PODCAST · health
The Longevity Digest
by 本田紘基
明日誰かに話したくなる健康の話を、ひとつ持って帰ってもらう番組です。睡眠・運動・長生きについて世界で調べられてきたことを、解説役と聞き手の二人が1本10分前後で話します。専門の言葉は出てきたその場で説明するので、予備知識は要りません。言い切れないことは言い切らず、こうするといいかも、の形でお渡しします。制作は睡眠指導と健康発信を仕事にする本田紘基(医師ではありません)。音声はAI(AivisSpeech の音声モデルを使用)で、二人は架空の人格です。研究の紹介であり医学的助言ではありません。
Episodes
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体内時計を動かせるのは光だけなのか
体内時計を後ろへずらす合図は、光のほかに夜の運動でもありうるのか。 ・ほとんど真っ暗な部屋で毎晩自転車をこいだ若い男性たちは、同じ時刻に座っていただけの人たちより、体内時計が大きく後ろへずれていた。 ・座っていただけの人たちの時計も後ろへずれていて、それは体内時計の1日が24時間より少し長いことから見込まれる分とほぼ同じだった。 ・調べたのは体力のある若い男性18人で、時計を後ろへずらす向きだけなので、早寝やふだんの寝つきについてはこの実験からは言えない。 出典: Barger LK, Wright KP Jr, Hughes RJ, Czeisler CA Am J Physiol...
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昼寝をするなら30分でアラームをかける
昼寝は体に悪いのか、それとも問題なのは1回の長さのほうなのか。 ・1回の昼寝が30分以上の人たちでは、亡くなる割合と心臓の病気と代謝の病気が多いほうに出ていた一方、30分より短い人たちでははっきりした上がりが見えていない。 ・同じ昼寝が、認知機能の低下と筋肉の減少については逆に少ないほうを向いていて、向きが体の場所で分かれている。 ・長く昼寝をしているから体に負担がかかるのか、体のどこかが弱っているから昼寝が長くなるのかは、この調べ方では分けられない。 出典: Yang YB, Zheng YB, Sun J, et al. Sleep Med Rev 2024 PMID 39153335
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食べる量を減らす研究の多くは子どものネズミから始まっている
食べる量を減らすと長生きするという話は、どこまでが動物で調べられたことなのか。 ・摂取カロリーを制限すると寿命が延び、機能の低下がゆるみ、加齢に伴う病気が減ったという報告は複数の生き物で積み上がってきたが、その中心は動物の研究である ・実験用のげっ歯類の研究の多くは思春期より前から制限を始めており、大人になってから減らす人間の場面とは条件が違う ・なぜ寿命が延びるのかというしくみは、この総説の時点では分かっていないと書かれており、著者は代謝の有害な副産物が減る説と、防御と修復のしくみが強まる説の二つを挙げている 出典: McCarter RJ Clin Geriatr Med 1995...
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セットを増やせば強くなるという感覚は当たっているのか
トレーニングのセット数を増やすと、筋肉の太さと挙げられる重さは同じように伸びるのか。 ・セット数の多いグループほど筋肉は厚くなったが、その差がはっきり出たのは測った四か所のうち三か所だった。 ・スクワットとベンチプレスで挙げられる重さは三つのグループとも伸びたものの、どのグループがいちばん伸びたかでは差があるとは言い切れなかった。 ・参加したのはトレーニング経験のある男性だけで、女性や初心者や高齢者に同じことが起きるかは確かめられていない。 出典: Schoenfeld BJ, Contreras B, Krieger J, Grgic J, Delcastillo K…
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心臓の病気で治療中の人にサウナを試した研究がある
心臓の病気で治療を受けている人にサウナを試した研究は、どこまでのことを言っているのか。 ・心不全の治療を受けている人を対象にした研究を集めた結果では、胸のレントゲンに写る心臓の影の割合が縮み、心臓が出すホルモンが下がり、送り出す血の割合が上がるという変化と関連していた ・同じ研究のなかで、上の血圧も下の血圧も、はっきりした差があるとは言えなかった ・集められたのは遠赤外線のサウナの研究だけで、フィンランド式のサウナについては条件を満たす研究が1本もなかった 出典: Källström M, Soveri I, Oldgren J, Laukkanen J, Ichiki T, Tei…
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家の転倒対策は分かっていて病院の中はまだ分からない
高齢者の転倒を防ぐやり方は、家の中と病院の中で、どこまで分かっているのか。 ・家やまちの中で転倒を防ぐのに有効だとされているのは、体を動かすこと、飲んでいる薬を見直すこと、食べ方を整えること、住まいと周りの安全を良くすることの四つだと紹介されている。 ・一方で入院中の転倒を減らす取り組みは、研究の数が多いのに結果がばらついており、この解説も二本の研究を「手がかり」と呼ぶにとどめている。 ・四つのうちどれがいちばん役に立つのかまでは分かっていないので、今夜できるのは寝室からトイレまでの一本の道から物をひとつどけるくらいの一手になる。 出典: Bolton L Wounds : a...
