EPISODE · Aug 24, 2026 · 16 MIN
#7 味わって理解する野生カカオ 講義「チョコレートの起源をめぐる旅」より
from カカオのディープすぎる世界 · host 江沢コータロー|ママノチョコレート/NGOママノアマゾニア
今回のテーマ野生カカオを味わって理解する。チャクラで育つアリバと、白い種のクラレイ。生産性の低さの向こう側にある香りと、森を残す理由を話します。2026年8月18日、港区立産業振興センターで開催した講演会より。佐藤清隆先生のあと、江沢コータローが野生クラレイとアリバカカオを会場で食べ比べながら、チャクラ、発酵、原生林への植樹までを話した回です。その日の会は「チョコレートの起源をめぐる旅。野生カカオ探索と5500年前の遺跡を訪ねて」です。広島大学名誉教授の佐藤清隆先生を迎え、アマゾンの野生カカオ探索と、サンタアナ・ラ・フロリダ遺跡の話を聞き、アリバカカオと野生クラレイの食べ比べも行いました。詳細はPeatixと、告知記事にあります。今回の音声は、その会の後半、江沢が担当したテイスティングのパートです。来年4月のエクアドル旅の案内から始まり、会場で食べた2種を紹介します。ひとつは野生のホワイトクラレイ。もうひとつは、ナポ県の在来種系アリバカカオです。単一栽培の改良品種CCN51は、エクアドル平均でヘクタールあたり乾燥豆1320キロほど。チャクラのナショナル種は300〜500キロ。野生カカオは今年30キロ、去年100キロ、0キロの年もあり、生産性はおよそ500倍違います。それでもチャクラは、キチュア族の農家が裏庭で食べるものを確保する仕組みです。イシュピンゴ、エクアドルシナモンの香りが、チャクラのアリバに移っていると感じ始めたのは、毎年食べ比べて7、8年目でした。クラレイは商業栽培にもハイブリッドにも使われていません。ウィナク組合が集めた豆は、遺伝子分析でクラレイ100%と記載されています。乾燥豆はアリバ約1.2グラム、野生クラレイ約1.7グラム。どちらも発酵は4日と短め。揮発しやすい繊細な香りを、焙煎で飛ばさないためです。アリバはスパイスやハーバル、軽やかな印象。クラレイは標高900メートル付近。種が白いので、カカオ70%にしても明るい茶色が残ります。果肉の時点でラベンダーやバラの香りがしたので、発酵で足すより、果肉と種が持っている香りを残す作り方にしています。NGOママノアマゾニアでは、おととしと去年で野生クラレイを約3000本、原生林に植え直しました。今年はナポ県とオレリャナ県で、月に4回ほどコミュニティを訪ねて探索しています。すぐ近くでは金の採掘で森がえぐられています。世帯年収が10万円ほどの家にとって、採掘は1日40〜100ドルになる仕事です。森を切りたくないという価値観と、収入を両立できたら、というのが今の取り組みです。00:00 来年4月のエクアドル旅00:56 今日の2種(野生ホワイトクラレイ/アリバカカオ)01:22 生産性の差03:18 チャクラという農園03:57 イシュピンゴとテロワール05:42 クラレイの分布と遺伝子07:13 種のサイズと4日発酵08:50 アリバカカオの香り10:04 クラレイの標高・色・味わい12:39 果肉の香りと短い発酵14:40 原生林への植樹と探索15:38 なぜ野生カカオを増やすか
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