人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学 podcast artwork

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人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版◎聞く人:星野良太/NPO法人日本交渉協会 理事/人まず株式会社代表/声メディアWorkTeller主催/著書:「コロナ時代にオンラインでコーチングをはじめてみた。」【運営】日本交渉協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。【関連資格】交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。

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    #151 普段着の交渉学⑦「『一度のミス』で関係を切らない。弱者のための柔軟な関係構築術」   星野良太 

    仕事や日常で、相手が納期を守れなかったり、期待通りのものが上がってこなかった時、思わず関係を切ったり、正論で問い詰めたくなってしまうことはないでしょうか。かつて大企業で「選ぶ側」にいた頃に教わった強者の交渉術は、独立してスモールビジネスを営む今、まったく通用しなくなりました。看板や体力のない弱者が大手の真似をしてドライに人を切り捨てていたら、あっという間に「周りに誰もいなくなってしまう」からです。 今回は、協業先やクライアントとのリアルな失敗・停滞エピソードを振り返りながら、経営学の「エフェクチュエーション(起業家理論)」をヒントに、ミスや期待外れを「新しい関係への扉」に変える等身大のサバイバル戦略をお届けします。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】◎大企業時代の「強者の交渉術」が通用しなくなった日・大手のやり方を真似すると「周りに関係者が誰もいなくなる」という現実・相手を「スペックや機能」として見る取引型アプローチの限界・弱者だからこそ掴んだ、身の丈に合った手探りの交渉スタンス◎リアルな失敗直面エピソード・発注先のミスに対し、「どういう基準で進めたか」を聞いて理想の仕上がりに化けた話・専門外で断られた仕事から、かけがえのないブレーン関係へと育った話・顧問契約がストップしても相談に乗り続けたら、決算期に大きな仕事として返ってきた話◎経営学の「エフェクチュエーション」をつまみ食い・大企業のようにゴールから逆算せず、「いま目の前にいる人」から関係を編み直す・酸っぱいレモン(想定外のトラブル)が降ってきたら、美味しいレモネードに変える・効率化やスケールには向かないけれど、孤独にならずに楽しく仕事を続けるための知恵------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠⁠』のサイトをご覧ください。

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    #150 現状打破の交渉学② 「弱者のための交渉」後編 安藤雅旺

    日本交渉協会代表理事の安藤による「現状打破の交渉学」シリーズ第2回は、「弱者のための交渉」後編をお届けします。前回に続き、ハーバードのマイケル・ワトキンス著『ビジネス交渉術』(原題:Breakthrough Business Negotiation)より、資金や資源に乏しい「弱者(ネズミ)」が、巨大な「強者(象)」と対等に渡り合い、成果を上げるための実践的な原理を解説します。29歳で起業し、大企業との提携を成し遂げてきた安藤自身の体験談も交え、ビジネス現場で生き残るための具体的な戦略を紐解きます。【TODAY’S TOPICS】◎強者と対等に渡り合うための実践原理相手を「縮小化」する:巨大企業と交渉する際は、特定の部門やキーパーソンに絞ってアプローチする。自分自身を「増大」させる:組織外も含めて味方を増やし連合を形成し、交渉力を強化する。一連の取引で「弾み」をつける:初期の適切な交渉成果を足がかりにし、その後の取引をスムーズに進める。「競争力」を有効活用する:複数の大企業同士を競わせる状況を作り出し、弱者の立場から交渉力を引き出す。「自制」し、安易な言いなりにならない:相手の無理難題に対して、他社との協定等を理由に毅然と断る選択肢(BATNA)を保持する。「情報」で優位に立つ:相手組織の意思決定プロセスやキーパーソンの関心、動機を徹底的に把握して臨む。「交渉プロセスの主導権」を握る:力で劣る立場であっても、交渉の手順やアジェンダの設定など主導権は譲らない。「実施(履行)」を念頭に交渉する:合意後も相手が合意内容を実施するまで代替案(BATNA)を保持し続ける。「学習する組織」を構築する:過去の交渉から迅速に学び、ノウハウを共有して組織全体の交渉力を引き上げる。「優れた組織能力」を構築する:適切な交渉チームと調整機構を整え、交渉力を総合的に高める。◎安藤の実体験から学ぶ「弱者の交渉道」・1社への過度な依存を避け、常に複数の大手クライアントとの提携を水面下で維持する重要性。・「弱者だからこそ」徹底的な準備と情報収集、そして退路(BATNA)の確保がビジネスの成否を分ける。------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  3. 138

    #149 プレゼンで解決!「準備」のフレームワーク   加藤有祐

    今回は、日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、交渉やプレゼンテーションの成否を決定づける「準備のフレームワーク」をテーマにお届けします。「現場に行けばなんとかなる」と丸腰で臨んで返り討ちにあった経験は誰にでもあるもの。「交渉の8〜9割は準備で決まる」と言っても過言ではありません。本エピソードでは、陥りがちな「自分本位の準備」から脱却し、プレゼンを相手への「ギフト(贈り物)」と捉えるマインドセット、そして現場で即実践できる「4つの準備リスト」について詳しく解説します。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎勝敗はテーブルにつく前に決まっている・名プレゼンターほど本番の何倍もの時間を準備に費やす・「準備の差」が本番での心の余裕と信頼を生み出す・「自分視点の準備」から脱却し、相手目線で準備を進める◎プレゼン・交渉は相手への「ギフト(贈り物)」というスタンス・オーディエンス・アナリシス(聴衆分析) 相手の知識量、データ派かストーリー派か、何を期待しているのかを事前に徹底分析する。・相手への敬意がギブの姿勢を生む 相手の貴重な時間をいただいているという意識が、相手視点に立った質の高い準備へと繋がる。◎現場で使える「4つの準備リスト」①ゴール(Goal)自分たちの目標だけでなく「相手が今回何を得たいのか」というゴールを明確にする。②ニーズ(Needs)相手が具体的に何を、どれくらい、どんな優先順位で求めているかを整理する。③提供できる価値(Value)自分の裁量や知識はもちろん、チームや組織全体で「相手の課題にどう貢献(ギブ)できるか」を幅広く洗い出す。④BATNA(ベストな代替案)交渉が不成立だった場合の次の一手や具体的な条件の幅(妥協点)を決めておき、本番での動揺を防ぐ。◎目の前の相手だけでなく「背後のステークホルダー」を意識する・担当者の後ろにいる上司や組織のニーズまで想像を巡らせることで、より深い信頼関係と提案の幅が広がる。次回は、交渉現場で絶大な効果を発揮する「沈黙の技術」をお届けします。------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイトをご覧ください。

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    #148_孫子の兵法で読む交渉学⑳「九地篇」その4 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その4をお届けします。本エピソードでは、9つの地形(九地)を文字通り「交渉の場」と捉え、空間や環境が交渉者の心理にどのような影響を与えるのかを紐解きます。韓国ドラマの買収交渉シーンを切り口に、対人距離(パーソナルスペース)やテーブル・椅子の配置、空間のレイアウト、そして飲み物や軽食の活用など、交渉空間を戦略的にデザインするための4つの要素を詳しく解説します。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎韓国ドラマ「交渉の技術」に見る交渉を有利に進めるための場の工夫1.厳重なセキュリティ体制により訪問の機会を限定し、交渉機会の貴重性を示す2.自分たちは窓側(日光を背)に座り、相手に威圧感を与える3.相手の座る椅子をこちらより低く設定し、こちらが優位にあることを示す◎交渉空間が及ぼす4つの心理効果(1)近接性(パーソナルスペースの心理学)初対面での警戒感を防ぐ適切な距離感と、関係構築後にあえて距離を縮める(身を乗り出す・資料を一緒に覗き込む)心理アプローチ(2)テーブルや椅子の配置(座席が語る無言のメッセージ)上座・中央が与える主導権の印象、対立を避ける「横並び・斜め配置」、四角いテーブル(競争的・協力的でない印象)が及ぼす影響(3)空間利用(テリトリー意識と家具の効果)PCや書類を机上に広げることによる心理的境界線と、役員デスク・打ち合わせ机・ソファの使い分け(4)飲み物や軽食の利用(飲食がもたらす合意形成の力)交渉冒頭のコーヒー・お茶が雑談を促し緊張をほぐす効果と、「飲食を共にする交渉」が相互利益を高め関係構築を加速させる心理的背景 -------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #147 普段着の交渉学⑥「新人向けの打席のつかみ取り方」  星野良太 