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7時間から9時間は実験ではなく専門家の合意から出た目安
よく耳にする7時間から9時間という睡眠時間の目安は、どうやって作られた数字なのか。 ・7時間から9時間は誰かを寝かせて測って出した数字ではなく、立場の違う18人の専門家がそれまでの研究を読んだうえで判断をそろえた目安とされている。 ・示されたのは達成すべき目標ではなく幅であり、範囲の外にいること自体が異常を意味するわけではないと、目安を作った当人たちが書いている。 ・必要な長さは年代で変わり、高齢者は上が8時間まで、中高生は大人より長めの目安が置かれている。 出典: Hirshkowitz M, Whiton K, Albert SM, et al. Sleep Health 2015...
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中高生が朝起きられないのは夜ふかしのせいなのか
中高生が朝起きられないのは、本当に夜ふかしのせいなのだろうか。 ・思春期には体内時計と眠気のたまり方が変わり、眠くなる時刻も目覚める時刻も後ろにずれると学会は説明している ・早い始業がその変化とぶつかると睡眠時間が削られ、学ぶ備え・体の健康・心の健康・運転の安全が損なわれると挙げられている ・これは実験ではなく学会の意見書で、遅らせるとどれくらい良くなるかの数値は書かれていない 出典: Watson NF, Martin JL, Wise MS, et al.; American Academy of Sleep Medicine Board of Directors J Clin...
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食物繊維をとれば腸内細菌は誰でも変わるのか
食物繊維をとれば、腸の中の菌は誰でも同じように変わるのでしょうか。 ・同じ食物繊維を同じ7日間とっても、健康な8人では菌の変化がごく小さく(しかも多いほうの用量のときだけ)、便秘の16人でははっきり大きく動いていました ・便秘の人では、酪酸をつくる3つの属が増えた度合いと便のなかの水の量が増えた度合いがいっしょに動いていましたが、どちらが先かはこの作りでは分けられません ・なぜ健康な人で動きが小さかったのかは論文に書かれておらず、合計24人・7日間という規模と短さも残ります 出典: Jalanka J, Major G, Murray K, Singh G, Nowak A, Kurtz...
