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EPISODE · Feb 18, 2026 · 3 MIN

Ep.947 揺り戻し、始まる──IBM「新人採用3倍」が示すAIと人の新しい契約(2026年2月19日配信)

from 名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャスト · host ikuo suzuki

「AIは仕事を奪う」という物語に、小さくとも確かな修正が入り始めました。2026年2月12日、Bloombergが報じたところによると、米IT大手のIBMは、2026年における米国内でのエントリーレベル(新人・若手)の採用数を、前年比で「3倍」に増やす計画を明らかにしました。このニュースが業界で驚きを持って受け止められているのには理由があります。IBMのアービンド・クリシュナCEOは以前、「バックオフィス業務などのAIで代替可能な職種については、採用を一時停止する」と明言し、いわば「AIによる人員削減」の急先鋒と見られていたからです。では、なぜ今になって若手の採用を急拡大させるのでしょうか。背景には、前回のエピソードでも触れた「人材の空洞化」への危機感があります。IBMの人事担当シニアバイスプレジデント、ニッケル・ララムーン氏によると、AI技術が急速に普及したことで、むしろ「AIを使いこなし、顧客に導入・運用できる人材」が圧倒的に不足しているといいます。つまり、IBMは「単純作業をするための新人」ではなく、「AIという強力な道具を操るための次世代の監督者」を求めているのです。IBMは近年、大学の学位を持たない人材でも、職業訓練やアプレンティスシップ(実習)を通じて採用する「スキル重視」の方針を打ち出しています。今回の大量採用も、従来のプログラミング能力だけでなく、AIが出した答えを検証する論理的思考力や、ビジネスへの適応力を重視した選考になると見られています。「AIに任せれば人は要らない」という単純なコスト削減のフェーズが終わり、企業は今、「AIと人間をどう組み合わせれば最強のチームになるか」という組織論の再構築を迫られています。IBMのこの動きは、その一つの回答と言えるでしょう。

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