    「もっと面白い仕事を任せてほしい」「でも、実績も権限もない……」。そんな悩みを抱える若手社員の方は多いのではないでしょうか。日本交渉協会理事の星野は、先日26歳の友人・Jくんと飲みに行きました。新卒で入社した会社で泥臭い営業を地道にやり抜き、圧倒的な実績を出して次のステップへジャンプアップを決めた彼の生き方には、若手が自ら「打席」を勝ち取り、キャリアを切り拓くための強力なヒントが詰まっていました。今回は、Jくんの実話ストーリーを紐解きながら、実績のない「弱者」がビジネスや交渉の現場でサバイブし、仕事の主導権を握るための「3つの交渉学の論拠(ZOPA・3D Setup・社どーおぶざフューチャー)」を分かりやすく解説します。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】 ◎26歳Jくんのストーリー・同期が気乗りしない「泥臭い営業」にあえて飛び込んだ理由・上司とそりが合わなくても、周りを味方にして「自分の筋」を通す・転職が決まった後も手を抜かず、次のプロジェクトで成果を追い求める姿◎交渉理論で読み解く「Jくん流・サバイバル術」・ZOPAと主導権:期待値(留保点)が低い場所を選ぶことで、仕事の主導権が手に入る ・3D Setup:周りの先輩とのアライアンスで上司との1対1のパワーゲームを回避する ・シャドー・オブ・ザ・フューチャー:目の前の損得ではなく「長期的な味方」を残す◎小さな「打席」の積み重ねが、大きなジャンプアップを生む・一見リスクに見える選択が、実は失敗ダメージの少ない最強の選択肢になる・「自分オリジナルの価値」を作り、将来の味方を増やしていく生き方------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠⁠』のサイトをご覧ください。

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    #146 現状打破の交渉学①「弱者のための交渉 前編」 安藤雅旺

    日本交渉協会代表理事の安藤による「現状打破の交渉学」(全3回)がスタート。第1回は「弱者のための交渉」前編をお届けします。今回はハーバードのマイケル・ワトキンス著『ビジネス交渉術』(原題:Breakthrough Business Negotiation)より、資金や資源に乏しい「弱者(ネズミ)」が、大企業などの「強者(象)」とどのように交渉し渡り合うべきかを解説します。巨大企業との交渉に失敗して破産へと追い込まれた「GOコンピュータ社」の実例から、弱者が陥りがちな罠と生き残るための鉄則を紐解きます。【TODAY’S TOPICS】◎『ビジネス交渉術』が教える「象と踊る」交渉構造・『ブレイクスルー・ビジネス・ネゴシエーション』(マイケル・ワトキンス著)※藤田忠氏が監訳した名著・資源や代替案(BATNA)を持たない「弱者」が、「強者」とビジネスをする難しさ◎GOコンピュータ社の事例から学ぶ教訓・ペン入力PCを開発した新鋭ベンチャーに訪れた大口案件(大手保険会社)のチャンス・大企業IBMとの提携交渉に潜んでいた罠:技術資源として見なされ、潜在的ライバルとして疲弊させられた末の破産・失敗の要因:相手選びの誤り、代替案(BATNA)の欠如、そしてイチかバチかの交渉に陥ったこと◎弱者が「強者」と対等に渡り合うための交渉戦略・オール・オア・ナッシングの交渉は絶対に避ける・単一の大手企業に依存・集中せず、複数のパートナーと提携しリスクを分散する・相手に独占的な支配権を与えず、揺さぶりや無理難題に負けない状況を作り出す------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠⁠』のサイトをご覧ください。

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    #145 交渉は「ストーリー」で決まる

    今回は、日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、交渉における強力なスキル「ストーリーの力」をテーマにお届けします。論理やデータによる「正しさ」だけでは人は動きません。「自分で決めた」という深い納得感を生み出すためには、物語の力が不可欠です。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎なぜ交渉にストーリーが必要なのか?・人は「正しさ」ではなく「納得感」で動くデータやロジックは不可欠ですが、意思決定の最後の引き金を引くのは、感情に響くストーリーです。・「相手が主人公」の物語を作る失敗する多くの交渉は、話し手が主人公のストーリーになっています。「相手は何を得る主人公になりたいのか?」という問いがすべての出発点です。◎相手を主人公にするストーリーの構造・現状(Now):相手が今抱えている生々しい課題や、解消したい不満・未来(Future):この交渉や提案によって相手が手にする、魅力的で理想の姿。・橋(Bridge):現状から理想の未来へと安全に連れて行くための「私たちの提案(手段)」。※ゴールデンサークル(Why・How・What)との連動◎現場ですぐ使える4つのステップフレーズ:1.「今のお困りごとは○○と理解しています」(現状)2.「もし○○が改善したら、どんな良い変化が起きるでしょう?」(未来)3.「その未来に近づく一歩として、この提案を持ってきました」(橋)4.「この未来を一緒に実現できたら嬉しいです」(相手を主人公に)次回は、ストーリーとも非常に相性の良い「プレゼン力で解決する"準備のフレームワーク"」をお届けします。------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #144_孫子の兵法で読む交渉学⑲「九地篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その3をお届けします。「九地篇」その3をお届けします。本エピソードでは、前回学んだ『孫子』における「弱者の戦略」が色濃く表れた現代の交渉事例を紐解きます。権限を持たない立場でありながら、2015年のパリ協定(COP21)で196か国を見事にまとめ上げた国連のクリスティアナ・フィゲレスの交渉術を徹底解説。「信頼を回復し、その上で勢いをつくる」という、孫子の「初めは処女のごとく、後は脱兎のごとし」を体現した2つのステップの本質に迫ります。 ◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】 ◎「弱者の戦略」を体現したパリ協定の交渉事例・崩壊寸前の枠組みと権限なきリーダー失敗に終わったCOP15の背景と、強い権限を持たない中で事務局長に就任したフィゲレス。・内側から変革する「信頼回復」まずは自身の立場を中立に置き、沈滞していた内部組織の士気を高め、内側から順番に変革を起こしていく。・「立場」ではなく「利害」の理解産油国サウジアラビアの本音を見抜き、経済多様化への投資を環境貢献として「リフレーミング」したアプローチや、言葉の言い換えによる「アコースティック・セパレーション」。・「勢いをつくる」3D交渉政府間だけでなく、財団、企業、NGOなどを巻き込み、交渉テーブルの外側から流れを変えて米中の歩み寄りを引き出す。◎交渉における「弱者の戦略」3つのポイント・いきなり交渉しない:まず内側から外側へと、着実に信頼の輪を広げていく。・「立場」ではなく「利害」に着目する:相手の本音を理解し、対立の構図を解消する。・テーブルの外を動かし、勢いを生む:「誰をテーブルに乗せるか」から設計し、外からの圧力と期待で流れを作る交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  9. 132

    #143 普段着の交渉学⑤「コミュニケーション弱者のための、逃げの傾聴」  星野良太 

    日本交渉協会理事の星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします。 ビジネス書にある「要約」や「リフレーミング」といった高度な言語技術を求められ、現場でうまく打ち返せずに疲れてしまっている方はいないでしょうか。あるいは、正しく意思疎通をしようと確認した結果、かえって相手から「そうじゃなくて…」と不信感を持たれてしまった経験はないでしょうか。「臨機応変な言葉の選択」という能力を持たない「コミュニケーション弱者」が、無理に言葉で戦おうとせず、あえて「引き算」をすることで関係性をサバイブする技術とは?名作『モモ』の知恵や、朝の家庭でのリアルな葛藤をヒントに、ロジック(言語)を超える「時間(非言語)」という最大の投資について考えます。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】◎「高度なコミュニケーション技術」へのアンチテーゼ・ビジネス書が勧める「聖徳太子のようなスピード要約」は超高度な能力である説・相手の言葉の確認行為が、逆に「そうじゃなくて…」の泥沼を生む罠・良かれと思った「攻めのツッコミ」が、現場の空気を凍らせてしまった苦い反省・朝、早く家を出る私を引き留める子どもを「ロジック」で脅してしまった猛省◎「時間」という非言語の投資と交渉の真実・人が本当に求めているのは、頭での納得ではなく「自分を大切にしてくれている」という実感かもしれない・名作『モモ』のように、ただ相手の言葉を待つ姿勢そのものが武器になることもある------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  10. 131

