただの説明ではなく、聴き手との"共鳴"へと変わります。 プロフェッショナルとは、聴き手のために準備を惜しまず、伝える力を磨き続ける人です。 その"見えない努力"こそが、聴き手の信頼を生み、次の機会やチャンスを呼び込む大きな力になります。 ですから皆さん、次にプレゼンの機会は、「何を話すか」だけでなく、「どう話すか」にも、ほんの少しだけでも時間をかけてみてください。 そうすれば、あなたの想いを届け、相手の心を動かすプレゼンができます。 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。    

  27. 103

    103 カルチャーとブランドが生む、持続可能な企業の力

    リーダーシップには、知識や技術の集合体を超えた「生き方」が反映されます。人を導くとは、明確な指示を出すことだけではなく、一人ひとりの中に眠る可能性を目覚めさせること。そして、それぞれの強みが共鳴し合う場を育むことです。 日本の多くのマネージャーは、組織を精密に運営し、計画どおりに進める力を発揮することに長けています。マネージャーの方々は業務が流れるように進み、トラブルを最小限に抑え、業績を上げる為に尽力してくださっています。このマネジメント能力がもたらす安心感と信頼は、組織にとって貴重な資産です。そこに、未来へのビジョンと人材育成の視点が加わると、マネジメントはリーダーシップへと進化します。 自然の世界は、変化とつながりを前提としています。流れる川、芽吹く木々、風にそよぐ葉。それらの一つひとつがそれぞれ関係し合いながら、全体の調和を保っています。組織もまた同様に、変化と個性を持つそれぞれの人と人とのつながりが重要で、それらは対話や共感によって育まれていくのです。 「カルチャー」とは、日々のやりとりや意思決定の中に息づく、目に見えない組織の原動力です。そこに創造性があり、感謝があり、対話があるとき、人の可能性は自然と花開きます。心理的安全性が担保された環境下で一人ひとりが、アイデアを持ち寄ることが当たり前になると、組織全体は活気づき、しなやかであるが故に力強くなっていきます。 「優れたブランド」は、企業の表面的なロゴやメッセージにとどまらず、働く人々の言葉やふるまいの中に宿ります。経営層がカルチャーを丁寧に育てると、社員一人ひとりが自分自身の「プロフェッショナル・ブランド」に誇りを持つのです。誠実に、創造的に、そして信頼を大切にしながら仕事に向き合う姿勢は、組織を超えて繋がる世界に影響を与えていきます。 組織の強さは、価値観の共有から始まるのです。その中でマネージャーの方々は大変重要なポジションを担います。その場所は経営層の戦略と、現場の思いが交わる場所になるです。組織内で対話を重ねながら全体の共通のビジョンに向かい導いていきます。その過程こそが、組織を一つにし、そして力強くするのです。  一人ひとりが、自らの価値観に沿って働き、組織のビジョン、ミッション、バリュー、そしてパーパスとの調和を感じているとき、その組織はまるで一つの生態系のように効率よく機能します。誰かの指示命令ではなく、共有された目的と相互の信頼が、人々をつなぎ、組織を自発的に動かしていきます。そう、それこそが個の時代の真に多様性が重んじられている、組織の在り方なのです! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。  

  28. 102

    102 「この人から買いたい!」お客様の心を動かす秘訣

    お客様とお話していて、「今日はうまく話せていなかった」と感じたことはありませんか? 私たちは真剣にそして丁寧に話しているつもりでも、お客様の感触が今一つだった──と感じることもあると思います。 そして、ようやく気づくのです。実はお客様と見ている景色が同じではなかったのだ!と。。。お客様との対話において、ボタンの掛け違いのようなことがよく起こるものです。そんな時は最後までボタンを占める前に、気づいたらその場で修正しないとなりません。 今日の商談で、上手く説明できなかったなー。と落ち込んでいるセールスパーソンの方もご安心下さい。 デール・カーネギーの「人を動かす」の原則でも「良い話し手になりましょう。」という原則は一つもありません。お客様と心からつながるために大切なのは、「自分が伝えたいこと」ではなく、「お客様が今、話したいと思っていること」に耳を傾ける姿勢です。つまり、お客様の心の中で交わされている対話に、私たち自身がそっと加わるということなのです。 お客様が本当に気にしていることは、必ずしも今、言葉にされていることとは限りません。目の前の課題のように見えて、実はその奥にもっと大きな不安や希望が隠れている──そのことを忘れずにいたいものです。 そのために私たちにできること、それはまず、会話の土台を整えることです。事前のリサーチを怠らず、お客様の業界や事業内容、直面しているであろう課題やチャンスをしっかりと理解しようと努める。こうした準備は、「私はあなたのことを本気で考えています」という無言のメッセージになります。 お客様の心の中では、二つの会話が常に交差しています。一つは意識の中で交わされる現実的な対話。もう一つは、過去の失敗に対する後悔や将来への不安、漠然とした感情に支配された彼らの心の中での対話です。 私たちが誠実にお客様と向き合いたいと願うなら、この心の中の対話にこそ耳を傾け、寄り添うことが必要です。これを実現するのが、彼らの本音を引き出す「お客様のために行う」質問です。 質問には力があります。良質な質問は、お客様がご自身でも気づいていなかった思いや願いを言葉にするきっかけになります。無理に答えを引き出すのではなく、相手のペースに合わせて、思いやりと敬意をもって問いかけることが何より大切です。 セールスの目的は、商品を売ることではありません。お客様にとって本当に価値のある未来を、一緒に描き、実現のお手伝いをすることです。私たちが提供するソリューションは、その未来の実現に欠かせない"ツール"であり、"架け橋"となるのです。 お客様との会話の流れを事前に考え、想定される答えに応じた次の問いや提案を準備しておくことは当然大切ですが、実際の対話では柔軟さも求められます。重要なのは、会話の本筋を見失わず、お客様の本音つまり彼らの心の中の声にしっかりと耳を傾けること。それを行うためには準備してきたことを一つも話さずに商談を終える英断を行うことも時には必要かもしれません。準備が全て無駄になったわけではなく、準備をしたからこそ、目の前のお客様に100%集中し、余裕をもって的確な判断を行うことができるのです。 お客様は、いつの瞬間も自らに問いかけています。 「このままでいいのだろうか」 「でも、またあのような失敗が起こるのではないか」 「将来、本当に今の選択が正しかったと思えるのだろうか」 こうした彼らの内なる心の中の対話の声に、私たちは丁寧に寄り添いたいものです。そして、お客様の内なる声をしっかりと感じることができたら、お客様の心の中の氷も解けて、彼らの心の声がつい溢れ出てくる可能性もあります。私達はお客様の心の中の対話に正式に参加できている!ということになるのです。無理に答えを導き出すのではなく、お客様が安心し、自ら納得し、信じて前に進めるように──私たちはその道を照らす案内人となりましょう。 しっかりとお客様の心の声に耳を傾けた上でお客様にご提案する内容が、「これこそが自分たちに必要なものだ!」と感じていただけたなら、それは偶然ではありません。それは、私たちが誠実に準備し、心を込めて会話を重ねた結果であり、私達がお客様の心の中の会話に参加し「人の心を動かした」証なのです。

  29. 101

    101 言葉だけに頼らない!伝わる話し方の本質とは

    先日、トレーナーサーティフィケーション試験を受けた際のことです。私たちが受講者にトレーニングを行っているところを、イギリスから来たカーネギーマスターのトレーナーが後ろから見学し、採点しました。その際、私たちは日本語でトレーニングを行い、通訳がついていましたが、通訳がない場面でも、カーネギーマスターは私たちのトレーニングの流れをしっかりと把握し、適格なフィードバックをくれました。 彼が着目した点は非常に具体的でした。私たちのファシリテーションがどれだけ説得力を持っていたか、聴き手にとって分かりやすい話し方をしていたか、そしてセッション間のスムーズな橋渡しができていたかという点です。彼は言葉の意味を理解しなくても、トレーニングの流れやその効果を感じ取ることができていたのです。この経験から、コミュニケーションは言語情報以外の要素も大きく影響するということを改めて認識しました。 この経験を通じて、言葉の選び方だけでなく、その場の「空気感」や「雰囲気」がどれほど重要かということを再確認しました。私たちはしばしば言葉に焦点を当てがちですが、実際には、私たちが受け取る情報量としては、言葉だけでなく、こうした非言語的な要素の方がむしろ多いということを改めて確認することができました。 さらに、マスタートレーナーが私たちの話し方だけを見ていたわけではなく、聴き手の様子もよく観察し、どんな細かな違和感も見逃すことなくフィードバックをくれたということに驚かされました。聴き手の反応や表情、そしてその場の空気を敏感に察知し、私たちが伝えるメッセージが聴き手にどう届いているのかを的確に把握していたからこそのフィードバックだったのです。 ここから何が言えるでしょうか。プレゼンテーションにおいて重要なのは、ただ話すことではなく、聴き手の反応をしっかり見極め、その反応に応じて自分の話し方やエネルギーを調整することです。聴き手がどのように受け取っているか、彼らの非言語的なサインを読み取ることで、より効果的にメッセージを伝えることができるのです。 もしも皆様が言語情報のみに意識を向けてプレゼンテーションを行っているのであれば、「どのように話すか」にも意識を向けてみてください。準備した内容が素晴らしくても、それをどのように話すかによって、聴き手にどれだけ伝わるかが大きく変わります。 ですからみなさん、言語情報以外のエネルギーや空気感にも気を配り、聴き手とのエンゲージメントを深めるよう努めましょう。そうすれば、メッセージがより深く聴き手の心に届くものになります!  

  30. 100

    100 生徒の準備が整った時、師が現れる

    100 生徒の準備が整った時、師が現れる 私たちは皆、人生を通じてリーダーシップの教訓に触れていますが、多くの場合、それに気づかずに過ごしています。 子供の頃は、リーダーシップを意識することはほとんどなく、世界のすべては自転車で行動できる範囲の中。親分肌の子が仲間の子供たちを従わせているような光景が目に浮かぶ方も多いかもしれません。あるいは、両親や祖父母の影響を受けながら、本当の優しさや強さ、愛とは何かを学ぶ機会があったにもかかわらず、そうした出来事を深く意識することなく何気ない日常として素通りしてきました。という方も多いと思います。しかし今振り返ると、日常の中にちりばめられた数々の出来事こそが、自己の価値観を形作る貴重な気づきや学びに満ち溢れていたことに気づきます。 今、社会人になって私たちは世界から集まる異なる価値観を持った人々と共に社会を創っていくフェーズに入っています。リーダーシップトレーニングプログラムを持っているような企業に勤めることができ、リーダーシップについて学び考える機会を持てる方は一握りでとても恵まれている方々です。私たちの多くは、自力でロールモデルに自分を照らし合わせ、日々の難題を解決しつづけています。私たちはおそらく、無意識に周囲からの影響を寄せ集め、いくつかのリーダーとしての仮定を心に植え付けてきました。長く懸命に働く中で、私たちは少しずつ経験を積み、より大きな責任を引き受けるようになります。やがて、プロジェクトやチームを率いる立場となり、リーダーシップの本質に気づき始めます。その瞬間、私たちは初めて、リーダーシップとは想像していた以上に奥深く、多面的なものであることを実感するのです。 そして、ここで、大きな分かれ道に差しかかります。 あるリーダーは試行錯誤を重ねながら自分なりに進もうとし、すべてを自力で解決しようとするリーダーです。もう一方のリーダーは自ら学びの機会に気づき得て自身を拡大し続けていきます。そして謙虚に人に相談し、悩みを打ち明けたり、オープンにできるので逆に沢山の気づきや学びを融合することができ、人から信頼が集まってくるサイクルが作れているリーダーです。 リーダーシップは、一人で抱え込むものでもなく、周りの力やリソースに感謝し、柔軟に世界と調和していくことです。たとえ、企業がトレーニングを提供してくれなくても、私たちは日々沢山の気づきを得て学ぶことができます。計画を立て、チームとコミュニケーションを取り、ミスを乗り越え、権限を委譲し、決断を下し、部下を育てる—このような力は、日々の経験や周囲の方々の姿から学び、意識的に学びを日常に取り入れることで、より確かなものにしていけるのです。学ぶ準備が整っていれば、目の前の出来事は全て学びや気づきを与えてくれるメッセージとなり、私達は日々自分をアップデートできるようになるものです。 逆に、自ら学びたいという準備が整っていなかったとしたら、幸運にも企業がトレーニングプログラムを提供してくれたとしても、せっかくの学びを活かせないままにしてしまうでしょう。しかし、どこかのタイミングで準備が整えば、過去に蒔いた学びの種が芽を出すこともあります。そのとき、嬉しさで目を細めるような表情を見せる方を何度も目にしてまいりました。それぞれのタイミングがあることも、合わせてお伝えしておきたいと思います。 学びとは、学びの顔をして現れるとは限らない——学ぶ準備が整った時に、偶然起こったような事象から大きな気づきを得ることができるのです。そして、その気づきによって自分自身を見つめ直し、成長機会に恵まれていることに感謝の気持ちを持った時に、学びが完了し次の次元に進めることになるのだと思います。 師とは、特定の誰かに限られるものではありません。大切なのは、私たち自身が「学びの準備」を整えておくこと。心を開き、学びに対して敏感であれば、世界は私たちにとっての教師で溢れています。それこそが準備が整った人に見える世界なのです!

