EPISODE · Jun 3, 2026 · 21 MIN
イン・ザ・メガチャーチ・ノベーション(1864回)
from 残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか" · host kotaro zamma
2026年本屋大賞第一位に輝いた、朝井リョウさんの小説『イン・ザ・メガチャーチ』から、人間における物語のあり方について、深く考えさせられましたAamazonの紹介文では以下のように記載されています。”沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」ここから私は思いました1、物語は人を救い、人を縛る2、イノベーションとは、新しい物語を生み出すこと3、本当に問うべきは、自らの物語1、物語は人を救い、人を縛るユヴァル・ノア・ハラリさんの有名な言葉として「サピエンスがこれほど大勢で柔軟に協力できるのは、唯一この種だけが虚構の物語を創作し、それを信じることができるからだ」(サピエンス全史)との言葉がありますが、朝井さんの書籍は、この素晴らしさと恐ろしさをまざまざと見せつけてくれた気がしました自分が映画やドラマに人間の素晴らしさを感じるのも、知らずしれずに怪しい活動に身を投じてしまうのも神の力というよりは、その物語が気持ちよかったり、自分のパッションの源の琴線に触れてしまったから、ということのような気がしますだからこそ、人はコミュニティに集まり、推しを応援し、企業理念に共感し、国家や宗教に帰属していくしでも、そこには孤独を癒やし、希望を与え、人と人をつなぐ力がまちがいなくあって、しかし同時に、物語への没入が深くなればなるほど、知らないうちに、「現実」よりも「物語を守ること」が優先されることもあるなあと思います社会心理学者アーヴィング・ジャニスさんは、集団の結束が強くなりすぎると批判的思考が失われる現象を「集団浅慮(グループシンク)」と呼びました。人を救う物語。人を縛る物語。その両方を持っていることが、物語の力であり、怖さでもあるなあと、痛感させていただきました2、イノベーションとは、新しい物語を生み出すことイノベーションというと、新しい技術や新しいサービス創発を思い浮かべますが実は、人が動くのは技術そのものではなくて、その技術が連れていく未来の物語だと思いますスティーブ・ジョブスさんが、「Think Deferent」と言われたことに、感動して、すっかりAppleファンになってしまった私のようにそこには、製品の機能の説明よりも、「こんな未来が来るかもしれない」という物語だったと思います。そういう意味では、私たちが共感するのはスペックではなく希望なのかもしれない私たちが投資するのは今の商品ではなく、その人が思い描く未来、すなわち大義です。イノベータリップルモデルが、パッション、仲間、大義と、波紋を広げていくようにイノベーターとは発明家である前に、実現する大義、つまり未来の物語の語り手であるということが、とても大切だと思いました。3、本当に問うべきは、自らの物語私たちは、無数の物語に囲まれて生きているということかもしれません家族の物語。会社の物語。時代の物語。推しの物語。国家の物語。。。だから否応なしに、既にある物語の登場人物として生きなければならないと思いますでもそこで大事なのは、自分の物語がそこに描けているか、ということなのかもしれないなあと思いましたきっと、物語も、自分軸と他人軸のベン図と同じように、複雑に絡み合っているんだと思いますその中で、自分軸である、自分の物語がなくなっちゃうと、様々な物語に翻弄されて生きていて、自分は何のためにここにいるのかもわからなくなってしまう、そんなことがあるのかもしれないなあと思いましただからこそ、自分軸としての、自分の人生の物語を紡いでいう必要があるのだと思いますその第一歩は、自らのパッションの源を、まずは一人ぼっちで見つめてみる、そんなことが、とても大事になるのかもしれないなあと思いましたそんな中から、誰もまだ見たことのない物語を書き始めてみるもちろん、他人軸である、他の物語に参加しながら、でも自分の物語とのベン図の交わりと交わらないところを意識することが大切なのかもしれない『イン・ザ・メガチャーチ』が描いているのは、物語に熱狂する人々の姿なのかなあと思いましたそして、大切なのは「どの物語に参加するか」もありますが「自分はどんな物語を生きるのか」さらには「どんな物語を世界に残したいのか」なのかもしれないなあと思いました一言でいうと、インザメガチャーチ・ノベーションそんな話をしています参考:本:インザメガチャーチ 作者 朝井リョウ 2025/9/3 日経BP 日本経済新聞出版社