    #142 史記で学ぶ交渉学⑥ 「蘇秦と張儀 合従連衡」 後編 安藤雅旺

    「史記」を手がかりに歴史の名場面から交渉の本質を読み解く、日本交渉協会代表理事の安藤による、「史記で学ぶ交渉学」シリーズ。秦に対抗する「合従」を唱えた蘇秦と、秦への服属を説いた張儀の戦略に迫る全3回の完結編です。今回は、蘇秦の最大のライバルであり同門の天才・張儀の登場と、蘇秦が裏で仕掛けた驚異的な「送り込み工作」、そして自らの死をも謀略に用いた蘇秦の壮絶な最期から、テクニックに頼る交渉の限界と「あり方(Being)」の重要性を紐解きます。【TODAY’S TOPICS】◎張儀の登場と、不屈の意志を示す「舌」の誓い・蘇秦と同じく鬼谷子(きこくし)に学んだ同門の天才、張儀・拷問を受けながらも「舌さえあれば天下に名乗りを上げられる」と妻に宣言 ◎蘇秦の深謀遠慮と「張儀送り込み工作」の全貌・合従策(六国同盟)を守るため、蘇秦は張儀を大国・秦へ送り込む計画を画策・尋ねてきた張儀をわざと冷遇・侮辱して発奮させ、仕官させる・最終的に「蘇秦が生きている間は趙を攻めない」という約束を張儀から引き出す◎自らの死をも用いた蘇秦の壮絶な最期・燕から斉へ出奔し、斉の国力を冷え込ませる二重スパイ工作を断行・刺客に襲われるも「自分を逆賊として車裂きの刑に処せ」遺言し、真犯人をあぶり出す◎交渉学観点からのポイント(謀略の限界と「交渉道」)・私利私欲や欺瞞による交渉術は「不信の連鎖」を呼び、長期的には自滅を招く・小手先の「術(テクニック)」は自らの身を滅ぼす 例)明の王陽明の批判「人を偽り、一時の満足を弄した」・交渉のスキルは社会や人々の幸せのために発揮してこそ価値がある★「交渉術」ではなく、あり方(Being)を正した「交渉道」として取り組む姿勢が極めて重要。------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  11. 130

    #141 信頼残高の増やし方:交渉がない時の振る舞い 加藤有祐

    日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、「信頼残高の増やし方」について深掘りします。交渉の成否の8割は日常の行動(事前準備)で決まると言われており、相手が自分に対して感じている「信用のストック=信頼残高」を高めることが、交渉の摩擦を下げる最大の潤滑油となります。今回は、信頼残高を増やすための実践的な4つの行動習慣や、一瞬で残高を吹き飛ばしてしまうNG行動、さらに交渉直前に使える「信頼残高の高速チャージ法」を具体的に解説します。 ◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎交渉の摩擦を下げる潤滑油「信頼残高」の仕組み・信頼残高とは、相手があなたに対して感じている「信用のストック」。・残高が高いと、相手は意図を前向きに解釈し、共創の場に変わる。◎信頼残高を増やす4つの行動習慣・一貫性「30分以上前の行動」など、言ったことを守る姿勢の継続が最強の信頼構築になる。・誠実なミニギブ会議前のアジェンダ共有や迅速な返信など、小さく誠実な気遣いを積み重ねる。・感情の透明性完璧な人を装うのではなく、悩みや不安な点を適度に見せることで相手も心を開く。・期待を一歩上回るレポートに簡単な改善案を添えるなど、「一歩上のギブ」が安心感を生む。◎一気に残高がゼロになる「4つの急落行動」・約束を破る(遅刻の常習化など)・不透明な言い訳をする・自分だけ得をしようとする利己的な行動・感情の乱れを相手にぶつける行為◎交渉直前に効く「信頼残高の高速チャージ法」・弱みの先出し「誠実に準備した上での、開示可能な引き算」として、あえて最初に粗い部分を自己開示することで警戒心を解く。・相手のメリットを先に宣言「双方の利益を最大化したい」と伝えることで、敵ではなく味方であるという空気を作る。・相手の意図を尊重する一言「まずは御社の背景を理解したい」と言葉を添え、自己中心的でない姿勢を示す。-------お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  12. 129

    #140_孫子の兵法で読む交渉学⑱「九地篇」その2 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その2をお届けします。本エピソードでは、前回に引き続き「九地」の残り4つの地形(重地、泛地、囲地、死地)の特徴とその対処法について解説します。さらに後半では、場所や状況による心理の変化を踏まえた上で、最終的に勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ(統率力)」について深掘りします。組織を一枚岩にし、勝利に導くための極意を紐解きます。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】 ◎「九地」の残り4つの地形とその対処法・重地(ちょうち):敵地の奥深くに進んだ状態。退却が難しく戦意が高まる。無駄な戦いを避け、素早く進軍することが重要。・泛地(はんち):沼地など進軍が難しい環境。状況判断が難しいため、長居は禁物であり直ちに脱出することが鉄則。・囲地(いち):退却が難しく包囲されやすい地形。包囲されず、自由に動ける余地を失わないことがポイント。・死地(しち):逃げ場がなく戦うしかない極限状態。兵士の力を最大限に引き出すには、命をかけて戦うに足る「信頼関係」が根底に不可欠。◎最終的に勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ」3つの要点・兵士の力を引き出す報酬を与え、命令を明確にし、退けない状況を作ることで、兵士の集中力と団結力を高め、全力を発揮させる。・組織を一枚岩にする共通の危機を作り、利害を一致させることで「呉越同舟」の状態を生み出す。どこから攻められても連動して反撃する双頭の蛇「卒然(そつぜん)」のような組織が理想。・虚実を操る情報を徹底的に秘匿し、相手の意図に従っているように見せかけて油断を誘い、機を見て一気に攻める。「初めは少女のように大人しく、その後は逃げる兎のように素早く」行動することが主導権を握る鍵となる。ーーーーー交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  13. 128

    #139 普段着の交渉学④「『今、困ってます』でお客様マインドを強制終了する」  星野良太 

    日本交渉協会理事の星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします。 職場のチーム運営で「指示待ちの部下」に悩んでいるマネージャーの方、あるいは会議や交渉の場で「ナメられないように」と完璧な正論の鎧を着て、強気で行こうとして疲れてしまっている方はいないでしょうか。完璧な正解の椅子を空けることで、周りの「お客様マインド」が強制終了され、なぜ自発的な「お助けマンスイッチ」がパチンと入るのか?ハーバード交渉学の権威ウィリアム・ユーリーの知恵をヒントに、世界を「命令と服従」から「共同問題解決(トレードオン)」へとひっくり返すためのアプローチを紐解きます。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】◎「完璧な鎧」を脱ぎ捨てた瞬間に起きる、チームのドラマ・オペレーターモードで指示をこなすだけのメンバーが、一瞬で「当事者」に変わった・感情を吐露してくれた、強いリーダーの弱音がもたらしたマインドの変化・完璧なリーダーが自ら「分からない暗闇」に降りることで、対等な人間関係が始まる◎ウィリアム・ユーリーが紐解く「お助けマンスイッチ」の正体・「パワー(立場)」や「正論」のテーブルで殴り合っている限り、交渉は平行線・弱音を吐くことは、自分の人間味や切実な願い(インタレスト)を共有する行為・相手の等身大の想いに触れると「一緒に解決しよう」というモードが起動する◎「お客様マインドの強制終了」と、制約の使い方・リーダーが白旗をあげた瞬間、仕事の所有権(オーナーシップ)が皆のものになる・ただし丸投げするだけでは、周囲がフリーズしてしまうという心理学的な罠・選択肢などの「ある程度の制約」をセットで提示するのがポイント------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  14. 127

    #138 史記で学ぶ交渉学⑤ 「蘇秦と張儀 合従連衡」 中編 安藤雅旺 

    「史記」を手がかりに歴史の名場面から交渉の本質を読み解く、日本交渉協会代表理事の安藤による、「史記で学ぶ交渉学」シリーズ。秦に対抗する「合従」を唱えた蘇秦と、秦への服属を説いた張儀の戦略に迫る全3回の中編です。今回は六国同盟(合従策)が破れたのち、他国に領土を奪われるという絶体絶命の窮地に立たされた蘇秦が、驚異的な弁舌で生き残りを図る軌跡とその交渉術をたどります。【TODAY’S TOPICS】◎破られた合従策と蘇秦の危機・燕の文公が亡くなり易王が即位した隙に、斉の宣王が燕の都邑(とゆう) を10余り奪う。・新王である易王は、後ろ盾を失った蘇秦の責任を追求し、斉に奪われた土地の奪還を命じる。◎斉王を動かした「烏喙 (トリカブト)」の例え話・蘇秦は斉王に「餓死寸前の者でも毒草である烏喙 は口にしない」例え話を展開。・燕と秦の婚姻関係を指摘し「燕の領土を奪うと、強国である秦を敵に回す」と説く。・「土地を返すことが災いを転じて福となす最善の策」と提示し、領土を返還させる。◎燕王の不信感を覆した「女中の機転」の例え話・口八丁手八丁と中傷され、斉・燕の両国から信用ならないと官職を解かれる。・燕王に対し、わざと転んで酒をこぼし、結果として鞭打たれた「女中」の例え話を披露。・「忠臣でも罪を被ることがある」と自身の状況を客観視させ、燕王の心を動かす。◎交渉学観点からのポイント(蘇秦の交渉術)・相手が自滅するリスクを歴史や関係性から紐解き、自発的に行動(領土返還)させる。・例え話を駆使し複雑な状況を客観視させ、相手のロジックを鮮やかにひっくり返す。・窮地に陥っても相手の懐に飛び込み、緻密な計算と弁舌で状況をコントロールする。 ※とは言え、その場しのぎの交渉術は長続きはしない点に注意------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

