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経済安全保障の実装へ——国家と市場の新しい境界線 海外シンクタンク記事から考える産業政策のあり方 | PEP Think episode artwork

EPISODE · Feb 18, 2026 · 1H

経済安全保障の実装へ——国家と市場の新しい境界線 海外シンクタンク記事から考える産業政策のあり方 | PEP Think

from PEP Talk - 社会の本を深掘り! · host 政策起業家プラットフォーム

今回のエピソードでは、経済安全保障を実装していくうえで、国家と市場の境界線がどのように引き直されつつあるのかを取り上げます。補助金や融資に加えて、政府が株式を持つこと、重要鉱物を官民で備蓄すること、そして中堅国としての産業ポジションの確保戦略という論点を、制度設計とガバナンスの観点から整理します。 ■今回のトピック [01:54] 政府が戦略企業の株主になる──エクイティ投資のガバナンス設計 CSIS の論考を手がかりに、米国の産業政策が補助金・融資中心から、政府が株式を取得する段階に入っている、という論点を扱います。政府が株主になると、配当を取りにいくのか、経営にどこまで関与するのか、失敗時の責任をどう置くのかといった論点が一気に増えます。Intel への投資(約100億ドル、持分約9.9%)を例に、政治化やえこひいき、規制当局としての役割との利益相反をどう避けるか、議決権や取締役会の扱い、出口の条件、成功指標の設計、さらに同盟国や第三国からどう見られるかまで、実装上の論点を確認します。 出典: Center for Strategic and International Studies (CSIS), Understanding Federal Equity Investments in Strategic Companies https://www.csis.org/analysis/understanding-federal-equity-investments-strategic-companies [25:50] 重要鉱物の官民備蓄を保険にする──Project Vault の制度設計と論点 Project Vault に関する CSIS の 記事をもとに、重要鉱物の供給途絶リスクを、単なる在庫ではなく保険型の仕組みとして扱う発想を紹介します。国防備蓄ではなく民生製造業の経済安全保障を想定し、OEM が必要な品目や品位、量を定義し、コミットメントとフィーで費用を分担するという制度の形が提示されます。放出条件を事前の合意に基づく透明な基準で運用することや、在庫回転を制度に組み込むこと、初期は現実的にグローバル調達を前提にする点、同盟国にも拡張し得る枠組みである点が論点になります。あわせて、ガバナンス、損失負担、価格や保管費のリスク帰属、60品目を運用する現場の複雑さ、大手中心になりやすい構造、中小サプライヤーへの波及、モラルハザードをどう抑えるかといった実装上の課題も検討します。 出典: Center for Strategic and International Studies (CSIS), Project Vault: A Pillar of Economic Security https://www.csis.org/analysis/project-vault-pillar-economic-security [45:16] 中堅国の産業戦略──戦略的不可欠性と選択の制度化 ITIF の論考をもとに、中堅国が自給自足でも資源依存でもない形で、同盟国から見て不可欠な地位をどう築くかを扱います。あらゆる機能を国内で複製する誘惑(包括的なデジタル主権や国内クラウド義務化など)と、資源だけを掘って外に出す資源依存の道の両方を避け、少数の領域に集中して交渉力をつくるという整理が中心です。重要なのは、何を作るかだけでなく、何を作らないかを明確な基準で決め、声の大きい分野に資金が流れる事態を避けることです。さらに、レアアースなど重要鉱物の中流工程を担う場合に必要になる国家の実装能力(許認可、電力、技能人材、社会的合意など)や、調達・契約で統制を効かせる発想も確認します。日本にとっても、戦略分野の選定を「指定」だけで終わらせず、基準とプロセスを制度として組み込めるかが焦点になります。 出典: Information Technology and Innovation Foundation (ITIF), Strategic Indispensability or Strategic Irrelevance https://itif.org/publications/2026/02/03/strategic-indispensability-or-strategic-irrelevance/ ■こんな方におすすめ 経済安全保障を、補助金や規制の是非だけでなく、資本・備蓄・調達を含む実装として捉え直したい方 政府の株式出資に伴うガバナンス、利益相反、説明責任、出口設計に関心がある方 重要鉱物の供給途絶リスクを、官民でどう分担し、どんなルールで備えるかを検討したい方 中堅国として、同盟国との分業の中で不可欠な産業ポジションを取りにいく戦略に関心がある方 政策資本が入りやすい市場環境で、企業・スタートアップとしてのコンプライアンスと事業戦略を考えたい方 ■PEP Think とは PEP Think は、海外シンクタンクの議論を日本語で読み解き、日本のビジネスと政策のこれからを一緒に考えていくポッドキャストシリーズです。 ■YouTubeでも配信中 PEP のYouTubeチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/channel/UCT3kLHNfQJpO9gBAmAj3Bpg ■登壇者 馬田 隆明(PEP ディレクター) ■主催者 政策起業家プラットフォーム(PEP): https://peplatform.org/ 公益財団法人 国際文化会館: https://ihj.global/

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