EPISODE · Sep 25, 2025 · 17 MIN
ボイスドラマ「LOBO★マイフレンド〜国道沿いで拾った子犬はまさかのニホンオオカミだった!?」
from ヒダテン!ボイスドラマ · host Ks(ケイ)、湯浅一敏、飛騨・高山観光コンベンション協会
知られざる最後のオオカミの物語──その名は「ロボ」舞台は、飛騨高山・久々野町。国道沿いの草むらで母を亡くした一匹の“子犬”と、年長さんの少女・りんごが出会うところから物語は始まります。成長とともに、次第に周囲から「異質な存在」として扱われていくロボ。しかし、りんごにとってロボは“友だち”であり“家族”であり、かけがえのない存在でした。守るために牙をむいたとき、愛するがゆえに手放さなければならなかったとき、子どもと動物の間に芽生えた絆が、あなたの心に静かに火を灯します。そして最後に、明かされるロボの“本当の正体”。これは「もういないはずの命」と「小さな命」の奇跡の物語です。【ペルソナ】・LOBO(0歳〜)=りんごに拾われた狼の子ども(CV=坂田月菜)※「lobo」はスペイン語で「狼」・りんご(5歳)=久々野町の幼稚園年長さん。(CV=坂田月菜)・ママ(28歳)=りんごのママ(CV=岩波あこ)・パパ(32歳)=りんごのパパ(CV=日比野正裕)・ニュースアナウンサー=宮ノ下さん(カメオ)【参照:日本オオカミ協会】https://japan-wolf.org/faq/<シーン1/久々野町・国道41号沿いの草むら>◾️SE/急ブレーキの音と狼の悲鳴※りんごのモノローグは主観ではなく客観的な視点「おかあさん!おかあさん!どうしたの?なんで返事してくれないの?」久々野町、国道41号線沿いの草むら。車に跳ねられ、飛ばされた野犬が横たわっていました。その横には、小さな子犬が1匹。冷たくなった母の乳房をしゃぶりながら泣いています。濃い茶色の体毛。長い脚。尻尾は丸く湾曲して、耳は短い。やがて、乳が出なくなった母の亡骸から子犬は離れていきます。ふらふらと国道に歩いていきました。「あぶない!」「えっ?」目の前を、おおきなトラックが走り去っていきます。子犬は女の子に抱えられて、一緒に道の端で尻餅をつきました。女の子の名前は、りんご。この春、5歳になったばかりの年長さんです。「よいしょっ・・」と、お尻の土を払って立ち上がったりんごは「あぶなかったねー」と言って、子犬の頭を撫でます。子犬は抱っこされたまま、牙を剥きました。「ウ〜ッ」「こら、助けてあげたのに怒っちゃだめでしょ。りんご、年長さんになったから知ってるもん。親切にされたら『ありがとう』って言うんだよ」「くう〜ん・・」「よしよし。もう道路に飛び出しちゃだめだよ。じゃあね。ばいばい」りんごは、抱っこした子犬を草むらに戻しておうちに帰っていきました。ところが・・・「おかあさん・・・」りんごのあとを少し離れて、子犬はついてきちゃったのです。おうちまであと少し、という農道。踏切を越えて果樹園の前を通ると、葉摘み(はつみ)をしているおじさんがこっちを見て笑っています。りんごが振り返ると、後(あと)についてきているのは、あの子犬。距離を保ったまま、子犬も止まっていました。「あれぇ?ちびちゃん、ついてきちゃったの?」りんごはしゃがんで、子犬を手招きします。子犬は・・・少し悩むような顔をしてからゆっくり近づいてきました。「どうしよう・・・ママ、犬、きらいって言ってたよなあ・・」「ねえ、いい子にできる?」子犬はなんにも言わずにりんごを見ています。「できるよね?」子犬はりんごを見て、首をかしげています。「もう〜。いい子にしないと、追い出されるんだってば!」りんごが頭を撫でると、子犬は初めてすり寄ってきました。<シーン2/久々野町・りんごの家>◾️SE/食卓の音「ちゃんとりんごが自分で面倒みるのよ」意外なことに、おかあさんは、飼うことを許してくれました。もちろん、りんごは大喜び。おとうさんが、子犬に名前をつけました。ふた文字で「ロボ」。りんごは、あんまり気に入りませんでしたが、飼えることになったので、文句は言えません。それからは、ロボの世話で大忙しの毎日。朝、りんごが目を覚ますと、ロボはベッドの横。黙ったままじいっと座っています。ダンボールで作った寝床はいやみたい。りんごは背伸びをして体を起こし、ロボを抱っこして、お外へ。