EPISODE · Oct 16, 2025 · 28 MIN
ボイスドラマ「特別養護老人ホーム鷹濱荘」
from 推しタカボイスドラマ「空と海の彼方に〜ちいさなちいさな海辺のまちのエモエモ物語」 · host Ks(ケイ)、湯浅一敏、空と海の彼方に
ここは、一見普通の特別養護老人ホーム。しかし、その正体は、法で裁けぬ巨悪を闇で裁く秘密組織「陽炎」の最後の砦だった。介護福祉士のルイと、個性豊かな入居者たちが、AI監視企業「シンギュラリティ」の脅威にどう立ち向かうのか?三州瓦、花火、水圧銃…お年寄りたちが、それぞれの特技を活かした驚きの武器で敵を迎え撃ちます。【ペルソナ】主人公・ヤマサキさん(年齢不詳):寝たきりのおばあちゃん。実は手下に命令を下して悪いやつらを闇に葬り去る「陽炎」のビッグボス介護福祉士・ルイ(24):秘密組織「陽炎」で訓練を受けた世界最高級の秘密工作員。訪問介護や病院への送り迎え、外出催事などの際にミッションをこなしている[シーン1:特別養護老人ホーム 鷹濱荘】◾️SE/効果音:緊急コール(No.1530968 緊急コール)〜廊下を走る音※CV/息を切らして走ってくるルイはぁっ!はぁっ!はぁっ!緊急コールを鳴らすなんて、また誰かが転倒でもしたのかしら?骨折とか大事(おおごと)でなきゃいいけど。※CV/モノローグっぽくここは、愛知県高浜市にある特別養護老人ホーム鷹濱荘(たかはまそう)。海沿いに建つ瀟洒な施設。一見、どこにでもある普通の特養だが・・・◾️BGM/スパイアクション風に転換ここにいるのは、ただ静かに余生を送る老人たちではない。法で裁けぬ巨悪を闇で裁く非公認の秘密諜報組織「陽炎(かげろう)」。彼らはその「陽炎」最後の生き残りたちである。私は介護福祉士のルイ。しかしてその実態は・・・「陽炎」で訓練を受けた腕利(うできき)の秘密諜報部員。パステルカラーのユニフォームの下にはワルサーPPK。コルセットをガンベルトにしていつでも臨戦体制の工作員なのだ。いやいやいや、私などまだまだ青二才。ホームの入所者は全員、超一流のエージェント。その素顔は誰も想像できまい。主だったメンバーを紹介しよう。※年齢はそのまま続けて読んでまずは、元鬼師のタクミさん(85歳)。三州瓦で鬼瓦を作る伝統工芸職人。特殊な材料でいろんな瓦の仕掛けやギミックを作り、敵を制圧する。毎回私に新しい発明品を見せたくてウズウズしてるのよね。面白いけどほっとこ。戦時中「従軍看護婦」だったマミさん(78歳)毒物調合の達人。手に持っている砂糖入れには常に微量の毒が混ざっている。今日もメタボ気味な理学療法士のおじさんに、デザート作って渡してた。メタボ解消よ〜、って笑ってたけど・・・おじさん大丈夫かしら?コウシさん(82歳)は”回天”計画の元特攻隊員。出撃直前「陽炎」にスカウトされたらしい。水を使った戦法が得意。介護浴槽の中でも10分以上息を止められるって。職員が海にボールペン落としたときは、潜ってサっと拾ってくれた。ありがたいわぁ。伝説のスナイパー「人形菊(にんぎょうぎく)」ことコハルさん(75歳)。いまはちょっと耳が遠くなったけど、視力とスナイパーの腕は健在。上空150メートルぎりぎりに飛んでるドローンも一発で撃ち落とす。昨日もドローンが近づいてきたから撃墜したって言ってたけど・・なんかこわ〜。元花火師で爆弾作り名人の、トシカズさん(88歳)。破壊対象のごく一部だけを正確に、かつピンポイントで爆破する。しかも超人的な聴力はデビルイヤー。他人の心音まで聴き分ける。こないだも「ルイちゃん、心拍数あがってるよ。相談員の栗栖くんの前だから?」って。いらんことを〜。カズオさん(90歳)は、凄腕の金庫破り。少〜し認知入ってるけど、錠前開けの腕は健在。所長が金庫の鍵なくしたときなんて、つまようじ一本で開けちゃったし。すごすぎる〜。最後は、ヤマサキさん(年齢不詳)。戦後の混乱期から今まで、諜報機関「陽炎」の指揮官。3年前の脳梗塞が原因で寝たきり・・・というのはカムフラージュ。超人的なリハビリを半年続けて復活。密かに私に指令を出している。表情ひとつ変えずにぼそっと言うから、ちょっと怖い。◾️SE/効果音:緊急コール(No.1530968 緊急コール)〜廊下を走る音※CV/息を切らして走ってくるルイはぁっ!はぁっ!はぁっ!呼んでいるのは4階の北の端。多目的交流センター。私が打合せをしていたのは南の端1階のデイルーム。走っても遠いわ。はぁはぁ・・・あ・・れ?交流センターのマットに寝かされてるのは・・・タクミさん?