【ライブレポート】増田貴久の表現力。見どころ満載の2ndソロコンサート開催 episode artwork

EPISODE · May 25, 2026 · 10 MIN

【ライブレポート】増田貴久の表現力。見どころ満載の2ndソロコンサート開催

from Music News Japan · host keisuke horota

https://barks.jp/news/1067660 NEWSの増田貴久がリリースしたばかりの『増田貴久のカバー』を引っ提げ、増田にとって思い入れのある楽曲や歌い継がれる名曲のカバーと、自身のオリジナル楽曲を交えた“喜怒哀楽”の世界が織りなす2度目のソロコンサート<増田貴久 2nd LIVE 喜怒哀楽>を、全国5都市で開催。 4月10日の北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru から始まり、5月23日に大阪・オリックス劇場で14公演目のファイナルを迎えた<増田貴久 2nd LIVE 喜怒哀楽>。今回は、4月28日東京公演初日の東京ガーデンシアターの公演をレポートする。 開演時間になると客席から拍手が巻き起こり、増田のコーラスが鳴りだす。たくさんのスタンドマイクが並んだがらんどうのステージに増田が登場し、アカペラで「喜怒哀楽」を歌い始める。心のこもったのびやかで力強い歌声にうっとりしていると、聴き入る間もなく強めのラップを畳みかけ、優しく語り掛けるようなサビへと、楽曲はめまぐるしく変化していく。青ライトがチカチカして無音になったり、レーザービームの中歌ったりと、感情の変化が演出にも表れているようだった。 続いて攻撃的な高速ラップも披露の「Master’s bomb」。背後の“TAKAHISA MASUDA”赤ライトがピカピカしたり、歌詞に合わせて画面が黄色く色づいたりと視覚的にも刺激的。紗幕に鏡の中に迷い込み自分を見つめる増田の姿が映っており、自分とはなにか見つめて殻を破っていくような曲なのかとイメージも膨らんだ。 「Bonnie Butterfly」では生演奏で、手元に装飾をつけたダンサーと蝶が羽ばたいているかのように群舞。赤と青の世界が演出されており、没入感たっぷり。最後のサビでは踊りに徹する増田。ダンサーと一糸乱れぬダンスを披露し、踊り切ったあとは口元に手を当てニヤリ。そこはかとなく色気が漂っていた。 ここで1stツアーでもおなじみの増田貴久の「喜怒哀楽」を引き出すスペシャル映像が始まる。画面に「喜怒哀楽」の文字が写った時点で客席からは笑いが起こっていた。ランボルギーニのオープンカーで港を走り、ボディガードを引き連れたどり着いたのは中華料亭。ものすごい量の餃子をビールとともに堪能し、「喜」を表現。 平和に動画が終わりほっこりしていると、生演奏にのせて「First Love」が始まる。優しく歌いかけるようなスタイルで、歌い紡いでいく。スポットライトの中、光が注ぐように心地の良い歌声のシャワーを浴びた気持ちになった。「銀の龍の背に乗って」ではスタンドマイクで、静寂に切り込みを入れるような鋭い歌い出しを披露。ステージには横顔のシルエットが映し出され、喉の動きまでよく見える。語り部のように丁寧に歌い上げていく姿に心打たれた。 感動に浸っていると夕焼け風のライトの中アカペラで「まっすぐの唄」が始まる。歌い出し中で、増田とドラムが息を合わせて演奏が始まるところも見ものだった。増田が2001年に出演したドラマ「3年B組金八先生」の主題歌でもあり、懐かしさも新しさも感じるこの曲を、ニコニコしながら客席にあたたかな歌声を届けていた。 次の曲に入る前に増田がギターとキーボードの紹介をしながら給水しつつ、いないはずのNEWSメンバーの名前を出し、「ちょっと小山しゃべっといて」「シゲもしゃべっといてもらって」とふたりを頼る一言を発すると、客席からは笑いが起きていた。 アコースティックVer.の「やさしさで溢れるように」では、まどろみの中のような優しく甘く、とろけるような歌声を披露。押し付けずそっと伝えるような歌い方で、本当に歌声からやさしさが溢れていた。「キッス~帰り道のラブソング~」では客席へ「歌えるかな?」と問いかけながら歌い出し、増田が1フレーズ歌うとファンのターンへ。ニコニコと客席を見渡しながら「下ハモで!」「サビ歌って!」と声をかけ客席とハモりあっていて、ファンとの重なり合いが美しく心が震えた。 バンドメンバー紹介を経て、イエローハットをかぶった「ムーンライト伝説」では、アニメ「美少女戦士セーラームーン」をイメージさせるような5色カラーのライトにもテンションが上がった。帽子の陰からウキウキとした表情を見せたり、タキシード仮面が憑依したように両手を広げたりと見ていて楽しかった。《生き方が好きよ》と歌い舌ペロしてみせ、歌い終えてニコリ。 ここで2度目の「喜怒哀楽」を引き出すスペシャル映像が始まる。