日本語ラップ アルバム全曲解説 podcast artwork

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日本語ラップ アルバム全曲解説

日本語ラップの名盤を1曲ずつ深掘り解説するポッドキャスト。制作背景・リリックのテーマ・音楽的な仕掛けを、1話1曲でじっくり語ります。

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  1. 45

    KOHH『梔子』全曲解説 #9 口のない者たち『Hello Kitty』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第9回。今回は9曲目『Hello Kitty』——2013年に3枚目のシングルとして発表された初期の代表曲です。ここで大きな発見が。ハローキティには口が描かれておらず、アルバム名『梔子』もまた「口無し」が語源とされる花の名前。口がないというモチーフが一枚のアルバムに二度現れます。語らないことで伝わるもの、日本から世界へ出ていったキャラクターと、2年後に世界へ出ていく彼自身の符合まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  2. 44

    KOHH『梔子』全曲解説 #8 二度と尋ねられない相手へ『Far Away』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第8回。今回は8曲目『Far Away』——遠く離れて。この曲で歌われているのは、幼い頃に亡くなった父親への感謝と、これからの成功を誓う言葉だと紹介されています。第2回で扱った「どこにいる」という問いを、二度と尋ねられない相手に向けたとき何が起きるのか。死者に語りかける歌の伝統、報告としての愛、そして6・7・8曲目が描く愛の三段構えについて。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  3. 43

    KOHH『梔子』全曲解説 #7 ありがとうから始まる愛『Real Love』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第7回。今回は7曲目『Real Love』——本物の愛、というタイトルです。前回の『No Love』と背中合わせに置かれた、この対の片割れ。愛を語るのに「好きだ」ではなく「出会ってくれてありがとう」から始めるという構造、過去ではなくいまの自分を見てくれる人、そしてアルバムタイトル『梔子』の花言葉「私は幸せ」との直結について考えます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  4. 42

    KOHH『梔子』全曲解説 #6 愛がないと言い切る歌『No Love』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第6回。今回は6曲目『No Love』——愛はない、というタイトルです。むき出しの欲望を飾らずに描くこの曲は、批評家から性差別的だと指摘もされてきました。その指摘を受け止めたうえで、なぜこの曲がアルバムに必要だったのか。次の7曲目『Real Love』と対になる構造、日記のように書くという方法の危うさと強さ、そして24歳の記録としての価値を考えます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  5. 41

    KOHH『梔子』全曲解説 #5 荷物の重さを見る目『ビッチのカバンは重い』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第5回。今回は5曲目『ビッチのカバンは重い (feat. DUTCH MONTANA)』——5分40秒、アルバムでも屈指の長尺曲です。客演はストリートのリアルを赤裸々に描くラッパー、ダッチ・モンタナ。挑発的なタイトルに含まれる言葉の扱いを逃げずに考えつつ、「カバンは重い」という即物的な観察の鋭さ、そして2016年に続編が作られたほどこのモチーフが彼にとって重要だった理由を読み解きます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  6. 40

    KOHH『梔子』全曲解説 #4 適当という高等技術『Junji Takada』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第4回。今回は4曲目『Junji Takada』——タレント・高田純次さんの名前が、そのまま曲のタイトルです。2013年のミックステープに収録されたこの曲は、なんとご本人のラジオ番組で紹介されて一気に話題になりました。実在の人物を曲名にすることの意味、「適当」という生き方への憧れ、そして笑いと本気の境目が消えるKOHH独特の話法について。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  7. 39

    KOHH『梔子』全曲解説 #3 機種名が歌になるとき『iPhone 5』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第3回。今回は3曲目『iPhone 5』——携帯電話の機種名が、そのまま曲のタイトルです。初期の代表曲のひとつとして紹介されてきたこの曲を通して、ブランド名を歌い続けてきたヒップホップの伝統、日記のように書くというKOHHの作詞法、そして「古びた機種名」がいま逆に生み出している時代の刻印について考えます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  8. 38

