EPISODE · Jun 6, 2025 · 6 MIN
情状性、死への存在 — 『存在と時間』入門以前
from 『芦田の毎日』 · host Hironao Ashida
この論考では、古代ギリシャ哲学におけるウーシア(存在)の概念から、中世ラテン語訳によるessentia(本質)とexistentia(実在)への分裂、そして近代におけるデカルトの主観(Subject)、フッサールの志向性論を経て、ハイデガーの「世界-内-存在」「情状性」「死への存在」といった概念が展開されます。特に、ハイデガーの議論がデカルト的な主観主義や機能主義、関係論といった近代以降の哲学動向といかに異なっているか、そして**「死への存在」が単なる終わりではなく、未了性を引き受け続けるエネルゲイア(現勢態)として捉えられている点**が詳細に論じられています。最終的に、この「死への存在」こそが、情状性としての気分、「オンライン自己」といった現代の現象を理解する上でのフレームを構成していることが示唆されています。
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