EPISODE · Jun 12, 2026 · 28 MIN
【第54回】訪問看護がある暮らしとは――98歳の利用者と家族が語る、住み慣れた自宅で過ごす日々
from おうちde医療(おうちでいりょう) in 立川【エフエムたちかわ】 · host 在宅医療com株式会社
在宅医療や介護について、医療・介護の専門職だけでなく、実際にサービスを利用している方やご家族の声を通して考えるラジオ番組「おうちde医療 in 立川」。 第54回のテーマは、「訪問看護がある暮らしとは」です。 今回は、むさし国分寺訪問看護ステーションの訪問看護を利用されている、98歳の大谷清さんと、同居して日々の生活を支えている息子の大谷俊一さんをゲストにお迎えしました。 これまで番組では、医師、訪問看護師、薬剤師、ケアマネジャーなど、医療・介護を提供する側の方々から、在宅医療の仕組みや現場での取り組みについてお話を伺ってきました。 一方で、在宅医療や訪問看護の本当の価値を知るためには、サービスを受けている本人や、そばで生活を支えている家族の声に耳を傾けることも欠かせません。 訪問看護師が自宅に来ることによって、利用者本人の暮らしはどのように変わるのでしょうか。 そして、家族にとって訪問看護師は、どのような存在なのでしょうか。 今回の放送では、大谷清さんの穏やかで飾らない言葉と、息子の俊一さんの視点を通して、「訪問看護がある日常」の実際をお届けします。 病院や施設ではなく、住み慣れた自宅で生活を続けること。 そこには、自分の好きな場所で過ごせる安心感があります。一方で、体調の変化に対する不安や、日々の健康管理、介護する家族の負担など、自宅で暮らすからこそ生まれる心配もあります。 訪問看護師は、血圧や体温などを確認し、病状や服薬状況を見守るだけの存在ではありません。 本人の表情や会話、食事、睡眠、排泄、身体の動きなど、日々の小さな変化に目を配りながら、その人がその人らしく生活できるように支援します。 また、利用者本人だけでなく、家族の話を聞き、困っていることや不安に感じていることを一緒に考えることも、訪問看護の大切な役割です。 高齢の家族を自宅で支える生活では、「この状態で様子を見てよいのだろうか」「病院を受診したほうがよいのだろうか」と迷う場面が少なくありません。 身近に相談できる医療専門職がいることは、家族にとって大きな安心につながります。 大谷さん親子のお話から伝わってくるのは、訪問看護が特別な医療行為として存在しているのではなく、毎日の暮らしの中に自然に溶け込んでいるということです。 訪問看護師が定期的に自宅を訪れ、体調を確認し、会話を交わす。その時間の積み重ねが、本人の安心だけでなく、家族の安心にもつながっていきます。 今回、98歳のきよさんは、ご自宅での生活や訪問看護師との時間について、ご自身の言葉でお話しくださいました。 高齢になると、周囲が本人に代わって気持ちを説明してしまうこともあります。しかし、年齢を重ねても、一人ひとりに希望があり、好きなことがあり、心地よいと感じる時間があります。 本人が何を大切にしているのか。 どこで、誰と、どのように過ごしたいと考えているのか。 在宅医療や訪問看護を考える際には、医療的な安全性だけでなく、本人の思いや生活のあり方を尊重する視点が重要です。 一方、息子の俊一さんからは、同居する家族としての日常や、訪問看護を利用することで感じている安心について伺いました。 家族による介護は、外から見ただけでは分からない細かな判断や気遣いの連続です。 大切な家族だからこそ、「できるだけ自宅で過ごしてほしい」と願う一方で、介護する側がすべてを抱え込んでしまえば、生活を長く続けることが難しくなる場合もあります。 在宅療養は、家族だけで支えるものではありません。 訪問診療、訪問看護、訪問介護、ケアマネジャー、薬剤師、リハビリテーション職など、さまざまな専門職とつながり、それぞれの力を借りながら生活を支えていくことが大切です。 訪問看護を利用することは、家族が介護を手放すことではなく、本人と家族が無理なく生活を続けるために、支えてくれる仲間を増やすことでもあります。 「訪問看護」という言葉を聞いたことはあっても、実際にどのような人が利用し、看護師が自宅で何をしてくれるのか、具体的にイメージできない方も多いのではないでしょうか。 訪問看護は、人生の最期が近づいた人だけが利用するサービスではありません。 病気や障害があっても自宅で暮らしたい方、退院後の生活に不安がある方、医療的なケアやリハビリテーションが必要な方、認知症の方、そして療養生活を支える家族など、さまざまな方を対象としています。 今回の放送は、制度やサービス内容を専門的に解説する回とは少し異なります。 一組の親子の何気ない会話や日常の様子を通して、訪問看護が暮らしの中で果たしている役割を感じていただく回です。 そこにあるのは、「患者」と「介護者」という関係だけではありません。 98歳の母と息子が一緒に過ごす、かけがえのない毎日があります。 医療や介護は、その毎日を管理するためだけにあるのではなく、その人らしい時間を守り、本人と家族が安心して生活を続けるためにあるものです。 現在、ご家族の介護をしている方。 離れて暮らす高齢の親のことが気になっている方。 退院後の生活や、今後の療養場所について考えている方。 訪問看護の仕事に携わっている方や、これから在宅医療に関わろうとしている医療・介護従事者の方にも、ぜひ聴いていただきたい内容です。 訪問看護師が来てくれる安心とは、どのようなものなのか。 住み慣れた自宅で暮らし続けることには、どのような意味があるのか。 本人の思いと家族の思いを大切にしながら、地域の専門職が生活を支える在宅療養の姿を、大谷清さん、大谷俊一さん親子のお話から考えます。 制度や数字だけでは伝わらない「訪問看護がある暮らし」を、どうぞ最後までお聴きください。 出演: 大谷清さん 大谷俊一さん 利用事業所: むさし国分寺訪問看護ステーション(冨永久美恵代表) 番組: 「おうちde医療 in 立川」 エフエムたちかわ パーソナリティ: 在宅医療com株式会社 「おうちde医療」代表 出塚豪記
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【第54回】訪問看護がある暮らしとは――98歳の利用者と家族が語る、住み慣れた自宅で過ごす日々
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