PODCAST · society
TOAST|世界に、ひとつ乾杯を。
by 海野裕
ジョージアという国をご存じでしょうか。かつて日本では「グルジア」と呼ばれていた、コーカサスの国です。世界でもっとも古いワイン文化を持つ土地のひとつとして知られています。この国には、「スプラ」と呼ばれる宴の文化があります。その席には「タマダ」と呼ばれる人がいて、愛に、友情に、家族に、平和に、生きている人に、もういない人に、さまざまなものに言葉を捧げ、盃を掲げます。それが、トーストです。この番組では、その小さな習慣をジョージアから借りて、毎回ひとつのものに乾杯します。うまくいかなかった仕事に。もう会えない人に。諦めた夢に。今日まで残っているものに。そして、ときには、まだ名前のない何かに。何かを教えるためでも、正しい答えを出すためでもありません。ひとつのことについて考え、少し話して、最後に盃を掲げる。TOAST。世界に、ひとつ乾杯を。a QUIETLY podcast
Episodes
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#004 古くなったものに乾杯。
あなたの手元にも、きっと古くなったものがあります。 角の擦れた鞄、何度も直した眼鏡、ページの黄ばんだ本。 新しいものを見ると、手元のものが急に色あせて見えることがあります。 けれど、その擦れや傷は、使った人の時間の跡でもある。 新品はまだ誰のものでもなく、古くなったものは、あなたの形になっている。 中身が何度入れ替わっても、そこに残り続けたもの。 今日は、古くなったものに杯を上げます。 TOAST ──世界に、ひとつ乾杯を。 ジョージアの宴「スプラ」で、杯を上げる前に捧げられる言葉「トースト」。 その習慣を少しだけ借りて、毎回ひとつのものに言葉を捧げ、乾杯する番組です。...
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#003 一人でいる時間に乾杯。
一日のどこかに、一人の時間があります。朝の駅のホーム、家族が寝たあとの台所、昼休みのひとりのごはん。一人でいると、どこか言い訳をしたくなる。けれど、何もしていないその時間に、人は自分と向き合い、自分を癒しているのかもしれません。そして癒された分だけ、また誰かに優しくなれる。寂しさと、一人でいることは、似ているけれど同じではない。今日は、一人でいる時間に杯を上げます。TOAST…
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#002 肩書きを外した日に乾杯。
〇〇社の人。〇〇部の課長。先生。〇〇ちゃんのお母さん。 人はたいてい、何かの名前で呼ばれています。 そして、その名前が外れる日が、いつか来ます。 会社を辞める日。異動の日。役目を終える日。 2000年、独立したばかりの頃。 知人の会社に居候をしていた机には、ボールペンが一本もなかった。 それが、とても清々しかった。 肩書きが外れた日は、何かを失った日だったのか。 それとも、少しだけ身軽になった日だったのか。 TOAST第二回は、肩書きを外した日に乾杯します。 ── TOAST ── 世界に、ひとつ乾杯を。 毎回ひとつ、杯を捧げる先を選び、少し話して、最後に杯を上げる番組です。...
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#001 積読に乾杯。
買ったけれど、まだ読んでいない本。 読み始めたけれど、途中になっている本。 ジュリアン・ジェインズ『神々の沈黙』。厚さ5センチ。 読んだのは冒頭と、どこかで読んだ書評くらい。 それなのに、この本をきっかけに文章を一本書いてしまった。 もう一冊、ドゥルーズとガタリ『千のプラトー』。 ここから拾った「リゾーム」という一語は、 思いがけない形で、いまも人生の中に残っている。 本は、最後まで読んで初めて価値があるものなのだろうか。 持っているだけで、少し豊かにしてくれる本もあるのではないか。 TOAST第一回は、積読に乾杯します。 ── TOAST ── 世界に、ひとつ乾杯を。...
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ジョージアという国をご存じでしょうか。かつて日本では「グルジア」と呼ばれていた、コーカサスの国です。世界でもっとも古いワイン文化を持つ土地のひとつとして知られています。この国には、「スプラ」と呼ばれる宴の文化があります。その席には「タマダ」と呼ばれる人がいて、愛に、友情に、家族に、平和に、生きている人に、もういない人に、さまざまなものに言葉を捧げ、盃を掲げます。それが、トーストです。この番組では、その小さな習慣をジョージアから借りて、毎回ひとつのものに乾杯します。うまくいかなかった仕事に。もう会えない人に。諦めた夢に。今日まで残っているものに。そして、ときには、まだ名前のない何かに。何かを教えるためでも、正しい答えを出すためでもありません。ひとつのことについて考え、少し話して、最後に盃を掲げる。TOAST。世界に、ひとつ乾杯を。a QUIETLY podcast
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海野裕
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