EPISODE · Sep 6, 2026 · 4 MIN
数秒で選ばれる缶コーヒーから学ぶ、選ばれる人の条件
from セレクト。 「なぜ、あの人は選ばれるのか。」 · host エダコDX | edacodx production
コンビニの冷蔵ケースの前で、 缶コーヒーを買うとき。みなさん、どれくらい考えて選んでいますか?「今日は、この豆の産地がいいな」とか、「この焙煎方法なら、今の気分に合いそうだ」なんて考えている人は、 たぶん、そんなに多くないですよね。僕もそうです。コンビニに入って、 飲み物の棚を見て、「あ、これでいいか」と、手を伸ばす。時間にしたら、数秒です。でも、ちょっと不思議じゃないですか。棚には、たくさんの商品が並んでいる。ブラックもある。 微糖もある。 カフェラテもある。メーカーも違う。 デザインも違う。 値段も、それほど大きくは変わらない。それなのに、なぜか毎回、 同じような商品に手を伸ばしてしまう。今日は、「コンビニで手を伸ばす缶コーヒー」について考えてみます。僕が面白いと思うのは、缶コーヒーを選ぶ瞬間って、商品のスペックを比較しているようで、 実は、ほとんど比較していないということです。たとえば、「内容量がこのくらいで~」 「コーヒー豆が何グラム入っていて」 「カフェイン量がこれくらいで」なんて比較して買う人は、 ほとんどいないと思います。むしろ僕らが見ているのは、色だったり、 ロゴだったり、 名前だったり、あるいは、「なんとなくこれをよく飲んでいる」という記憶だったりする。つまり、商品を選んでいるというより、頭の中にある “その商品についてのイメージ”を選んでいる。そんな気がするんです。例えば、仕事を始める前に飲むコーヒー。移動中に飲むコーヒー。少し眠い午後に飲むコーヒー。同じコーヒーでも、求めている役割が違います。「よし、仕事するぞ」というスイッチが欲しいときもあれば、「ちょっと一息つこう」という休憩の合図が欲しいときもある。だから、僕たちは味だけで選んでいるわけではない。その缶コーヒーと一緒に、“気分”を買っているんですよね。そして、もうひとつ面白いのが、人は、知らないものより、 知っているものに手を伸ばしやすい。ということです。テレビCMで見た。駅の広告で見た。誰かが飲んでいた。昔からコンビニに置いてある。何度も目にしている。こうした小さな接触が積み重なって、ある日コンビニの棚の前に立ったとき、「あ、これ知ってる」になる。そして、その「あ、これ知ってる」が、「これにしよう」につながる。ここが、ブランディングの すごく面白いところだと思います。僕はこれ、人も同じだと思っているんです。仕事を誰かにお願いするとき。イベントに誰かを呼ぶとき。何か相談したいとき。頭の中で、100人を比較検討しているわけじゃない。「そういえば、あの人がいたな」と、思い出した人の中から選んでいることが多い。つまり、選ばれる前に必要なのは、評価されることより、まず、思い出してもらうこと。なのかもしれません。もちろん、商品そのものが良いことは大事です。缶コーヒーなら、 美味しくなければ二度目はない。人だって、実際に仕事をしてみて 期待外れだったら、 次は声がかからない。でも、どれだけ良い商品でも、どれだけ仕事ができる人でも、思い出してもらえなければ、そもそも選択肢に入らないんです。だから、「選ばれる人になる」というと、能力を高めるとか、実績をつくるとか、そういう話になりがちなんですけど、それと同じくらい、「あの人といえば、これ」というイメージをつくることが 大事なんじゃないかと思います。コンビニの棚の前で、数秒で選ばれる缶コーヒー。その数秒のために、実は、その前に 何年もかけてブランドが作られている。そう考えると、僕たちが誰かから仕事を頼まれる瞬間も、似ているのかもしれません。声がかかった、その瞬間に 勝負が始まったんじゃない。そのずっと前から、選ばれるための勝負は始まっている。今日、コンビニに行ったら、ぜひ、自分がどの缶コーヒーに 手を伸ばすのか、ちょっとだけ観察してみてください。そして、「なんで、俺はこれを選んだんだろう?」と考えてみる。そこには、選ばれるブランドをつくるヒントが、 けっこう隠れているかもしれません。選ばれる人には、理由がある。エダコDXでした。
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