EPISODE · Jun 28, 2026 · 15 MIN
203医療用麻薬を地域で回収:役割分担とローカルルール作り
from おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト · host Go Ito
在宅で麻薬を使っていた患者さんが亡くなったとき、「誰が残薬を引き取ればいい?」という問いに、正解がひとつではありません。在宅医がすべて引き受けるのが当然と思われることもありますが、それは法令の解釈とも合わない場合があり、一人の職種が抱え込むことで違法リスクと現場負担の両方が生まれます。法令上、麻薬診療施設(在宅医)と麻薬小売業者(薬局)は、死亡患者の遺族または相続人から麻薬を譲り受けて廃棄できます。これは他の医療機関や薬局が交付した薬であっても認められています。廃棄後は30日以内に「調剤済麻薬廃棄届」を提出します(麻薬及び向精神薬取締法・厚生労働省マニュアル根拠)。一方、「在宅医が薬局へ持ち込む」は麻薬の譲渡にあたり、麻薬及び向精神薬取締法第24条の規定から原則として違法と解釈されます。誰が動かせるかを職種ごとに正確に把握することが出発点です。訪問看護師については、「遺族の依頼を受けて薬を運搬する役割」を担えるとする解釈があります。ただし、これも都道府県によって見解が分かれており、「運搬しただけで不正譲渡とは扱わない」とする自治体がある一方で、監査で問題を指摘された例もあります。つまり、地域ごとに所轄の保健所・都道府県薬務課と事前にすり合わせ、地域のローカルルールとして文書化しておくことが、現場の安全を守る唯一の方法です。本資料では、麻薬の残薬回収をめぐる役割分担の整理、導入から"みとり"・廃棄まで一貫した連携の型、そして地域でのローカルルールの作り方という3つのポイントを整理します。大切なのは「誰かが全部抱える」ではなく「地域で役割を分け、動線を決めておく」という発想の転換です。
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