    KOHH『梔子』全曲解説 #2 どこにいる、と尋ねる歌『Where You At』

    KOHHのファーストアルバム『梔子』(2015年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第2回。今回は2曲目『Where You At』——どこにいる、というたったひと言の問いかけです。ミュージックビデオも作られたこの曲を通して、ヒップホップにおける「場所を尋ねる」ことの重み、王子・北区という彼の立ち位置、そして地元を背負うということの三つの形(Mall Boyz・ZORN・KANDYTOWNとの比較)を考えます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  9. 37

    KOHH『梔子』全曲解説 #1 元日に飛び立つ『飛行機』

    新シリーズ第4弾がスタート。取り上げるのはKOHHのファーストアルバム『梔子』(くちなし・2015年1月1日リリース)。東京・北区王子の都営住宅で育ったひとりのラッパーが、世界へ飛び立つ直前に残した1枚です。初回は1曲目『飛行機』——アルバム唯一の新録にしてリード曲。梔子の花言葉が「私は幸せ」であること、セカンドアルバムが先に出た異例のリリース順、そして同じ2015年元日に世界的ヒット『It G Ma』が世に出た偶然まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  10. 36

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #19(最終回) 雨の夜に幕が下りる『Rainy Night』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りしてきたシリーズ、ついに最終回。19曲目『Rainy Night』——雨の夜。マイクを握るのはBSC、Ryohu、MUDの3人、ビートはNeetzとMinnesotah(クレジットによる)——クルーのDJが、最後の曲で初めてビートに名を連ねます。なぜこのアルバムは朝ではなく雨の夜で終わるのか。19曲の旅の総括、2023年武道館の「終演」への長い残響、そして次シリーズ——KOHH『梔子』(くちなし)の発表まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  11. 35

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #18 流されない者たち『Against』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第18回。今回は18曲目『Against』——逆らって、というたった一語のタイトルです。マイクを握るのはNeetz、IO、DONY JOINTの3人、そしてビートはNeetzとMIKIの共作(クレジットによる)——このシリーズで確認できた中では初の連名ビートです。前置詞一語に込められた態度表明、2016年のトラップ全盛に逆らったクラシック美学の総決算、向かい風で揚がる凧の話まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  12. 34

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #17 知りすぎていた男『The Man Who Knew Too Much』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第17回。今回は17曲目『The Man Who Knew Too Much』——サスペンスの神様ヒッチコックの名作と同じタイトルです。マイクを握るのはMUD、DONY JOINT、YOUNG JUJU(現KEIJU)、Gottzの4人、ビートはMIKI(3:52・配信クレジットで裏付け)。「知りすぎる」ことの重さと危うさ、映画引用第2弾としてのタイトル論、情報の時代にこの曲を聴く意味まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  13. 33

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #16 ワルという誉め言葉『A Bad』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第16回。いよいよ最終盤の4曲に突入。今回は16曲目『A Bad』——マイクを握るのはBSC、Holly Q、Gottz、DIANの4人、ビートはNeetz(クレジットによる)。19曲中16曲目にして、ついにHolly Qが初登場します。badが最高の誉め言葉に反転する黒人英語の伝統、第1弾『fuck it up』との言葉の呼応、KANDYTOWN流の上品なワルの美学まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  14. 32

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #15 紙を追いかける夜『Paper Chase』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第15回。今回は15曲目『Paper Chase』——紙を追いかける、すなわち金を追う。マイクを握るのはMUD、YOUNG JUJU(現KEIJU)、DIANの3人、ビートはMIKI(配信クレジットで裏付け)。ミュージックビデオも作られたアルバムの顔のひとつです。paper=金というスラングの由来、紙をまいて追いかける遊びが語源という説、ヒップホップ半世紀の「金の歌」の系譜と彼らの距離感まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  15. 31