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    #137 返報性をデザインする 先に与える技術「ギブファースト」 加藤有祐

    日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、「先に与える技術(ギブファースト)」について深掘りします。心理学の基本原理である「返報性(何かをもらったらお返しをしたくなる心理)」を交渉や人間関係の構築にどう活かすかを解説します。ただ闇雲に与えるのではなく、相手との信頼関係を最速で築くために「返報性をデザインする」具体的な3つの観点や、ビジネス・日常で使える実践的な事例をご紹介します。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎心理学の基本原理「返報性」とギブファースト ・何かをもらったらお返しをしたくなるのは、人間の基本本能・見返りを求めずに先に与える「ギブファースト」は、信頼を作る最速の方法◎返報性をうまく働かせる「デザイン」の3つの観点 ・スモールギブ(小さく与える):いきなり大きなものを与えて驚かせるのではなく、会議の冒頭での少しの情報開示や小さな譲歩など、相手が受け取りやすく返しやすいサイズで与える。・相手にとって価値のあるギブ:自分が良いと思うものを押し付けるのではなく、忙しい相手には結論から手短に伝えるなど、相手の状況や困りごとに寄り添った価値を提供する。・タイミングを合わせる:早すぎても効果が薄い。相手がちょうど悩んでいる時や、プロジェクト開始前の事前共有など、相手が必要としているベストなタイミングで渡すことでギブの価値が高まる。◎日常やビジネスで使える具体例と、陥りがちな失敗・営業の場では、商品のメリットだけでなく「よくある失敗例」などのリスクを先んじて開示することで、顧客の成功を第一に考えている姿勢が伝わり信頼に繋がる。・リーダーは、完璧を装うのではなくあえて自分の「弱み」を先に自己開示することで、メンバーが協力しやすくなり心理的安全性が高まる。・見返りを求める空気を出したり、与えた直後に沈黙で圧力をかけるのは逆効果。長期的な視点を持ち、信頼の「複利効果」として自然に捉えることが重要。-----お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

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    #136 孫子の兵法で読む交渉学⑰「九地篇」その1 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その1をお届けします。本エピソードでは、「弱者の戦略」の総まとめとして、『孫子』の中でも最も長く重要なパートである「九地篇」の前半を解説します。戦場の状況や場所によって変化する兵士の心理を分析した「九つの地形」のうち、今回は5つの地形(散地、軽地、争地、交地、衢地)を取り上げ、それぞれの特徴と対処法、そして歴史的背景から導かれる教訓を深掘りします。 ◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎「九地篇」とは・『孫子』の中でも最も長く重要なパート。・戦場の状況によって変わる兵士の心理を説いた「九つの地形」と、勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ」で構成される。◎兵士の心理に影響を与える5つの地形とその対処法・散地(さんち):自国の領土。家族などへの不安で気が散りやすいため、迅速に相手の裏をかき、組織の結束を固めることが最優先。・軽地(けいち):敵地に浅く入った状態。覚悟が定まらず浮ついているため、中途半端に留まらず直ちに奥へ進むべき。・争地(そうち):敵味方が奪い合う戦略的要地。「山崎の戦い」の大山崎のように、先に押さえた方が有利になる。・交地(こうち):補給や連絡の要となる交通の要所。先に確保し防御を固めるのが鉄則だが、「関ケ原の戦い」が示すように、地の利だけでなく人の結束が勝敗を分ける。・衢地(くち):複数の勢力が交錯する国際関係の交差点。戦いだけでなく外交が重要であり、権威や機嫌取りに頼らず、自身の実力で影響力を持ち周辺を味方につけることが肝要。-----交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #135 普段着の交渉学③「真の当事者になれるか? 借り物の目標と本当の目的」  星野良太 

    日本交渉協会理事の星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします 。 会社から与えられた目標にモヤモヤする中間管理職の方、適正価格に悩むフリーランスの方、あるいは家事分担などで世間の「正論」に振り回されて息苦しさを感じている方はいないでしょうか。今回は、「借り物の目標」で交渉のテーブルに着く危うさと、自分自身の「本当の目的」の見つけ方をテーマにお話しします 。 借り物の目標のままでは、相手との間に深い信頼関係は築けません。土門蘭さんの著書『本当のことを書く練習』をヒントに、自分の真のニーズにアクセスし、交渉の当事者になるためのアプローチを交渉学の観点から紐解きます。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】 ◎借り物の目標では「真の当事者」になれない・自分の言葉で語れない「伝書鳩」状態では、相手との信頼関係は築けない・会社のルールや世間一般の正解を、自分の目的とすり替えてしまう危うさ・ポジション(主張)を正論だけで構成すると、自分の本当のニーズを見失ってしまう◎自分の「本当のニーズ」にたどり着くアプローチ・相手と対話する前に必要なのは、自分自身と向き合う「自分との交渉」・土門蘭さん『本当のことを書く練習』に学ぶ、感情の「水路の詰まりを取る」作業・怒りのメールを下書きするうちに、自分の「本当に求めていたこと」に気づく体験◎「内なる編集者」を黙らせ、誠実なコミュニケーションへ・書くことが難しければ、散歩や洗濯、味噌の仕込みなどの単純作業に没頭してみる・正論を振りかざす内なる編集者を黙らせて、自分の素直な感覚にアクセスする・自分の本当の目的を明確にすることが、長期的な信頼構築の土台になる------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

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    #134 史記で学ぶ交渉学 蘇秦と張儀合従連衡 前編 安藤雅旺 

    「史記」を手がかりに歴史の名場面から交渉の本質を読み解く、日本交渉協会代表理事の安藤による、「史記で学ぶ交渉学」シリーズ。今回は春秋戦国時代を舞台に、秦に対抗する「合従」を唱えた蘇秦と、秦への服属を説いた張儀の戦略に迫る全3回の前編です。今回は蘇秦の生い立ちから、六国同盟を成し遂げるまでの遊説の軌跡とその交渉術をたどります。【TODAY’S TOPICS】◎春秋戦国時代の「合従」と「連衡」・合従:強国である秦に対抗する攻守同盟であり、蘇秦が進めた戦略 。・連衡:秦に服属することで自国の存立を保つ戦略であり、張儀が進めた戦略 。◎蘇秦の挫折と復活・異端の一派である「鬼谷子」の門下で「縦横学」を学ぶ 。・諸国遊説の旅に出るも成果が出ず、故郷に戻り妻に呆れられるほどの挫折を味わう 。・周代の兵法書「陰符」を学び、独自の読心術「揣摩(しま)の術」を編み出し再起 。◎六国同盟成立への軌跡・燕の文侯を説得し、車馬や黄金などの支給を受ける。・趙に赴き、六国同盟(燕・趙・韓・魏・斉・楚)を解き同意を取り付ける。・韓の王に対し「鶏口となるも牛後となるなかれ」と説き、秦の際限ない要求に応じる危険性を訴えて説得する 。◎交渉学観点からのポイント(蘇秦の交渉術)・国力や地理条件、秦に対抗する利点を数字を挙げて具体的に説明する 。・合従への反対論者に対しては「国を真に売り渡すのか」とレッテルを貼り、国王の心を掴む 。・相手の懐に入り込む「内楗篇」の戦術など、相手の心理と緻密な計算を駆使する 。------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  19. 122

