EPISODE · Aug 13, 2026 · 17 MIN
愛する能力ノベーション(1935回)
from 残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか" · host kotaro zamma
映画『アイ・アム・サム』に、人間の能力とは何なのか、深く考えさせられました。あらすじは、こんな感じです。「知的障害のある父サムは、一人娘ルーシーを育てていましたが、養育能力を問題視され、娘と引き離されてしまいます。サムは娘と再び暮らすため、弁護士の力を借りながら闘っていきます。」ここから私は思いました。1、能力とは何か2、弱さは、つながる力になる3、愛する能力1、能力とは何か学校も会社も就職も、様々な試験によって「能力」を測られるので、それに合格するために必死にみんな頑張っているんだと思います確かに提供すべきサービスを、サービス提供者になったら、きちんと提供する必要があるので、それは必要なことなんだろうとも思いますそんな世界では、サムには、できないことがたくさんあります。けれど、娘を愛するという「能力」においては、彼は誰にも負けないものを持っていました。ここに、この映画が突きつけてくる大きな問いがあるように思います。そもそも、人間の能力とは何なのだろう。測りやすい能力だけを「能力」と呼んでしまった瞬間、私たちは、人間にとって本当に大切な「能力」を見失ってしまうのかもしれないなあと思わせて頂きました2、弱さは、つながる力になるサムは、一人ではルーシーを育てられないから、周りの人たちに助けてもらいます。普通なら、それは親としての「弱さ」と評価されるかもしれません。ここで、戸谷洋志さんの『弱い責任』という考え方を思い出しました。私は、自分でできないからこそ、積極的に人に頼りに行くことが、本当に責任を果たすということになるのではないかと思いました。「一人でできない」ということを認め、誰かの力を借りることも、一つの能力なのではないかと思いました。弱さを隠して一人で抱え込むのではなく、弱さを開くことで、人と人との間につながりが生まれる。サムの子育ては、一人の強い父親が娘を守る物語ではなく弱さを持った人たちが互いに補い合いながら、一人の子どもを育てていく、つながりの物語にも見えました。3、愛する能力今回のお話から私が感じたのは、もしかしたら、人間が持つさまざまな能力の中で、最も根源的なものの一つが「愛する能力」なのかもしれない。いうことでした。記憶力がいい人もいれば、頭の回転が速い人もいれば、人の気持ちを慮ることができる人もいる。各々、背が高い人がいたり、筋力が強い人がいたり、走るのが速い人がいたり身体と同じように「能力」も、人それぞれで得意なこと、不得意なことがあるのが、自然だし、それが特徴として、個性が生まれるのかなとも思いますそんな中で、もしかしたら、誰もが根源的に持っていて、そして最強な「能力」は、「愛する能力」なのかもしれないなあと思いましたそして、その「能力」を忘れずにいられれば、得意なことや不得意なことが違っていても、互いに補い合いながら生きていけるのではないか。サムがルーシーに与え続けたものは、まさにそれだったような気がします「できること」の量だけで測る社会から、「誰かを愛することができる」という、数値化できない能力も大切にする社会へ。イノベーションも同じなのかもしれません。足りないものを探して人を排除するのではなく、その人にしかない力を見つけ、それぞれの弱さを補い合う。そこから、今までとは違う社会の形が生まれてくるのではないでしょうか。それは、イノベータリップルモデルの、誰かの「パッション」から、自分だけではできないところを「仲間」と共に補い合いながら、誰かが喜んでもらえる「大義」へと波紋が広がっていくのにも、呼応することかと思います一言でいうと、愛する能力ノベーション。そんな話をしています。参考作品:映画『アイ・アム・サム(I am Sam)』2001年/監督:ジェシー・ネルソン/Amazon Prime Videoにて視聴参考:戸谷洋志『生きることは頼ること――「自己責任」から「弱い責任」へ』講談社現代新書、2024動画で観たい方はこちらhttps://youtu.be/kuR0aebDAfE
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