今日も京都の片隅で

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今日も京都の片隅で

ようこそ「今日も京都の片隅で」へ!仏教研究者の都河陽介と、日本文学研究者のプラダン・ゴウランガ・チャランが、広範な人文社会科学のテーマをわかりやすく紹介します。専門的な学問のことを誰でも気軽に楽しんでいただけるよう心がけています。学問の世界の奥深さを、皆さんと一緒に探求できることを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

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    ベネディクト・アンダーソン著『想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』、第2回

    見えないはずの「国家」と「国民」という概念は、なぜこれほど強く人を結びつけるのか?今回のエピソードでは、引き続きベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』を軸に、日本と世界のナショナリズムの成り立ちを立体的に読み解く。新聞や共通言語が生み出す「同時(今)に生きている」という感覚、ヴァルター・ベンヤミンからインスパイアされたアンダーソンの「均質で空虚な時間」という時間概念は、一般的な時計の時間とどのように違うのか。そして明治日本におけるトップダウン型の国民意識の形成や、公的ナショナリズムの実像にも迫る。さらに仏教的な時間観や末法思想などにも触れつつ、アンダーソンの議論が現実の政治や感情にどう関係するのかを探る。国家への「愛」や「犠牲」はどこから生まれるのか、グローバル化された現代社会にはどのような意味を持っているのかなどなど問いを投げかける一回。今回もどうぞよろしくお願いいたします。

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    ベネディクト・アンダーソン著『想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』

    私たちが当たり前のように感じている「国民」という意識。それは本当に自然に生まれたものなのでしょうか?今回のエピソードでは、ベネディクト・アンダーソンの名著『想像の共同体』を手がかりに、ナショナリズムの正体に迫ります。新聞や本が広まることで、人々はどのように「同じ仲間だ」と感じるようになったのか。そしてその仕組みは、ヨーロッパ、中国、日本などではどのように展開していったのか。仏教史から見えてくるアイデンティティ、明治時代の言語統一から、江戸時代の出版文化、さらには「伊勢参り」に見る人々のつながりまで――。例えば「日本人」という感覚が、どのように形作られてきたのかを読み解いていきます。普段は意識しない“見えない共同体”の秘密、一緒に探ってみませんか?今回はその第1回目です!

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    ヴァージニア・ウルフ作『 灯台へ』(1927年)を読む

    『灯台へ』は、ヴァージニア・ウルフの代表作であり、モダニズム文学を象徴する作品の一つです。1927年に発表されたこの小説は、ウルフの革新的な文体、特に「意識の流れ」の技法を駆使しており、登場人物の内面の深層に迫りながら物語が進行します。物語は、主人公たちが家族旅行で目指す灯台をめぐる時間の流れとともに展開し、個々の人物の思考や感情の揺れ動きを細やかに描いています。ウルフの作品は、非人情的(これは漱石の言葉ですが)ともいえる冷徹な視点で人間の内面を観察し、感情や記憶、時間の流れを解剖する点で、夏目漱石の作風と共通する部分も見受けられます。漱石もまた、登場人物の心の葛藤を精緻に描きながら、外部の世界との疎遠さや、個人の孤独を浮き彫りにしていました。さらに、ウルフは知性主義に対してやや批判的な立場を取ったようで、『灯台へ』でもそうした理性や論理を超えた人間の本能的な部分や直感について描かれているように思われます。そのため、登場人物たちの意識の流れは、単なる思考の羅列ではなく、より深い感覚的な体験として描かれています。『灯台へ』は、そうした視点から人間の存在を問い直し、読む者に深い思索を促す作品です。ご感想などがございましたらぜひコメントなどで聞かせてください!

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    グレゴリー・ケズナジャットの創作―複数の言語を生きることとは何か

    今回はアメリカ生まれで、母語でない日本語に創作をするグレゴリー・ケズナジャットの作品を取り上げます。特に2021年に第2回京都文学賞を受賞した『鴨川ランナー』と第168回芥川龍之介賞の候補になった『開墾地』(2023年)に注目します。ケズナジャットは、第二言語で生きることの複雑さと自己分裂をテーマにした作品を通じて、言語とアイデンティティの問題を深く掘り下げています。『鴨川ランナー』では、日本語を使いこなすことができても、自己表現や感情の微妙な違和感に苦しむ主人公を描き、言語がアイデンティティに与える影響を浮き彫りにしています。特に、二人称「きみ」を用いた語りは、自己分裂の感覚を強調し、異文化における「外側の視線」を内面化した主人公を描いています。『開墾地』では、言語を超えた自己の再構築を試みる主人公が、自らのアイデンティティを模索する姿が描かれます。ケズナジャットの作品は、言語と文化の境界を越えることで、現代社会における「自分探し」の難しさと、自己認識の揺れ動きを鋭く捉えています。ホストの都河とゴウランガは、これらの作品を読みながら考えたことについて話してみました。

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