    #133 自己犠牲にならない“戦略的ギバー”の条件  加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして、「自己犠牲型ギバーにならずにギバーで居続けるには」をテーマにお届けします 。「与える人(ギバー)」でありたいと思いつつも、搾取されて疲弊してしまうのではないかと不安に思う方も多いのではないでしょうか 。今回は前回の続編として、自分をすり減らすことなく長期的な信頼と価値を築く「戦略的ギバー」について解説いただきます 。自分のリソースを投資として捉え、ギブを「デザイン」していくための具体的なヒントが満載です 。 ◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎「戦略的ギバー」が持つ4つのポイント・境界線が明確であること・相手の真のニーズを見抜くこと・自分の利益を大切にすること・長期的な視点で関係を築くこと◎自分を守る「境界線」を引くための3つの問い①自分がやるべき本質的な貢献か②そのギブが長期的な信頼につながるか③今の自分の余力で健全に全うできるか(余裕がない時のギブは出血サービス)◎ギブを「デザイン」するとは・優先順位をつけ、誰にどの分野でギブをするかを見極める・ギバーマインドは統合型交渉に必要不可欠な要素お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

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    #132_孫子の兵法で読む交渉学⑯「九変篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九変篇」その3をお届けします。本エピソードでは、複数の国が接する戦略的要衝である「衢地(くち)」の地形の概念からヒントを得て、「交渉における連合(コアリッション)の作り方」について深掘りします。なぜ一人ではなく味方を作る必要があるのか、ピーター・ブロックの分類法を交えながら戦略的な関係構築の極意を解説します。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎「衢地」という地形に学ぶ、連合の作り方・周辺の諸侯と親交を結び影響力を確保せよ、という教えは、現代の交渉にもつながる。・支持者が多いほど主張に「正当性」が生まれ、それが交渉力の大きな源泉となる。・「目的」を明確に定義して初めて、真の味方と警戒すべき相手が特定できる。◎ピーター・ブロックの「5つのタイプ」と具体的な対処法・同盟者(同意・高/信用・高)情報をオープンにし積極的に意見交換する。敵対者と交渉してもらったり、自分にはない視点をもらう。・反対者(同意・低/信用・高)実は最も貴重な存在。彼らを取り込むことで連合の誠実さをアピールでき、自分たちが気づかなかった弱点を指摘してもらえる。結論を急ぎすぎないことが大切。・同床異夢(同意・高/信用・低)相手の警戒心を認め、じっくりと話を聞き、信頼関係の構築を先決とする。・日和見主義者(同意・中/信用・中)どっちつかずの立場。無理に操作して動かそうとせず、こちらの目的と正当性を継続的に訴えていくことが肝要。・敵対者(同意・低/信用・低)説得することは難しいため深追いは禁物。同盟者に仲裁に入ってもらうなど、緊張を和らげる工夫をする。◎「九変篇」が教える重要なアドバイス・状況が変われば昨日の反対者が今日の同盟者になることもあり得る。・常に状況の変化を読み取ることが大事である。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #131 普段着の交渉学②「世代間ギャップを越える『マンガシェア』の力」  星野良太

    星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします。4月を迎え、新入社員研修や若手のマネジメントにおいて「世代が違うのでコミュニケーションが難しい」「価値観が違う」と悩む方も多いのではないでしょうか 。今回は、星野自身の「元教え子とのマンガシェア」の体験を題材に、相手の世界観にアクセスし、信頼関係を築くためのアプローチをお届けします 。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOも実践した「コンテンツの共有」が、なぜ交渉やコミュニケーションに有効なのか? 交渉学の観点からお伝えします。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター 【TODAY’S TOPICS】◎星野の実体験:Z世代の元教え子との「マンガシェア」・相手のおすすめコンテンツから見えてくる、思考のプロセスと影響・お互いのマンガを宅急便で送り合うことで生まれた「共通言語」 ◎交渉学の視点とマイクロソフトの事例・ポジション(主張)だけでなく、背景にある「事情や価値観」を理解する重要性・サティア・ナデラCEOが組織のパラダイムを変えるために、幹部全員に本(マインドセット)を配った理由・同じコンテンツを共有し、無意識の価値観や世界観に届く手法 ◎若手との信頼関係を築く「背景のトレードオン」・若手の好きなマンガやYouTubeチャンネルを本気で見てみる・自分の世界観に近いコンテンツをおすすめし、言葉以上に早く深い信頼関係を築く-------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイトをご覧ください。

  22. 119

    #130「異文化理解で磨くグローバル交渉力」第2回:7つのマインドセット(実践編)

    前回に引き続き、組織開発コンサルタント・コーチの祖父江玲奈氏をゲストにお迎えし、「異文化理解で磨くグローバル交渉力」をテーマにお送りします。第2回となる今回は、ホフステードの6次元モデルをベースに、実務で役立つ「7つのマインドセット(文化クラスター)」と、タイプ別の具体的な交渉・対応のヒントについてお届けします。◎祖父江 玲奈 氏のご経歴・中央大学総合政策学部卒業・アクセンチュアにて、組織戦略、組織設計、人材開発戦略を中心とするコンサルティング業務に従事。多くのインターナショナルプロジェクトに参画・日産自動車株式会社にて、女性への魅力創出グループ課長。ダイバーシティの取り組みの一環として、女性の視点を新しい商品開発の視点と位置付け、組織横断でのプロジェクトを企画・推進・2013年に独立、組織開発や異文化をテーマとしたグローバル企業のリーダー育成プログラムなどを手がけているHofstede-Insights Japan 異文化適応力認定ファシリテーターGlobal Coaching Institute 認定コーチTLC(リーダー層の360度フィードバックプログラム)認定プラクティショナー・デンマークの滞在を通じて、幸福感を支える価値観「ヒュッゲ」に出会う。人とつながる喜びやライフスタイルの可能性を伝える活動を展開している【主なサービス領域および実績】・コーチング:グローバル企業のリーダーシップ開発、女性リーダー育成など・組織変革コンサルティング:グローバル企業の本社機能改革、グローバル人材育成の検討など共訳書:『異文化理解で磨くグローバル交渉力―「なぜ?」を読み解く文化の7タイプ』【TODAY’S TOPICS】 ◎タイプ別マインドセットの解説勝負型(競争・コンテスト):アングロサクソン系(米・英など)。競争で上に行きたいという意欲が強い。個人対個人の信頼関係や、楽観的で意欲的な姿勢が重視される。つながり重視型(ネットワーク):北欧系。平等主義で人のつながりや弱者支援を重視する。どちらか一方が有利になるのではなく、お互いのニーズを満たす「Win-Win型」のアプローチが望ましい。プロセス信奉者(油の効いた機械):ドイツを中心とするゲルマン系。秩序や正確性、専門性を非常に尊重する。コネではなく、明確な評価基準や意思決定プロセスに基づいた論理的な提案が説得力を生む。外交官(太陽系):ラテンヨーロッパ系(仏・伊・西など)。権威を尊重しながらも個人の意見も主張する二律背反的な文化。相手の立場を踏まえ、ダンスを踊るように緩急をつけた交渉が必要。身内びいき型(ピラミッド):中南米・アフリカ・ロシア・韓国など。集団主義が強く、組織や集団へのメリットを重視する。関係構築に時間はかかるが、一度信頼を得れば交渉はスムーズに進む。スタミナ自慢(家族):中国や華僑を含むアジア圏。規律が厳格ではない一方で、重層的なレポートラインを通じた合意形成が必要。成果が出るまでに非常に多くの時間と体力を要する。職人型(日本):完璧主義や道を追求する考え方が非常に強い、独自の文化圏。仕事以外の場でも何かを追求する姿勢が賞賛される。---交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #129「異文化理解で磨くグローバル交渉力」第1回:ホフステードの6次元モデル(理論編)祖父江 玲奈

