EPISODE · Jul 27, 2021 · 1H 19M
BC017『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』
from ブックカタリスト
今回は『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』を取り上げます。というか、倉下の新刊です。著者が自分の本をテーマに取り上げる。まるで『ロラン・バルトによるロラン・バルト』みたいですね。ただ、著者による本の解説というよりは、「そういう風に読める」という一つの視点として聞いていただければと思います。この本は?ノートの本です。ただし、「ノート術」として連想される本とはちょっと違っているかもしれません。むしろ「ノート論」(ノート論考)が近いかも。とは言え、小難しい議論を展開してはいません。だいたい言いたいことは、「みんなもっとノートを書こうぜ(いろいろな場面で利用しようぜ)ってことです。第一章で、記録という「テクノロジー」の話をし、そこから情報と記録と私たち人間の関係を論じています。第二章からはいよいよノートの話で、第三章と合わせて「実行」に関するノーティング(ノートを書くこと)を紹介しています。いわゆるタスク管理系の話題です。で、第四章からはいわゆる知的生産系の話題に移るわけですが、この辺から本の展開が「妙な具合」になってきます。転調が始まるのです。つまり、一般的なビジネス書・自己啓発書が奏でるメロディーとは変わってくるのです。続く第五章では読書におけるノートの使い方で、片方は「本の読み方」を紹介する章であり、もう片方ではこれまでの章で紹介してきた技法の実際例を検討する章でもあります。第六章では、自分のために書くノートから他の人に向けて書くノートへと話題が移り、ここまで論じてきた話が有機的に接合します。つまり、自分=他人、書くこと=読むこと、ノート=本、という概念の連続性が見出されます。最後を飾る第七章では、いわゆる自己啓発的なものへの超克が試みられています。簡単に言えば、「人生を誤配させようぜ」というメッセージです。だいぶヤバイこと言っている自覚はありますが、自分の人生を振り返ってみても、そしてたくさんの人の話を聞いても、やっぱり人生にとって重要なことの多くって、そういう形で起こるのだという感覚があります。自分で自分の人生を支配するなんて、つまらないですよね。というような(なかなか複雑な)話が展開されている本です。万人受けするのかどうかはまったくわかりませんが、それでも著者自身が星5をつけられる本になりました。よろしければチェックしてみてください。目次* はじめに ノートをめぐる冒険* 第一章 ノートと僕たち 人類を生みだしたテクノロジー* 第二章 はじめるために書く 意志と決断のノート* 第三章 進めるために書く 管理のノート* 第四章 考えるために書く 思考のノート* 第五章 読むために書く 読書のノート* 第六章 伝えるために書く 共有のノート* 第七章 未来のために書く ビジョンのノート* 補章 今日からノートをはじめるためのアドバイス* おわりに 人生をノートと共に関連ページ◇『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』 - 倉下忠憲の発想工房 This is a public episode. If you'd like to discuss this with other subscribers or get access to bonus episodes, visit bookcatalyst.substack.com/subscribe
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