  31. 99

    99 価格交渉のストレスと無縁になる方法: ビジネス達人の教え

    セールスにおいて、価格の話は避けて通れません。価値に見合った価格を提示しているのに、クライアントから「もう少し安くなりませんか?」と言われた経験、ありませんか? しかも、不思議なことに、こちらが「ぜひこの案件を取りたい!」と思っているときほど、そうした要望が出てきたりするものです。  セールスには選択がつきものです。割引をしてでも案件を取りに行くのか、それとも価格を守り、長期的なブランド価値を大切にするのか。もちろん、状況によって判断は異なりますが、もし自分たちのサービスや製品に自信があるなら、安易な値下げは避けたいところです。 なぜなら、一度値引きをしてしまうと、それが当たり前になり、次からも「価格交渉」が続いていく可能性大だからです。 実際、私たちのクライアントのセールスチームでも、値引きが常態化した結果「値下げしないと売れない」というマインドが根付いてしまったケースがありました。その結果、交渉のたびに自信を失い、セールスのモチベーションも低下…。そして、価格のみで仕事をするクライアントの場合、他にもっと安い選択肢を見つけた途端に、あっさりと関係が終わってしまうリスクもつきまといます。 そんな精神状態では、対等なビジネスは難しくなります。価格だけでなく、納期や支払条件など、さまざまな面で主導権をクライアントに握られ、結果的に不利な交渉を重ねる悪循環に陥ることも…。 理想的なのは、価格交渉そのものがストレスにならない環境を作ること。むしろ、自分たちの価値を理解し、適正な価格でお取引をしてくれるクライアントとお仕事をするほうが、ずっと健全で前向きなビジネスになります。そして、長期的にはそのほうが売上も安定し、成長につながるのです。そして心の余裕につながるのです。  私たちのトレーニングを受講された方々からも、こんな声が寄せられました。 「入札案件だと、どうしても価格勝負になりやすいんです。関係性を築きたくても、直接お会いすることが許されないんです。」 確かに、価格だけで選ばれる案件もありますし、その場合、公平性の観点から、面会自体が制限されるケースもあるでしょう。そんな時、我々の心中は穏やかではないでしょう。デール・カーネギーは、私達が本当にお付き合いしたいクライアントが誰なのか。という問いとその答えを心の中に常に持って仕事をしているセールスパーソンになって頂きたいと言っています。 本当にお互いにとって良い関係を築けるクライアントとは、価格以上に「相性」や「信頼」が重要になります。 そこで大切なのは、双方向の利益を考え、誠実で対等なビジネスパートナーとして関係を築けるかどうか。 価格だけではなく、長期的な価値を共有できるかを重視します。こうしたクライアントばかりとビジネスができたら、私たちはどんな気持ちで働けるでしょうか? もし、自社やあなたの価値を理解してくれるクライアントとのビジネスで忙しくしていたら…。価格交渉にストレスを感じ、疲弊する必要はぐっと減るはずです。 そして何より、自分の価値を大切にすることで、営業にも自信と余裕が生まれます。 価格競争に巻き込まれることなく、心から良いと思えるサービスを提供し、その価値を理解してもらえるクライアントと仕事をする。この環境を整えることが、長期的に見ても最も良い選択となります。目の前のクライアントとの関係も良くなり、彼らの満足度も向上。結果的に、継続的な取引につながるだけでなく、新たな紹介が生まれるようなビジネスモデルができていきます。 そうなれば、自分も周りもハッピーになり、三方良しのビジネスの中心となることができるのです。 ですからみなさん「自分たちの価値」を信じ、余裕を持ちましょう。 そうすれば、私たちの価値を理解してくれるクライアントと、気持ちよくお仕事をすることができます! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。

  32. 98

    98 売り込まず会社の魅力を自然に伝えるプレゼン: ビジネス達人の教え

    ビジネスのプレゼンの場で、自社の魅力を伝えることの難しさについて、皆さんも感じたことはありませんか? 「ビジネスプレゼンのつもりが、気づけば宣伝になってしまった…」 「自社の魅力や価値を伝えたい気持ちが先行して、売り込みのように思われてしまった…」 こういった悩みを、私たちは多くのビジネスパーソンから伺います。 先日も、ある有名企業の社長とお話しをする機会がありました。その中で話題になったのが、まさにこの点。会社の価値を自然に伝えながら、相手に「売り込まれている」と感じさせないプレゼンの難しさです。 ビジネスにおけるプレゼンは、単なる情報共有ではありません。個人のブランド、プロフェッショナルブランド、そして会社のブランドを響かせる絶好の機会です。しかし、一方的な宣伝のように聞こえてしまえば、聴き手の心をつかむどころか、関心を失わせてしまうことも…。 では、どうすれば聴き手の共感を得ながら、売り込まずに会社の価値を伝えることができるのでしょうか? 私たちのプレゼン研修を通しても、まず大切にしているのは「売り込む」のではなく「信頼していただく」という視点です。この意識を持つだけで、伝え方が大きく変わります。   それでは、早速売り込まず、信頼していただける話し方の具体的なポイントを5つ見てまいりましょう。 1. ストーリーを語る プレゼンの中に、聴き手の心を引き込むストーリーを織り交ぜてみましょう。たとえば、ある社長の会社は、数十年前にわずか3人で始まった小さなベンチャーでした。彼らは業界に革命的な技術をもたらし、やがて世界中の人々の手に渡る製品を生み出しました。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、数々の試練と挑戦を乗り越えてきたのです。 聴き手は、困難を乗り越えたエピソードや運命の分岐点に心を引かれます。「なぜ3人で始めたのか?」「どのようにして成長を遂げたのか?」といった背景に触れることで、会社の物語がより鮮明になり、聴き手の記憶に深く刻まれるのです。 2. 洞察を共有する ストーリーを語るだけではなく、その中に秘められた「気づき」や「学び」を伝えましょう。たとえば、「ある決断が成功の分岐点になった」「この考え方が新たな道を切り拓いた」などの視点を交えることで、聴き手にとって価値のある示唆を提供できます。 3. データで裏付ける ストーリーに説得力を持たせるために、具体的な数字やデータを活用しましょう。たとえば、「市場シェアが前年比○○%増加した」や「導入企業の○○%が生産性向上を実感」といったデータを示すことで、言葉に確かな重みが生まれます。 「データにはストーリーが必要であり、ストーリーにはデータが必要」とも言われます。感情に訴えるストーリーと、理性に訴えるデータを組み合わせることで、より納得感のあるプレゼンが実現できます。 4. 質問で繋がる プレゼンの途中で聴き手に問いかけることで、関心を引きつけ、思考を促すことができます。「皆さんは、これまでに同じような課題に直面したことがありますか?」と問いかけるだけで、聴き手は自身の経験と結びつけながら話を聞くようになります。 また、質問を交えることで、聴き手はただ聞くだけでなく、心の中で対話を始めます。問いが投げかけられた瞬間、彼らの思考は動き出し、より深いレベルでの共感と繋がりが生まれるのです。それが、プレゼンターへの信頼につながります。 5. 第三者の声を活用する 自社の価値を伝える際には、第三者の評価を取り入れることで、より客観的な信頼性を高めることができます。たとえば、デール・カーネギー・コースが素晴らしいと私たちが単に主張するのではなく、「ウォーレン・バフェット氏がこのデール・カーネギー・コースを受講し、このコースが人生を変えたと様々なメディアで語っています」と伝えると、その言葉は客観的な重みを増すことになります。 自社の強みを示すために、クライアントや著名人の言葉を引用できないか、考えてみましょう。 5つのポイントいかがでしたでしょうか。 プレゼンの機会は、単なる情報提供の場ではなく、聴き手との信頼関係を築く貴重な時間です。強引な宣伝ではなく、ストーリーや洞察、データ、質問、第三者の声を巧みに組み合わせることで、聴き手の心に自然と響くプレゼンを実現できます。つまり、売り込まず信頼を得るという我々の最終的に得たい結果が得られるのです。 私たちは、聴き手に私たち自身をどのように記憶されたいのでしょうか? その答えを意識しながら、聴き手に価値あるメッセージを届けていきましょう。 ですからみなさん、聴き手の心になじむメッセージを自然に伝えていきましょう。そうすれば、あなたの言葉が聴き手の心に響き、共感と信頼を生み出します。

  33. 97

    97 公平という名のリーダーシップの羅針盤

    リーダーにとって、公平性を保つことは信頼を築く基盤であり、組織全体の結束を強める重要な要素です。ただ、公平性とは単に全員を同じように扱うことではありません。それぞれのメンバーが持つ個性や価値観を尊重しながら、適切なバランスを見つけることが求められます。 人それぞれに異なる価値観があり、それが行動や選択に影響を与えます。そのため、リーダーとしては、まずメンバー一人ひとりがどのような価値観を持っているのかに関心を向けることが大切です。その理解が深まるほど、メンバーが求めているサポートや配慮の仕方も見えてきます。そして、こうした理解が「公平性」の実現に繋がるのです。 また、価値観を理解することは、メンバーとの信頼関係を築く上での大切なステップです。メンバーが大切にしているものを知ることで、彼らのモチベーションや行動の背景に寄り添うことができます。リーダーとして「彼らの価値観を尊重している」という姿勢を示すことで、チーム全体の雰囲気もポジティブなものになります。 一方で、リーダーとして日々の忙しさに追われていると、メンバーそれぞれの価値観やニーズを見逃してしまうこともあります。こうした場合でも、時間を取って一人ひとりと対話し、その思いや背景に耳を傾ける努力が重要です。これは決して手間ではなく、長期的にはチーム全体の結束を強化する投資になります。 組織での変化や新しい取り組みが求められる場面では、リーダーとしてメンバーがどのようにその変化に向き合っているかを把握することが重要です。特に、個々の価値観が「変化に対する姿勢」に大きな影響を与えることを理解しておく必要があります。あるメンバーにとっては挑戦がモチベーションとなる一方で、別のメンバーにとっては安定が大切かもしれません。 そのため、リーダーはメンバー一人ひとりの価値観を理解し、それに応じたアプローチを取ることが大切です。「なぜこの取り組みが重要なのか」をそれぞれの価値観に寄り添った言葉で伝えることで、変化への受け入れがスムーズになります。 また、チームの中で全員が公平に扱われていると感じられる環境を作るためには、リーダー自身が意識的に行動する必要があります。特定のメンバーに偏ることなく、全員の意見やアイデアに耳を傾ける姿勢が、チーム全体の信頼感を育むカギとなります。そして、個々の価値観が尊重されることで、チーム全体が多様性を活かして強くなるのです。 リーダーとして自分の行動や言葉がチーム全体に与える影響を常に意識しましょう。一人ひとりの価値観を理解し、それを土台にした公平な判断や対応を行うことで、メンバー全員が自信を持って活動できる環境を整えることができます。 さらに、リーダーが真に思っていることは、言葉にしなくてもメンバーは敏感に感じ取っているという事も肝に銘じましょう。表面的に言葉で取り繕ったとしても、言葉と心の中が一致しているかどうかは、メンバーには透けて見えているのです。だからこそ、誠実さを持ち、言動に一致したリーダーシップが不可欠だということなのです。 ですから皆さん、チームの一人ひとりの価値観に耳を傾け、公平の光を灯しましょう! そうすれば、その光が信頼の波となり、リーダーとしての影響力がチーム全体に広がります!