「おしっこだよ〜」声をかけると、ロボはお庭から続いたりんご畑へ駆けていきました。 ロボは、決して吠えません。代わりに、低い唸り声や、かすれたような声を出します。時どき、深夜、満月に向かって遠吠えをしました。「ロボちゃんはおりこうね。キャンキャン言わないから、ママに怒られない。りんごも見習わないと」でもママは、あまり嬉しそうではありませんでした。可愛げがない子犬、って映ったのかも・・お散歩も大事なお仕事。毎朝、ロボを連れて果樹園の周りを散歩に出かけました。そんなある日のこと。散歩の途中で大きな黒い犬が、行く手に現れました。「あ!おっきな犬!怖いよぉ!」黒い犬は、りんごが怖気付いたのを見て、こっちへ駆けてきます。「きゃあ〜!助けて〜!」そのとき、ロボはりんごの前に立ち、犬を睨みました。低い唸り声があたりに響きます。黒い犬は、ロボを見て立ち止まり、顔を伏せました。りんごが、目を塞いでいた手を開くと・・・黒い犬が逃げていくところでした。「ロボちゃん、りんごを守ってくれたの?」ロボは、犬が見えなくなるまでじっと睨み続けていました。<シーン3/成長するロボ>◾️SE/大自然の音(野鳥の声)久々野の豊かな自然の中、すくすくと育っていくロボ。りんごが6歳になったとき、ロボは子犬とは呼べないほど大きくなりました。毛並みもさらに濃い茶色へ。いつでもりんごの横にいて、周りを警戒しているように見えます。それがわかったのはりんごの誕生日。お祝いのパーティで従兄弟がりんごにいじわるをしてきました。ママからもらったプレゼントをひったくって、♂「返してほしいか?」「やだ!返して。それ、私のプレゼント!」(※泣きながら)♂「ふん。とれるものならとってみろ!へへへ」男の子がプレゼントを奪って走り出したとき・・・一瞬で目の前にロボが回り込みました。男の子を睨みながら、鋭い牙を剝き出しています。そのまま男の子の周りをゆっくりと一周。低い唸り声が響きました。♂「な、なんだ。こいつ。気持ち悪い!」男の子は恐怖でひきつり、逃げ出しました。奪ったプレゼントを放り出して。「ロボちゃん、ありがとう」りんごは泣きじゃくって、ロボを抱きしめました。◾️SE/大自然の音(野鳥の声)一年後。りんご7歳の誕生日。この時期、久々野のりんご農家は葉摘みに袋はぎと、もっとも忙しい時期。おとうさんもおかあさんも毎日休まず農作業をしています。「ごめんね、りんご。今からお夕飯作るからね」「いらない」りんごはお腹がすいていたけど、ちょっとイライラしていました。「なんだ、その言い方は!おかあさんに謝りなさい!」「やだ。知らない」そのままお部屋を出ていこうとします。「ちょっと待て!」おとうさんがりんごの肩に手をかけたとき。「ウォォォォォオオオオオオオン!!」(No.383150/No.397049/No.542422/No.544002)ロボの叫び声が、響き渡りました。おとうさんをじっと見据え、全身の毛を逆立てて今にも飛びかかりそうです。おとうさんは慌ててりんごから手を離しました。「ロボ!なにするんだ!」と言いながら、今度はロボに手を振り上げました。ロボはおとうさんとりんごの間に割り込み、りんごを守るようにおとうさんを睨みます。「ロボちゃん、やめて」りんごは泣きながらロボを抱き寄せます。おとうさんもおかあさんもまるで怪物を見るような目でロボを見つめました。どうしようもない不安に襲われるりんご。ロボはもう立派な成犬になっていました。<シーン4/害獣駆除>◾️SE/大自然の音(野鳥の声)りんごが8歳になった年。周りの果樹園に異変が起こり始めました。収穫を控えたりんごの木が、無残に荒らされ始めたのです。幹から折られて地面に散らばる枝。食べ散らかされた収穫前のりんご。現場に残された足跡(あしあと)から、犯人はイノシシやシカだとわかりました。この年、日照りが続いて、山奥の木の実や草が枯れ、野生動物たちが餌を求めて人里へと下りてきたのです。りんごの周りの地区では、ほとんどの果樹園が大きな被害を受けました。ところが、りんごの家の畑だけは無傷。野生動物が足を踏み入れた痕跡さえありません・・・※続きは音声でお楽しみください。
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