EPISODE · Mar 24, 2026 · 17 MIN
#039エリ・マイ・ソウスイ|郷愁と不変の愛
from Masaru↽szk(マサルスズク)の つりざんまい ディープダイブ · host マサル
今回のディープダイブは、伊予弁で綴られた楽曲 「エリ・マイ・ソウスイ」。タイトルは “Eli, My Soul Sweet” の響きをまといながら、歌の芯には、変わってしまう故郷と、変わらん人のぬくもりが静かに置かれています。「昔よりちーと広なった道」「一が減っただけの静かな町」ほんの少しの変化が、胸の奥をきゅっと締める。けれど、この曲は喪失だけで終わりません。「声かけたら笑顔があるんよ」景色は変わっても、そこに残る“人の温度”がある。伊予弁の語尾がやさしく、まるで隣でぽつりと語りかけられよるみたいに、聴き手の記憶をそっとほどいていきます。そして胸を打つ問いかけ。「変わったんは景色か、それとも呼び名か」町の変化だけやない。昔みたいに呼べんようになった誰か、距離が変わった関係性――外の景色と、心の景色が並べて置かれることで、喪失はぐっと個人的になります。それでも、曲は言い切る。「時間は奪われても、思いまでは持っていかれんけん」ここから物語は、記憶の仕組みへ。歌詞に出てくる **「消えたはずの時間がコブみたいに盛り上がってきて、今を照らしよる」**という表現は、心理学でいう **レミニセンス・バンプ(記憶の丘)**と響き合います。特に10代後半〜20代の記憶が、人生の途中でふっと鮮明に立ち上がり、**自分の核(アイデンティティ)**を照らし直す――その現象を、学術語やなく“コブ”という手触りで描いたのが、この歌のすごさでした。「エリ」という呼びかけも、ただの誰かの名前やなく、魂に甘い名前=記憶の丘そのものへの祈りのように響きます。聴く人それぞれが、自分だけの“エリ”を重ねられる仕掛け。戻らん過去は知っとる。それでも、残っとるもんがある。ノスタルジーを感傷にせず、今を生きるための静かな光へ変えていく――大人のための“郷愁の哲学”を、一緒に辿ってみませんか。最後に、あなたへ。「思い出せん名前ほど、今も温かい」その“正体不明のぬくもり”は、あなたの今をどんなふうに照らしよるでしょうか。
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#039エリ・マイ・ソウスイ|郷愁と不変の愛
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