EPISODE · Mar 8, 2026 · 9 MIN
【Rust音声学習 第105章】型で状態を表現する ― 実行時チェックからコンパイル時保証へ
from 聞き流しプログラミング言語学習 · host ますたーさん
第105章へようこそ。今日のテーマは「型で状態を表現する」です。第59章で型状態パターンを紹介しました。ジェネリックパラメータのマーカー型で、状態を型に埋め込むパターン。今日は、より広い視点で「型による保証」を考えます。データ構造が、本来ありえない組み合わせを許してしまうことがある。たとえば、ログインしていないのにメール確認済みになっている。接続が切れているのにデータを送信しようとしている。コードの上では表現できてしまうが、意味としては矛盾している。こうした不正な状態を防ぐ方法は二つ。一つは、実行時にチェックする方法。if文で条件を調べ、不正ならエラーを返す。もう一つは、コンパイル時に排除する方法。不正な状態を型で表現できない構造にすれば、コンパイラがそれを弾く。実行時チェックは、テストで検証する。テストに漏れがあれば、不正な状態はすり抜ける。コンパイル時保証は、型の設計で検証する。設計に漏れがあれば、不正な状態はやはりすり抜ける。Rustの型システムは、多くの不正な状態をコンパイル時に排除する力を持っています。その力をどこまで使うか。これが設計判断です。
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