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流行りの食べ方を比べても一番上は昔ながらの組み合わせだった
話題の食べ方を運動と組み合わせて並べたとき、いちばん上に来るのはどれでしょうか。 ・78本のランダム化比較試験、5219人ぶんを統合して並べたところ、体重でも体格の指数でも一番上はカロリー制限に運動を足したものでした ・順位づけされた四つはどれも運動を含む組み合わせで、体脂肪率では二番手三番手との差も誤差では説明しにくい大きさで出ています ・除脂肪量の維持で男女の先頭が入れ替わりましたが、男性のなかでも女性のなかでも介入間にはっきりした差は出ていません 出典: Xie Y, Gu Y, Li Z, He B, Zhang L. Nutrients 2024 PMID 39275322
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ヨーグルトの研究で言い切れたのはお腹のことだった
ヨーグルトは体にいいという言い方のうち、原因と結果の関係まで確かめられているのはどこまででしょうか。 ・1057件の要約から選ばれた108件を点検し、そのうち76件が発酵乳に有利な結果を報告していました ・著者らが原因と結果の関係を認めたのは、乳糖の消化と耐性というひとつだけで、がんや糖尿病などはいずれも関連という書き方にとどまっています ・前立腺がんについては発酵の有無に関わらず乳製品全般との関連が示されており、発酵そのものの働きとは切り分けて読む必要があります 出典: Savaiano DA, Hutkins RW. Nutrition reviews 2021 PMID 32447398
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サウナで血圧が下がるという話はどこまで確かめられているのか
サウナで血圧が下がるという話は、どこまで確かめられているのでしょうか。 ・世界の16本の研究をまとめた計算では、2週間から4週間続けた後を集めた別の解析でも、上の血圧が5.26ミリメートル水銀低いという結果でした ・6分間で歩ける距離が48.11メートル長く、心臓が一回の拍動で送り出せる血液の割合も3.27パーセント高いという結果でした ・評価指標と著者らの結論から、参加者は心臓の働きが落ちている人が中心とみられ、健康な人に同じ数字が出るとは限りません 出典: Li Z, Jiang W, Chen Y, Wang G, Yan F, Zeng T, et al. European...
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腸で菌が増えた人ほど不安の点数が下がっていた
プロバイオティクスの効き方は、飲んだかどうかよりも、腸でどれだけ増えたかで見たほうがいいのでしょうか。 ・過敏性腸症候群の患者を対象にした試験の追加解析で、便中のその菌の量が多い人ほど、不安と抑うつの点数の改善と扁桃体活動の低下が大きいという相関が見られました ・血中では酪酸・N-アセチルトリプトファン・いくつかの脂肪酸ではっきりした群間差がつき(トリプトファンと胆汁酸は傾向どまり)、中でも酪酸の濃度が、点数の低さ・扁桃体活動の低下・便中の菌の量のいずれとも相関していました...
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睡眠は記憶を守るのではなく後から救っているのかもしれない
覚えたあとに寝ると記憶が守られる、という話は、24時間たっても残っているのでしょうか。 ・56人を夜に覚える群と朝に覚える群に割り付けたところ、12時間後は夜に覚えて寝た群の成績がよく、先行研究を再現しました ・しかし24時間後には両群が同程度になり、朝に覚えて一日起きていた群が追いついていました ・朝に覚えた群では、その夜の深い眠りに現れるゆっくりした脳波が強い人ほど記憶の伸びが大きく、著者らは睡眠が干渉を受けたあとの記憶を救い出している可能性を挙げています 出典: Zhang J, Whitehurst LN, Mednick SC Neurobiology of Learning...
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持病が重なった人にも運動の上乗せは見えていた
持病がいくつも重なった人が運動を増やしても、もう遅いのでしょうか。 ・45歳時点の見込みで、持病が二つ以上ある人のうち運動が中くらいの人は、少ない人より平均およそ3.1年長く生きる見込みでした。持病のない人での同じ計算はおよそ2.0年です ・ただし論文は両群を直接くらべる検定をしておらず、結論は「持病があっても同様に、長い平均余命と関連していた」という書き方にとどまっています ・平均余命の差は中から高でほぼ横ばいですが、死亡リスクのほうは中から高でもさらに下がっており、論文は用量反応的な関連と結論しています 出典: Chudasama YV, Khunti KK, Zaccardi F,...
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昼寝が体にいいという感覚は当たっているのか
昼寝は体にいい、という感覚は、血圧やおなかまわりの側から見ても同じでしょうか。 ・昼寝のしやすさに関わる場所が遺伝子の上に123か所見つかり、それらは「眠りやすさ」「乱れた眠り」「早朝の目覚め」の三つのまとまりに分かれました ・三つは行き先が違い、血圧と強く結びついたのは眠りやすさのまとまりだけで、残る二つは体重や腹囲のほうに寄っていました ・全体をまとめた解析では、昼寝が多くなる方向の体質を持つ人ほど血圧が高いほう・腹囲が大きいほうへ寄りましたが、参加者はほとんどがヨーロッパ系で、睡眠時無呼吸との関連は捉えきれていない可能性が論文に明記されています 出典: Dashti HS,...
