EPISODE · May 11, 2026 · 2 MIN
【インタビュー】ASKA、「今の自分のありったけ」を届ける全国ホールツアー52公演への決意
from Music News Japan · host keisuke horota
https://barks.jp/news/1065358 ASKAのソロ活動としては、過去最大規模となるコンサートツアー<ASKA CONCERT TOUR 2026-2027 “Lock-on”>の開催が決定した。現時点で予定されているのは44都市52公演だ。前回のツアー<ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025-Who is ASKA !?->(追加公演も含めて39公演)が各地で熱狂的に迎えられて、そのステージの充実ぶりが口コミで伝わり、各地でソールドアウトとなったことを受けて組まれている。つまり、これまでのライブ活動の着実な積み重ねがあったからこそ、実現したツアーなのだ。 国内のライブ市場はコロナ後に急回復してきた。しかし、人口分布の変化や会場事情の変化などによって、近年、より効率的な都市集中型のツアーへとコンサートの構造がシフトしてきた。アリーナやドームを中心とした大型公演を展開するケースが多くなっている。全国各地のホールをくまなく回るのは、会場不足、物流での人手不足、さまざまなコストの高騰などによって、困難になってきているのだ。そうした状況の中で、なぜ2026年の今、ASKAは44都市52公演のツアーを決断したのか。その経緯と理由、ステージの方向性、ライブへの思いなどについて、話を聞いた。 ――ソロとして最大規模のツアーの開催が決定しました。現在の心境を教えてください。 ASKA:前回のツアーの成功があったからこそ、今回、こういう大規模なツアーを組めたので、ありがたいことだと思っています。 ――前回のツアーを回っている最中から、「次は可能であれば、47都道府県ツアーをやりたい」とおっしゃっていましたもんね。今回のツアーは、改装中の会場もあり全都道府県とはなりませんでしたが、44都市での公演が実現しました。これほどの規模感のツアー、前回のツアー中からすでに構想していたのですか? ASKA:ツアーの早い段階で、「次のツアーは、もっとたくさんやるから」とスタッフに言っていたんです。その表れが、前回のツアーの追加公演ですね。海外公演のスケジュールが不透明になった段階で、「空いているスケジュールがあるなら、追加公演を入れたい」と去年の春の段階でスタッフに伝えて、会館とメンバーのスケジュール調整をお願いして、秋の追加公演を組んでもらった。あんなにバタバタと追加公演を入れるヤツはいないですよ(笑)。 ――その勢いと情熱が、今回のツアーへの助走になっていたのですね。都市集中型ではなく、あえて全国各地でのホールツアーにこだわった理由は? ASKA:音楽生活が長いとは言えど、ソロではまだ行ったことのない土地もあります。CHAGE and ASKAでも動員が読めなかったところがありました。それはお客さんが入らないと言われていたところ、その昔はお客さんがコンサートを観に行くという習慣が定着していないところがありました。“ありました”とあえて過去形で言わせてもらいますが、今、話したようにかつてCHAGE and ASKAで大規模なツアーをやっていた時でさえ、動員が難しいだろうということで避けてきた場所もありました。でも、今回はあえて避けてきたところも、行ってみようと決めました。 ――それはやはり前回のツアーの手応えがあったからですか? ASKA:そうですね。普段は回らなかった会場も含めて、ソールドアウトが早かったですからね。お客さんのノリを見ていて、“人が変わった”と感じました。どの会場も熱狂的で、客席からのエネルギーがすごかった。 ――ステージに立って実際に肌で感じたことが、今回の本数に繋がっているわけですね。 ASKA:「この県は入らないよ」という昔のデータは捨てようと。人が変わってますからね。今回のツアーは、僕が前回のツアーでステージ上で感じたことの検証という意味合いもあります。前回のツアー中に、「47都道府県ツアーをやりたい」という言い方をしていたのは、どの土地に行っても、お客さんが熱く迎えてくれたからです。 ――YouTubeの普及などで、ASKAさんの音楽を新たに知って、観に来た若年層の観客も多くいる印象を受けましたが、“人が変わった”要因について、思い当たることはありますか? ASKA:確かに若い層が増えたこともありますし、お客さんの意識も変わってきたのかなと思います。 ――意識が変わったのは、コロナ禍を経たことで、ASKAさんの生のステージを、“観られる時に観ておこう”と思った人がたくさんいるということなのではないですか? ASKA:“観られる時に観ておこう”ということには、もうひとつの解釈があって、“ASKAがいつまであんな風に歌えるかわからないから、歌えるうちに観ておこう”という気持ちもあるんでしょうね(笑)。 ――前々回のツアーの時に、「声が出るようになった」とおっしゃっていましたが、コロナ禍以降のステージでのASKAさんの歌声の素晴らしさは驚異的です。 ASKA:この年齢になって、若い頃の声に近い鳴りをするようになるなんて、普通だったらないですよね。きっと何かが起こっているんでしょう(笑)。でもどうしたって、年齢と体力は比例していくものだから、“声が出ているうちに、いっぱいやってしまえ”という気持ちもあります。 ――声が出るようになったことについて、思い当たることはありますか? 特別なボイストレーニングをしているとか? ASKA:いえ、特にないんですね。たまたま、この鳴りを迎えてるのでしょう。過去には、喉の不調に悩まされた時期もあったんです。1998年に風邪を引いた状態でシャウトしてしまって、声帯がやられてしまい、それから7年間は左の声帯だけで歌っていました。 ――それはどういうことですか? ASKA:声帯は左右に2つあって、手と同じように利き声帯があるんです。僕はほぼ右の声帯で歌っていたんですが、無理してシャウトしたことで右の声帯の弁の部分が伸びきってしまい、病院で「もう使えない」と言われました。でも、なんとかなるもんですね。左の声帯を使って歌う練習を1から始めて、7年間かけて成長させて、いつの間にか、それなりの声が出るようになってましたね。 ――今はどっちを使っているのですか? ASKA:両方です。前々回のツアーのリハーサルの時に、ふと思い立って、右を使って歌ってみたら、スコーンと(笑) 。医者は「元には戻らない」と言っていたので、自分でも驚きました。それからは両方とも使って歌っています。 ――60代後半になっての声変わり。まだまだ成長期が続いているのかもしれないですね。 ASKA:やんちゃなままで、無い道を突っ走り続けています(笑)。 ――CHAGE and ASKAでデビューしてから47年近くが経っています。このタイミングで、これだけの本数を回るのは希有なことだと思います。 ASKA:確かに、活動の黎明期であれば、前途が広がっているだろうし、怖いものなしで向かっていけますよね。でもキャリアを積んできて、全国各地、こんなに無茶なツアーは考えないかなぁ。日本の人口は都市集中型で、東名阪で人口の5割以上になるので、都道府県ツアーをやること自体、動員という基準で考えたら、非効率ですよね。人口比でいくと、数十年前にCHAGE and ASKAで全都道府県ツアーをやった時よりも、今の方が条件的には厳しいかもしれない。 ――そうだと思います。 ASKA:でも、デビューしてから時間が経過した分だけ、僕のことを知ってくれている人たちの年齢層の幅も広がっているわけで、全国各地のホールに立ち寄って、コンサートを行うことが、今の僕がやるべきことのひとつなんじゃないかなと考えて決めました。お客さんも喜んでくれると信じたいです。 ――ツアーの内容についても伺います。<Who is ASKA !?>ツアーは、1990年代のコンサートが持っていた高揚感や一体感、エンターテインメントの持っていたパワーを全面的に出したいとおっしゃっていましたが、照明も演出もセットリストも盛り上がり必至のものでした。 ASKA:仕掛けのあるオープニングになっていて、否が応でも盛り上がる構成にしたことも大きかったですよね。音楽だけではなくて、映画やドラマもそうですが、「I」「II」とシリーズ化している作品は、「II」のほうが盛り上がらないことが多いじゃないですか。だから僕の中では「II」という表現はしませんが、気持ちが続いているという感覚があります。あまり気にしてなかったんですが、前回は結果的に7割近く、CHAGE […]
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