    今回から2回にわたり、組織開発コンサルタント・コーチである祖父江玲奈氏をゲストにお迎えし、「異文化理解で磨くグローバル交渉力」をテーマにお話しいただきます 。第1回となる今回は、理論編をお届けします 。◎祖父江 玲奈 氏のご経歴・中央大学総合政策学部卒業・アクセンチュアにて、組織戦略、組織設計、人材開発戦略を中心とするコンサルティング業務に従事。多くのインターナショナルプロジェクトに参画・日産自動車株式会社にて、女性への魅力創出グループ課長。ダイバーシティの取り組みの一環として、女性の視点を新しい商品開発の視点と位置付け、組織横断でのプロジェクトを企画・推進・2013年に独立、組織開発や異文化をテーマとしたグローバル企業のリーダー育成プログラムなどを手がけているHofstede-Insights Japan 異文化適応力認定ファシリテーターGlobal Coaching Institute 認定コーチTLC(リーダー層の360度フィードバックプログラム)認定プラクティショナー・デンマークの滞在を通じて、幸福感を支える価値観「ヒュッゲ」に出会う。人とつながる喜びやライフスタイルの可能性を伝える活動を展開している【主なサービス領域および実績】・コーチング:グローバル企業のリーダーシップ開発、女性リーダー育成など・組織変革コンサルティング:グローバル企業の本社機能改革、グローバル人材育成の検討など共訳書:『異文化理解で磨くグローバル交渉力―「なぜ?」を読み解く文化の7タイプ』【TODAY’S TOPICS】 ◎異文化理解の重要性とホフステードモデルとの出会い・14カ国・400名超のプロジェクトで直面した「英語力の問題だけではない」トラブルの経験・プロジェクトの遅延やコスト増という致命的な課題を解決するための指針・学術的でありながらビジネスパーソンに使いやすい「ホフステードモデル」の有用性◎文化を捉える「6次元モデル」の解説権力格差:権威・権力のある人が社会でどう位置づけられているか。意思決定をピラミッド組織で行うか、現場で決めることができるか。個人主義 対 集団主義:自分自身と核家族を重視するか、拡大家族などの内集団を重視するか。はっきり言うコミュニケーションか、空気を読むか。男性性 対 女性性:競争社会でより成功・達成したい意欲の高い社会か、弱者を守りみんなで協力して安全を守ろうとする社会か。不確実性の回避:不確実なことへの不安を避けるために、制度や仕組み、ルールを作って低減しようとする度合い。短期志向 対 長期志向:ビジネス指標において、財務的な利益を重視するか(短期)、継続的な顧客満足度を重視するか(長期) 。人生の楽しみ方:欲求を抑えておかないと危ないと考えるか、人生はコントロールできるから楽しんでいこうと考えるか。◎交渉への応用・相手の言いたいことや行動を深く理解することで、交渉の「切り札」を増やしていく 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #128 普段着の交渉学①「妻の相談に正論で返した失敗」 星野良太

    今回から、番組パーソナリティ 星野良太による新コーナーがスタートします。 交渉とは、決して会議室の中だけの特別な儀式ではありません。初回となる今回は、星野自身の「反省ストーリー」を題材に、家庭や職場でのコミュニケーションを円滑にするヒントをお届けします。ビジネスモード全開で妻の相談に乗った結果、なぜか「混乱」を招いてしまった理由とは?交渉学の基本である「ポジション」と「インタレスト」の視点から紐解きます。◎星野良太の経歴・日本交渉協会 理事/株式会社ひとまず 代表取締役/コピーライター【TODAY’S TOPICS】◎「普段着の交渉学」が目指すもの・合意のその先にある「腹落ち感」と「行動の質」・継続的な関係性を築くための信頼蓄積型コミュニケーション◎星野の反省:妻の「味噌の価格設定」相談事件・なぜ「正論」は相手に響かなかったのか?・ビジネスモードのスイッチが招いたボタンの掛け違い◎交渉学の鍵「ポジション」と「インタレスト」・ポジション(主張):提示された条件や言葉・インタレスト(関心):その言葉の裏にある「思い」「不安」「期待」◎長期的な信頼に繋げるために・相手の背景(インタレスト)に寄り添うことで変わる合意の形・日常のつまずきを「交渉学視点」で振り返る大切さ-------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  25. 116

    #127_孫子の兵法で読む交渉学⑮「九変篇」その2 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九変篇」その2をお届けします。本エピソードでは、将軍の優れた資質が状況によっては欠点となり敗北を招く「五危」に触れつつ、心理学の研究結果を交えて「不確実な交渉の場において、個人の性格や特性がどのような影響を及ぼすのか」を深掘りします。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎「九変篇」と交渉における絶対的法則の不在・戦争に「こうすれば絶対に勝てる」という法則がないように、交渉においても知識や訓練は無敵の術ではない 。・将軍の優れた資質であっても、状況によっては欠点となり敗北を招く「五危」が存在し、これは交渉者の性格にも同じことが言える 。◎交渉結果の約半分は「個人の特性」で決まる・ワシントン大学のヒラリー・エルファンバイン教授らの調査によれば、交渉結果や満足度の違いの49%が個人の特性に起因する。◎性格の5因子モデル(OCEAN)から見る交渉の傾向開放性:創造性が高い人はお互いの利益を最大化する統合型交渉に向くが、分配型交渉では振るわない傾向がある 。誠実性:誠実さそのものよりも、それに基づいた入念な準備に時間をかけられるかどうかが結果を左右する 。外向性:外向性が高い人は、分配型交渉において内向的な人よりも低い結果に終わるという意外なデータがある 。協調性:人に合わせすぎるタイプは分配型交渉で結果が低くなりがちであり、相手を優先するタイプ同士の交渉は満足度が高くても実利的な成果は上がりにくい 。神経症傾向:交渉結果そのものには影響しにくいが、交渉後に「嫌な経験だった」とネガティブに捉えてしまうことが多い 。◎その他の特性と、交渉における「行動」の変化・自尊心が強すぎる人は共通の価値を生み出す前に交渉を打ち切る傾向があり、似た者同士の交渉は仲良くなりやすいがより良い結果には結びつかないデータも存在する 。・性格そのものを変えるのは難しくても、自分の長所と短所を理解し、知識と訓練によって行動を変えることは十分に可能である 。---------交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  26. 115

    #126 交渉アワード受賞事例紹介⑥「気持ちはひとつ。よい商品を世に出したい気持ちはみんな同じ」

    今回も「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。5回目となる今回は、東南アジアのメーカーで商品企画を担当するAEさんの交渉事例です。発売直前に突きつけられた本社基準という壁に対し、10年前の苦い教訓を糧に「聴く力」と「発想の転換」で突破し、チームを一つにまとめたエピソード。組織の板挟みの中でも「共通の目的」を見失わずに道を切り開いた仕掛け人による、情熱の交渉ストーリーです。コメンテーターは、日本交渉協会理事の加藤です。 ◎AE氏(第1回交渉アワード銅賞受賞)・東南アジアのメーカーにて商品企画に従事。・新製品の騒音測定基準をめぐる、開発部門および部長との激しい衝突を解決。・「共通の目的を忘れないこと」を信念に、立場の違いを「よい商品を世に出したい」という一点で統合し銅賞を受賞。 【TODAY’STOPICS】◎10年前の「怒り」の後悔を武器に変える・かつて会議で感情を爆発させ、プロジェクトを破綻させてしまった苦い教訓。・反射的な抗議メールを寸前で踏みとどまり、「怒りは誰の得にもならない」と冷静な対話を選択。・相手を打ち負かすのではなく、まずは関係各所の「声」を丁寧に聴くことから始める。 ◎本社ルールと市場実態の矛盾を解くロジック・評価グループが固執する「本社基準」と、設計グループが訴える「使用環境の実態」との板挟み。・競合他社のリサーチを徹底し、「なぜこの商品を開発するのか」という原点に立ち返る。・感情論を排し、現場の矛盾を解決するための客観的な根拠を組み立てる準備。 ◎組織の顔を立て、市場で勝つ「第3の案」の提示・カタログを家庭用と業務用の二種類に分けるという、本社の体面と実利を両立させるアイデア。・開発部長との直談判において、相手の懸念を払拭しつつ「皆の努力を無駄にしない」情熱を伝える。・頑なだった部長から「よし、それでいこう」という合意を引き出す、納得感のある着地点。 ◎「気持ちはひとつ」がもたらしたチームの共創・交渉の結果、製品は数値基準をクリアし、対立していたメンバー全員に安堵が広がる。・「よい商品を世に出したい」という共通の思いを再確認した統合型交渉の成功。・耳を傾ければ道は開けるという信念が、次なる製品開発へのスタートラインとなる。 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #125 交渉アワード受賞事例紹介⑤「問題を障害ではなく、より良い近隣関係を築くチャンスへと変えた」