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食べる中身は変えずに食べ終わる時刻だけ変えた
食べる中身と量を変えずに、食べ終わる時刻を早めるだけで、一日の血糖の動きは変わるのでしょうか。 ・食べる中身と量をそろえたまま、食べ終わりを午後2時に早めた4日間で、24時間の血糖の平均が4ミリグラム毎デシリットル下がり、上下の振れ幅は12ミリグラム毎デシリットル小さくなったと報告されています ・朝の採血では良い向きの数字が並びましたが、夕方のインスリンやコレステロールは逆を向いており、一日の中で向きが割れていました ・参加者は11人、期間は片方につき4日間と小さい研究で、著者たち自身が慎重に読むよう書いています 出典: Jamshed H, Beyl RA, Della Manna…
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ご飯の量が同じなら血糖の上がり方も同じなのか
同じ献立を同じ量だけ食べても、血糖の上がり方が人によって違うのはなぜなのか。 ・同じ料理を同じ量だけ食べても、食後の血糖の上がり方は人によってかなり違っていました ・その違いには、その人のお腹にいる菌の顔ぶれが関わっている可能性が見えています ・ただし対象は28人の若く健康な人で、市販の検査キットでこれが分かるという確認はされていません 出典: Fu Y, Gou W, Zhong H, Tian Y, Zhao H, Liang X, Shuai M, Zhuo LB, Jiang Z, Tang J, Ordovas JM, Chen YM, Zheng JS…
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コーヒーの抗酸化作用は体の中でも働くのか
コーヒーに含まれる抗酸化のはたらきを持つ成分は、実際に飲んだ人の体の中でも酸化を抑えているのか。 ・健康な160人が1日3杯か5杯のコーヒーを8週間飲み続けても、体の酸化を測る指標に差があるとは言い切れませんでした ・血糖やインスリン、コレステロール、中性脂肪、炎症の指標、血圧もほとんど変わらず、著者らは良いほうにも悪いほうにもはっきりした影響は見つからなかったと書いています ・腎臓のはたらきの目安になる数字は三つのグループ全部で数パーセント上がっていて、水を飲んだ人まで上がっていたことから、コーヒーが原因とは言えないと分かりました 出典: Shaposhnikov S, Hatzold...
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筋トレの直後にプロテインを飲む必要はあるのか
筋トレの前後すぐにタンパク質を摂ることは、筋肉を増やすための条件なのか。 ・集めた試験をそのまま足し合わせると筋肉の大きさにわずかな差が出たが、1日のタンパク質の合計などの条件をそろえると、その差は言い切れなくなった ・筋肉の増え方といちばん強く関わっていたのは、摂った時間ではなく1日に摂ったタンパク質の合計だった ・参加者の多くは筋トレの経験がない人で、鍛えている人を対象にした研究は4件しかなく、その先はまだ分かっていない 出典: Schoenfeld BJ, Aragon AA, Krieger JW Journal of the International Society of...
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寝不足だと太るという感覚は当たっているのか
平日の寝不足と週末の寝だめは、10日間のエネルギー収支と体重の増え方に差を生んだのか ・平日5時間の人も、週末だけ好きなだけ眠った人も、毎晩9時間眠った人も、10日間の体重の増え方に差があるとは言い切れませんでした ・寝不足のグループは1日に使うエネルギーが増えていましたが、食べる量の増え方がそれを上回りました ・空腹の合図を出すホルモンのグレリンは、寝不足のグループではむしろ減っていました 出典: Depner CM et al. Sleep 2021 PMID 34059916
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電子書籍で読む夜は翌朝まで長引くのか
部屋の電気を消して、手元だけ光る電子書籍リーダーで本を読む夜がある。あれは、その夜の寝つきだけの話で済むのか。 ・12人を対象に、就寝前の数時間、発光型の電子書籍リーダーで読書する条件と紙の本で読書する条件を実験室で比較したランダム化クロスオーバー実験です。電子書籍の条件では、紙の本の条件に比べ入眠までの時間が長く、翌朝の覚醒度も低くなりました。 ・電子書籍の条件では夜の眠気やメラトニンの分泌量も少なく、体内時計のタイミングが後ろにずれる結果でした。研究チームは、発光する画面を見ることが体内時計を遅らせ、メラトニンの分泌を急に抑えることを示したとまとめています。...
