EPISODE · Mar 11, 2026 · 8 MIN
雪解けの畑と読書
from ハナボウズの山ログ · host ハナボウズ
2026年3月11日、晴れ。雪が溶けて畑に入れるようになった今日、ハナボウズは静かに春の気配を読んでいた。2年前に植えた蝋梅がそろそろ花をつけそう——収穫は来年だとわかっていても、期待してしまうのが農家というものだ。気分は4。最近は図書館通いが習慣になり、三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んで「そうそう、あの頃は読めなかった」と過去の自分に静かに頷く。お金の心配はあれど、本が読める今は悪くない。畑では「エリンジウムの芽!」と思ったら雑草だったり、マウンテンミントが隣の植物をこっそり駆逐していたり、イノシシの掘り跡が雪の下から顔を出したり——自然はいつも人間の計画を軽やかに裏切る。それでも稼ぎ頭のセダム600株は健在で、今年も夏から秋にかけて切り花として世に出ていく。春はまだ遠い。でも、畑を歩けばもうそこにある。
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