    今回も「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。5回目となる今回は、マンションの騒音トラブルを見事に解決した交渉事例です。相手を責めるのではなく、共感の言葉から入り、自身の費用負担という大胆な譲歩を交えて解決策を提示し、曖昧な「お互い様」という言葉を具体的なルールへと落とし込み、近隣関係を改善したスマートな交渉ストーリーです。コメンテーターは、日本交渉協会代表理事の安藤です。◎山本美和氏(第1回交渉アワード銅賞受賞)・分譲マンションに居住。・上の階の家族の子どもたちが走り回る騒音トラブルに対し、管理組合への相談から直接交渉へシフト。・「音をゼロにするのではなく、双方の生活を尊重できるルールを作ろう」と立ち上がり、見事な価値交換で合意を得て銅賞を受賞。【TODAY’STOPICS】◎相手の防御反応を解く「共感」からのスタート・管理組合の注意喚起でも改善せず、「子どもが小さくお互い様」と主張する相手。・まずは「子育ては本当に大変ですよね」と相手に寄り添う言葉をかける。・感情論になりやすい生活の問題において、冷静に相手の立場を理解することで対話の土台を作る。◎被害の具体化と解決策を「セット」で提示する巧みさ・「夜9時頃のリビング中央の音」とピンポイントで発生源を伝達。・費用を負担するので「ジョイントマット」を敷かないかという解決策を提示。・常識を捨て、自身の生活の質を取り戻すための「投資」と捉え直す大胆な譲歩。◎「夜間の静寂」と「日中の寛容」の価値交換・マットを敷くだけでなく、「夜9時以降は走らない」という具体的なルールも提案。・代わりに「日中は多少の音を気にしない」と寛容さを示し、相手の納得度を高める。・お互いにとって受け入れやすい提案を重ね、納得できる「感情の着地点」を見つけ出す。◎対立を協力関係へと変えたスマートな着地・結果として夜間の騒音は劇的に減少し、山本さんは精神的な平穏を取り戻す。・相手側も近隣トラブルの加害者という罪悪感から解放され、配慮に感謝。・問題を単なる障害として終わらせず、より良い近隣関係を築くチャンスへと変えた交渉事例。ーーーーー交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

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    #124 交渉アワード受賞事例紹介④「不安から安心へ:指定管理者制度導入をめぐる交渉の軌跡」

    引き続き、日本交渉協会が開催した「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます 。今回のコメンテーターは、日本交渉協会代表理事の安藤です 。今回ご紹介するのは、見事「銅賞」を受賞した、市民病院の職員組合執行委員長を務める橋本さんの交渉事例です。指定管理者制度の導入という組織の大きな転換期において、職員が抱く巨大な不安を「安心」へと変え、対立を超えて「地域医療を守る」という共通の目的に向かって合意を導き出したエピソードをご紹介します。◎橋本英幸氏(第1回交渉アワード銅賞受賞) ・市民病院の職員組合執行委員長。・指定管理者制度導入に伴う雇用・処遇の激変に対し、約400名の組合員の生活を守るための交渉に挑む。・「交渉とは、対立を超えて人と人とを結びつける懸け橋であり、未来を切り開くための知恵であり希望」と定義し、銅賞を受賞。【TODAY’S TOPICS】◎ 組織の転換期に渦巻く「巨大な不安」との対峙 ・指定管理者制度導入の決定により、現場に広がる「雇用継続」や「退職金」への深刻な懸念 。・当局から最初に示された不透明な処遇案に対し、「職員の人生に影響が出る」というリーダーとしての強い危機感 。・「反対を唱えるだけでは解決しない」と、現実を踏まえた合意点を見出すための対話を決意 。◎ 相手を「地域医療を守る仲間」と捉え直す対話の姿勢 ・十数回に及ぶ難航する協議の中、感情に流されず相手の立場を尊重し、理解を求める工夫に注力 。・数字や制度の細部ではなく、そこで働く職員一人ひとりの「顔」と「生活」を軸に据えた訴え 。・組合員からの「委員長がいるから頑張れる」という一通のメールを支えに、膠着状態の扉を押し開く 。◎ 粘り強い合意形成がもたらした「安心」という成果 ・給与だけでなく、退職金、福利厚生、育児支援など幅広いテーマで誠実な意見交換を継続 。・勤務年数や経験への配慮、不利な条件の見直しなど、当初の案を大きく上回る具体的な改善を勝ち取る 。・「相手を打ち負かすのではなく、双方が納得できる答えを探す」交渉の本質の体現 。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください 。

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    #123交渉アワード受賞事例紹介③「新旧の対立を超えて、映像サークル企画責任者が導いた共創の文化祭」

    今回も引き続き、日本交渉協会が開催した「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。見事「銀賞」を受賞した、若きリーダーによる情熱と配慮の交渉ストーリーを紐解いていきます。コメンテーターは、日本交渉協会代表理事の安藤です。第3回となる今回は、大杉心乃さんの大学文化祭における交渉事例です。サークルの伝統を守りたい先輩と、新しい挑戦でサークルを活性化させたい自分。一見平行線に見える対立を、相手の不安に寄り添う「第3の案」で解消し、過去最高の来場者記録へと導いた、実地で活かせる交渉エピソードをご紹介します。◎大杉心乃氏(第1回交渉アワード銀賞受賞)三重県在住、大学3年生で映像制作サークルの文化祭企画責任者を務める。伝統の上映会を重視する4年生の先輩に対し、新企画「撮影体験イベント」の導入交渉に挑む。「交渉とは相手の立場や気持ちを理解し、信頼を保ちながら納得のいく解決を探る対話のプロセス」と定義し、サークル内に「協力の文化」を根付かせ銀賞を受賞。【TODAY’STOPICS】◎「伝統と変革」がぶつかるサークル内の壁「新しい挑戦で後輩の意欲を高めたい」大杉さんと、「クオリティと納期を守りたい」先輩Kさんとの対立。感情的に主張をぶつけるのではなく、まずは1対1での冷静な対話を選択。相手の反対の裏にある「責任感」と「編集作業への不安」を丁寧に解き明かす。◎相手の懸念を1つずつ解消する「具体的な第3の案」業務分担の完全明確化:編集メンバーと運営メンバーを分け、負担を並行化。企画のミニマム化:内容を15分枠に絞り、運営の負担を最小限に抑える提案。集客の相乗効果:イベント内で映画の予告編を流し、メインの上映会へ誘導するWin-Winの仕組み。◎感情ではなく「目的」を中心に置く対話術「文化祭を成功させたい」という、両者が共通して持つ根っこの願いに立ち返る。相手を「敵」ではなく「別の視点を持つ協力者」と捉え直す発想の転換。丁寧な合意形成が、単なる妥協ではない「納得感のある決断」を生む。◎過去最多の来場記録と、深まったチームの絆交渉の結果、上映会と体験イベントの両立が実現し、過去最多の来場者を記録。後輩たちからは「自分たちの意見が形になった」と歓喜の声が上がり、先輩からも感謝の言葉が贈られる。個人の対話が組織の空気を変え、次年度へと続く新しい伝統を創り出した「統合型交渉」の成功例。お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。次回の配信でも、素晴らしい交渉アワード受賞作品をご紹介します。お楽しみに!

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    #122 交渉アワード受賞事例紹介②「母の愛とロジックが動かした『学びの壁』」

    今回も引き続き、日本交渉協会が開催した「第1回 交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。コメンテーターには、日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えし、見事「銀賞」を受賞した感動の交渉ストーリーを紐解いていきます 。シリーズ第2回となる今回は、北海道札幌市にお住まいの太田夢(おおた ゆめ)さんの事例です 。自閉スペクトラム症(ASD)の特性により不登校となったお子さまの「学びたい」という切実な願いを叶えるため、前例のない「オンライン授業」の導入を学校側へ働きかけた太田さん 。感情的な訴えに留まらず、元司書のスキルを活かした徹底的な調査と誠実な対話で制度の壁を動かした、勇気あるエピソードをご紹介します。◎太田夢氏(第1回交渉アワード 銀賞受賞)・北海道札幌市在住、元図書館司書で現在はライターとして活動 。・不登校となった小学1年生の息子のために、学校への「特例オンライン授業」導入交渉に挑む 。・「交渉とは誰かの可能性を諦めないための行動」と定義し、一家庭の問題を社会的な選択肢の拡大へと繋げた功績により銀賞を受賞した 。◎ 「前例がない」という行政の壁との対峙・お子さまが漏らした「本当は勉強したい」という言葉が交渉の原動力に 。・当初学校側からは「人手不足」「前例がない」というゼロ回答 。・親としての熱意を、いかにして「組織を動かすロジック」へと変換したのか 。◎ 元司書のスキルを武器にした「勝てる資料」の作成・文科省の指針、他自治体の成功事例、教育ICTの成果を徹底的にリサーチ 。・要望を伝えるだけでなく、学校側がそのまま実行できるレベルのリスク管理案を作成 。・「どうすれば先生方が動きやすくなるか」を考え抜く、相手の立場に立った準備 。◎ 誠実さと覚悟が引き出す「共感の交渉」・スクールカウンセラーを味方に付け、校長先生との直接対話へ 。・「ご迷惑をかけるかもしれませんが、この子の学ぶ権利を守ってください」という誠実な訴え 。・相手を責めるのではなく、共通の目的(子どもの学び)に向かうパートナーとしての関係構築 。◎ 1人のための風穴が、社会の光に・特例のオンライン授業が認められ、お子さまはZoom越しに教室と繋がり笑顔を取り戻す 。・この事例がきっかけとなり、学校全体で不登校や長期療養中の子への選択肢として制度化 。個人の交渉が制度そのものを変え、関係性を変えた「統合型交渉」の理想形 。-------お聞きいただきありがとうございました。 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。次回の配信でも、素晴らしい交渉アワード受賞作品をご紹介します。お楽しみに!【TODAY’S TOPICS】

