EPISODE · Jun 10, 2026 · 14 MIN
【介護関連】リストには載らない「見えない介護」 罪悪感を手放し、支える人が支えられるために
from おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト · host Go Ito
「うちはまだ介護は始まっていないんです。ただ、月に一度帰省して、冷蔵庫を整理して、薬の残りを数えて、役所の書類を確認しているだけで…」。ケアマネジャーやソーシャルワーカーのもとには、こうしたご家族の声が日常的に届きます。ご本人は「介護をしている」という自覚がないまま、知らず知らずのうちに時間と気力を使い、ふとした瞬間にどっと疲れを感じる。原因が言語化できないまま、自分を責めてしまう方も少なくありません。 介護の多くは、いまも家族が担っています。厚生労働省の令和4年国民生活基礎調査によれば、要介護者等からみた主な介護者は「同居の家族」が45.9%を占め、同居の主な介護者と要介護者がともに65歳以上である、いわゆる老老介護の割合は63.5%にのぼります。しかし、統計に表れる「介護」の手前には、入浴介助や食事介助といったサービス表に載る支援とは別の、無数の小さな支えが存在します。ゴミ出し、電話での見守り、書類の確認、電球の交換。当院ではこれを「見えない介護」と呼んでいます。 「見えない介護」こそ、家族がもっとも消耗しやすい部分です。「介護をしている」という自覚がないまま消耗が進むため、疲れの原因に名前がつかず、休む理由も持てないからです。そして介護が本格化し、やがて「みとり」を迎えたあとまで、ご家族の心には「もっとできたはず」という罪悪感が残りやすい。完璧な介護はどこにも存在しないにもかかわらず、です。 この資料では、親の変化に気づき始めたご家族と、すでに介護の渦中にいるご家族の双方に向けて、3つの観点で整理します。①介護は「するか/しないか」の二択ではなく、リストに載らない「見えない介護」としてすでに始まっていること、②罪悪感を手放すための視点(完璧な介護は存在しない・答えの出ない苦しみに無理に答えを出さなくていい)、③「支える人こそ、一番、支えを必要としている」という構造と、早めに専門職へ相談する選択肢。最後に、当院のソーシャルワーカーによる無料の在宅相談(出張相談)についてもご紹介します。
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