EPISODE · Aug 26, 2026 · 7 MIN
日本が米国債について教えてくれること
from Capital Flows and Asset Markets · host Russell Clark
ここ1か月ほどの間に、米国は2つの異なる市場介入を発表した。ひとつは長期米国債市場への介入で、国債の買い戻し(buyback)を拡大するというものだ。もうひとつは為替市場への介入で、円高を促すUNAGASUためのものだった。長期債市場への介入は比較的理解しやすいし、過去にも例がある。ただし、これまでのところ債券利回りには特に変化は見られていない。一方で、円への介入のほうが興味深い。こちらは少なくとも、市場に目に見える動きをもたらした。しかし、そもそも円高がどのように米国債市場を助けることになるのだろうか?私には、この円介入は「もはや存在しない世界」に市場を戻そうとする試みCOCOROMIに思えてならない。では、その「世界」とはどのようなものだったのか。1990年から2016年にかけて、日本国債(JGB)の利回りは一貫して低下し、最終的にはマイナス圏にまで入った。しかも、日本政府のグロス政府債務が1990年代初頭のGDP比約70%から、2015年には約250%にまで増加したにもかかわらず、JGB利回りは低下し続けたのである。日本では、債券利回りが低いまま推移する一方、円は強かった。しかし利回りが上昇するようになると、円は弱くなった。つまり、円安と債券利回り上昇の間には相関関係がある。だが、為替市場に介入するということは、単なる相関だけでなく、そこに因果inga関係があると考えていることになる。すなわち、円安そのものが債券利回りの上昇を引き起こしていると考えているということだ。私が考える日本における最大の変化は、食料価格の上昇である。日本の食料価格は約30年間ほとんど停滞していたが、2013年頃から上昇し始めた。なぜ日本の食料価格が突然上昇し始めたのかについて、私には確信の持てる説明はない。しかし、ひとつ確かなことがある。食料価格が上がれば、賃金chinginも上がらざるを得ない。もし賃金がそれに追いつかなければ、大きな政治的反発が起きることを覚悟しなければならない。ひとつの可能性として、日本が食料輸入に依存していることが挙げられる。特に、中国から野菜や果物を多く輸入している。中国人民元 (RMB)に対して見ると、円は1992年以来の安値yasuneまで下落している。これは過去とは大きく異なる状況だ。これまでは通常、円安になると他のアジア諸国も通貨を切り下げる傾向があった。ところが今回は、中国人民元が強いまま維持されている。そして、ここが問題の核心なのだと思う。1980年代、1990年代、そして2000年代を通じて、日本と米国は世界最大級かつ最も豊かな2つの国として、いわば自分たちが世界経済の「天候を決める」ことに慣れていた。しかし今では、そこに第3のプレーヤーがいる。中国である。中国も低金利の国ではある。だが日本とは異なり、中国は米国債を買うことを選んでいない。したがって、本当の問題は、中国が通貨を切り下げていないことにある。その結果、他国、特に日本に対して物価上昇圧力が生じている。そして同時に、中国は米国債を買うことも選択していない。では、円が継続的に上昇すれば問題は解決するのだろうか?もし本当の問題が「人民元が強すぎること」なのであれば、おそらく答えはノーだ。むしろ円高は、世界の他の地域にさらにインフレ圧力を生み出すだけかもしれない。中国がかつて世界の商品市場(コモディティ市場)の構造を変えたのと同じように、今度は中国が世界の金融市場の構造を変えつつある。米国財務省による債券市場や為替市場への介入は、日本と米国が世界の支配的な経済大国だった時代へ時計の針を戻そうとする、叶わぬ願いのように見える。 This is a public episode. If you'd like to discuss this with other subscribers or get access to bonus episodes, visit www.russell-clark.com/subscribe
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