EPISODE · Jul 10, 2025 · 13 MIN
【研究紹介#10】術後鎮痛のベストプラクティス、渾身のレビュー
from #ワンますラジオ · host 松田祐典|産科麻酔科医
Mazda Y, Jadin S, Khan JS. Postoperative Pain Management. Can J Gen Intern Med. 2021;16(SP1):5–13.🧠 背景術後の痛みは手術を受ける患者の主要な関心事であり、88%以上が中等度から重度の急性痛を経験する。痛みの適切な管理が行われない場合、機能回復の遅延や慢性術後疼痛(CPSP)のリスクが高まる。近年のオピオイド乱用問題を受け、非オピオイドを含む多面的な鎮痛戦略の重要性が高まっている。 🔬 方法本論文は、急性術後痛の生理学的メカニズム、評価方法、薬理学的および介入的治療法についての包括的なレビューであり、専門的なガイドラインとエビデンスを基にした臨床的推奨を提示している。📊 結果 ・痛みの動因は術部の損傷によるAδおよびC線維の刺激 ・痛みによる心拍数や血圧上昇、呼吸・消化・免疫機能への悪影響 ・効果的な鎮痛には、アセトアミノフェン、NSAIDs、ケタミン、リドカインなどの多剤併用(マルチモーダル)が推奨される・術後のオピオイド使用には慎重な処方が必要で、多くの患者が実際には処方された量の27%しか使用していない💡 考察 マルチモーダル鎮痛法を通じて、疼痛コントロールとオピオイドの副作用リスクをバランスよく管理することが重要である。また、慢性疼痛患者やオピオイド使用者への個別対応が、長期的な転帰改善につながる可能性がある。📌 まとめ 術後疼痛管理は多職種の連携による包括的アプローチが求められ、マルチモーダル戦略を中心に据えることで、患者の満足度向上と慢性化予防に貢献する。
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