EPISODE · Dec 24, 2025 · 6 MIN
心穿通性外傷
from ER/ICU Radio · host deepER
1.論文のタイトルPenetrating cardiac injuries: What you need to know2.CitationJ Trauma Acute Care Surg. 2025; 98: 523–532論文内容の要約貫通性心損傷(PCI)は極めて致死率が高い外傷であり、全体の生存率は19%に留まりますが、トラウマセンターに生きて到達した患者に限れば生存率は約40%に達します。受傷機転は主に銃創と刺創であり、銃創(生存率9%)は刺創(同33%)と比較して有意に予後が不良です。損傷部位としては、解剖学的な位置関係から右心室が最も多く、次いで左心室、右心房の順となっています。患者の管理は血行動態に基づいて決定されます。安定している患者に対しては、胸部超音波検査(eFAST)が診断の第一選択となります。以前は心膜ウィンドウが標準的でしたが、現在では非侵襲的な超音波が推奨されています。一方、ショック状態で搬入された患者には即時の外科的介入が必要であり、心停止状態の患者には蘇生的な緊急室開胸術(EDT)が適応となります。特に病院到着直後の心停止や、短時間の心肺蘇生歴がある患者で良い治療結果が得られています。手術アプローチの選択において、不安定な患者や心停止例では、迅速なアクセスと大動脈遮断が可能な左前側方開胸術が適しています。損傷が右側に及ぶ場合は、これを反対側へ延長する「クラムシェル開胸」が有効です。対して、安定した刺創患者などには、術後の合併症が少ない正中胸骨切開が選択されます。出血の制御には、外科医の指による圧迫が最も効果的ですが、損傷が大きい場合はフォーリーカテーテルのバルブ留置やステープラーが一時的に用いられます。確定的な修復には、ポリプロピレン縫合糸を使用した外科的縫合が行われます。心房は連続縫合、心室は心筋の裂けを防ぐためにプレジェットを用いた結節縫合(U字縫合)が標準的です。術後は、心中隔や弁の損傷を確認するために心エコー検査が不可欠です。また、解剖学的な修復と並行して、外傷性凝固障害を抑えるための止血蘇生(大量輸血プロトコル)や体温維持を行うことが、患者の生存率を向上させるために極めて重要です。
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心穿通性外傷
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