EPISODE · Jun 24, 2025 · 7 MIN
続・フレーム問題について― ハイデガーの死の哲学と人工知能の課題について
from 『芦田の毎日』 · host Hironao Ashida
芦田宏直の論考からの抜粋では、フレーム問題がロボットが「無視すること」を考慮に入れようとすることで行動不能に陥る現象として説明されます。これは、人間が意識しない膨大な情報をロボットが処理しようとすることに起因し、デネットの指摘するように、AIが「ゼロから」世界を学習する際の困難に通じます。著者は、このAI研究における「平凡な情報」の扱いが、むしろ人間の本質を考えるきっかけとなったと述べます。さらに、ハイデガーの哲学が導入され、死の概念がフレーム問題と結びつけられます。人間が死を常に「前もって」経験しているという「既在的な将来」としての死の時間性が、世界を有意味化する人間の自己性の根源であり、あらゆる日常的な行為の「目的」が最終的にはこの死に関連づると論じられます。最後に、ロボットが「死ねない」という点から、人間の死が単なる「故障」や「摩滅」とは異なる、自己を形成する根源的な出来事であることが強調されます。
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