EPISODE · Jan 6, 2022 · 10 MIN
#212 知的財産法と税務判断【2021/01/06】太陽風交点事件
from TAXMANIA55のラジオ · host Takeshi Hosokawa
TAXMANIA55 radio, it is just beginning of the story of TAXMANIA55. さあ始まりました。taxmania55のラジオ、Udemy・タックス・クリエーターの税理士、細川健です。Udemyベストセラー講師の細川 健(ほそかわ たけし)が、皆さんに「税金の話」をかみ砕いて、分かりやすく伝えます。 長年、国税調査官、国税審判官、外資のアドバイザー、大学教授等特殊な税務の仕事を継続してきたTAXMANIA55が、国際税務の話を中心に、税金以外のこぼれ話にもフォーカスして聴いている皆様に価値を届けます。 初学者を意識して、お顧客さまの悩みを解決する立場で、お顧客さまが私のUdemyコース受講後の未来の姿を容易に想像できるような、最終的にはターゲットを絞ってビデオの制作を続けていきます。 その制作過程で考えたことをラジオでしゃべります。 左利ききのエレン第3巻15話「何かを得た時に始まる人生もある。何かを捨てた時に始まる人生もある。悩んで、もがけ、人生が始まる日まで。」 北野武の映画、「キッズ・リターン」「まあちゃん、もう俺たち終わったのかな?」「馬鹿野郎、まだ始まってもいないぜ」 M1で優勝した錦鯉の長谷川雅紀(マサノリ)は「魂は歳を取らない」という松本人志の名言に涙しました。 そうです。TAXMANIA55の物語は、そして皆様の物語も、まだ、始まったばかりです。 #212 知的財産法と税務判断【2021/01/06】太陽風交点事件 山下貴論文の整理⑵『国際税務』第26巻第8号 山下貴論文に基づいて知的財産法と税務判断について話をして行きます。本日はその第2回です。 ・堀晃(ほりあきら)さんのSF小説「太陽風交点」が題材 ・死んだ恋人オリビアの声が聞こえる人工惑星への訪問というロマンチックな短編小説+イカロスの翼(著名な同名の小説あり) ・通常3年程度は他の出版社からの出版は差し控える業界慣行あり、徳間書店と堀晃はそれを破ったという早川書店の主張 ・出版権設定契約と独占的出版許諾契約を主張 ・対他的独占的な出版権設定契約(著作物を複製頒布する排他的独占契約)は他の出版社に差止請求と損害賠償請求が可能 ・つまり、出版権設定契約は出版権譲渡契約と同一の意味あり ・法例第2条の慣習法と民法92条を根拠にする事実たる慣習 ・「一応の慣行」との区分が必要 ・54年10月、早川書房・単行本『太陽風交点』 ・55年1月 堀晃、第一回日本SF大賞受賞 ・56年3月、徳間書房・文庫本『同上』 ・小松左京対早川書房の弁護士五十嵐敬喜(たかよし) ・早川書房のSFマガジン、小松左京の追悼をせず ・「他の出版社は先行出版社の立場を尊重して、通常は三年程度は同一著作物についての出版を差し控えることが出版社として望ましい態度であると一般的には評価されており、したがって、他の出版社が同一著作物を出版しようとする場合には、先行出版社の了解を得ようとし、その為に金員の支払いその他の見返りの提供が先行出版社にされることもあることが認められる。このように先行出版社の立場を尊重しようとする一応の慣行が出版界にはあることは認められるのであるが、一方、前掲各証拠によれば、先行出版社と後行出版社間の力関係もしくは先行出版社と著作権者の力関係により、先行出版社が他社から出版することにあえて異を唱えない場合もあることが認められるのであつて、これらを考え合わせれば、右の慣行がすでに出版界において慣習法又は事実たる慣習として定立していると認めることはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。のみならず、右は出版社間における事情であつて、出版社間で先行出版社の立場が尊重されてきたからといつて、このことが直ちに著作者もしくは著作権者をもこれに依ることが当然である、あるいは出版社と著作権者間の出版に関する契約の解釈においてこれが尊重されなければならないとの意識が確立されているとは、本件証拠上到底認めることができない。」 「原告は、著作権者に同一著作物について複数の出版社との間に複数の出版契約をする自由を認めたとしたら、先行の出版社は絶えず同一単行本もしくは単行本よりはるかに低額な文庫本の出現の危険にさらされ、単行本出版を不可能とし、文庫本についても果てしない値引き競争を惹起し、ひいては出版社の経済的基盤を失わさせるのみならず、読者の上質な単行本を求める権利を失わせる旨主張するが、もし、出版社にして、自ら欲すれば、著作権者との合意により、著作権法が一般的な著作物の利用の許諾とは別に明定しているところの著作物を複製頒布するについての排他的独占的権利である出版権の設定を受けることができるのであり、あるいは出版許諾契約であつても明示の約定によりこれに独占性を付与することにより、このような場合に出版社に生ずることあるべき不利益をあらかじめ防止することができるのである。本件の場合、前示認定の事実によれば、原告は被告堀との間において単行本もしくは文庫本「太陽風交点」の出版につき、出版権設定契約を締結するにつき何らの障害もなかつたと推認されるにもかかわらず、漫然これを締結するの労をとらなかつたのであるから、そのよつて生じた結果を甘受するのほかはない。 また、出版社と著作権者間に信頼関係のある場合には、出版権設定契約又は独占的出版許諾契約が締結されていなくとも、事実上、著作権者が先行出版社の意向を無視して同一著作物を他社から同時に出版することはないであろうが、かかる信頼関係が崩壊してしまい紛争が生じた場合にも,明示の約定が何ら存しないのに、出版社の利益を保護するために、信頼関係に基づく従前の運用の継続を著作権者の意に反して強要することはできないことは当然である。原告の主張は失当であつて、採用しない。 」(59年3月23日東京地裁)(61年2月26日東京高裁)
Embed this episode
NOW PLAYING
#212 知的財産法と税務判断【2021/01/06】太陽風交点事件
No transcript for this episode yet
Similar Episodes
No similar episodes found.
Similar Podcasts
No similar podcasts found.