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #14 香りが連れてくる記憶『Scent of a Woman』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第14回。今回は14曲目『Scent of a Woman』——女性の香り。マイクを握るのはMUD、IO、BSC、DIANの4人、ビートはMIKI(配信クレジットで裏付け)。アル・パチーノの名作映画と同じタイトルが呼び込む映画の記憶、香りという最も記憶に直結する感覚、BSCの久しぶりの登場、そしてこのクルーには珍しい恋愛の気配をどう描くか。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  16. 30

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #13 夜の青に染まる歌『Song in Blue』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第13回。今回は13曲目『Song in Blue』——青の中の歌。マイクを握るのはRyohu、MUD、DIANの3人、そしてビートもRyohu(配信クレジットで裏付け)。#10に続き自分のビートに自分の声を乗せる、Ryohuの真骨頂です。ブルースの青、粋の青、夜明け前の青——音楽と「青」の長い付き合い、MUDの気だるい声の魔法、4分48秒というアルバム屈指の長尺の意味まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  17. 29

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #12 理屈より感覚『Feelz』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第12回。今回は12曲目『Feelz』——幕間を抜けた終盤の入口に置かれた、「感じる」ことの歌です。マイクを握るのはIO、Gottz、Ryohu、KIKUMARUの4人、ビートはNeetz(いずれも配信クレジットで裏付け)。feelingsをFeelzと綴るヒップホップの表記文化、理屈の時代に「感覚」を信じるということ、IOの帰還が意味するもの、終盤の夜の深さまで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  18. 28

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #11 1分23秒の幕間『Amazing (Interlude)』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第11回。今回は11曲目『Amazing (Interlude)』——1分23秒、アルバム最短の幕間です。ビートはNeetz(声の担当は配信サイトのクレジットでは明示されておらず、その旨も正直にお伝えします)。なぜ大事なアルバムの後半の入口に、こんなに短い曲が置かれるのか。90年代ヒップホップから続くインタールードの伝統、映画の場面転換との共通点、4枚組アナログ盤で見えるサイド構成、そして「スキップされる運命」の曲をあえて味わう聴き方まで。小さな曲のための、まるごと1回です。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  19. 27

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #10 もう抑えない『Ain't No Holding Back』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第10回。今回は10曲目『Ain't No Holding Back』——遠慮はなし、もう抑えない。マイクを握るのはKIKUMARU、Ryohu、Gottz、YOUNG JUJU(現KEIJU)の4人。そしてビートを作ったのは、NeetzでもMIKIでもなく、Ryohu本人。ラッパーとしてだけでなくビートメイカーとしても立つ、その多才ぶりに光を当てます。抑制の美学を貫いてきたクルーが「抑えない」と宣言する転換点、二重否定のスラング文法、後半戦のギアチェンジまで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  20. 26

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #9 回り続ける夜の円盤『Round & Round』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第9回。今回は9曲目『Round & Round』。マイクを握るのはNeetz、Gottz、YOUNG JUJU(現KEIJU)、DONY JOINTの4人、ビートもNeetz——サウンドの要が再びマイクも握る回です。ぐるぐると回り続ける、というタイトルから、レコードの回転、夜の循環、そしてサンプリング=音楽が回り続けて次の世代に届く円環まで。『Beautiful Life』で人生を肯定し直した直後に「また回り始める日常」を置く曲順の意味も読み解きます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  21. 25

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #8 それでも人生は美しい『Beautiful Life』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第8回。今回は8曲目『Beautiful Life』。「善き者ほど早く逝く」(Good Die Young)の直後に「美しき人生」を置く——アルバムの心臓部で死と生が背中合わせになる、この曲順の意味を読み解きます。マイクを握るのはGottz、DONY JOINT、DIANの3人。そしてビートを作ったのは、Neetzではなく、「R.T.N」のビートをYUSHIとともに作ったMIKI。喪失を知る者の人生賛歌、悲しみの後で「美しい」と言い切る勇気、前シリーズ『Evergreen』との対話まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  22. 24