ま〜たなんか瓦でヘンなモノ作ってたんじゃない?「タクミさん、大丈夫?」「ああ、ああ。ちいっとばかし、転んじまったわ」「バイタルは?」「正常じゃ」「打ったのはひざ?見せて・・・腫れてはいないわね」「ああ」「一応、総合病院行こう」「そうじゃな。いこいこ」タクミさんは遠足へ行く子どもみたいな笑顔。わざとらしく足を引き摺りながら、車に乗り込んだ。[シーン2:介護車両「よしはま号」】◾️SE/介護車両の車内音「転倒なんて嘘でしょ?」「いや、うそじゃない。わざとだけど」「もう〜。デイルームから多目的まで必死で走ったのよ」「ほかほか。ええ運動になったのう」「なぁにが。で、要件は?」「昨日三味線弾きのカズヤが慰問にきたじゃろ」「ああ。陽炎の連絡員、カズヤさんね」「演奏の幕間(まくま)にちらっとだけ聞いたんじゃが・・・」「なあに?」「最近、裏の世界で不穏な動き、というか空気があるんじゃと」「どうしたの?」「八咫烏(やたがらす)って知っとるじゃろ?」「同業ね。あっちはカズガ/ハルヒ神社の神官たちのグループじゃない」「宮司のサカキバラを除いて全滅らしい」「ええっ!?500年以上も続いている神官と巫女のエージェント集団よ!」「そうなんや」「どういうこと?相手は誰?」「わからん。だから、いくつかわしが秘密兵器をつくっておいた」「まぁた、瓦でヘンなもん作ったんでしょ」「失礼だな。まあ見ろ」「はいはい」「まずはこれ」「ただのキーホルダーじゃない。たしかクラファンの返礼品でしょ」「そう見えるだろうがな、これは手榴弾じゃ」「え〜」「爆弾作り名人のトシカズさんに爆薬を調合してもらってな。窯の中で爆発させず、強度も保てる瓦爆弾を焼いてもろうたんじゃ」「そんなん持ってるだけで危ないじゃん」「そうかぁ?ほんじゃこっちは?三州瓦を細かく砕いて、特殊な合成樹脂で固めた手甲(てっこう)じゃ。一見、ただのギプスに見えるやろ?拳銃の銃弾(たま)だって弾き返すんやぞ」「重いだけじゃん」「やっぱ若いやつには、この価値はわからんかぁ。見よ、この瓦の艶。美しいのう」「もう総合病院着くわよ。とりあえずレントゲンだけはとっときましょ」結局、タクミさんは手首を骨折していた。瓦のギプス、役立ってよかったじゃん。まあ、股関節の骨折じゃなくてひと安心。早くホームに戻ってボスに報告しなくっちゃ。[シーン3:ビッグボス】◾️SE/小鳥のさえずり「八咫烏が全滅だと?」「はい。生き残ったのは宮司のカズヤさんだけ」「シンギュラリティだな」「シンギュラリティ?なんですか、それ」「先週防衛省の役人がきたとき、ちらっと言っておった」「防衛省の役人!?そんなん、いつきました?」「なんや。ほれ、マミの家族が訪ねてきとったろ?」「ああ、あの息子さんとお孫さん・・・ってあれ、偽物だったんですかぁ!?」「年に一度の定期連絡じゃ」「年に一度しか顔を見せないなんて冷たい家族だなあ、って思ってたんですけど・・・え、でも・・・お孫さんは?子役ですか?」「チャイルドプレイのメンバーじゃよ」「チャイルドプレイ?ちょっと頭が混乱してきました」「正式には非政府組織のNGO。10歳未満のこども中心の諜報メンバーじゃな。労働基準法の『年少者保護規定』にひっかかるんでNGOになっとる。売れてる子役はたいがいメンバーだぞ」(※以下カット可能)「ひえ〜。芦田愛菜とかも入ってたりして」「初代隊長じゃ」「いやいやいや。そうですか。ごちそうさまでした」「話を戻そう。シンギュラリティは、AI監視ネットワークを駆使した反政府団体じゃ。SNS時代に急成長したAI監視企業が、ならずもの国家と結託してな、全世界を掌握しようとしておる」「じゃあ、陽炎とか八咫烏は・・」「基本アナログのわしらは、やつらにとって最大の脅威。と認識し始めたらしいのう」「だから最近正体不明のドローンが飛んでるんですね。昨日はコハルさんが撃墜しましたけど」「近いうちに必ずなにか仕掛けてくる。と役人が言っておったが、まさか八咫烏を先に潰しにくるとは・・」「どうしますか、ビッグボス」「次の外出は、彼岸花の鑑賞やったな」「はい」「その次がおまんとか」「ですね。それまでにはケリをつけないと」「よし。じゃあ、次の外出のとき、動ける者はみんな稗田川へいけ」「ラジャー」「そこで敵をおびき寄せる」「ありったけの武器を持っていきます」「こちらの出方を悟られんようにな」「わかりました」「わしは残ったものと敵を迎え撃つ」「お気をつけて」※続きは音声でお楽しみください。
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