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たくさん動くほど体にいいと思ってよいのか
真面目な人ほど、たくさん動くほど体にいいと思ってしまう。運動は、増やせば増やすほど良いものなのか。 ・66万1137人を中央値14.2年追跡したプール解析で、運動をしない人に比べ、運動指針の推奨量の1倍から2倍の運動をしていた人は死亡リスクが31パーセント低く、推奨量の10倍以上動いていた人でも増加は見られませんでした。 ・下がり方が頭打ちになるのは推奨量の3倍から5倍あたりで、それを超えて増やしても上乗せはわずかでした。推奨量に届かない量の運動でも、運動をしない人に比べ死亡リスクは20パーセント低いという関連がありました。...
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筋トレは体を大きくするためだけのものなのか
筋トレは体を大きくするため、格好よくなるためのもの。ずっとそう思ってきたけれど、それだけのものなのか。 ・16件の前向きコホート研究を統合したメタ解析で、筋力トレーニングをしていた人は、していなかった人に比べ、全死因死亡やがん全体、糖尿病などのリスクが10パーセントから17パーセント低いことと関連していました。 ・リスクの低下が最大になるのはおおむね週30分から60分の範囲で、それより多い量での上乗せの効果ははっきりしていません。糖尿病については週60分までの範囲でリスク低下が大きくなる、また違った形の関連が見られました。...
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脂質を減らせば体にいいという考えは正しいのか
油を減らしましょうという助言を守って、そのぶんご飯を多めに食べている。脂質を減らせば体にいい、という考え方は正しいのか。 ・5大陸18か国の35歳から70歳、13万5335人を追跡期間中央値7.4年で追跡した研究です。炭水化物の摂取が最も多い群は最も少ない群に比べ、総死亡のハザード比が1.28で、脂質の摂取が多い群ほど総死亡のハザード比は低くなっていました。 ・この関連は総死亡だけに見られたもので、心血管疾患そのものや心筋梗塞、心血管による死亡とは、炭水化物も脂質も有意な関連は見られていません。飽和脂肪酸の摂取が多い群では脳卒中のリスクがわずかに低いという関連もありました。...
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地中海食は昔からの伝統と言えるのか
スーパーの棚に地中海食をうたった商品が並んでいる。あの呼び名は、そもそも誰がいつ言い出したものなのか。 ・7か国15集団、健康とされた40歳から59歳の男性1万1579人を15年追跡した研究です。飽和脂肪酸の摂取比率が高い集団ほど死亡率が高く、一価不飽和脂肪酸の比率が高い集団ほど死亡率が低いという、集団どうしの関連が見られました。 ・一価不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率に、年齢、血圧、血清コレステロール、喫煙習慣を合わせた変数で見ると、集団間の冠動脈疾患による死亡率の差の96パーセントを説明できたとされていますが、これは集団の平均値どうしを比べた結果です。...
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座って働く仕事かどうかで寿命は変わるのか
朝から晩まで座りっぱなしの仕事に就いた友人がいる。仕事で座っているかどうかは、休みの日にどれだけ動くかとは別に、体に効いてくるのか。 ・台湾の健康診断プログラム参加者48万1688人を平均12.85年追跡した前向きコホート研究です。仕事中に主に座っている人は、主に座っていない人に比べ全死因死亡が16パーセント、心血管疾患による死亡が34パーセント高いという関連が見られました。 ・座位と非座位を交互にする働き方では死亡リスクの増加は見られず、主に座って働き余暇の運動が少ない人でも、運動を1日15分から30分増やすと、主に非座位で運動をしない人と同程度まで死亡リスクが下がる関連がありました。...