  34. 96

    96 セールスパーソンはインフルエンサー

    セールスにおいて、本当に売るべきものは何でしょうか。それは、製品やサービスそのものだけではありません。それらを通じて提供される「価値」、すなわちクライアントにとっての有益さこそが、私たちが本当に届けるべきものです。クライアントのニーズや期待を深く理解し、それに応える解決策を提案する──これこそがセールスの本質です。 そのために必要なのは、クライアントとの深い対話です。背景や課題を丁寧にヒアリングし、適切な提案を行うことで、単なる取引を超えた信頼関係を築くことができます。この信頼は、私たち自身の誠実さが行動に表れることで初めて生まれるものです。 セールスではよく「自分を売る」という表現が使われますが、これは決して誇張や過剰なアピールを意味するものではありません。本質的には、クライアントに信頼される存在となり、ビジネスパートナーとして共に成功を目指すという姿勢を買っていただくのです。その第一歩は、クライアントの利益を最優先に考え、本当に役立つ価値を提供することです。この気持ちが自然に表れることで、相手との関係性が深まり、やがて再注文や紹介といった成果に結びつきます。 時には、私たちの製品やサービスがクライアントにとって最適ではない場合もあります。そのような時、無理に売り込むのではなく、正直に他の選択肢を提案することが、長期的な信頼を築く鍵となります。このような誠実な対応はクライアントに強い印象を残し、信頼できるパートナーとして評価されるきっかけとなるのです。 また、控えめな約束でクライアントの期待値を下げることが誠実だと思われがちですが、これが逆効果になる場合もあります。たとえば、納品日を遅めに伝え、実際には早く届けた場合、一見プラスに思えますが「このセールスパーソンは守りに入っていたのか!?」と不信感を与える可能性もあるのです。約束は現実的かつ正直に伝え、透明性を保つことが信頼を高めるポイントです。 セールスパーソンとして最も充実感を得られる瞬間は、クライアントが成功し、その成果を共に喜べる時です。私自身、ある企業のリーダーが私たちのトレーニングを受講し、組織全体に変化をもたらしたという感謝の言葉をいただいた経験があります。その瞬間、自分の存在がクライアントに幸せを提供したな。と、じんわりと温かい気持ちになりました。 このような喜びを通じて、クライアントがハッピーになることはもちろん、私たち自身が満たされ、その気持ちで次のクライアントにお会いすればまたそのハッピーを循環することができます。社会全体にも良い影響を与える「幸せの循環」を生み出すことができるのです。 ですから皆さん、自分の幸せを起点にハッピーを循環していきましょう。そうすれば社会全体に大きな影響を与える事ができます! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩のサイクルを経験してきた中、デール・カーネギーはクライアントのみなさまから、ニーズや課題に関するフィードバックを直接受け取ることにより、常にビジネスの最先端を走っています。 ウェブサイト コースのスケジュールの確認やeブックのダウンロードはこちらから。www.dale-carnegie.co.jp ビジネス・ポッドキャスト マルチタスクをしながら、音声を聴くことが好きな方のために、2つのビジネス・ポッドキャストを配信しています: 「ビジネス達人の教え」は2週間ごとの火曜日、「ビジネスプロポッドキャスト」は2週間ごとの木曜日に配信されます。    

  35. 95

    95 穴をあけられないプレゼンがある日に体調が優れない時は!?

    ビジネスプロフェッショナルとして、どうしても外せない大事な商談やプレゼン、、、そんな時に体調が優れない!という場面を経験したことがある方は多いと思います。「体調が悪くても絶対に穴をあけることができない!何としても行かなくては・・・」と考えることもあるでしょう。その判断が必要な瞬間、またはそれしか選択肢がないという状況は確かにあるかもしれません。 皆様はそうした状況に備えるために、普段から何か対策をしていらっしゃいますか。   私自身、体調がすぐれない中でポッドキャストの収録を強行するかどうか迷っていた日がありました。そのとき、あるクライアントのSさんから全く別件でお電話をいただきました。会話の最後に「もしかして、佐々木さん、体調が悪いんですか?お声の感じからそんな気がしまして・・・」と言われ、その瞬間、その日は収録を中止する決断をしました。リスナーの皆さまをお待たせしてしまうことにはなりましたが、結果的には、聞き苦しいエネルギーを発信しない選択が正解だったと思っています。 コロナ禍を経て、「体調が悪ければ休む」という文化が浸透しました。この流れは、「疲れ切る前に休む」という新しい価値観を育てるきっかけにもなっています。この「休む勇気」は、ただの自己保護ではなく、私たち自身のセルフブランディングの一環でもあります。 時には、どうしても体調が整わない場合に、プレゼンや収録を延期するという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。無理をして中途半端な印象を与えるよりも、誠実に自分の状態を見極めることで、プロフェッショナルとしての信頼を守ることができます。  プレゼンは、何を言うかだけでなく、どのようなエネルギーを届けるかが重要です。言葉以上に、その人の表情や声、姿勢などの非言語情報には、生き方や価値観がにじみ出ます。だからこそ、プレゼンターが聴き手の前に立つ準備を整えることは、すでにプレゼンの一部なのです。疲れ切った状態では、どんなに内容が素晴らしくても、そのメッセージを十分に伝えることは難しくなります。 例えば、政治家や経営者といったリーダー層を見ると、「健康的でエネルギッシュな印象」を与える方に自然と信頼が集まり影響力が増していることが分かります。その力強さや明るい表情、元気な声が、リーダーとしての存在感をさらに高め、周囲の期待を支える大切な要素になっているのです。 どうしても休めない場面を乗り越えるためには、普段から体調を整え、心身の状態が安定していていることが大切です。そして、もし準備不足や体調不良を感じた場合には、自分自身に正直になり、休むという選択も聴き手への配慮の一つになります。それが聴き手への誠実さとなり、信頼につながるのです。それは、長い目で見ればセルフブランディングの一環です。元気な状態でステージに立つことで、ただ内容を伝えるだけではなく、臨場感や共感を聴き手に届けることができます。プレゼンは、言葉を超えたエネルギーを届ける機会です。私たちが最高の状態で臨むことで、聴き手と共有した時間は特別な価値を生むものなのです。 ですから皆さん! 絶対に穴をあけられない!そんな時、その穴を、無理に偽物の自分で埋めるのはやめてみましょう!そうすれば、長期的に自分のブランドを確立できます。

  36. 94

    94 自分と仲よしになると、慕われるリーダーになれる!

    リーダーになった皆さん、、、これまでの努力や成果が認められ、リーダーとしての一歩を踏み出しました。リーダーとしての役割は、自分自身の成果だけでなく、チーム全体の成長をサポートし、成功へと導く責任が求められます。プレイヤーのころは自分の成果にフォーカスしていれば良かったかもしれません。リーダーになった途端に、これまでのやり方では人は動かないしついてこない。そんなお悩みをお持ちの方も多くお聴きくださっていると思います。 リーダーシップは、絶妙なバランスが必要です。強引な姿勢では反感を買い、逆に自信が足りないと信頼を得るのが難しくなるかもしれません。この状況を楽しみながら、前に進むにために、自信が欲しい!でもどうやったら自信を持てるか分からない。。。悩めば悩むほど逆の方向に行ってしまいがちですね。そんな皆さんに向けて、今日は、自信を深めていくための4つのステップをご紹介します。  1.     自己を受容する。 自分を受け入れるということです。 特に新しくリーダーになった方は、経験豊富なリーダーと自分を比べて、不安を感じることもあるでしょう。でも、皆さんがリーダーに選ばれたのは、これまでの経験や実績が評価されたからです。そのスキルや知識は、今日突然湧き上がったものではありません。リーダーシップは一朝一夕で身につくものではありませんが、自分の力を信じ、焦らず成長を楽しむことが大切です。とはいえ、自分のことは小さく見えてしまったりするものです。等身大の自分を認めることはある意味チャレンジです。周りを見渡してもお分かりのように、リーダーは自分の素晴らしさを証明しようとすればするほど、周りとの心の距離は広がります。それよりも、チームメンバーの成長を自分の事のように喜び、サポートするリーダーこそ周りから慕われるものです。そして、チームメンバーの成功をサポートすることで、自身の成長も促されるものです。自分らしいスタイルで、無理なく歩みを進めているリーダーに、人々は惹かれるのです。  2. 自尊心を育む 忙しい私たちは、これまでの成果を振り返らずに、次々と常に次の目標へ向かいがちです。しかし、少し立ち止まり、自分を見つめ直すことで、自分の強みや特性を再確認できます。そうすることで安心して今に集中でき、自分を信頼できるようになります。自分を認めることができていないと、知らず知らずに人を落として自分を持ち上げたり、、、リーダーとして、つい、望ましくないふるまいをしてしまいます。 それを防ぐためにも、自分を理解し、自分の過去もこれからも応援してあげられる人になりましょう。リーダーとして必要なスキルや価値観は、自分の経験から自然と育まれてきたものです。それを改めて認識し、今後に応用することで、自信を深める基盤が整います。誰かからの評価で自分の価値を決めるのではなく、自分で自分を信じる力を糧に新らしい挑戦に活かしていきましょう 3. リスクをとれる 言い換えると失敗することを恐れないとも言えます。せっかくなら、チャレンジすることを楽しめるようになれると最高だと思います。 前半でも申し上げましたが、リーダーとして重要なのは、すべてを自分で抱え込むのではなく、メンバー一人ひとりの成長を支援し、彼らが力を発揮できる環境を整えることです。その結果、チーム全体の成功が自分自身の成功へとつながります。挑戦を楽しみながら、リーダーシップを発揮していきましょう。最善を尽くしたのであれば、結果はどうであれ、リスクを取り行動を起こしたその部分だけでも自分を褒めて上げられたら心が軽くなることでしょう。 4. 自分との対話を大切にする 時には、自分に対しての否定的な声が心の中に響き渡ることがあります。そんな時は、意識して自己対話を取り入れてみましょう。自分の本心や心の声を無視することで、自分が自分を否定していることから自信を失っているのです。本当はどうしたいのか。なぜそそうしたいのか。自分に向き合うことで、視点や解釈が変り、実際に目の前の現実が変わっていなくても世界が明るく見えることもあります。心が軽くなる本を読んだり、動画や音声を視聴したり、モチベーションを高めるコンテンツを日々の生活に取り入れることもお勧めです。自分に必要な気付きが他の方の言葉や声を通じ、もたらされたりするものです。インプットする言葉のみならず、耳にする音、響き、環境全般を意識的に心地よいものにしていきましょう。そうすることで心の余裕を持つことができ、自信は自然と育まれます。 いかがでしたでしょうか。 これらの事は一度行ったら瞬間的に変わるわけではありません。何度も何度も自分に向き合い、深度を深めていく必要性があります。繰り返し自分に向き合っていくうちに、大きな自信が自分自身の中から溢れだします。自信は自分では見えないものですが、あふれ出た自信は確実に安心感として周りの方々に伝わるものです。 ですから皆さん、等身大の自分を認め自分であることを楽しみましょう。そうすれば周りから信じて頼られるリーダーになります!

