EPISODE · Feb 17, 2026 · 9 MIN
《1467》血液透析患者さんのうつはACPに関連⁉️
from 内科医たけおの『心身健康ラジオ』 · host 内科医たけお@たけお内科クリニック からだと心の診療所 院長
■本日の興味シンシン論文 Depression and Advance Care Planning Among Japanese Patients Undergoing Hemodialysis: Japanese Dialysis Outcomes and Practice Pattern Study (J-DOPPS) 血液透析を受けている日本人患者のうつ病とアドバンス・ケア・プランニング:日本人透析アウトカムおよび実践パターン研究(J-DOPPS) Kidney Med. 2025 Dec 12;8(2):101210. https://www.kidneymedicinejournal.org/article/S2590-0595(25)00246-8/pdf この放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非! (匿名でも可能です) https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdsl7FHjYSSkTwuqtykiCSGVcsFaMFncPHdipuFQRo8C_MFZA/viewform?usp=dialog 面白かった・勉強になった方は「いいね❤」」を、感想・コメントは #心身健康ラジオ #たけおがお答えします をつけてX、Threads、インスタStoriesなどでお寄せください! #医療 #健康 #スタエフ医療部 ■AI要約(誤字はご勘弁ください) 今回の放送では、雑誌『Kidney Medicine』に掲載された、日本の血液透析患者を対象とした「うつ症状とアドバンス・ケア・プランニング(ACP)」に関する最新の研究論文が紹介されました。たけお先生の専門領域である「サイコネフロロジー(心理腎臓学)」と「緩和ケア」の両方にまたがる、非常に興味深いテーマです。 ### 1. 研究の背景とデータ この研究は、日本における血液透析患者の大規模データである「J-DOPPS」を用いて行われました。論文のタイトルは『Depression and Advance Care Planning among Japanese Patients Undergoing Hemodialysis』です。 ### 2. 驚きの現状:高い抑うつ率 研究の結果、透析患者の現状として以下の数値が明らかになりました。 * **ACPの話し合い実施率**: 約26〜28%(約4人に1人)。たけお先生の肌感覚としては、実際はもっと少ない可能性も示唆されました。 * **抑うつ症状の該当率**: 45%(CES-Dという指標で10点以上)。 特に抑うつ率に関しては、国際平均の約20%や過去の国内データ(約10%)と比較しても極めて高く、「2人に1人がうつ傾向にある」という衝撃的な結果でした。 ### 3. 解析結果:うつとACPの相関 本研究では、一時点を切り取った「横断研究」と、時間を追った「縦断研究」の両方が行われました。 * **横断研究の結果**: 抑うつ症状がある患者は、ない患者に比べて**1.2倍有意にACPの話し合いを行っている**という正の相関が見られました。 * **縦断研究の結果**: しかし、1年後にACPの話し合いが増えるかどうかについては、統計学的な有意差は見られませんでした。 ### 4. 研究の限界と考察 たけお先生は、この研究の限界として以下の3点を指摘しました。 1. **自己記入式アンケートの限界**: 精神科医の診察ではなく、あくまで患者自身の回答に基づいた評価であること。 2. **対象の限定性**: 血液透析患者のみが対象であり、腹膜透析や腎移植、保存的腎臓療法(CKM)の患者は含まれていないこと。 3. **ACPの定義**: どこまでの内容を「ACPの話し合い」と見なすか、用語の定義が曖昧であること。 ### 結論 「うつ」と「今後の人生会議(ACP)」という、一見結びつかなそうな要素に関連性を見出した点は非常にユニークであり、今後の講演等でも活用したい内容であると締めくくられました。
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