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EPISODE · Nov 22, 2010 · 37 MIN

その2:ビジネススクールとロースクールでの教育

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ハーバード・レポートその2としまして、ビジネススクールとロースクールでのサンデル教授の活動についてお届けします。 The post その2:ビジネススクールとロースクールでの教育 first appeared on 哲楽.

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今回は、ハーバード・レポートその2としまして、サンデル教授に関してビジネススクールでの会合とロースクールでのゼミ * Q1 ビジネススクールでの会議の様子について(0:35) * Q2 日本のビジネスマンへの影響とハーバードのビジネス・スクールの先生への影響の相違について(4:06) * Q3 アメリカにおける企業の社会的責任の考え方について(5:47) * Q4 ハーバード大学ビジネス・スクールにおける動きと日本の「企業倫理」の相違について(7:30) * Q5 ロー・スクールでの院生向けゼミの印象について(11:47) *ただし実際の応答は,ビジネス・スクールの感想についての続き * Q6 ロー・スクールでの院生向けゼミの印象について(20:21) * Q7 ゼミで取り上げられていた事例について(24:41) * Q8 ゼミに出席していた学生の政治哲学の理解について(27:54) * Q9 サンデル教授の人柄について(30:00) * Q10 日本の哲学者が参考にするところはあるか(33:44) 書き起こしテキスト (田中) 哲学の生態に迫るウェブマガジン『フィロソフィー・ズー』哲学ラジオのコーナーを担 当します田中紗織です。 前回までサンデル教授のJusuticeに関するレポートをお届けしてきました。今回は、ハー バード・レポートその2としまして、ビジネス・スクールとロー・スクールでのサンデ ル教授の活動についてお届けします。それではさっそくいってみましょう。 ここまでサンデル先生の教育の現場に対する報告をしてきたわけなんですが、つぎに参 加した会議というのが、ビジネススクールの教職員の先生方が主催している会議にサン デル先生が意見を求められてお話なさったという会議だったのです。そちらのほうに小 林先生がご出席なされていましたので、様子をおうかがいしたいと思います。お願いし ます。 (小林) はい。これも今日、突然、教授が「出席しますか」ということで喜んで行ったんです。 行ってみたところ非常に面白かったですね。ビジネス・スクールという別の場所でやっ ていて、したがってカリキュラムなどもハーバード大学のサンデル教授が属している Department of Politics, Govenmentなどとは違う教育のシステムで作っている。これは いわゆるオーソドックスな経済学ではなく、ビジネス・スクールなので、実務志向の強 いコースであるわけですね。そして先生方も、数学的な理論を展開している先生方とい うわけではなくて、実際の実務を経験されてそれをビジネス・スクールで教えるという 方々が多い。今回出たのは、”Leadership and and Accountability”というようなタイト ルのコースを構成している先生方のミーティングなんですね。このコースでは、かなり の時間をかけて内容を発展させてきているということですけれど、その発展の仕方がこ のEthicsの問題と関わってきているので、これについてサンデル教授の意見を聞いて、 自分たちの議論、レクチャーの仕方を発展させていきたいと。 それについてはまたあとでちょっと話したいと思います。思ったのは、このサンデル教 授の講義が放映されたのが去年ということで、今年また再放送しているようですけれど、 他分野の先生方の教育にもやはりインパクトを及ぼしはじめている。日本におけるサン デル教授のインパクトというのはわれわれよく分かっているわけですけれど、本国のア メリカでどうなのかということは必ずしもよく分かっていなかったんです。これを見る とハーバード内部でもやはりサンデル教授の新しいティーチング・スタイルというもの に非常に関心をもっている。それを自分たちのところへ導入してみようという考え方で すね。あるいはティーチング・スタイルだけではなくて、Justiceの中身ですね。これを 自分たちの講義に取り入れていこうという関心が深いことも分かって、その意味でも非 常に興味深かったです。 私が行く途中、サンデル教授の車のなかで教授に「やっぱりこのJusticeの講義スタイル というのがハーバードのほかの部局にも広がりつつあるということを意味するのか」と いうふうに尋ねたところ、サンデル教授は「自分としてはoverstatementはしたくない」 というふうに言っておられて(笑)。私が、「でもビジネス・スクールの先生方はふだ んサンデル教授はほとんど接触なかったと思うのですけれど、行くというのはすくなく ともその先生方がサンデル先生の講義内容やスタイルに関心を持っているということで はないですか」と聞いたのですけれど、「それは間違いないだろうね」(笑)。こうい う形で講義室に入っていったわけです。 講義室では、ふだん知り合いの先生方があったというわけではなく、サンデル教授とほ とんど会ったのはじめてという先生が大多数だったような感じ。サンデル教授は私のこ とをはじめにちょっとイントロダクションしてくださって、それぞれのメンバーが「自 分はこういうことをしているひとです」という感じでサンデル教授に尋ねるというとこ ろからスタートしました。 (田中) はい、ありがとうございます。日本でもサンデル先生の本というのはビジネスマンにた いへん人気があるということで、たとえばビジネスマン向けの週刊誌である『東洋経済』 ですとか、ほかのさまざまな週刊誌でも特集が組まれたりしているわけです。そういっ た日本での影響、ビジネスマンに対する影響力の強さというものと、ハーバードの実際 の経営者を育てている教職員のみなさんに対する影響の与え方というのは何か重なると ころがあったんでしょうか。 (小林) そうですね。これも終わったあと教授とお話したことなんですけど、私がインタビュー を受けたなかで、ある程度学問的な関心を持ちそうなところからインタビューがあるの は分かるんですけれど、ビジネス誌からのインタビューというのがはじめは非常に驚い て。『エコノミスト』とか『東洋経済』からインタビューを受けて、相当立派な特集が 組まれていますよね。「ビジネスのひとたちがリーマン・ショック以来の展開のなかで、 こういう倫理的な問題に関心を持っているからこうなっているんだ。実際、そういう本 も売れている」と編集部から説明を聞いたわけですけれど、アメリカでもやはり、ビジ ネスを教えている先生方のコースのなかで、これを応用しようというふうに生まれてき ているのは、ある意味ではパラレルな現象なんですね。やっぱりこれは、ビジネスのあ り方について考えなおそうという大きな方向性があってこの問題が取り上げられてきた という文脈もあるでしょう。また特集を組んでいただいたわけですけれど、日本のビジ ネスに関するひとたちもさらにそれを継続的に発展させるという観点にも、今日のディ スカッションの内容は非常に参考になるものを含んでいるように思いました。 (田中) はい、ありがとうございます。日本では最近、社会企業化というような、社会に対して より企業というものは責任を果たさなければいけないんだというような考え方が非常に メインになりつつあるとは言えると思うんですが、アメリカの場合はそういった発想と いうのはこれまであったんでしょうか。 (小林) その論点は今日出ていなかったので、今日の先生方がどのように思っているかというこ とまでは、今日のディスカッションからは分からなかったです。けれども想像するに、 これまでの従来のオーソドックスな考え方そのままではうまくいかないということはビ ジネスを教えている側でもある。そういった問題意識自体は前からあったけれど、それ をもっと本格的に展開しなくてはいけない、あるいは教育しなければいけない。そうい う気持ちになっていらっしゃる先生方が今日のミーティングの中核にいらっしゃったん だろうと思いますね。ですから社会的企業化とかそういうものは、ある意味で時代の最 先端の新しい現象という感じなんですけれど、今日のは最先端のほうを追うというより

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