  37. 93

    93 セールスのストレスを味方に変えるヒント

    セールスのお仕事は、日々の成果を求められるなかで挑戦の連続です。相手があることですから、、、自分の努力だけでどうにもならない!!!ということで、気持ちだけが焦るという相談も沢山お聴きします。それでも、私たちは工夫次第で心の余裕を持ち、前向きに進むことができます。ここでは、ストレスを味方に変え、セールスパーソンとして、より充実した日々を過ごすための実践的な方法をご紹介します。 ストレスを感じると、集中力や生産性が低下しがちですが、逆に心を整えることでパフォーマンスはぐっと上がります。セールスは、時に感情のジェットコースターのように感じられることがあります。遊園地であれば、わざわざスリルを感じ味わいたいがために、わざわざお金を払ってジェットコースターに乗ります。セールスの仕事の場面でも、私たちはその感情のアップダウンからくるストレスを味方につけることができたら、どんなに素晴らしいことでしょうか。 例えば、「今の自分には難しい」と思うのではなく、「どうすればできるだろう?」と考える癖をつける事。この小さな転換が、ストレスを軽減し、自信へとつながります。  それでは、デール・カーネギーのストレスマネジメントの原則からセールスの皆様にお勧めできる5つの方法をご紹介します。 1.     今日という一日の区切りで生きる:「今日」に集中するということです。 過去や未来にとらわれすぎると、心が疲れてしまいます。今日という一日に目を向けて、今できることに取り組みましょう。計画は未来のために立てつつも、心配するのではなく、今に集中し一歩ずつ進むことを心がけてみてください。 2.     最悪の事態を想定する: 問題が大きく感じられるときは、冷静に「最悪の事態」を考えてみましょう。良く売れているセールスパーソンの方に、プレッシャーに打ち勝つ方法をお聴きしたら、その方は「昔先輩に、死ぬわけじゃないから、おもいっきりチャレンジしたほうがいい」と言われた。と言っていました。それを聴いてからは、どんなチャレンジに向かうときも冷静に、自分にできる具体的な解決策を考えられ、不安が和らぎ、行動に移しやすくなったそうです。 3.     問題を整理して書き出す 紙に「問題点」「原因」「解決策」「最善の選択肢」を書き出してみましょう。このシンプルな方法は、頭の中を整理し、次に何をするべきかを明確にしてくれます。現代の科学でも証明されているように、心のモヤモヤを言語化しアウトプットすると心が軽くなります。 4.     不可避に逆らわない:変えられないことを受け入れるということです。 すべてをコントロールしようとすると、心が疲れてしまいます。変えられないことを受け入れ、その中で自分にできることを見つけることで、心の負担が軽くなります。 5.     恩知らずを予期する:期待を手放すともいえると思います。 他者に対する過剰な期待がストレスになることもあります。期待を少し手放し、結果を客観的に受け止める練習をしてみましょう。「今は提案が選ばれなかっただけ、自分が否定されているわけではない」と考えると、次の機会に向けて前向きに進めます。そして、お客様候補は5万といらっしゃるのです。自分にあったお客様とお互いにハッピーハッピーなお取引ができたほうが、将来的に幸せです! そして、ポジティブなセルフトークを取り入れることもお勧めです。 セルフトーク(心の中での自分との対話)は、思いがけず大きな影響を与えます。例えば、「忙しすぎて、とうてい全部終えられない」と思う代わりに、「優先順位をつけて計画すれば、重要なことだけでも終えられる」と言い換えてみましょう。ポジティブな言葉が、行動のきっかけを作り、心の余裕を生み出します。 ストレスを味方にするために、これらの方法は、忙しいセールスの皆様の日常の中でも取り入れやすいものだと思います。ストレスを完全に無くすことは難しいかもしれませんが、考え方を少し変えるだけで、ストレスを乗り越える力が湧いてきます。 ですからみなさん、小さな一歩から始めてみましょう。そうすればストレスを味方にし、さらに前向きな毎日を作ることができます!

  38. 92

    92 スタビー6本分の距離感!?イメージで伝えるプレゼンテーション

    想像してみてください。大切なプレゼンの準備をしているとしましょう。テーマはすでに決まっています。まずは、以前作ったプレゼン資料を開き、どれを残してどれを削るかに悩んでいる状態・・・。 はい、多くの方はプレゼンの準備は資料やビジュアル作成、データ集めからスタートします。ここで少し発想を変えてみましょう。資料に頼るのではなく、私たちが話す言葉だけで聴き手の脳内に鮮明なイメージを描かせるようなプレゼンを目指してみるのです。 実は、聴き手の想像力を刺激して、頭の中でビジュアルを描かせることは、単なる情報提供以上に効果的だと近年の研究が証明しています。私たちの脳は、データよりもイメージやストーリーに強く結びつき、そこから生まれる感情や経験とともに記憶されやすくなるのです。さらに、このアプローチはエンゲージメントを高める効果もあります。プレゼンが一方通行ではなく、聴き手と共に旅をしているような感覚になるのです。 プレゼン資料を作り込んだプレゼンは、見栄えは良いのですが、、、気を付けたいことがあります。資料が強調されすぎて、プレゼンターである私たち自身の存在が薄れてしまう可能性があるのです。それなので、新しい視点でプレゼンを校正してみてはいかがでしょうか。つまり、「どの資料を使うか」を考えることからプレゼンの準備を始めるのではなく、「聴き手にどんな絵を想像してもらいたいのか?」という視点で準備をスタートしてみるのです。 実際に「それは3年前のことで、その日はニューヨーク、マンハッタンに大雪が降っていました。」とプレゼンをスタートすれば、私たちは雪に覆われた映画のワンシーンのようなニューヨークの街並み、資料なしでも思い描くことができます。一気にプレゼンのストーリーに引き込まれてしまいます。  後半では、さらに難しいことを分かりやすく、はなすプレゼンについてお話しして参ります。 事実を事実として過不足なく伝えても相手の記憶に残らなければ意味がありません。その点で、弊社のオーストラリア人の社長のエピソードは、大変ユニークだと思いましたのでご紹介します。それは、彼の大学の同級生がブリスベンから離れた場所に住んでいたそうです。ブリスベンからの距離を訊ねたところ、その同級生の方は「到着するまでにスタビー6本飲むくらいの距離だよ」と表現したそうです。もちろん今では違法ですが、当時のオーストラリアでは一般的に「スタビー、すなわちビールの小瓶」の本数で距離感を示すことはよくある事だったと教えてくれました。このようにユニークで具体的な表現をすることで、イメージが頭に浮かびやすくなり、ただ単純に「〇〇キロ離れている」という数字を伝えるよりも、道中の様子やなど多くの映像が脳内に再生され、聴き手の印象に残りやすくなるだけでなく、聴き手との心の距離も縮まります。 データや統計も大事ですが、羅列するとどうしても抽象的になりがちです。ですが、データをストーリーに溶け込ませると、情報が一気に身近で意味のあるものに変わります。例えば、「面積はフットボール競技場3つ分です」と言うより、「フットボール競技場3面が横に並んでいると想像してください」というように実際に脳内に絵を描けるように話すほうが伝わりやすく感じませんか?  もちろん、プレゼンの資料が全く無駄というわけではありません。百聞は一見に如かずですから、写真1枚がスライドに映し出されることで、メッセージを補強することができます。ただし、詳細なテキストや表、数字がずらりと並んだ資料は、情報共有という意味では有効ですが「印象に残るプレゼン」という文脈においてはインパクトに欠けてしまいます。 実際に最近、拝見したプレゼンは、複数のプレゼンターの方々が自社の取り組みや業界の動向をスライドを使い、データや詳細を伝えるプレゼンを行った後、同じ方々がスライド無しでパネルディスカッションを行うというものでした。パネリストの方々がスライドを全く使わず自分の言葉でたとえ話や比喩表現を用いて話してくださったので、スライドを用いたプレゼンよりもパネルディスカッションのほうが、聴き手が脳内に絵を描きながらプレゼンを前のめりで聴くことができ、会場全体が一体感を感じることができました。 ですからみなさん、話す時は聴き手の心の中に絵を描かせましょう。そうすれば、私たちのメッセージが聴き手の心の中で長く生き続けます。  

  39. 91

    91 急がば回れ!指示命令をせずに人を動かす!

    リーダーの皆様は、時間が限られている中で、多くのタスクに取り組んでいらっしゃいます。やるべきことがたくさんあり、メール、会議、そして多くの決断に追われる日々です。私たちは時間を有効に使うことを求められ、効率的に行動しようと努力していますが、時にはその忙しさが私たちのコミュニケーションの仕方に影響を与えることもあります。様々なタスクをこなす中で、チームメンバーに、次に何をすべきかを的確に最短距離で伝えようとするあまり、指示命令をしてしまい、かつ、その行動を行うべき理由や背景を省略してしまうことが往々にして起こります。 常にこのポッドキャストをお聴きの皆様は、指示命令をすることのメリットデメリットは想像がつくことだと思います。デール・カーネギーはこのように言いました。「自分の意志に反して説得された人は、それでもなお自分の意見を変えることはない。」。これは、背景や理由を共有せずに指示を出すと、相手はどのように感じるかに言及しています。指示命令や考えを押し付けられた聴き手は、当然一方的に伝えられた指示命令を自分の意見としてのオーナーシップを持つことはありません。強制的に押し付けられた方は、その指示命令にまたは指示命令を出した方に対して反発心を持ち、能動的な行動には結びつかず、結果作業効率が下がったりミスを連発したりすることが散見される、、、という事態に発展しそうだということは想像に難くありません。また、デール・カーネギーはこうも言っています。「人々が世界を創造する手助けをすることができれば、彼らはその世界の所有権を感じるようになる」。世界とは少々大げさに聞こえるかもしれませんが、ここでは脳内にクリエイトされる世界が私たちの世界です。その世界が自分の手中にあると感じさせてもらえたとしたら、人々は取るべき行動に対する責任感や意欲を感じるようになり、行動も前向きになり、スピードも集中力も増し、ミスも少なくなるという好循環が生まれるのです。 リーダーとして、私たちが目指したいのは、チームメンバーに能動的に動いてもらうということ。単に指示命令を出すだけでは逆効果になってしまうという事を理解したうえで、それでは、我々はどうすれば良いのでしょうか。皆様はしっかりと背景を共有するということはできてますか?さらに、時間が許すならば、チームメンバーに意見を求め、取るべき行動のアイディアを自ら出してもらい、行動してもらうという環境を整えること。それができてますでしょうか?そうすることで、チームメンバーは自分のアイディアを尊重してもらえたという「前向きな感情」で行動を起こします。前向きな感情を持ち、行動を起こしてもらうように促すことは、一見時間がかかるように見えますので、効率が悪いのではと思われがちです。指示命令をし、すぐに行動に移してもらったほうが効率が良いのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。この回り道のように見えるアプローチこそ、メンバーが持続的に高いモチベーションで質の良いパフォーマンスを発揮し続けてくれる秘訣です。結果的には恒常的に高い成果を得ることにつながり、チーム全体のアウトプットにも影響を及ぼすのです。 このような環境が整えば、チームメンバー一人ひとりのモチベーションも向上し、チーム全体が一丸となって目標に向かって進むことができます。そのことで、エンゲージメント向上にもつながります。メンバー1人1人が同じ絵や映像を脳内に再生し、それを基に、ディスカッションが生まれる環境下で、皆で一緒に判断をしていけばいいわけです。一度、そのような循環がうまく作りだせれば、リーダーの仕事は楽になり、余裕が生まれ、よりメンバーの育成や、本来リーダーが取り組むべきタスクに集中できるというゾーンに入ることができるのです。 ですからみなさん、メンバーお一人お一人にその考えを自分の物だと思ってもらえるようにしましょう。そうすれば、職場全体が効率よく働けるサイクルがまわり始めます!

  40. 90

    90 セールスで感情的にならないために!

