EPISODE · Apr 4, 2026 · 9 MIN
#33 変なおじさんは、ウィンクが届かない
from 親子の生態図鑑 · host せいちゃんとまっさ
親の愛情とは、本質的に非対称だ。まっさはバレー教室の窓越しにウィンクを送った。せいちゃんは気づいていなかった。いや、正確には「なるべく見ないようにして、スキップしていた」これは拒絶ではない。成長だ。かつては「あっこ」と駆け寄っていた子が、今は自分の世界に没頭している。まっさはそれを「驚き」と表現したが、その驚きの中には誇りと、少しの寂しさと、変なおじさんとして一人でウィンクしていた滑稽さが混在していた。愛とはだいたい、そういうものだろう。後半、話は籠と紐と米粒で鳥を捕まえる「罠作戦」に飛ぶ。が、野鳥の捕獲は犯罪らしい。自由に飛ぶものを手に入れようとすることの、普遍的な無理さ加減。結局まっさはカラスが案外好きだと気づき、せいちゃんはバレーのプリエを丁寧に教え始める。このラジオの目的「10年後に俺が聞き返して、懐かしいなって思うため」。記録とは未来の自分への手紙である。聴衆はその誤配を、こっそり受け取っている。
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