EPISODE · Apr 30, 2023 · 18 MIN
噛みつかれてしまった!(稲葉基嗣) – アモス3:9−4:3
from 小山ナザレン教会 · host 小山ナザレン教会
2023年4月30日 復活節第4主日 聖書 アモス書3:9−4:3、マタイによる福音書6:19−21、ペトロの手紙 一 5:7、詩編62 説教題 「噛みつかれてしまった!」 説教者 稲葉基嗣 ----- 【説教要旨】 アモスの言葉のターゲットは、明らかに、北王国のほんの一握りの人たちです。経済的な繁栄によって、生活が更に豊かになった人たちです。問題であったのは、ほんの一握りの上層階級の人たちが、自分たちの生活が裕福になったのにも関わらず、北王国で暮らすその他の大多数の人たちの生活を踏みにじってきたからです。 だから、アモスは「彼らは暴力と略奪を城郭に積み重ねている」と叫びました。アモスは北王国の中心部に集められている財産を比喩的に表現しています。北王国の富裕層の財産は、まさに、多くの人たちから搾取した結果であり、経済的な暴力を積み重ねた結果でした。 そんな彼らは、おそらく貿易で手に入れた長椅子や寝台に横たわりました。そこには権力の象徴であるライオンの姿が装飾の一部として付けられていました。ライオンのように力強い神の保護を期待して、神の名の下に自分たちの権力や地位や生活が安定することを願って、彼らは長椅子に座り、寝台に横たわりました。 でも、信頼して、経済的な繁栄を味わい、横になっていたら、ライオンに噛みつかれてしまった!何とも皮肉な結末です。ライオンの守りの中にあると信じていたのに! 経済的な豊かさや贅沢さは、本質的には人を守ることができません。たしかに経済的なゆとりや豊かさは、人の心や生活を豊かにします。でも、その手元にある豊かさの背後に誰かの苦しみや涙があるならば、その贅沢さの背後に搾取があるならば、財産を蓄えることは、本質的には暴力と略奪を積み重ねていることです。 アモスの言葉は、痛いほどに現代社会とそこで生きるわたしたちを批判します。わたしたち自身も財産を積み重ねることによって、暴力と略奪を積み重ねている可能性があるのですから。 そんなわたしたちに向かって、「天に宝を積め」とイエスさまは語りかけました。神にとっての宝は、わたしたちがこの地上でどれだけ成功したかではありません。むしろ、わずかなものかもしれないけど、わたしたちの手元にあるものでどれだけ共に生きる人たちを愛することが出来たか。憐れみや愛を抱いて、どれだけ苦しむ人に手を差し伸べることが出来たか。イエスさまが勧めた天に宝を積むって、そういうことです。 天に宝を積むことを通して、天にわたしたちの心を置くようにと、イエスさまは勧めます。わたしたちは地上に永遠に留まるためではなく、天の故郷を目指して旅をしているからです。
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