    セールスの皆様、日々のストレスを感じることが多いと思います。皆様には、どのようなストレスがありますか? やはりよく耳にするのは、「思う結果が得られない、つまり、クライアントが購入してくれないと、つい感情的になってしまいます」という声です。多くの方が同じように感じているのではないでしょうか。一方で、どんなピンチにも動じず、楽しみながらお仕事をしているセールスの方々にお会いする機会も実は、増えてきました。彼らは共通してこうおっしゃいます。「まービジネスはビジネスです。個人として拒絶されているわけではなく、ただ私たちの提案がクライアントの今の状況に合っていないだけだったと思います。」クライアントの選択には、見えない要因も多くあります。だからこそ、感情に流されず、心を落ち着けて次のチャンスに目を向けることが大切なのです。 もちろん、期待通りの結果が得られないときに落ち込むことも自然です。「もっとできることがあったかもしれない」と思うこともあるでしょう。しかし、私たちは負の感情に振り回されるのではなく、信頼されるアドバイザーとして軸をしっかりと保つべきなのです。たとえば、ライバル企業が選ばれたという連絡を受けた場合、「伝えづらいことを知らせてくださり、ありがとうございます」と感謝を伝え、そのクライアントの成功を心から祈ることはできていますか。そのような事が起こると、逆に今自分達とお取引をしてくださっているお客様に感謝の気持ちが湧いてくることでしょう。そして言わずもがなですが、、、感謝の気持ちを持つことは、ストレスを軽減する効果があり、結果的に自分にも良い影響をもたらします。 精神的に付加がかかる場面でも、前向きな姿勢で対応することで、良い循環を生み出すことができます。今回お取引が成立しなかったクライアントとのご縁を大切にし、常に彼らの状況に目を向け、適切なコミュニケーションを続けることが重要です。時が経てば状況は変わり、私たちが再び必要とされる瞬間が来るかもしれません。大切なのは、そんな時に思い出してもらえ、声をかけてもらえるような関係性を維持しておくという事です。 それまでの期間のフォローアップの際も、クライアントに負担をかけないよう心がけることが大切です。感情を脇に置き、3か月毎4回連絡して反応がない場合は、少し距離を置くという基準を設けるのも一つの方法です。私の場合は、クライアントに誠実な気持ちを向けられるタイミングでのみ連絡するようにしています。ニュースやSNSでその企業の話題を見た時や、そのクライアントの方が関心をお持ちだった事を経験した時などがまさにそうです。そのようなタイミングで連絡をしようと思っていた矢先に、逆に先方から連絡が来ることもあります。面白い事に、実際、常々お会いしたいと思っている方にばったり会った!ということもあります。実は、今年だけで6回もありました。それが駅だったり、カフェだったり、お買い物中だったり仕事とは全く関係のないところで偶然お会いするのです、、、  そして、セールスパーソンとして常に心に留めておくべきことは、状況が常に変わり続けるということです。クライアント企業の担当者が変わることもあります。ビジネスの展開も予測不能です。です から、モヤモヤが心を支配してお仕事が手につかない時こそ、目の前の今できることに誠実な姿勢で取り組んでいれば、どんな時でも必要なチャンスや面白い偶然が訪れる!ということを信じてみるのも一つです。思い通りに進まないことがあっても、心の在り方は自分で選ぶことができます。望んだ結果が得られなくても、心を落ち着け、心の中に余白を持てるように前向きに取り組んでいくことは心がけ次第で可能です。 ですから皆さん、低空飛行の時こそ、自分のこだわりを手放し、感謝の気持ちを思い出しましょう。そうすれば、どんな局面も楽しむ余裕が生まれます。

  41. 89

    89 AI時代の心が繋がるプレゼンテーション

    私たちがAIを活用することで、プレゼンテーションをより効率的に作成できる時代になりました。AIは膨大な情報からデータを集め、短時間で魅力的なスライドを作ることができます。これは非常に便利なツールです。 AIが提供するのはあくまで「素材」や「土台」。ここから自分らしいプレゼンテーションを作り上げるのは私たちの役目です。AIを使ってコンテンツを簡単に作ることもできますが、さらにそれを、ストーリーテリングを用いてプレゼンを行っている方のお話しをお聴きすると、さすがだなーーー。と聞きほれてしまいます。ストーリーテリングは私たちが経験した物語を語る事です。実際に経験した私たちが自らの経験談を話すからこそ、人を惹きつけ魅了するのです。自分にしか話せないストーリーこそ、パワフルで、聴き手を巻き込むものなのです。 デール・カーネギー氏が存命のころには想いもよらなかったテクノロジーが開発された今、AIのテクノロジーの恩恵を頂きながら、効率を上げつつ、私たちが持つ人間らしい魅力をプレゼンテーションにどう活かすかが鍵です。特に、聴き手とリアルなつながりを持つことが重要です。だからこそ、私たちはAIを上手に取り入れながら、自分のストーリーを自分らしく伝えることで、聴き手の心を動かすことができるのです。 AIはプレゼンテーション作成における強力なサポートツールです。データや資料を集める時間を短縮し、整理された形で情報を提供してくれるので、私たちはよりクリエイティブな部分に集中することができます。その上でプレゼンの成功にはやはり自分の声や経験を伝えることが欠かせません。 何を話すかはとても重要ですが、どのように話すかもおろそかには決してできません。例えば、ジェスチャー、声のトーン、ボディランゲージ、アイコンタクトといった要素は、プレゼンに命を吹き込むものです。これらはAIでは再現できない、人間だからこそできる力です。これらをうまく使うことで、聴き手に強い印象を残し、聴き手とのつながりを深めることができます。プレゼンの場に一体感が生まれるのです。 現代は情報過多の時代で、聴き手の集中力を引きつけ続けるのは簡単ではありません。インプットした情報や知識は記憶に定着せず、忘れ去られます。ですが、聴き手は内容は忘れたとしても、プレゼンを通して感じた事は忘れないのです。だからこそ、私たちには「共感」や「物語」を通して、彼らの心を掴む力が必要なのです。AIで得たデータは一つのツールですが、そのデータに私たちの体験や情熱を加えることで、より強いインパクトを与えるプレゼンテーションが可能になります。 ですから皆さん、AIと「感情と共感」という我々の得意分野を融合させていきましょう。そうすれば、新な時代において、聴き手の心に残るプレゼンテーションを行うことができます。  

  42. 88

    88 リーダーシップの春夏秋冬

    皆さん、新入社員のころ、お仕事を始めたばかりの頃を思い出してみてください。最初のうちは、上司をよく観察しますよね。「今日はどんな様子かな? 今話しかけて大丈夫かな?」なんて、細かいところまで気になります。上司の良いところも悪いところも目に入り、つい同僚とその話をすることもあったと思います。 でも、やがて自分がリーダーになる日がやってきます。多くの場合、それは自分の仕事で成果を出してきたからこそ与えられる役割です。しかし、実際にリーダーになってみると、最初の壁にぶつかります。チームメンバーが自分と同じスキルや専門知識を持っているわけではないという現実です。さらに、彼らには子育てや介護、情熱とを注ぐ仕事以外の趣味といった異なる優先事項があるかもしれません。そんな中で、自分の経験を元にリーダーシップを発揮しようと奮闘しますが、思ったように物事が進まないことも多いかもしれません。 数年経つと、自分ひとりの力だけでなく、チーム全体の力が成功の鍵になると気づきます。ここでリーダーとしての重要なポイントが出てきます。それは、「チームメンバーがどのような個なのか、どうすれば彼らの能力を最大限に引き出せるか」を理解することです。自分が得意とする方法を押し付けるのではなく、チームメンバーそれぞれのスタイルや優先事項に耳を傾けることが大切です。それこそが本当の意味でのダイバーシティなのです。そして、リーダーシップなのです。 リーダーとして経験を積むと、メンバーそれぞれが持つ個性や強みを理解することが重要であることが分かってきます。焦って結果を求めるのではなく、まずは相手に真の関心を向け、相手を知ること。コミュニケーションに時間を割き、チームメンバーとしっかり向き合うことで、より良い結果が生まれるのです。 リーダー職の方々を対象にしたトレーニングではよくこのようなお話しをお聴きします。参加者たちは、つい自分がプレイングマネージャーから脱却できず、チームに任せられない、そしてチームメンバーが育たないことが課題であることが多いです。しかし、メンバーに関心を持ち、できているところを認めてあげることで、チームメンバーのアウトプットが高まり、自分がプレイングを続ける必要がなくなったというエピソードです。これは、リーダーがどれだけチームに信頼を寄せ、サポートするかが大きな成果に繋がる良い例です。 周囲のリーダーたちを見ていると、リラックスした様子でチームを動かしているように見えることがあると思います。彼らは時間に追われておらず、むしろ余裕があるように見え、メンバーとの対話を重視しているように感じます。実は、このアプローチこそが、成果を上げるための秘訣です。リーダーシップとは、ただ指示を出すだけではなく、人々の協力を得るためのスキルなのです。 リーダーとしてさらに高いポジションに昇進すると、今度はさらに異なるコミュニケーションスキルが求められます。指示を出すよりも、メンバーとの信頼関係を築き、協力を得ることが重要になります。昔の自分を思い出すと、せっかちに力業で押し進めようとしていた時期が、今ではずいぶん遠いものに感じるかもしれません。 最終的には、リーダーシップとは常に学び続けるプロセスであり、何をするにも遅すぎるということはありません。今日からでも新しいリーダーシップスタイルを取り入れ、自分自身を進化させていくことができます。もちろん、もっと前から着手していればよかった・・・と思う気持ちは分かります。当然ですが、私たちは今日からできることだけに目を向けて最善を尽くすことしかできません。着手するベストのタイミングは今この時なのです!  ですから皆さん、チームメンバーに関心を持ち、彼らを信頼して任せましょう。そうすれば、彼らの潜在能力を引き出し、驚くほど素晴らしい成果を生み出すことができます。

