EPISODE · May 23, 2026 · 14 MIN
まさかの山形出身!?もう一人の「小錦」がいた!初代横綱スカウトから「もはや、戦後ではない」まで…寒河江が生んだ伝説の力士と歴史を変えた息子の壮大なる系譜
from Yamagata Walks 〜足跡に眠る、忘れられた山形の物語〜 · host Yamagata Walks
今回のテーマは「お相撲さん」! 加藤さんがハワイ出身のあのパワフルな小錦さんを思い浮かべるのも無理はありません。しかし、松浦が今回ご紹介するのは、その名を遡ること明治・大正の時代、山形が生んだもう一人の伝説の力士、「二代目・小錦八十吉」なんです! 驚きの事実は、彼が現在の「日本一のさくらんぼの里」として知られる寒河江市出身だということ。のどかな田園風景からは想像もつかない「怪童」こと後藤鶴松少年は、14歳にして近所に敵なしの腕っぷしを誇っていました。そんな噂を聞きつけたのは、なんと当時の角界のトップ、初代横綱・小錦八十吉その人!天下の横綱が寒村の農家を訪れ、深々と頭を下げてスカウトする…まるでドラマのような出会いから、鶴松少年の相撲人生は幕を開けます。 「山泉」の四股名で角界入りした彼は、日本相撲史上初の常設会場「初代両国国技館」のこけら落としで新入幕を果たすという歴史的な舞台に立ちます。身長166cmと小兵ながら、師匠譲りの「押し一本」で快進撃を見せ、翌場所ではあの絶対的な大横綱・梅ヶ谷から鮮やかな金星を奪取!この快挙は全国に知れ渡り、地元寒河江は熱狂の渦に。その後、彼は小結まで昇進し、晴れて師匠の名を継ぎ「二代目・小錦八十吉」を襲名しました。 しかし、彼の物語は土俵の上だけでは終わりません。 まず、涙なしには語れないのが、弟・福治との絆のエピソードです。弟も力士の道を歩みましたが、引退後は絵の道へ。兄である小錦は、弟の夢を応援しようと高価な絵筆を一式贈ります。福治はその絵筆を大切にしまい、「もっと腕を磨いてから使おう」と心に誓っていました。しかし、1923年、関東大震災が東京を襲います。避難した福治は、燃え盛る家の中に兄からもらった絵筆を取りに戻り、家の下敷きとなって命を落としてしまいます。発見された時、彼は絵筆の包みを胸にしっかりと抱きかかえていたという…兄弟の深い愛情に胸を締め付けられる物語です。 そして、小錦の血筋が現代にまで残した、もう一つの驚きの功績。彼の長男・後藤譽之助さんも一時力士の道を歩みましたが、学問の道に進み、なんと経済企画庁の官僚となります。そして、1956年に彼が執筆を担当した『経済白書』の中に、日本史の教科書で誰もが一度は目にする、あの歴史的な一文が記されることになるのです。そう、「もはや、戦後ではない」! 強靭な肉体で時代を沸かせた父と、鋭い知性で時代を定義した息子。寒河江が生んだ「怪童」の血筋が、相撲界から日本の経済史にまで大きな足跡を残していたという、まさに奇跡のような才能の連鎖に、きっとあなたも驚きを隠せないでしょう。 こうした型破りな人物を生み出す土壌は、寒河江市そのものにも根付いているのかもしれません。世界的建築家・黒川紀章の初期代表作である寒河江市役所の庁舎には、あの芸術家・岡本太郎のド迫力オブジェ『生誕』が飾られています。当時の最先端を行く建築と芸術を市の顔に採用する「進取の気性」。このアグレッシブな精神が、小錦のようなスケールの大きな人物を育んだのかもしれません。
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まさかの山形出身!?もう一人の「小錦」がいた!初代横綱スカウトから「もはや、戦後ではない」まで…寒河江が生んだ伝説の力士と歴史を変えた息子の壮大なる系譜
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