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #7 善き者ほど早く逝く『Good Die Young』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第7回。今回は7曲目『Good Die Young』——善き者ほど、早く逝く。古くから伝わる英語の格言がそのままタイトルになった曲で、このクルーがこの言葉を掲げるとき、聴き手が誰を思い浮かべるかは言うまでもありません。マイクを握るのはRyohu、YOUNG JUJU(現KEIJU)、KIKUMARUの3人、ビートはNeetz。人はなぜこの格言を語り継いできたのか、ヒップホップと早逝の歴史、そしてアルバムの中心部で「死」の直後に「生」(次曲Beautiful Life)を置く曲順の意味。第2回に続く、静かなトーンの回です。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  23. 23

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #6 生きた証拠を残す『Evidence』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第6回。今回は6曲目『Evidence』——証拠。マイクを握るのはIO、DIAN、DONY JOINT、YOUNG JUJU(現KEIJU)の4人、ビートはNeetz、わずか2分47秒。いまや日常語になった「エビデンス」という言葉を、彼らは2016年、俺たちが生きた証拠=音源そのもの、という意味で夜に刻みました。録音とは存在証明である、というこの番組の裏テーマがここで再登場。短い曲がアルバムで果たす役割、証拠品のような簡潔さの美学まで解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  24. 22

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #5 深夜の底へ、ただ沈む『Just Sink』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第5回。今回は5曲目『Just Sink』——ただ、沈め。『Get Light』で点いた火の直後に「沈む」を置く、上げて沈める曲順の妙。溺れる沈没ではなく、ソファに、湯船に、音楽に深く身を委ねる心地よさとしての「沈む」を読み解きます。アルバムを夜の時間軸として聴く見取り図(日暮れ→疾走→内省→点灯→深夜の底)、チルという感覚の系譜(第1弾『mallin'』との対話)、そしてBGMのようでBGMではない、生活と音楽の理想の距離感まで。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  25. 21

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #4 夜に火を点ける『Get Light』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第4回。今回は4曲目『Get Light』。光を手に入れろ、火を点けろ、そして「盛り上がれ」——英語スラングの多義性をまとったタイトルが、序盤の静かな夜に最初の光を灯します。リーボック・クラシックとのコラボレーションのテーマソングに起用された事実から、「音を聴く前から画になる」クルーとファッションの関係を掘り下げ、夜のアルバムにおける光の役割、序盤4曲の温度設計まで。KANDYTOWNのスタイルの公認証明のような1曲を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  26. 20

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #3 25歳という宙ぶらりん『Twentyfive』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第3回。今回は3曲目『Twentyfive』。2016年、メンバーたちの多くは25歳前後——学生でも大人でもない、東京で25歳でいることの宙ぶらりんな感覚を、夜のクラシックなビートに乗せた等身大の1曲です。サウンドの中心Neetzの手腕、90年代ニューヨークの名曲と同じサンプルを現代に更新したという職人技、そして「若さの真ん中で若さの終わりを歌う」ことの意味。R.T.N(記憶)からTwentyfive(現在)へと続く、序盤の設計も読み解きます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  27. 19

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #2 帰ってくる声『R.T.N』

    KANDYTOWNの『KANDYTOWN』(2016年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第2回。今回は2曲目『R.T.N』=ラン・ザ・ナイト。仲間と夜を駆け抜けるクルーのアンセムでありながら、そのフックでは、2015年2月14日に急逝した創設者YUSHIの遺した声がいまも歌い続けています。ビートもMIKIとYUSHIの手による、いわば創設者との共作。ヒップホップにおける追悼の伝統、走り続けることを弔いに選ぶという読み、そして2023年の武道館ラストライブでYUSHIの映像とともに披露された終演の夜まで。音楽はいなくなった人とどう一緒にいられるのか、という問いに向き合う回です。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  28. 18