2文字目の「怒」をテーマに、日本でも有数の鉄橋でバンジージャンプに挑戦。増田の出演している「ぐるぐるナインティナイン」“ゴチになります”風のナレーションや、ツッコミどころ満載の映像に所々で客席から笑いが起きていた。 笑いのムービーとは打って変わって、「Thunder」では紗幕越しに雨が降り、雷の音が響き、英字の歌詞が映る。星空に雷が鳴る映像は曲の世界観を表しているようだったし、がなるようなラップは、悲痛な叫びを聴いているようだった。「TM」では、歌いながら踊りながら、どんどん衣装も変化。帽子にサングラスと最初の衣装から装飾がパワーアップしていき、カメラを持って自撮りしたりする場面も。 「Girls That Dance」では、ダンサーとともにヘッドセットマイクで歌いながら、激しくトリッキーなダンスを披露。増田を筆頭に、ダンサー一人ひとりのソロダンスもあり、<増田貴久 1st LIVE 喜怒哀楽>の時のように、照明までもがダンサーの一員として紹介されていた。細かい動きと大きな舞いのギャップが印象的。続けて書き下ろしの新曲「じゃ、踊るか」が突如始まり、重低音鳴る中ラップや歌声を届けつつ、ふわりと軽やかなダンスやターンをみせていく。曲が終わると、初めて曲を耳にしたファンから歓声があがっていた。 3度目の「喜怒哀楽」コーナーでは、動物園での胸キュンシチュエーションを再現。スタッフ付き添いありかと思えば、自撮りで再現するように伝えられ、ソロで撮影する様子はどこか空回り気味!? 雨の中の胸キュン映像再現で、想像以上にずぶ濡れになり「哀」を体現。 「XXX」では増田が「有明来てくれてありがとう」と発した一言をその場で録音。ボタンを押すと録音した音が流れるDJ機材で、音遊びを始める。いくつか録音した増田の言葉をかけ合わせ、裏に流れるリズムに乗せて言葉を重ねていく。一通り音を出し、様々な形の声の出方が違うマイクや拡声器を使って歌う様子に、アイデンティティを感じる。ダンスナンバー「Echoes」でも様々なマイクを使い、この曲ではダンサーを従え軽やかにパフォーマンス。フレーズに合わせてマイクを変えているような印象で、歌詞とダンスが相まって、切なくも楽しかった日々を思い出すようなイメージが浮かんだ。 最後の「喜怒哀楽」コーナーでは、「楽」を表現。みじん切りが簡単にできるぶんぶんチョッパーや、餃子をひと手間で包める“ラク”なアイテムを使って料理したり、そこに突然のラクダが登場したりと増田ワールド全開だった。 「にじ」ではTシャツ姿の増田が優しい声で客席一人ひとりへ話しかけるように歌い、≪きっと明日は いいてんき》の歌詞に合わせて、明日を指さすような振付も。平和な日の帰り道に聞きたくなるようなほっこりソングが表現されていた。事務所イズムを感じる「Believe Your Smile」は、たくさんのダンサーと満面の笑みで登場。V6のさわやかさに増田の優しさエッセンスが加わったような印象で、客席が歌うシーンもあり、仲間がいることの温かさも感じられる。 「うわさのキッス」はディナーショーのようなノリで、増田はノリノリでギターと絡み、のびやかに歌い、《立ってさえいられない》では崩れるように座り込んだりと楽しそうな姿が見られた。 1つ1つのメッセージが伝わるような丁寧な歌い方で「世界に一つだけの花」を歌い、途中から「みんなも一緒に歌って―!」手を大きく振りながら客席と声を合わせ、温かい空気感を作り上げたあと「物語」へと続く。《2人 3人と》の歌詞で、緑や紫のライトがついていて、なんとなくNEWSメンバーのことを表しているような気もした。ここでもサビをファンと一緒に歌い、ハートフルな雰囲気で舞台の終わりを感じていると、モニターにはエンドロールが流れだし、増田も座ってじっくりと見つめていた。 エンドロールが終わると客席からは溢れんばかりの拍手が巻き起こり、それも鳴りやむと増田はマイクを使わず「喜怒哀楽」を歌い始める。1フレーズ歌い切ると赤ライトの中ロック調のバンドサウンドで歌い、かと思えば聴かせるシーンに転調し、ここでも《ラララ》の歌詞の前に「歌える?」とファンを優しく誘い、手拍子しながら客席から《ラララ》の声が響く。最後まで味のあるパフォーマンスを見せていた。そして全方面にしっかりとお辞儀をし、最後は「僕がNEWSの増田貴久でした。ありがとうございました!」とライブを締めくくった。 ソロ曲やダンサーを従えた曲、バンド曲にファンの歌声が入る曲と、それぞれの曲を丁寧に大切にしていることが感じられ、各方面に愛を感じるコンサートだった。曲ごとに全く違う歌い方やダンスを見せていて、歌も踊りも映像も照明も衣装も全体を一人でプロデュースした増田のセンスにも感服した。次のソロ活動では何が飛び出すのか、まだ見ぬ今のうちからすでに楽しみだ。 取材・文◎吉田 藍

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