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Ep.1389 中国、国産DUV露光装置の量産を開始──米国の輸出規制網を突破する半導体自給戦略(2026年7月30日配信) episode artwork

EPISODE · Jul 29, 2026 · 4 MIN

Ep.1389 中国、国産DUV露光装置の量産を開始──米国の輸出規制網を突破する半導体自給戦略(2026年7月30日配信)

from 名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャスト · host ikuo suzuki

タイトル 中国、国産DUV露光装置の量産を開始──米国の輸出規制網を突破する半導体自給戦略 このエピソードで登場するキーワードを説明します。 液浸DUVリソグラフィー: 露光装置のレンズとシリコンウェーハの間に純水を満たし、光の波長を縮小することで、より微細な回路パターンをウェーハ上に描画する半導体製造技術。 ASML: オランダに本社を置く世界最大の半導体製造装置メーカー。最先端の極端紫外線(EUV)露光装置を独占し、DUV市場でも圧倒的なシェアと価格決定権を持つ。 SMIC: 中国最大の半導体受託製造企業(ファウンドリ)。米国の制裁下において、既存の装置を駆使して最先端チップの製造を試みている。 多重パターニング: 1つの層に対して複数回の露光とエッチングの工程を繰り返すことで、リソグラフィー装置の物理的な解像限界を超える微細な回路を形成する技術。コストと製造難易度が跳ね上がる課題がある。 それでは解説に入ります。 2026年7月27日、中国の国営企業が半導体製造の核心技術である液浸式深紫外(DUV)リソグラフィー装置の量産を開始したことが報じられました。上海に拠点を置く当該企業は、上海玉良盛科技などの国内スタートアップから開発チームを結集し、2026年中に約5台、2027年には約20台の装置を製造する計画です。生産された装置は、SMICや華虹半導体、メモリ大手のCXMTといった国内の主要な半導体メーカーへ順次納入される予定となっています。 この動向は、米中間の半導体覇権争いにおいて極めて重要な意味を持ちます。米国はこれまで、最先端のチップ製造を封じ込めるため、同盟国と連携してEUV露光装置だけでなく最新世代のDUV装置に対しても中国への輸出規制を強化してきました。現在米国議会で審議されている超党派の「Match Act法案」は、この規制網を旧型の液浸DUV装置やその保守サービスにまで拡大しようとするものです。こうした包囲網に対し、中国政府は2022年以降、国家主導の研究開発体制をファーウェイなどを巻き込んだ商業化重視の体制へと再編し、サプライチェーンの自立を急ピッチで進めてきました。 周辺市場の動向を俯瞰すると、今回製造される中国産DUV装置の生産規模は、2023年に131台の液浸DUVシステムを出荷した業界の巨人ASMLと比較すれば、現時点では微々たるものです。また、一部の重要部品を依然として日本などの海外サプライヤーに依存している点や、実際の量産ラインへの導入と歩留まりの安定化には数ヶ月から年単位の時間を要するという技術的課題も残されています。事実、ASMLはグローバルなAIブームによる需要逼迫を背景に、中国の顧客に対して一部の旧型DUV製品の価格を約10%引き上げるなど、依然として強気な姿勢を崩していません。 しかし、中長期的な視点で見れば、この自給化の第一歩は世界の半導体産業構造に確実な影響を与えます。中国の半導体メーカーは、EUV装置が不在の環境下でも、多重パターニング技術を用いてスマートフォンやAIシステム向けの高度なチップを製造するノウハウを蓄積してきました。国産DUV装置がAIサーバー向け電力管理部品などの成熟プロセスにおいて安定稼働を始めれば、システム全体のボトルネックが解消され、国内での生産能力拡大が加速します。さらに、関係者によれば数年先の実用化を見据えたEUV露光装置の試作機開発も進行しており、米国の技術封じ込め策が限界に達しつつある現状と、中国が独自の半導体エコシステムを構築しつつある実態が浮き彫りになっています。 今回のエピソードは以上で終了です。また次回お会いしましょう。

Episode metadata supplied by the publisher feed · Published Jul 29, 2026

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