    KANDYTOWN『KANDYTOWN』全曲解説 #1 夜の扉が開く『Intro』

    新シリーズ開始!第3弾はKANDYTOWNが2016年11月2日にリリースした、セルフタイトルのメジャー1stアルバム『KANDYTOWN』。東京・世田谷エリアの幼なじみを中心にした16人の大所帯クルーが残した、全19曲の夜の名盤を、1曲ずつ深掘りしていきます。初回は扉を開ける1曲『Intro』。2015年に急逝した創設者YUSHIという「不在の中心」、トラップ全盛の2016年にあえてクラシックなソウルの美学を貫いた反時代性、そして2023年の日本武道館「終演」から振り返る意味。香りで引き込む扉の設計と、夜へ走り出す2曲目への流れにも触れます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  29. 17

    ZORN『新小岩』全曲解説 #13(最終回) 枯れない緑の約束『Evergreen』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りしてきたシリーズ、いよいよ最終回。13曲目『Evergreen』は、常緑樹=枯れない緑というタイトルでアルバムの幕を引く1曲。変わりゆく景色(Changing)への、枯れない緑という最終回答、音楽用語「エバーグリーン」=時代を超えるスタンダードへの願い、そして名乗りで始まり常緑で終わる全13曲の設計の総括。武道館の実現から2026年の現在地まで、アルバムの約束がすべて果たされた物語と、シリーズ全体(Mall Boyz×ZORN)のレペゼン論の完成、次シリーズ・KANDYTOWN『KANDYTOWN』の予告もお届けします。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  30. 16

    ZORN『新小岩』全曲解説 #12 原点の声と綴る半生『Life Story feat. ILL-BOSSTINO』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第12回。今回はアルバムのクライマックス、12曲目『Life Story』。客演は、札幌のTHA BLUE HERBのILL-BOSSTINO——ZORNが中学時代にラップへ導かれるきっかけとなった、いわば原点の人です。2019年12月のツーマンライブ「Life Story」から生まれた縁、互いの地元・葛飾と札幌で撮影されたMV、自主自立の大先輩とAll My Homiesの系譜、そして人生の物語というタイトルの重み。アルバム唯一のMV曲=実質のリードトラックを解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  31. 15

    ZORN『新小岩』全曲解説 #11 冷めない火の名前『Passion』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第11回。今回は11曲目『Passion』。情熱と訳されるこの言葉の語源は、実は「受苦」——苦しみを受けること。情熱と受難が同じひとつの言葉だという事実から、この曲の火の正体を読み解きます。変わりゆく景色(Changing)の中で冷めない火、キャリア15年を超えてなお燃える理由、そして『No Pain No Gain』と遠く呼応する「痛みごと引き受ける情熱」。アルバム最終盤への助走となる1曲を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  32. 14

    ZORN『新小岩』全曲解説 #10 夢が日常になったあとで『Changing』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第10回。今回は10曲目『Changing』。豪華客演の宴が終わり、アルバムは再びZORNひとりの声で終盤へ。気づけば周りのすべてが変わり、夢見ていたものが当たり前の日常になっていた——成功のただなかで人は何を思うのか。変わりゆくものと、変わらない座標(新小岩)というアルバム全体の対比構造、『Don't Look Back』と対をなす「変化の受け止め方」、夢が叶ったあとのハングリーの再定義を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  33. 13

    ZORN『新小岩』全曲解説 #9 職人がマイクの前に立つ夜『Honey And Mustard feat. 鋼田テフロン』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第9回。今回は9曲目『Honey And Mustard』。客演の名は、鋼田テフロン——実はこのアルバム全13曲を作ってきたBACHLOGIC本人の、歌い手としての別名義です。『花と雨』から続く名プロデューサーの仕事の歴史、裏方が9曲目にして初めて声で登場する仕掛けの粋、そして蜂蜜とマスタード=甘さと辛さの配合というタイトルの妙。ZORNとBACHLOGICの信頼関係が、いちばん親密なかたちで音になった1曲を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  34. 12