  43. 87

    87 どんなタイプのお客様からも好かれる方法

    類は友を呼ぶという言葉のとおり、私たちは、なんだか波長が合うと感じる方といると心地が良いですし、そのような方々が自然と周りにあつまってくるものです。そのような波長が合う人同士は自然と仲良くなります。お互いの状況や境遇が似ていたり、共感点が多かったり、お互いが無理することなく心地よく過ごすことができるものです。 仕事をしていると、様々なタイプの方と接することになります。今日は、セールスパーソンの皆様が知っていると有益な、お客様のパーソナリティスタイル別の傾向と接し方をお話ししたいと思います。 人は皆、異なる価値観を持ち、異なるパーソナリティスタイルを持ち合わせます。その上で、今回は主に大まかに4つのタイプのパーソナリティスタイルに分類してお話しします。この4つのタイプに分類しきれない上に、いくつかのタイプを併せ持つ方もいらっしゃいます。その上で、大枠でこの4タイプについて把握することは、セールスとしてお客様と接する際の一つの指針になり得ると思います。 あくまでもパーソナリティスタイル、タイプなので、どのタイプが優れているとか劣っているということでも、良い悪いでもなく、その方の持つかけがえのない特性なのです。  所説ありますが、弊社のトレーニングで紹介している4つのタイプは以下の二軸で測り分類します。 一つ目は外向的か内向的か そしてもう一つはタスク重視か人重視か。 外向的でタスク重視の ドライバー 外向的で人重視の エクスプレッサー 内向的でタスク重視の アナリティカル 内向的で人重視の エミアブル   まず、外向的でタスク重視の方、ドライバーの方について見てまいりましょう。 このグループに属する方々は、アイスブレイクなど必要なく、単刀直入に本題に入りたいタイプです。成果、結果にを重視し、言い訳をせずに、自らが設定した基準と期待に突き動かされています。自分にも他人にも同じ期待を持ち、求めます。 彼らは道半ばで物事を諦めたり否定的なことを嫌います。欲しいものは必ず手に入れたいタイプです。このタイプの方々は自分の価値観で自分を評価し、人からの評価は気にならないタイプです。場合によっては、褒め言葉があまり響かない可能性があります。彼らは自分のレースを走ることで突き動かされており、他者からの意見はあまり重要ではないことが多いのです。彼らに接する際にできることは、セールスとしてデール・カーネギーの原則7番の良い聴き手になるという事です。目の前の方に心からの尊敬の念を持ち、共感して聴くことです。このタイプの方は普段は雑談を好みませんが、彼らが話したいトピックについては饒舌になります。彼らは「時は金なり」なので、意味のないことに一秒も時間を使いたくないと強く思う傾向にあります。セールスパーソンとして、スピード重視で正直さ、正義を貫き、一貫性を持ち、自分らしい姿をオープンにし、時には彼らの懐に入り込めるとお互いに心地よい関係性を築くことができます。 前半ではドライバータイプについてお話ししました。後半では他の3つのタイプについても見てまいりましょう。 まずは、外向的で人重視のエクスプレッサータイプについてです。 このグループに属する方々は、人と交流したり、楽しいことをすることがモチベーションになります。 直感が鋭いので、決断は早く、選択の基準は美しいか否か。楽しいか否か。常に笑顔でコミュニケーションをとるタイプです。変化や新しいものを好むイノベーター気質でもあります。このような方々に何かを売る場合、製品や商品のスペックを説明するよりも、効果的な方法があります。それは、この製品を使うとどのような美しい未来が待っているか、その時はどのような気持ちになるか。を想像してもらい、脳内に絵を描いて頂くのです。そして、質問をし、その脳内に描いた絵の状態とそれを手にしたときの感情を、そのお客様の言葉で話してもらうことで、お客様はその製品を持つことへの期待が膨らみワクワクし、その製品を何が何でも手に入れよう!という購買意欲が刺激されます。 この時にセールスとして意識したいデール・カーネギーの原則は、原則7番の「良い聴き手になる。相手に自分のことを話させる。」原則8番の「相手の関心に合わせて話しをする。」です。 このタイプの方はお世辞を見抜く力に長けているのと、ゴマすり臭を嗅ぎ分ける鋭い臭覚を持ちます。表面的に褒めたりすることは逆効果になることも肝に銘じておきましょう。原則2番の「率直で誠実な感謝や賞賛」を与えてください。そして、このタイプのお客様には原則5番「笑顔で接する」は千の言葉で語るよりも多くのメッセージを伝えることができる。ということも付け加えておきたいと思います。 つづいてアナリティカル。内向的でタスク重視の方です。データ、証明、詳細な数字を好みます。 このようなタイプの方々には原則8番、「相手の関心に合わせて話しをする」が有効です。彼らには、スペックや数字を提示する必要があります。それは彼らの興味関心だからです。そのことで、彼らに心地よさを感じてもらう事ができるのです。笑顔はマイナスにはなりませんが、それ以上に事実を重視します。スペックや価格の比較検討が大好きで、直感で購入することはほとんどありません。事実の質問や答えが一つの質問は心地よく感じてもらえますが、感情などを確認する質問や答えが一つに限定できない質問は時としてこのタイプの方には有効ではありません。我々セールスが取り上げるべきトピックは、彼らが興味を持っているものだけにする配慮が必要です。彼らが興味関心を持つものを把握し、そこを深く掘り下げてください。 そして最後のタイプはエミアブル。内向的で人重視のタイプの方々です。 このタイプの方々は、縁の下の力持ちタイプで、周りに配慮し思慮深く、どちらかというと控えめな傾向です。デール・カーネギーの原則2番の率直に誠実な感謝や賞賛の言葉を伝えることはとても効果的です。このタイプの方々は人に興味があるので、人の役に立つ事をモチベーションに感じます。製品を購入することで、彼らの周りにも良い影響をもたらすことができる。ということを伝えて差し上げましょう。そして原則5番の「笑顔で接する」は大変重要です。人重視のこのタイプの方々には安心安全な環境を作ることで、彼らが自分のことを話しやすくなります。彼らが興味を持っていることについて話すと、彼らはあなたとの相性を感じて親しくなります。信頼関係を構築したら、誠実に、そして誠意を持って彼らのために背中を押してあげましょう。そして、共に彼らの選択を祝福しましょう。 以上4つのタイプをご紹介しました。 お客様は数字フォーカスのセールスパーソンの下心に気付く敏感なセンサーを持っています。私たちは、あらゆるタイプのお客様と良い関係性を築くことが求められます。それがセールスパーソンのお仕事の楽しさでもあり醍醐味でもあります。そして、真の誠実さを持ち、お客様との時間を楽めるセールスパーソンの余裕こそ、お客様に安心感と魅力が伝わり、数字に影響するものなのです。 ですから皆さん、自分らしく誠意を持って目の前のお客様と接しましょう。そうすれば、ハッピーなお客様が増え、素晴らしい結果もついてきます!

  44. 86

    86 聴き手の目が覚める話し方のススメ 2

    86 聴き手の目が覚める話し方のススメ 2 前回のポッドキャストでは、朝の早い時間や食後などのプレゼンやミーティングの際に聴き手を惹きつけ、聴き手が眠くならない話し方、聴き手の巻き込み方をお話ししました。 今回は、プレゼンに内容を盛り込みすぎて、時間内に終わらない!全てカバーすることができない!そんな時のプロフェッショナルな対応、質疑応答までを含めたスマートなプレゼンについてお話しします。 与えられた時間に対して、話す内容が多すぎ、全てカバーする為に、ものすごく急いで話をしてしまうこともあるかもしれません。話すトピックに思い入れがあればあるほど陥りやすい傾向です。プレゼンの時間が足りなくなり用意したスライドが全てカバーできない!そのような時、皆様でしたらどうしますか?もしもそのような状況になった場合でもスライドの早送りはしないようにしましょう。当然ですが、スライドの早送りをすることにより、時間が足りなかったことが聴き手にバレてしまいます。プレゼンターとしては、こんなに準備してきたんですよー。もっと話したいお話しがあるんですよーーーー。という気持ちを込めてスライドだけでも見てもらいたい。と思うのかもしれません。聴き手の立場になって考えて頂くと分かると思いますが、スライドを早送りで見せられるだけ見せられて解説が雑だと、必要な情報をしっかりと網羅されていなかった。という不完全燃焼な気持ちになりませんか?大事な大事なプレゼンターへの信頼にも影響がでてしまいます。何を言うかも大切ですが、誰が話すか。も同じく大切です。信頼を得られるようにスマートにプレゼンを終わらせたいものです。   また、そもそも、アジェンダを先に提示している場合は、予定していた内容を全てカバーできていない事は隠しきれません。なんとしても時間内に全ての内容をカバーしなければならない事になります。そのためには、どうしたらよいでしょうか。後半でスマートなプレゼンテーションを行う方法について、さらに詳しく見ていきましょう。 アジェンダを先に提示している場合は、予定していた内容を全てカバーできていない事は隠しきれません。時間内に全ての内容をカバーしなければならない事になります。プロフェッショナルなプレゼンターになるにはスライドの早送りはできません。。。でしたね。ではどうしたらよいでしょうか。ということについてお話しします。 因みに、皆様は実際のプレゼンの前にリハーサルを行っていますでしょうか。多くの方々はプレゼンのスライドや資料作りに90%もしくは100%の時間を費やすものの、リハーサルにはあまり時間を費やさない傾向にあるようです。スティーブジョブズをはじめ、多くの著名なプレゼンターは実際のプレゼンの前のリハーサルにこそ多くの時間を費やすと言われています。そこで、皆様にも、まずお勧めできることは簡単な事ではありますが「リハーサル」です。これを行うことで、プレゼンの時間配分を把握し、スライドの枚数やコンテンツの強弱を調整することができます。そして、せっかく入念に準備をした内容であればなおさら、リハをしっかり行って、本番では、自信を持って話す。そのことで、聴き手に信頼を与え大きなインパクトを残すことができるのです。 プレゼンの最後に質疑応答の時間を設けるときは、敵対的な質問でない場合は、全員に聞こえるように、質問を繰り返すことをしてみましょう。それをすることで、聴き手の質問をしっかり聞いていたという事を伝えることができます。質疑応答を的確にハンドルしている姿は自信の表れにもなります。プレゼンテーションを通じて聴き手と信頼が築けている場合は、高圧的な質問がくることへの心配をする必要はほとんどないと思いますが、それでも稀に高圧的な質問を受ける場合もあるかもしれません。その場合はその質問をそのまま繰り返さず、その質問のテンションを弱めるために、別の表現に言い換えます。例えば「御社の商品は高すぎると思いませんか?」というポジティブとは言い難い質問があった場合は「高い」という言葉を繰り返さずに「只今のご質問は弊社の価格設定に対するご質問ですね」とにニュートラルに言い換えることができます。多くの場合、質疑応答は、質問者とのみのやり取りになりがちですが、落ち着いて他の聴き手にもしっかりとアイコンタクトを取り、全体に回答を伝えます。その事で、高圧的な質問の熱量を分散することができます。 質疑応答の後は、もう一度メインメッセージを繰り返して締めくくり、要点を押さえて終了します。質疑応答で下がったエネルギーを再び高いエネルギーに戻して終了します。会場全体のエネルギーがマックスでプレゼンを終える事で、そこで改めて会場は拍手喝采で包まれることでしょう。 ですから皆さん、聴き手想いの、聴き手が喜ぶ、聴き手の為のプレゼンをしましょう!そうすれば会場全体が一体となりエネルギーが高い場を創り事ができます!

  45. 85

    85 聴き手の目が覚める話し方のススメ

    このポッドキャストをお聴きの皆様も、イベントや会議の場などでのご挨拶やプレゼンを依頼されることがあるかもしれません。例えばそれは朝食付き、昼食付、または夕方からのアルコール付きの場ということもあります。早朝の場合は、参加者はまだエンジンがかかり切っておらず、脳がまだ起きていない状態で、参加者のエネルギーレベルが非常に低い場合があります。昼食後のプレゼンテーションでの場合はランチを食べたばかりで消化機能にエネルギーを奪われているという聴き手を前にプレゼンすることになります。夕方は夕方で、1日のハードな仕事の後に集まる聴き手を前にお話しする。ということになります。プレゼンターの我々はアドレナリンが出て、十分なエネルギーがあるなかで話します。聴き手はというと、、、?眠気と戦うためにエネルギーを使っている状態に陥っているというプレゼン、あるあるだと思います。 もう少し聴き手に自然とつながり、話しにのめり込んでもらうに、話し手である我々ができることはないでしょうか。もちろん話の内容は大切であることは言う間でもありませんが、せっかく素晴らしいプレゼンテーションの内容を用意をしているのであれば、それをさらに素晴らしいプレゼンテーションとしてデリバリーすることができるように気を配れると、さらに聴き手に喜んでいただけると思います。プレゼンテーションは話しの内容を過不足なく伝えることではなく、聴き手とより繋がり一体感が持てる時間をプレゼントすることだということは、これまでもお伝えしてきたとおりです。そのために我々ができることをいくつか見てまいりましょう。 まずは、簡単なことの確認ですが、プレゼンテーション中の立ち位置についてです。プレゼンの際は、中心に立って話していらっしゃいますか?身体の向きは真っすぐでしょうか。聴き手とエンゲージせずにパソコンや資料、または、スクリーンやモニターの方を見て話す方を多くお見掛けします。アイコンタクトどころか聴き手の方すら見ないで話しているプレゼンターへの印象はいかがでしょうか?聴き手はそのような隙を敏感に感じて、繋がりがきれていくと、、、そのつもりがなくても集中力が切れてしまったりします。理想は、お一人あたり6秒間のアイコンタクト。話しながら6秒をカウントするのは難しいので、一文をお一人に話したら、次の一文はまた他の方の目を見て話す。ということを行うと良いでしょう。これは、本当に練習が必要です。6秒は意外と長く感じると思いますが、練習を積んでいくと、意外と慣れてくるものです。人数の関係で全員を見る事ができなくても、聴き手はプレゼンターが会場数名と繋がっていると感じると自分もつながっていると感じるのです。それだけで会場全体が繋がり、聴き手にもエネルギーを送る事ができます。 場合によっては、聴き手のエネルギーを上げる為にも、時には質問に対して挙手していただくなど、物理的に聴衆を巻き込むことも有効です。プレゼンの種類にもよりますが、会議でのプレゼンなど、さらに聴き手を巻き込むことが許されるのであれば、参加者に質問をして、少しの間、隣の方とディスカッションを行っていただくなどというアクティビティを盛り込んだりすることもできるかもしれません。オンラインであればチャットの活用が有効です。そして、何人かに実際に発表して頂いたり、ディスカッションの結果についてクローズドな質問をして挙手をして頂きプレゼンに参加していただくなどということをしても良いでしょう。   もう1つのユニークな方法は、約10秒間意図的な間を作り、サイレントな時間を作る事も有効です。プレゼンターの単調な声の調べが心地よい眠りへと誘っているのであれば、間を作る事で心地よいリズム、パターンを中断することができます。意図的に無音の間を作ると、ちょっと心地良くウトウトしかかった聴き手の方は何かが変わった!と一気に目が覚めて集中力が戻ってくることもあります。 また、「プレゼンに慣れてくると、メリットもありますが、デメリットもあります。」と話してくれたプレゼントレーニングの修了生の方がいらっしゃいました。その方は、プレゼンに慣れてくると、時として一方的な、独りよがりなプレゼンをし、聴き手と繋がれていない、聴き手を疲れさせてしまう話し方になってしまうことがあった。と正直にお話しくださいました。その事に気が付いただけでも本当に素晴らしいと思います。確かにそうなのです。以前、「鳥のさえずりに学ぶ話し方」のエピソードでもお話しした通り、時としてそのつもりがなくてもこちらが悦に入り、力強く話していると、聴き手を疲れさせてしまう可能性があります。聴き手にカロリーを使わせている状態です。聴き手と波長を合わせて時には引きのプレゼンをする余裕があるプレゼンターのお話しに人は自然と共感できたりするものです。勢い任せではない、他者を惹きつけるプレゼンには、声量だけではない部分で熱い想い、自分らしさがプラスのエネルギーとして聴き手に伝わり、そのようなエネルギーの循環が聴き手と双方向に行われるものです。 ですから皆さん、プレゼンは聴き手と一緒に創りだすものとして楽しみましょう。そうすれば、聴き手もリラックスして、最後までのめり込んで聴き入ってくれます!