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腸活は菌を増やせば整うのか
コンビニの棚に腸活と書かれた商品が並んでいる。腸を整えるというのは、結局のところ菌を増やすことなのか。 ・腸内細菌のうち食物繊維などを発酵させて酪酸を作る酪酸産生菌に注目した2026年発表の総説です。新しい実験や臨床試験のデータは示されておらず、既存の研究を著者が選んで整理し直した論文で、腸の健全性や免疫の調整との関わりを扱っています。 ・総説は、欧米型の食事パターンや食品添加物、抗生物質の使用が酪酸産生菌の減少と関連し、その減少が炎症性腸疾患や肥満、2型糖尿病など幅広い慢性疾患と関連づけられていると整理しています。ただし具体的な数値による結果は示されていません。...
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夕食を早めるだけで眠る時刻は前に動くのか
早く寝ようと思うほど目が冴えてしまう夜がある。眠る時刻を前に動かしたいとき、寝る努力ではなく、夕食の時刻のほうを動かすという手はあるのか。 ・就寝時刻が習慣的に遅い健康な成人15人を対象に、早い時間帯に食事をとる群と、睡眠と栄養についての一般的な生活指導を受ける群を2週間比較したパイロット試験です。客観的な測定で入眠時刻が66.5分、起床時刻が39.3分、指導群より早まりました。...
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白いごはんを減らすほど体にいいと言えるのか
全粒穀物を多く食べている人は、そうでない人より本当に亡くなる割合が低いと言えるのか。 ・全粒穀物を1日90グラム増やす方向で食べていた人たちのグループは、そうでない人たちよりも亡くなる割合が低い傾向と関連していました ・この関連は食べる量が増えるほど下がっていきますが、1日210グラムから225グラムあたりからは下がり方がゆるやかになり、それ以上増やしても変わりにくくなります ・白いご飯や精製した小麦粉には、同じような関連は見られていません。今日の主食のうち一つだけを全粒のものに替えてみる、くらいがちょうどよさそうです 出典: Aune D et al. BMJ 2016 PMID...
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短い睡眠と体重の関連は子どものほうが大きく出ていた
眠る時間が短いことと体重が重くなりやすいことには、関連があるといえるのか。 ・眠る時間が短いグループは、子どもでも大人でも、太っている人の割合が多く出ていました。 ・子どものほうが、大人よりもこの関連がはっきり出ていました。 ・どちらが先かはこの調べ方では分からないため、体重のために睡眠時間を目標として管理する必要はありません。 出典: Cappuccio FP et al. Sleep 2008 PMID 18517032
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眠れないなら長く寝床にいるべきなのか
眠れない夜が続くとき、長く布団にいることは本当に助けになるのか。 ・眠れない状態が続く人向けの認知行動療法という関わり方は、寝つくまでの時間と夜中に目が覚めている時間を縮める方向と関連していました。 ・その一方で、眠っている時間の合計そのものはあまり変わらず、伸びていたのは横になっている時間のうち実際に眠れている割合でした。 ・この結果は他の病気や睡眠の問題を併せ持たない人が対象のため、誰にでもそのまま当てはまるとは言い切れません。 出典: Trauer JM et al. Annals of Internal Medicine 2015 PMID 26054060
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前向きになれば長生きするという話は本当か
前向きな気分や人生への満足感は、その後の健康と関連しているのか。 ・もともと健康な人の集団では、前向きな心理状態と、その後亡くなる割合の低さに関連が見られました。 ・すでに病気を持っている人の集団では、その関連はほとんど見られませんでした。 ・前向きだから長生きしたのか、元気だから前向きでいられたのかは、この調べ方では分けられません。 出典: Chida Y, Steptoe A Psychosomatic Medicine 2008 PMID 18725425
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隔日断食は続けられなかった人が3割を超えていた
隔日断食は、毎日少しずつ食べる量を減らすやり方より、痩せやすいのか ・1年間の試験では、隔日断食と毎日の食事制限とで、体重の減り方にはっきりした差は見られませんでした ・隔日断食のグループは、途中で続けられなくなってやめた人が、他のグループよりも多い傾向がありました ・断食する日に食べすぎたり、多く食べていい日に食べなかったりと、決めたとおりに続けるのが難しかった様子がうかがえます 出典: Trepanowski JF et al. JAMA Internal Medicine 2017 PMID 28459931
