EPISODE · Aug 8, 2026 · 32 MIN
#75 『なごみの道』(茂木健一郎著)
from BOOK 沼 RADIO · host BOOK 沼 RADIO
今回は、カフカの選書。 茂木健一郎さんの著書『なごみの道』(早川書房)を取り上げます。本書は、脳科学者である著者が、日本人が日常的に持っている「なごみ(和み)」という独自の精神性や哲学を、海外に向けて英語で書き下ろした随筆です。「白黒つけないまろやかさ」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。・食と文化に宿る「混ざり合い」の精神:餃子と白米を同時に楽しむ「口内調味」や、神と仏が同じ場所で共存する「神仏習合」を例に、異なるものを排除せず「一緒にしてオッケー」とする日本独特の心地よい受容性について。・落語『芝浜』にみる曖昧さの美学:夢か現実かの白黒をあえてはっきりさせず、複雑な人間の感情をそのまま包み込む『芝浜』の物語から、お互いの関係性を維持し続けるための「なごみ」の知恵を紐解きます。・ビジネスの現場で「なごみ」は通用するのか:常に意思決定や論理的決断(A案かB案か)を迫られる仕事の場面において、対立を回避し、共存できる「第3の道(C案)」を一緒になって模索するアプローチとしての可能性。この回では、転職したばかりの緊張感の中で「衝突を和らげる役割(なごませる役)を担いたい」と語るカフカと、『芝浜』のストーリーを鮮やかに解説するオカ、そして「白黒はっきりさせる」文化である外資系キャリアの背景を持つスペシャルゲストのいたるさんの三者三様の視点を交えて議論します。特に、マイナスをゼロに戻す「癒やし」とは異なり、相手や人間そのものを深く理解しようとする「なごみ」の難しさと尊さについて深く語り合います。
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