EPISODE · Jun 15, 2026 · 25 MIN
ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#3
from Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦 · host Miki Watanuki/Nozomi Tanaka
part3では、下巻に入っていよいよ推理が進みはじめる場面から、二人は「論理とは何か」という話をしていきます。アドソはウィリアムの背中を見ながら、論理をただの不変の武器としてではなく、「一度その中に入り、また外へ出る」ことで初めて使えるものとして理解しはじめる。みきとのぞみは、その成長の速さに驚きながら、アドソの“生徒力”の高さについて盛り上がります。エーコが『薔薇の名前』を推理小説の形式で書いた理由にも話は及びます。人が死ぬから面白い、というだけではなく、証拠から推論し、仮説を立て、また見直すという営みそのものが、人間の思考の純粋な形なのではないか。のぞみは『プロジェクト・ヘイル・メアリー』やアンジャッシュのすれ違いコントにも通じる「推理の快楽」を語り、みきはミステリーを読みながらも、どこか一度きりで満足してしまう感覚を話します。難解な修道院、迷宮の文書館、七日間で三年分くらい成長していくアドソ。二人は、読み切るのにかなり苦労したことを率直に話しつつ、それでも「読めてよかった」と振り返ります。後半では、失われたアリストテレス『詩学』第二部をAIで再現できるのか、自分の過去の思考をAIに読ませたら「過去の自分」は立ち上がるのか、という話へ。エーコの小説から、記号、推理、AI、自己のログへと話題が広がっていきます。最後には次回の課題本選びへ。『侍女の物語』やクッツェ『恥辱』も候補に上がりつつ、次に読むのはヴァージニア・ウルフ『灯台へ』に決定。『薔薇の名前』を読み終えた二人が、少し疲れながらも、また難しそうな本へ向かっていく締めくくりの回です。
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ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#3
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