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砂糖を減らせば体重が減るという話は本当なのか
砂糖を減らしたり増やしたりすると体重は本当に変わるのか、その裏にある仕組みは何か ・砂糖の摂取量を減らすと体重が減る方向に、増やすと増える方向に動きやすいことが、世界中の研究をまとめた結果で示されています ・カロリーの合計を変えずに砂糖だけを他の炭水化物に置き換えても、体重にはほとんど差が出ませんでした。体重の変化は、食べる量の合計を通じて起きている可能性があります ・甘い飲み物を多く飲む子どもは、少ない子どもより太り気味や肥満になっている割合が高いという関連が、1年以上追いかけた調査で見られています 出典: Te Morenga L et al. BMJ 2013 PMID 23321486
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週末にまとめて動く人は週末戦士と呼ばれている
平日に運動する時間が取れなくても、週末にまとめて動くことに意味はあるのか ・週末にまとめて運動する人も、毎日コツコツ運動する人も、亡くなる割合はどちらも3割前後低かったと報告されています ・ただしこれは生活を後から比べた調査で、動き方の違いなのか、それ以外の生活習慣の違いなのかは分けられません ・平日に時間が取れない場合は、罪悪感を持たず土日のどちらかにまとめて運動の予定を入れてみるのも一つの方法かもしれません 出典: O'Donovan G et al. JAMA Internal Medicine 2017 PMID 28097313
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運動と健康の話はロンドンの二階建てバスから始まった
仕事で体を動かしている人は、座って働く人より心臓の病気が少ないのか。 ・1949年から、ロンドンのバスやトラムで働く35歳から64歳の男性およそ3万1000人を調べると、心臓の血管の病気になった人は、1年に1000人あたり運転手が2.7人、車掌が1.9人で、およそ1.4倍の差がありました。運動と病気を数字で結ぶ研究は、ここから始まったとされています。 ・この研究チームは、太っている人がもともと座る仕事を選んだだけではと自分たちで疑い、運転手と車掌の制服の寸法まで調べています。結果は、いちばん若い年齢層でも運転手のほうが体格が大きく、入社時点ですでに差があった可能性が示されました。...
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運動不足をなくせば寿命は大きく伸びるのか
運動不足は、世界でどれだけの病気と死に関わっていて、その数字はどういう仮定の上に立っているのか。 ・「もし世界から運動不足がなくなったら」と仮定して計算すると、2008年に亡くなったおよそ5700万人のうち、9パーセントにあたる530万人以上が、運動不足に結びつけられると推計されています。 ・同じ研究が出したもう一つの数字は、世界の平均寿命が0.68年延びるという推計です。月にすると8か月ほどですが、これは十分動いている人まで含めた平均で、運動不足だった人だけに絞ったアメリカの推計では1.3年から3.7年という数字も紹介されています。...
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寝不足でお腹が空くのは気のせいなのか
寝不足の翌日にお腹が空くのは気のせいなのか、それとも体の側で先に何かが動いているのか。 ・健康な若い男性12人が、寝る時間を4時間に削った2日間を過ごすと、満腹の合図を出すレプチンが平均18パーセント下がり、空腹の合図を出すグレリンが平均28パーセント上がりました。甘いものやしょっぱいスナックへの食欲は33から45パーセントも増えていたそうです。 ・逆に、あまり眠れていない80人に睡眠を延ばすカウンセリングを行うと、もう一方の人たちより1日およそ1.2時間長く眠り、食べるエネルギーは1日270キロカロリー少なくなりました。我慢させたわけではなく、眠っただけでこの差がついています。...
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6時間眠れていれば大丈夫という感覚は当てになるのか
6時間眠れていれば大丈夫だという自分の感覚は、どこまで当てになるのか。 ・48人が実験室で寝床にいる時間を6時間または4時間に絞って14日間過ごすと、注意力や暗算の成績は日ごとに落ち続けました。研究チームは、その落ち込みは徹夜を1晩から2晩したのと同じくらいだと書いています。 ・ところが本人の眠気の感覚は、7段階のうちおよそ1段階しか上がらず、6時間の人と4時間の人で差もありませんでした。成績ははっきり落ちているのに、自覚のほうは早々に頭打ちになっていたのです。...