  46. 84

    84 日本におけるピープルファーストのリーダーシップ

    アラン・ムラーリー氏はフォード社やボーイング社で非常に成功したキャリアを積んできました。彼のリーダーとしてのキャリアで、彼が提唱した原則は「People first、Love them up!」つまり「人が第一!そして彼らを愛すること!」。リーダーシップに愛を用いる。ということを原則として謳ったのです。これは、このポッドキャストをお聴きの皆様でしたら、初めて聞く概念ではないかもしれません。 そして、今日はその愛とリーダーシップについて、さらに詳しくお話しして参りたいと思います。 一見すると愛は非財務資本かもしれません。しかしながら、愛は財務資本の増減に大きく影響するエンジンのようなものなのです。自分らしくあることを自分が自分に許可をだせるようになる。それは自分を受け入れて、自分に対しての愛を感じることができるということでしょう。自分に愛がある環境では、人は他者を大切に想えるようになります。組織であれば、お互いを認め合える環境ができるのです。愛がある環境で、人は輝くのです。 最近では、リーダーシップトレーニングの受講者の方々にトレーニングの最後のご感想をお聴きすると、人を好きになることを学びました。人は愛で動くと思いました。愛があるところで、人は安心して最高のパフォーマンスを発揮できると思いました。このトレーニングを一緒に受講したメンバーの前でなら、安心して挑戦できると思いました。もっと言うと、このメンバーの前でなら、恥ずかしい一面も見せられるようになりました。そんな声が聴けるようになりました。トレーニングを通じて感じた事は学んだことよりもパワフルだと思います。学んだことは忘れても感じた事は生涯にわたり忘れないからです。 先週、このトレーニングを通じて、「やはり、慕われるリーダーは愛を発しているのだなー。」ということを実感するようなあるリーダー達が誕生する瞬間に立ち会う事ができました。 愛を発し慕われるリーダーとはどのようなリーダーでしょうか。 その方々は自分からは指示命令をしなくても相手に影響を与え、行動を促し、安心感と勇気を与えられる方々でした。相手をジャッジせず、ひとの声に耳を傾け、どのような方の心も軽くできるような、そのような愛に溢れる方々でした。デール・カーネギーのリーダーシップの原則も30ありますが、気づいた方はいらっしゃいますでしょうか。「良い話し手になろう。」とか、「説得力のある話し方をしましょう」という原則は一つもありません。デール・カーネギーの原則はむしろ、良い聴き手になる。質問を沢山し、相手にその考えを自分のものだと思ってもらう。。。そして小さな挑戦や成長を応援する。あなたならできる!と激励する!と言う事なのです。デール・カーネギーはリーダーシップを発揮するためには「親しみやすい人になり、他者に良い影響を与えられるようになろう。」と言っているのです。 自分は多くを話さず、皆に慕われ、勇気を与えられるリーダーとは?どのようなリーダーでしょうか、、、。私は、例えて言うならば、日本の場合は観音様のような方なのではないか?と思いました。観音様は自分では特に何も話さなくても、その存在の前に人が集まり、人が慕って、存在に手を合わせる。そして、皆が自分の心の中を話す。そうすると、皆、心が落ち着いたり、勇気が湧いてきて新しい考えが閃いたり、新しいチャレンジを試みてみようと決意が出来たりする。観音様は何か私たちに物理的な言葉を発したでしょうか。当然のように観音様は、物理的な声を発することはないと思います。でも、私たちはその存在の前で手を合わせたり自分の心の中を共有する事で、パワーがみなぎり、何かに挑戦しようと感じるのではないでしょうか。観音様は存在するだけで人に愛と希望を与え、影響を与える事ができるという事なのです。そうなのです。もはや何を言うかではなく、どのような存在としてそこに在るか。で人に与える影響が変わってくるのです。まさに「愛」の存在として居てくれるだけで、皆が居場所を見付け、幸せな組織が出来上がるのです。 先週誕生した、リーダー達はまさに、存在そのものが人々に安心感を与える、「愛」の存在でした。 もしもリーダーがそのような愛の存在だったら、組織は、どのようになるでしょう。チームメンバー、仲間同士、お互いがお互いを好きになり、常にお互いが重要な存在であるということを感じさせあえる組織になっていくことでしょう。そのような環境下では敢えて、マウントをとったり、自分のすばらしさを証明しあうことも必要なく、純粋にお互いのために自分の力を出し合い協力しあえる組織になっていくことでしょう。 それが、冒頭でお伝えした、アラン・ムーリー氏がおっしゃった「ピープルファースト!Love them up!」のリーダーシップが創造する世界にも通じると思いました。 ですから皆さん、愛を伝播していきましょう。そうすれば、自分の周りは愛を理解しあう素敵な仲間たちで一杯に溢れます!

  47. 83

    83 売れるセールスパーソンが提供しているもの

    セールスの皆様、初めてのお客様に会いに行くとき、どのような気持ちでミーティングに臨みますか? まさに、今回が初めてのミーティング、楽しみでもあり、緊張もある方もいらっしゃるかもしれません。 商品や業界については精通しているし、セールストークにも自信がある。これまでも、それなりに成果を上げてきました。という方、その方がさらに売れるセールスパーソンになるために、何ができるか、ということを常に意識しているでしょうか。 お客様やお客様の企業についてのリサーチはもちろん完璧で、この商品がお客様にはぴったりのソリューションである!という事は確実!という自信満々でミーティングに向かう事でしょう。 商談で、自社商品の紹介はスムーズに行えた!そして、しっかりと自社についてアピールできたのに、お客様に買ってもらえなかった、または、すぐに決断していただけなかった、、、という事はありませんか? 自分で最高のセールストークが出来たと思ったとしても、お客様に喜ばれていなかったら、お金にはならないのです。一回は買ってくれるかもしれませんが、一回買ってくれたお客様がリピーターになってくれないと、私たちは、常に自転車操業ということになるのです。そうなるとセールスの我々はプレッシャーに押しつぶされそうになり、余裕のないセールストークをしてしまったりして、、、さらに悪循環になっていきます。  お客様がリピーターになり、そのリピートしてくださる固定客が他のお客様をご紹介してくださる。そういう好循環になれば、極端な話、私たちは二度と仕事をしなくても良くなるかもしれません。つまり、気の合うお客様と楽しい話をしているだけで売れていくサイクルができるのです。 売れているセールスパーソンの特長を考えていくと、、、その方自身が魅力的であるという事が挙げられると思います。この方と接すると元気になる。この方の言う事は信用できる。この方が言うなら損してもいい!!!!とまで思わせてくれるセールスパーソンにお会いしたことはありますか? 人間は理詰めで動いていると思われるかもしれませんが、この人は好き。嫌い。という感情が先にあり、その感情の裏付けを探すべく、商品のスペックなどが自分の基準を満たしているか。という買う理由、または買わない理由を私たちは後付けすると言われています。 やはり、感じがいい人、好感持てるなと思ってもらえる人になるという事はセールスパーソンにとっては最重要課題ということになるのです。 今あるお仕事とお金の好循環に感謝できる人のところにお金も人も集まってくるのです。 口では、謙虚な事を言っておきながら、もっと売り上げが欲しい!と心のうちで思っている方の発するエネルギーを我々人間は感じ取る事ができる生き物なのです。 やはり、お客様は、常に感謝しているセールスパーソン、お客様を思いやってくれるセールスパーソン、あなたは大切な方です。と思わせてくれる方から購入したいものなのです。 今の状態で感謝の気持ちを持つことが難しいと思っている方、使う言葉から変えていきましょう。どんな状況からも感謝できる事柄を見出し、お客様にもそれを提示してあげられると、それだけでお客様は我々との時間を価値のあるものだと思ってくれるのです。 さて、皆様は、セールスのロープレを練習していらっしゃいますでしょうか。 お客様にフォーカスし、質問をしてあげることができるセールスになる。お客様が自ら、我々との商談を進めていきたいとコミットしてもらえるように質問していくことができるよう、普段から相手にフォーカスした話し方を練習をしましょう。  話す割合はお客様が8割、自分が2割。その2割も、質問や相槌、お客様の考えに共感できる部分を伝え、我々がいたからこそ、お客様が普段思ってもいないことを話すことができた!いい時間を過ごすことができた!と思ってもらえるような時間を共に創っていくことが大切です。それができるようになったら、お互いにハッピーな関係性を保ちつづけることができます。その事で、我々は単なるセールパーソンではなくなり、お客様から信頼されるアドバイザーとしてお客様のバイインジャーニーを共にするパートナーになることができるのです。 また、セールスパーソンの器の大きさに人の心は動くということもぜひ覚えておいていただきたいと思います。沢山の修羅場を潜り抜けて、それでも明るくありのままでいるセールスパーソンの方を私は知っています。そのような方はやはりお客様に愛され、営業成績も常にトップでいらっしゃいます。そのようなセールスパーソンは単に商品を提供するだけにとどまらない、人生で大切なものを教えてくれる恩師となり、お客様の心の中で生き続けることでしょう。 ですからみなさん、常に感謝をし、余裕のあるセールスパーソンになりましょう。 そうすれば、ウィンウィンを通り越し、お互いにハッピーハッピーの好循環を創り出すことができます。

