EPISODE · Sep 6, 2026 · 23 MIN
悲観と数字のあいだ──2026年上半期の日本スタートアップをどう読むか
from This is 令和スタートアップ · host Yusuke Asakura
2021年から2022年にかけての右肩上がりを基準にすると、いまの日本のスタートアップ市場は厳しく見えます。実際、2025年あたりから「厳しい」という認識は業界の共通言語になりました。ただ、半年ごとにデータを追い続けてきた立場から数字を並べ直すと、資金の供給そのものは途絶えていません。悲観一色に流されてしまう前に、何が実際に起きたのかを確認しておく必要があります。 今回は、Speedaのウェビナー「2026年上半期レビュー」を終えた直後に、その場の空気を持ち込んだまま収録しました。バブルが弾けたあとに市場から抜けていったのは誰だったのか。海外VCの投資はどう変わったのか。ウェビナーに合わせて毎回実施している約60名へのヒアリングでは、起業家の層の厚みは横ばいから改善、裾野は拡大という回答が大勢を占めます。一方で「本気で大きなリターンを目指す人は増えていない」という声もありました。東証グロース市場の改革によってIPOのハードルが上がり、PSRではなくPERで評価される環境になると、時価総額300億円で上場するために必要な利益水準は決して低くありません。ファンドの10年という時間軸のなかで、それを現実的な目標として掲げられるか。結果として、創業の時点からM&Aを前提に設計する起業が増えているのだとしたら、それは合理的な判断であると同時に、市場全体にとって何を意味するのか。IPOとM&Aの平均的な着地点が離れていくなかで、起業家は最初にどちらかを選ばされているような感覚を持つ、という指摘まで話が及びます。 ▼ 今回のトピック 8年続けてきた半期ごとの定点観測から、2026年上半期をどう見たか 2021年を基準にすれば厳しい。ただし資金供給は安定している 「厳しい」が共通認識になったのは2025年頃から 米国のアップダウンの激しさと、日本の安定 バリュエーションのバブルは弾けたが、供給される資金は減らなかった 抜けていったのは海外PEとクロスオーバー投資家、国内PE 2025年、2026年も海外VCの投資は続いている。ただし選別的に 資金供給が続いているからこそ、人材の流入も止まっていない 経験者の市場価値と、シードでの大型調達 約60名のスタートアップ関係者への匿名ヒアリング。9割はVC 40代で上場企業役員やメガベンチャーの事業責任者が起業する時代 AIによって起業のハードルが下がり、ソロプレナーが増えた 一方で「大きなリターンを本気で目指す人」は増えていないという声 PSRからPERへ。時価総額300億円の上場に必要な利益水準 ファンドの10年という時間軸のなかで何を目指せるか 創業時点からM&Aを前提にする合理性と、その副作用 ユニコーンが増えないことは、大きな会社をつくる難しさの証明なのか DPIが問われるほど、大きな野望を持つ起業家が突き抜けやすくなる可能性 IPOとM&Aの平均像が乖離し、最初にプレイを選ばされる感覚 現実を見すぎて小さくまとまるなら、そもそも資金調達は必要なのか エコシステムの課題感は、量から質へ進化してきた M&Aの「量」と言われているものは、実は「大きさ」の話ではないか ▼ 参考文献 国内スタートアップ資金調達動向『Japan Startup Finance 2026上半期』レポート https://jp.ub-speeda.com/document/260730wp/ スピーダスタートアップ情報リサーチ https://jp.ub-speeda.com/solutions/startup/ 総額増の裏で深まる選別――2026年上半期スタートアップ資金調達動向 https://initial.inc/articles/japan-startup-finance-2026h1 ▼ Selected Startup Pitch 2026 Fall 投資家向け参加登録URL https://luma.com/73mqvg8w 登壇希望スタートアップ向けURL https://forms.gle/FSDJz68CHNJRyqQC7 ▼ 番組のフォローをお願いします。最新回を見逃しません。 リスナーコミュニティ(LINEオープンチャット): https://line.me/ti/g2/hQ6dJIGjMHwD7gGYruUYQBgUj8uxWgiDGFHYCA 話してほしいテーマの募集: https://forms.gle/mkoihcHgTJUu4UVp8 ※本番組の切り抜き・文字起こし・引用は、出典を明記のうえご自由にどうぞ。
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