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階段を1回上ったくらいで何か変わるのか
毎朝、エスカレーターの列に並ばず、隣の空いている階段を1回上るくらいで、何かが変わるものなのか。 ・1962年にハーバード大学の卒業生1万6936人に、歩く距離や階段の段数などを聞いて16年間追いかけると、よく体を動かしていた人たちは、そうでない人たちに比べて亡くなる割合が4分の1から3分の1ほど低く、80歳の時点では1年から2年以上長く生きていたと計算されています。...
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座りすぎの影響がいちばん出たのは心臓ではなく糖尿病だった
運動していれば、座っている時間の長さは帳消しになるのか。 ・座っている時間が長い人と短い人を比べて計算し直すと、死亡でもがんでも心臓や血管の病気でも1.1倍から1.2倍ほどの差でしたが、糖尿病だけはおよそ1.9倍と、ひときわ大きく動いていました。 ・運動量が多い人たちでは、座りすぎによる上乗せが小さくなり、たまたまの差でも説明がつく程度でした。運動量が少ない人たちでは上乗せが残っていましたが、二つのあいだにはっきりした差があるとまでは言えず、「運動していれば消える」とは言い切れません。...
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健康診断の紙に載っていない項目がひとつある
健康診断のどの項目にも出てこない「体力」は、実際にはその後の寿命をどれくらい言い当てているのか。 ・健康な人10万2980人分のデータを集めて計算し直すと、体力がいちばん低いグループは、いちばん高いグループに比べて、亡くなる割合が1.7倍でした。目立つ結果ほど論文になりやすい偏りを考えると、この数字は少し盛られている可能性もあります。 ・体力の差は、走る速さで時速1キロ違うくらいでも、ウエストが7センチ、あるいは血圧の上の数字が5違うことと同じくらいの重みで、亡くなる割合に関わっていたと著者らは書いています。健診の紙のどこにも、この欄はありません。...
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デスクワークの8時間を打ち消すには何分動けばいいのか
1日8時間以上座りっぱなしの生活は、どれくらい動けば打ち消せるのか。 ・100万5791人分のデータを同じ基準で計算し直すと、自己申告でいちばんよく動く層(1日60分から75分の運動に相当)では、8時間より長く座っていても死亡の増加が見えなくなりました。ただし体につけた機械で測り直した別の解析では、必要な量は1日30分から40分に下がっています。...
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1日1万歩は研究から出てきた数字ではない
毎日の目標として語られる「1日1万歩」は、いったいどこから出てきた数字なのか。 ・よく聞く「1日1万歩」は、研究から出てきた数字ではありません。今日紹介する論文の著者たちは、1万歩という目標は根拠にもとづくものではなく、日本のマーケティングキャンペーンに由来すると冒頭で書いています。 ・4万7471人分の歩数と死亡を集めて計算し直すと、歩数が多い人ほど死亡は少なく、いちばん多いグループ(1万901歩)はいちばん少ないグループ(3553歩)のおよそ半分でした。ただし下がり方は途中でゆるやかになり、60歳以上ではおよそ6000歩から8000歩のあたりで頭打ちが見え始めます。...
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ゆっくり呼吸をすると心は落ち着くのか
ゆっくり呼吸をすると気持ちが落ち着くのは、気のせいなのか、それとも体の中で本当に何かが動いているのか。 ・世界中の研究を集めて計算し直すと、ゆっくり呼吸をしている最中はもちろん、終えた直後も、練習を重ねたあとの安静時でも、心臓の鼓動の揺れ方は大きくなる方向でそろっていました。じっとしていても、心臓は呼吸に合わせて細かく揺れているそうです。 ・研究チームは、特別な機器がいらず費用も安く、副作用も少ないと見込まれる、予防や補助の手段として勧められると結んでいます。「治療の代わり」ではなく、あくまで日々のセルフケアという位置づけです。...
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