  48. 82

    82 鳥のさえずりに学ぶ聴き手を魅了する話し方

    プレゼンテーションで、素晴らしい事を言っているのに相手の反応がいまいちとか、ドラマチックに話しているのに、聴き手はちょっと引いているとか、感動が薄い。そういう方のプレゼンを聴くことはありませんか? 聴き手をモチベートしたいとき、勇気を持ってもらいたい、背中を押したいので、ダイナミックに話すことは大切です。自信を示すことも大切です。ところが、声高高に力強くプレゼンをしたところで、そのプレゼンが雑音に聞こえてしまう人もいることも事実です。  聴き手が冷めている状態、話し手とディスエンゲージする。これはなぜ起こるのでしょうか。そんな時、話し手はどのようなトーンで話すべきでしょうか。 プレゼンテーションで大切な事は何ですか?この人の話はうまいと思ってもらう事でしょうか。この人の経験は凄いと思ってもらう事でしょうか。 プレゼンは、私達のお話を聴き手の心に届けて、私たちに好感をもってもらうことが大切です。つまり聴き手としっかり共鳴し、私たちの話を聴く時間を心地がいいものだと思ってもらえることが大切なのです。  それでは、どのようにしたらそれができるのでしょうか。   聴き手の心にメッセージを届け、好感を持ってもらう事ができるプレゼンターとは、どのようなプレゼンターでしょうか。 自分らしく話しているプレゼンター、聴き手の目線で話しているプレゼンター、そして、等身大の自分以上にかっこよく見せているのではなく、聴き手から判断される事を恐れずに挑戦している姿を見せてくれているプレゼンターだと思います。「ありのまま」に自分を表現している方のメッセージは、聴き手の心にまっすぐと届き、感動を与えます。デール・カーネギーも「you are the message!あなたこそがメッセージです」と言っているのです。 例えば、鳥の声。鳥の声は私たちに癒しや安らぎ、時には活力を与えてくれます。鳥のさえずりを聴くと清々しい気持ちにしてくれます。鳥は等身大以上にカッコつけて鳴いたりしません。気分が良いから歌でも歌っているようなそんな愛らしさが伝わってきます。 千の言葉で安心して、清々しい気持ちになって、勇気を出して、元気を出して、と言われなくても、かわいらしい鳥のさえずりを聴くと我々は勝手に清々しい気持ちになります。 人も一緒なのではないでしょうか。言語情報や、作り込んだ表情、ジェスチャーが、ありのままの自分と不一致があると、聴き手は違和感を感じます。聴き手が感じる、その微妙な不一致は、テクニックでカバーすることができない、微細な振動として聴き手に伝わります。聴き手に違和感を感じさせないためには、ありのままの自分で楽しく話し、自分自身に心理的安全を与えられることが重要だと思います。 上手なプレゼンを行うためのテクニックを身に着ける事は、比較的簡単です。その上で、聴き手を魅了するプレゼンテーションを行うためには、そのテクニックのみに頼らず、自分らしさを最大限にむき出しにし、自分の心が整っていることが重要です。誰かに認められたい、何かの結果が欲しい。そういう重い鎧を脱いだ自分をジャッジしない、そんな方の声、音のエネルギーは人の心に響きます。言葉に表現することのできない、温かみのあるその方らしさや愛らしさを伝播させることができます。それが、接着剤となり、聴き手が私たちが創る世界観と一体になれるプレゼンになるのです。それが聴き手を魅了するプレゼンテーションなのです。自分ひとりが悦に入るプレゼンとは格が違います。 ですから皆さん、鎧を脱いでありのままの自分を楽しみその気持ちを伝播させましょう。そうすれば、聴き手も私たちが創る世界の中で心をワクワク震わせることができます。

  49. 81

    81 全員が同じ絵を脳内に描ける組織の強み

    マネージャーとリーダーはそれぞれ異なる役割があります。マネージャーは、ビジネスを時間通り、基準通りの品質を保ち、予算にあわせて遂行するために尽力します。リーダーはそれらすべてを行ったうえで、さらに事業の戦略的方向性を定め、企業文化を築き、人材を育成します。マネージャーとして、チームをコントロールすべく、マイクロマネジメントというスタイルを取ってしまうという声をお聴きすることもあります。自分では気づいていないこともあるかもしれませんし、そうするしか選択がないように思える場合もあるかもしれませんが、リーダーとして私たちはチームメンバーを成長させるという文脈で、メンバーお一人お一人が自発的に考え、仕事を任せ、そこから学んでもらう必要があります。 昨今は、チームメンバーが決断の指針となるようなヴィジョン、ミッション、バリューをしっかりと掲げている企業を多く見るようになりました。 ヴィジョンは、私たちが行っていることの目的を示すものです。この「目的」というものを考える上で「壁を作る」という古典的なたとえ話があります。3人の石職人に何をしているのかと尋ねると、最初の職人は「ここに壁を造っている」と答えました。2人目は、「大学の新しい学部棟を建設しています」と言います。3人目は「将来の世代をより良く教育するための施設を建設しています」と言います。このたとえ話は、3人とも石を積んで壁を築いているという仕事に対して、目的に対す理解が異なっていることを指摘しています。この例えからも、私たちは、なぜ私たちが仕事をし、その時間を費やしているのか、その目的が何であるのかをチームで明確にすることの有効性を考えされられます。 バリュー、価値観は私たちを結びつける接着剤です。リーダーの仕事は、組織の価値観に繋がるチームの共通の価値観を見つけ出し、全員が同じ方向に向かって最良のフォーメーションを組んで向かうことができるようにすることです。もうひとつの重要なポイントは、組織の価値観のもとにメンバーが繋がり、チームがその価値観のもとに行動するようにすることです。 長期的に壮大なヴィジョンに到達するためには、短期的な会計年度や四半期、月ごと、週ごとというように細分化し、日々の活動を積み上げていきます。大きなヴィジョンに向かっていると感じて圧倒されていても、私たちは、今日できることの最善を尽くし、正しい方向に向いていると信じることが大切です。卵が孵化する際には外からは見えなくても卵の中でひよこが着実に成長しているのです。自分がリーダーの立場であれば、期待値に達した成果を出した時だけではなく、期待値に到達するために一歩一歩歩みを進めているメンバーをしっかりと見て、ひとりひとりに感謝を伝え、励ましの言葉をかけることが大切です。 ですからみなさん、多様性を重んじ、インクルージョンの時代だからこそ、ヴィジョンという名の同じ絵を見て、ひとりひとりの力を合わせてきましょう!そうすれば、一人ではむずかしかったであろう大きなヴィジョンを達成することができます。

  50. 80

    80 セールスパーソンの「CARES」

    セールスの皆様、日々、様々なチャレンジを楽しみながらお仕事をこなしていらっしゃることと思います。セールスのお仕事はお客様の幸せを紡ぎだすお手伝いができる素晴らしいお仕事です。お客様は日々、沢山の情報に溢れ、多くの選択肢がある中から、何かを選択して生きているのです。そんなお客様を気遣うセールスパーソンになれれば、私たちはお客様にとって、単なるセールスパーソンの域を超えた良きアドバイザーとして信頼しあう関係性が産まれるのです。 今日は、セールスパーソンの心の中にある、人をサポートしたい。というホスピタリティの気持ちをどのように表すかについて、詳しく見て参りたいと思います。 CARES(:アルファベットでCARESと表します)今日はこのCARESをご紹介させて頂きます。 この、CARESは略語です。セールスの方のみならず、どのようなビジネスパーソンの方でもお役立ていただけると思います。 それでは、CARES:「C」「A」「R」「E」「S」が意味するところを一つ一つ見てまいりましょう。 まず初めにCaresの「C」はComplimentの「C」です。コンプリメントは賛辞という意味です。お客様のオフィスに訪問するとします。そこには何か素晴らしいものや、とても特徴的なものが置かれていると思います。それに気づいて、しっかりと褒めるのです。しかも、誠意を込めて。ここまでなら、多くのセールスパーソンの方々が既にしかも自然に行っていると思います。 我々は、その先をめざします。目に見えないものにまで目を向けてあげられるセールスパーソンになって頂くのです。 例えば、美しい眺望のオフィスに訪問したとします。誠実に、とても素敵な眺めですね!と伝えることはほとんどのセールスパーソンが当然できていると思います。私たちが目指すのはその先ですと申しました。そう、私達たちは、目に見えない価値について言及しているでしょうか。たとえば「本当に素晴らしい眺めですね。このようなオフィスで働く社員の皆様のモチベーションに大きな影響を与えているでしょうね。このようなお気遣いにこそ、御社の人に投資する姿勢が現れますね。」のように単に美しい眺め!を褒めるのではなく、そのことでのメリットやそのものを選んだ方の特質を言及して伝える事です。しかも、ゴマすりではなく、心からの誠意を持ってお伝えします。 Caresの2文字目の「A」はAskの「A」です。そう、お客様に誠実に質問をさせていただきます。つまり、相手に沢山話をさせるという事です。これは、セールスパーソンなら皆様ご存じだと思いますが、セールスパーソンはつい、自分が話す割合が多くなりがちです。このチャンネルをお聴きの方は、耳にタコだと思いますが、商談で自分が話す割合はマックス20パーセント。お客様が話す割合が80%以上が理想です。 お客様は自分の話を聴いてほしいのです。そして、誰もが、セールスパーソンから説き伏せられるのではなく、自分が納得して買いたいのです。つまり、お客様が沢山話をしている時は、お客様が自分で自分の話を自分の耳で聴きながら、自分で自分にセールストークをしている状態です。お客様が、自分で自分自身に買う理由を説明している状況なので、私たちの役割はそれを聴き、共感してあげる事。良く話しを聴いてくれる方にこそ信頼を寄せ、お客様が本音を話してくれるようになります。その環境さえ提供できれば、お客様の「イェス」は大変スムーズに頂けます。 ちなみに、早い段階で信頼関係が作れれば、お客様が我々の製品やサービスに誤解を持っていた場合でも早い段階で、お客様がニュートラルな視点を持つように会話を勧めていくことができます。どんな場合でも、相手を否定せず、お客様の持つ感情に共感をしながら、良い聴き手となり信頼を築きましょう。 それでは、Caresの「R」についてお話しさせて頂きます。「R」はReferral、紹介です。紹介者の方は既に信頼関係があるからこそ、自分の知り合いを私たちにご紹介してくださるわけです。紹介者の方は、自分のお知り合いの方を私たちと波長が合うと思ってご紹介してくださるわけです。ご縁に感謝し、輪を広げていくことができるセールスパーソンは一生「売り込み」をしなくてもどんどん売れていくという好循環が作れます。そうなるとさらに余裕が生まれ、お客様から慕われていくというゾーンに入っていくのです。デール・カーネギーの書籍、「人を動かす」のメッセージは「人に親しみを持って頂くことで影響を与える。」です。それがセールスにも大変有効であることはこの「R」からもお分かりいただけると思います。 Caresの「E」はEducate、教育です。私たちに割り当てられた話せる時間は20パーセントです。その中で、私たちはお客様にとって本当に価値のあることについて話しができるように、私たちにしか話せない経験や情報を共有できるようにしておきます。私たちは、非常に幅広い業界や企業様とお取引していることが多いため、お客様の業種のみならず他の業界でも、彼らの業界に良い利益をもたらす可能性のある情報を提供できることがあるかもしれません。そして忘れてはならないのは、Educationの語源はアイディアを注入するではなく、引き出す。つまり、ここでも相手の中にある概念を引き出すことができたら本当の意味での「E」、「Educate」を提供できるセールスパーソンとして、お客様から尊敬の念を得られるということになります。 最後にCaresのSはSmileの「S」です。SatisfyのSとも言えるかもしれません。人が笑顔になるようなコミュニケーションを行うことは基本です。満足していただいたお客様からは必ずと言ってよいほど笑顔が見られるのではないでしょうか。私たちが笑顔でいることはもちろんですが、お客様が笑顔を見せてくれた時、私たちは心の繋がり、信頼、重要感、またこの笑顔を見たい。。。様々な幸せホルモンが分泌されるのです。。 この CARESはお客様を思いやり、お客様が私たちに好感を持ち、信頼を寄せてくれるサポートになります。私が出会った素晴らしいビジネスパーソンと呼べる方々は、セールスのお仕事でなくても、このCARESを自然に行えている方々だと感じます。今日では、お客様もお忙しい状況です。そのような方々の大切なお時間に敬意を表すためにも、CARESを実践していきましょう。 私自身も、セールスパーソンとして、佐々木さんとお話しをして元気になりました。今日のビジネスミーティングはヒーリングセッションのようでした。とおっしゃっていただけると、逆にお客様さんから元気を頂いてお陰でパワーアップしている気がします。 ですから皆さん、お客様が私たちと話せて良かったと思って頂けるように最善を尽くしましょう。そうすれば、私たち自身にも幸せな気持ちが溢れます。

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日本のビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーションスキル、そして相手を動かす力が必要です。 この番組では、実際のビジネス経験に基づき、実践的な方法で、成功するためのスキルを向上させ、どんな問題に対しても適切なソリューションを提供するためのヒントをご紹介します。

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