EPISODE · Aug 31, 2026 · 10 MIN
No.777 美容医療の診察とは何
from 綺麗になるラジオ By HIMECLINIC · host CLINIC HIME
要約本エピソードは「綺麗になるラジオ」第777回(2020年8月31日放送)であり、マツバラとひめ先生の2名が、美容医療クリニックにおける診察の実態と問題点をテーマに対談した前編にあたる。全体を通じて、多くの美容クリニックが医療としての診察機能を果たしておらず、メニュー選択型の商業的な仕組みに陥っている現状が批判的に論じられた。後編は翌日配信予定とされている。美容クリニックにおける診察の形骸化ひめ先生は、美容医療クリニックの診察には大きく2種類あると指摘した。一方は形成外科と美容外科を兼務するような医師が真剣に診察を行うケースであり、もう一方は医師以外のスタッフが施術内容を決定し、医師は顔を見るだけ(30秒程度)で診察を終えるケースである。後者が圧倒的多数を占めるとマツバラは述べた。医師以外のスタッフが施術内容を決め、医師が「いいですね」と承認するだけの流れは、医療としての診察とは言えないとひめ先生は強調した。メニュー型・アップセル型の構造的問題マツバラは、厚生労働省がクリニックに対してメニューと定価の明示を求めていることが、患者を「これをしてください」という消費者的な姿勢に誘導してしまっていると指摘し、厚労省の方針自体にも問題があると述べた。ひめ先生もこれに同意し、本来は「シワが気になる、どうしたらいいか」という相談からスタートすべきところが、メニュー表から施術を選ぶ形になっていると問題提起した。さらに、医師以外のスタッフが「こちらの方がいい」と誘導し、ヒアルロン酸の量を増やしたり、より高額な施術へ誘導するアップセルが常態化していることも指摘された。診察の重要性を示す具体的事例ひめ先生は自身の診察経験として、美容目的で来院した患者が「足の裏がどんどん大きくなり、靴が履けなくなってきた」と訴えた事例を紹介した。美容とは無関係に見えるこの訴えを見逃さず大きな病院に紹介したところ、大きな血管腫であることが判明したという。この事例は、医師がきちんと問診・診察を行うことの重要性を示すものとして挙げられた。ひめ先生は現在、最低30分から1時間かけて問診を行っていると述べた。「効果がどれくらい続くか」という患者の誤解ひめ先生は、PRP療法を含む施術において、患者の約7割が「どれくらい効きますか(効果がどれくらい続きますか)」と質問してくると述べた。マツバラはこの質問自体が、施術を「根本的な治療」ではなく「薬でごまかす一時的な処置」として捉えていることを示していると指摘した。根本原因を特定せずに施術を行う現状では、効果の持続性を問うこと自体がずれているという認識が共有された。口周りのシワと歯科的原因の見落としひめ先生は、口周りのシワやたるみの原因として歯茎の萎縮が関与しているケースがあると述べた。このような場合、ヒアルロン酸やボトックスでは対処できないため、歯科医への受診を勧めることがあるという。これは、美容医療においても原因を正確に見極めることが不可欠であることを示す具体例として挙げられた。マツバラが2020年8月31日放送の「綺麗になるラジオ」第777回(ゾロ目)であることを紹介し、節目の回にふさわしく「本筋に迫った話」をすると予告した。ひめ先生が今回のテーマを確認し、美容医療クリニックにおける診察の実態について話し合うことが確認された。ひめ先生は、美容医療の診察には真剣に行っている医師も存在する一方、医師以外のスタッフが施術内容を決定し、医師は顔を見るだけで診察を終えるクリニックが多いと説明した。後者では、医師が「いいですね」と言うだけで施術が看護師によって実施されるケースもあり、重大な見落としが生じるリスクがあると指摘した。マツバラはこのような形骸化した診察が圧倒的多数であると述べた。マツバラは、厚生労働省がクリニックにメニューと定価の明示を義務付けていることが、患者を消費者的な姿勢に誘導し、「これをやりに来ました」という形を生み出していると批判した。ひめ先生も同意し、本来は「シワが気になる、どうすればいいか」という相談から始まるべき診察が、メニュー表から施術を選ぶ形になっていると述べた。また、医師以外のスタッフが「こちらの方がいい」と誘導してヒアルロン酸の量を増やしたり、より高額な施術へ誘導するアップセルが常態化していることも両者から指摘された。