    ZORN『新小岩』全曲解説 #8 マイク1本という原点『One Mic feat. KREVA』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第8回。今回は8曲目『One Mic』。客演は、KICK THE CAN CREWとソロで日本語ラップをお茶の間まで届けた最重要人物のひとり、KREVA。B BOY PARKのMCバトル3連覇という伝説、東東京のご近所という地理の縁、そして般若とKREVAの確執と和解を知る者にとって特別な意味を持つこの人選。必要なのはマイク1本と家族と仲間と地元愛——ZORNの「日常のラップ」の核心を、技巧派ふたりの共演から解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  35. 11

    ZORN『新小岩』全曲解説 #7 いちばん若い声への祈り『Keep Wishing feat. Kvi Baba』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第7回。今回は7曲目『Keep Wishing』。客演は、このアルバム最年少の新鋭、Kvi Baba。痛みの曲『No Pain No Gain』の直後に「願い続けろ」というタイトルを置く曲順の意味、サウンドクラウドから現れた内省のメロディの担い手、そして第1弾『Cool running』(SEEDA×Tohji)と鏡合わせになる「今度は自分が招く側」という世代のバトン。般若→ZORN→そしてその先へと続く系譜の物語を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  36. 10

    ZORN『新小岩』全曲解説 #6 痛みは対価だった『No Pain No Gain feat. ANARCHY』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第6回。今回は6曲目『No Pain No Gain』。客演は、京都・向島の団地から成り上がった魂のラッパー、ANARCHY。痛みなくして得るものなし——ジムの壁に貼ってあるような格言が、ふたりの人生を通すと、まったく別の重さで響き始めます。東京の下町と京都の団地、たたき上げ同士の共鳴、そしてどん底の風景を忘れないという誓い。『Rollin'』の開放感から一転、アルバム中盤のひりつく核心に踏み込みます。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  37. 9

    ZORN『新小岩』全曲解説 #5 三つの人生が転がり続ける『Rollin' feat. AKLO, NORIKIYO』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第5回。今回は5曲目『Rollin'』。アルバムで初めて客演がふたり同時に登場する曲で、迎えるのは日本とメキシコにルーツを持つバイリンガルの名手AKLOと、相模原の重鎮NORIKIYO。下町・新小岩、相模原、国境をまたぐルーツ——三者三様の場所から来た3人が、「転がり続ける」というヒップホップの根本テーマの上で合流します。AKLOとの縁は2026年11月13日の東京ガーデンシアター公演「A2Z 2026」まで続く現在進行形。客演の呼び方から見えるアルバム設計論も解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  38. 8

    ZORN『新小岩』全曲解説 #4 旅立ちの第一声『Don't Look Back』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第4回。今回は4曲目『Don't Look Back』。記憶の曲『Memory Lane』の直後に「振り返るな」を置く曲順の妙——実はこの曲、2019年10月31日に配信された、昭和レコード脱退後の第一声となるシングルでした。育ててくれた場所への感謝と、独立という旅立ちの決意。忘れないことと、振り返らないことは、矛盾しない。マックの前もコンビニの前も忘れない男が、それでも前だけを向く理由を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  39. 7

    ZORN『新小岩』全曲解説 #3 土手と夕焼けの詩学『Memory Lane』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第3回。今回は3曲目『Memory Lane』。土手、川辺、夏の夜、幼なじみ——派手なことはなにも起きないのに、なぜか胸に迫る「記憶の小道」の曲です。名乗り(Shinkoiwa)と誓い(Rep)に続くこの位置に、なぜ思い出の曲が置かれたのか。固有の地名が誰の記憶にもつながっていく普遍性、前シリーズ『mallin'』との対比、日常を宝物に変えるZORNの視線を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  40. 6