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2026年本屋大賞第一位に輝いた、朝井リョウさんの小説『イン・ザ・メガチャーチ』から、人間における物語のあり方について、深く考えさせられましたAamazonの紹介文では以下のように記載されています。”沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」ここから私は思いました1、物語は人を救い、人を縛る2、イノベーションとは、新しい物語を生み出すこと3、本当に問うべきは、自らの物語1、物語は人を救い、人を縛るユヴァル・ノア・ハラリさんの有名な言葉として「サピエンスがこれほど大勢で柔軟に協力できるのは、唯一この種だけが虚構の物語を創作し、それを信じることができるからだ」(サピエンス全史)との言葉がありますが、朝井さんの書籍は、この素晴らしさと恐ろしさをまざまざと見せつけてくれた気がしました自分が映画やドラマに人間の素晴らしさを感じるのも、知らずしれずに怪しい活動に身を投じてしまうのも神の力というよりは、その物語が気持ちよかったり、自分のパッションの源の琴線に触れてしまったから、ということのような気がしますだからこそ、人はコミュニティに集まり、推しを応援し、企業理念に共感し、国家や宗教に帰属していくしでも、そこには孤独を癒やし、希望を与え、人と人をつなぐ力がまちがいなくあって、しかし同時に、物語への没入が深くなればなるほど、知らないうちに、「現実」よりも「物語を守ること」が優先されることもあるなあと思います社会心理学者アーヴィング・ジャニスさんは、集団の結束が強くなりすぎると批判的思考が失われる現象を「集団浅慮(グループシンク)」と呼びました。人を救う物語。人を縛る物語。その両方を持っていることが、物語の力であり、怖さでもあるなあと、痛感させていただきました2、イノベーションとは、新しい物語を生み出すことイノベーションというと、新しい技術や新しいサービス創発を思い浮かべますが実は、人が動くのは技術そのものではなくて、その技術が連れていく未来の物語だと思いますスティーブ・ジョブスさんが、「Think Deferent」と言われたことに、感動して、すっかりAppleファンになってしまった私のようにそこには、製品の機能の説明よりも、「こんな未来が来るかもしれない」という物語だったと思います。そういう意味では、私たちが共感するのはスペックではなく希望なのかもしれない私たちが投資するのは今の商品ではなく、その人が思い描く未来、すなわち大義です。イノベータリップルモデルが、パッション、仲間、大義と、波紋を広げていくようにイノベーターとは発明家である前に、実現する大義、つまり未来の物語の語り手であるということが、とても大切だと思いました。3、本当に問うべきは、自らの物語私たちは、無数の物語に囲まれて生きているということかもしれません家族の物語。会社の物語。時代の物語。推しの物語。国家の物語。。。だから否応なしに、既にある物語の登場人物として生きなければならないと思いますでもそこで大事なのは、自分の物語がそこに描けているか、ということなのかもしれないなあと思いましたきっと、物語も、自分軸と他人軸のベン図と同じように、複雑に絡み合っているんだと思いますその中で、自分軸である、自分の物語がなくなっちゃうと、様々な物語に翻弄されて生きていて、自分は何のためにここにいるのかもわからなくなってしまう、そんなことがあるのかもしれないなあと思いましただからこそ、自分軸としての、自分の人生の物語を紡いでいう必要があるのだと思いますその第一歩は、自らのパッションの源を、まずは一人ぼっちで見つめてみる、そんなことが、とても大事になるのかもしれないなあと思いましたそんな中から、誰もまだ見たことのない物語を書き始めてみるもちろん、他人軸である、他の物語に参加しながら、でも自分の物語とのベン図の交わりと交わらないところを意識することが大切なのかもしれない『イン・ザ・メガチャーチ』が描いているのは、物語に熱狂する人々の姿なのかなあと思いましたそして、大切なのは「どの物語に参加するか」もありますが「自分はどんな物語を生きるのか」さらには「どんな物語を世界に残したいのか」なのかもしれないなあと思いました一言でいうと、インザメガチャーチ・ノベーションそんな話をしています参考:本:インザメガチャーチ 作者 朝井リョウ 2025/9/3 日経BP 日本経済新聞出版社
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