ひめ先生は、美容目的で来院した患者が「足の裏がどんどん大きくなり、靴が履けなくなってきた」と訴えた事例を紹介した。美容とは無関係に見えるこの訴えを見逃さず大きな病院に紹介したところ、大きな血管腫であることが判明したという。ひめ先生はこの経験を踏まえ、現在は最低30分から1時間かけて問診を行っていると述べた。この事例は、医師がきちんと診察・問診を行うことで重篤な疾患を発見できることを示す具体例として挙げられた。ひめ先生は、PRP療法を含む施術において患者の約7割が「どれくらい効きますか(効果がどれくらい続きますか)」と質問してくると述べた。マツバラはこの質問が、施術を根本的な治療ではなく一時的な処置として捉えていることを示していると指摘した。また、ヒアルロン酸やボトックスのような施術は局所的に即効性があるため「効かない」という事態が起きにくく、患者も医師も根本原因の追究をしないまま満足してしまう構造があると述べた。ひめ先生は、口周りのシワやたるみの原因として歯茎の萎縮が関与しているケースがあると述べ、そのような場合はヒアルロン酸やボトックスでは対処できないため歯科医への受診を勧めることがあると説明した。マツバラはこれを受け、美容医療においても根本原因を正確に突き止めることが不可欠であると総括した。その後、本エピソードが前編であることを告げ、後編は翌日配信予定であると予告して締めくくった。本回(第777回)のテーマは美容医療クリニックにおける診察の実態。通常のクリニック診察の話題から発展し、美容医療特有の構造的問題を中心に議論が行われた。メニュー型診察の問題多くの美容クリニックでは、施術メニューと定価を事前に提示する形式が主流となっており、患者が「これをしてください」と施術を指定して来院するパターンが多い。医師ではないスタッフが内容を決め、医師が最終確認だけを行う(「顔だけ見に来る」)運用が広く見られるとされる。厚労省がメニューと定価の明示を求める仕組みを作っていることが、患者の「施術指定型」来院をさらに促進しているとして、両者ともに問題があるとの見解が示された。アップセルの構造ヒアルロン酸・ボトックスなどの基本施術を入口に、「あなたの場合はこれでは足りない」「こちらのメーカーの方がいい」「切って貼った方がいい」といった形で、段階的に高額施術へ誘導するパターンが指摘された。診察時間の短さ美容医療に限らず、医師と実際に話せる時間が非常に短く、原因究明が行われないまま処置が進む点が問題として挙げられた。効果の有無に関する患者の認識ヒアルロン酸・ボトックスは局所に即効性があるため「効いた」と受け取られやすく、根本原因の探索が行われないまま治療が完結したように見える構造になっている。PRP療法を含む施術でも、患者の約7割が「どのくらい効きますか/どのくらい続きますか」と聞いてくるとのエピソードが共有された。見落としリスクと他科連携の重要性形成外科と美容外科を兼務する医師は、美容目的の来院患者に他の異常を発見することがあると紹介された。具体的な事例として、美容クリニックへの来院時に「足の裏がどんどん大きくなり靴が履けなくなった」という訴えを拾い、大きい病院へ紹介した結果、大きな血管腫であることが判明したケースが挙げられた。口周りのシワ・たるみが歯茎の萎縮に起因する場合があり、ヒアルロン酸やボトックスでは対応できないとして、歯科への受診を促すことがあるとも述べられた。根本原因の不問題シワ一つをとっても、加齢・感染症・遺伝的要因など原因は多様であるが、現状の美容医療の診察ではそこまで調べないことが多いと指摘された。明示的なアクションアイテムは確認されなかった。なお、本回は前編と位置づけられており、後編が次回に予定されていることが言及された。チャプター番組紹介と第777回の趣旨説明美容クリニックの診察の二極化:真剣な診察と形骸化した診察厚労省のメニュー明示方針とアップセル構造の問題診察の重要性を示す血管腫発見の事例「効果がどれくらい続くか」という患者の誤解と根本治療の欠如口周りのシワと歯科的原因、および診察の必要性の総括行動項目マツバラ・ひめ先生(番組制作): 美容医療の診察をテーマとした後編エピソードを翌日(9月1日)に配信する。 美容医療における診察のあり方:現状と課題議論の背景と問題提起美容医療クリニックの診察構造に関する主な論点アクションアイテム
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