    ZORN『新小岩』全曲解説 #2 ふたつの旗が交差する『Rep feat. MACCHO』

    ZORN『新小岩』(2020年)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第2回。今回は2曲目『Rep』。客演は横浜のレジェンド、OZROSAURUSのMACCHO。新小岩と横浜、下町と港町、ふたつの土地の旗が1曲の上で交差する、レペゼンそのものをテーマにした名曲です。アルバムに先駆けて2019年12月に配信されると大きな反響を呼び、2026年2月16日の日本武道館ツーマン「Family Day」まで続く縁の始まりになりました。レペゼンとは土地への責任である——前シリーズのMall Boyz論と対をなす、日本語ラップの伝統の核心に迫ります。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  41. 5

    ZORN『新小岩』全曲解説 #1 地元を名乗るということ『Shinkoiwa』

    新シリーズ開始!第2弾はZORNが2020年10月28日にサプライズリリースした9枚目のアルバム『新小岩』。地名をそのままタイトルに掲げた、日本語ラップ屈指の「地元アルバム」を、全13曲・1曲ずつ深掘りしていきます。初回は幕開けの1曲『Shinkoiwa』。前シリーズのMall Boyz(地元を持たない世代)とは正反対の、ど直球の地元レペゼンはなぜ強いのか。全曲プロデュースのBACHLOGIC(『花と雨』の人!)、独立後初作という背景、武道館への物語まで解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  42. 4

    Mall Boyz『Mall Tape』全曲解説 #4(最終回) 世代をつなぐ祝福『Cool running』

    Mall Boyz(Tohji & gummyboy)の1st EP『Mall Tape』(2018年12月26日)を1曲ずつ深掘りするシリーズ、いよいよ最終回。4曲目『Cool running』は、日本語ラップのレジェンド・SEEDAを客演に迎えた1曲。2017年のオーディション番組での出会いから客演が実現するまでの世代の物語、モールから惑星へと一気に広がるスケール、そして「良い旅を」という祝福のタイトルが意味するもの。ゼロ年代の金字塔『花と雨』のSEEDAと、東京ドームへ向かうTohji——ふたつの時代がこの曲でつながります。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  43. 3

    Mall Boyz『Mall Tape』全曲解説 #3 モールですごすという発明『mallin'』

    Mall Boyz(Tohji & gummyboy)の1st EP『Mall Tape』(2018年12月26日)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第3回。今回は3曲目『mallin'』。「モール」を動詞に変えてしまった造語タイトルに、このEPのコンセプトのすべてが詰まっています。フッドがどこかなんて気にしない、ひとりだけどひとりじゃない——フードコートの空気をそのまま閉じ込めたような2分9秒と、翌年に電子音楽シーンから生まれたリミックスまで、「モールですごす」という感覚がプロジェクトの核になっていく過程を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  44. 2

    Mall Boyz『Mall Tape』全曲解説 #2 衝動に火をつける『fuck it up』

    Mall Boyz(Tohji & gummyboy)の1st EP『Mall Tape』(2018年12月26日)を1曲ずつ深掘りするシリーズ第2回。今回は2曲目『fuck it up』。前回の『Higher』が空へ昇っていく曲なら、こちらは地面を蹴って踏み込む曲。タイトルに込められたスラングの二面性、祝祭の裏側にあるハングリーな本音、チャントのように繰り返されるフックの機能を解説します。2026年、初のフルアルバム『Mall Tape 3』のリリースと11月17日の東京ドーム公演「TOKYO MALL」へと続く物語の、その始まりにあった衝動とは。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

  45. 1

    Mall Boyz『Mall Tape』全曲解説 #1 上昇の合図『Higher』

    日本語ラップの名盤を1曲ずつ深掘りする新ポッドキャスト。第1弾はMall Boyz(Tohji & gummyboy)が2018年12月26日にリリースした1st EP『Mall Tape』。初回は幕開けの代表曲『Higher』を取り上げます。2026年11月17日の東京ドーム公演「Tohji Last Live "TOKYO MALL"」の発表で再び熱い注目が集まるいま、公演名の原点であるこのEPを頭から聴き直すシリーズ。ショッピングモールというコンセプトの発明、歌とラップの境界を溶かすフック、レイヴ的な祝祭感を解説します。※歌詞の朗読は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。

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