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    #121‗交渉アワード受賞事例紹介①「高校生が企業を動かした『信頼の開示』」

    今回から6回にわたり、日本交渉協会がさらなる交渉学の普及を目指して開催した「第1回 交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。初回の今回は、コメンテーターに日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えし、見事「金賞」を受賞した交渉ストーリーを紐解いていきます 。シリーズ初回となる今回は、高校1年生(当時)・北川航太郎さんの事例です。 学校のゼミ活動で行った「キノコ販売プロジェクト」において、企業との仕入れ価格交渉に挑んだ北川さん。「安く買いたい学生」と「高く売りたい企業」という対立構造を、駆け引きではなく、徹底的な「準備」と「信頼の開示」で乗り越えた、驚きのエピソードについてご紹介します 。◎北川航太郎氏(第1回交渉アワード 金賞受賞)・郁文館グローバル高等学校(事例当時)交渉アナリスト2級保持・学校のゼミ活動の一環として、長野県の村で作られたキノコの菌床(きんしょう)を仕入れ、都内の夏祭りで販売するプロジェクトの責任者を務める 。・「キノコを作る・仲介する・買う みんなが幸せになるには?」をテーマに、企業との価格交渉においてステークホルダー全員が利益を得る「三方よし」を実現し、金賞を受賞した 。【TODAY’S TOPICS】◎高校生 vs 企業の価格交渉・ミッションは「長野のキノコを都内の夏祭りで売る」こと・「安く仕入れたい」学生と「高く売りたい」企業の対立構造・ゼロサム(奪い合い)になりがちな場面で彼が選んだ手法とは◎徹底した事前準備で「相手を知る」・交渉前に長野の村を訪れ、生産者の思いをヒアリング・実際に自分で栽培も体験し、育成の難しさを体験・相手企業の理念(環境貢献)まで調べ上げるステークホルダー分析◎戦略としての「情報の完全開示」・こちらの利益、販売価格、場所代、村への還元分を全て公開・「隠す」のではなく「情報も状況もを開示する」ことで信頼を獲得する・駆け引きを捨てた誠実さが、相手の警戒を解く◎取引先からパートナーへ・企業側から飛び出した「輸送費はうちが持つ」という提案・論理だけでなく「共感」と「思いやり」が人を動かす・価値の総和を増やす「トレードオン(統合型交渉)」の理想形------お聞きいただきありがとうございました。 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、 「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  32. 109

    #120「人はなぜ騙されるのか」第3回未来への備え―AI、情報過多、教育 吉山洋一

    全3回シリーズ「人はなぜ騙されるのか」の最終回です。前回までは、今そこにある危機(フィッシングや心理操作)について扱いましたが、今回は視点を「未来」へ移します。AIやディープフェイクが進化し、情報が爆発的に増える社会で、私たちはどう人間らしい判断力を保てばいいのか。セキュリティ専門家の吉山洋一氏と共に、これからの「信頼のつくり方」と「教育」について考えます。◎吉山洋一氏のご経歴株式会社国際協力データサービスビジネスクリエーション課課長ITコーディネータ実務研究会会員セキュリティ戦略、組織マネジメント、新規事業開発、人材育成に携わりながら、DX推進とセキュリティ意識の改革を実践。企業の変革支援とともに、大学ではプロジェクトマネジメントの客員講師として後進の育成にも注力している。著書『コグニティブセキュリティ実践入門』(2025年)は、Amazon「ビジネス交渉」「ビジネスの意思決定」部門で1位を獲得。技術では防ぎきれない“人の脆弱性”に焦点を当て、攻撃に惑わされない思考力と、対話による意思決定の重要性を解説している。『コグニティブセキュリティ実践入門-デジタル時代の戦略的意思決定』https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSTXC5H4/【TODAY’STOPICS】◎3つの未来課題と「感情のショートカット」・情報過多とAIの巧妙化で「考える」より「感じる」が優先される・SNSの怒りや恐怖が誘発する思考停止(ショートカット)・防御の第一歩は「自分の感情の近道」に気づく勇気◎AI時代の「確認できる信頼」の設計・ディープフェイク対策:「信じる」から「確かめる」前提へ・デジタル署名など、言った言わないを防ぐインフラ設計・AIと共進化し、人間は「倫理」と「正しく疑う力」を担う◎未来を支える教育の役割・思考の癖がつく前の「早期リテラシー教育」の重要性・「疑うこと」は否定ではなく、誠実さであると教える・技術が進化しても、最終的に社会を動かすのは「人の判断」----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイト⁠をご覧ください。

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    #119「人はなぜ騙されるのか」第2回 攻撃と対策―フィッシング、偽情報、心理操作 吉山洋一

    前回に引き続き、株式会社国際協力データサービスでセキュリティ戦略やDX推進に携わる吉山洋一氏をお迎えし、テーマ「人はなぜ騙されるのか」についてお話を伺います。第2回は、フィッシング詐欺やフェイクニュースなどの具体的な攻撃手口と、それらが悪用する「心理トリガー」、そしてナラティブ(物語)への対抗策についてです。◎吉山洋一氏のご経歴株式会社国際協力データサービスビジネスクリエーション課課長ITコーディネータ実務研究会会員セキュリティ戦略、組織マネジメント、新規事業開発、人材育成に携わりながら、DX推進とセキュリティ意識の改革を実践。企業の変革支援とともに、大学ではプロジェクトマネジメントの客員講師として後進の育成にも注力している。著書『コグニティブセキュリティ実践入門』(2025年)は、Amazon「ビジネス交渉」「ビジネスの意思決定」部門で1位を獲得。技術では防ぎきれない“人の脆弱性”に焦点を当て、攻撃に惑わされない思考力と、対話による意思決定の重要性を解説している。『コグニティブセキュリティ実践入門-デジタル時代の戦略的意思決定』https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSTXC5H4/【TODAY’STOPICS】◎具体的な攻撃手法と狙い・フィッシング、偽情報、ディープフェイク等の代表例・「緊急性・権威・親切心」の悪用で理性をハックする・システムではなく「判断プロセス」が狙われている◎悪意ある交渉と心理トリガー・交渉でも使われる「権威・希少性・緊急性」の罠・「今だけ」「あの人の推薦」は思考停止を招く・防御の鍵は「メタ認知(なぜ今焦っているか)」◎ナラティブ(物語)の力と真実・事実は「物語(ナラティブ)」に負けやすい・SNSで拡散される「怒りと恐怖」のメカニズム・対策:「事実と物語の分離」と「誰が得するか」の視点◎組織的な防御とトレーニング・座学より「体験(模擬訓練)」が有効・失敗を叱責せず、内省(リフレクション)する組織文化へ・個人の対策:「感情モニタリング」の習慣化----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイト⁠をご覧ください。

  34. 107

    #118 ギバーは交渉で損をするのか?/最も成功する人と失敗する人の共通点 加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして「ギバーは交渉で損をするのか?」をテーマにお届けします。「与える人(ギバー)」は、交渉において損をしてしまうのではないか?そんな不安を感じる方も多いかもしれません。今回はアダム・グラント氏の提唱する概念「ギバー・テイカー・マッチャー」をベースに、最も成功するのも、最も失敗するのも実は「ギバー」であるというパラドックスと、その分かれ道について解説いただきます。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎人間の3つのタイプ分類(アダム・グラント『GIVE & TAKE』より)①ギバー(受け取る以上に与えようとする人)②テイカー(自分の利益を優先して奪う人)③マッチャー(損得のバランスを均等にする人)◎ギバーの2つのタイプと成果の違い・「自己犠牲型ギバー」:境界線が曖昧で、自分をすり減らしてしまう(失敗しやすい)・「他者志向型ギバー」:相手の利益と自分の利益の両方を守り、価値を創造する(成功しやすい)◎なぜテイカーは長期的には勝てないのか・信頼残高の「消耗型」と「蓄積型」の違い・長期的な関係構築と価値創造(トレードオン)の視点----------お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

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    #117_孫子の兵法で読む交渉学⑭「九変篇」その1 窪田恭史

    前回に引き続き、日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストにお迎えしています。今回から取り上げるテーマは、孫子第八篇「九変(きゅうへん)篇」です。「九変」とは文字通り9つの変化を指しますが、本質的には「状況の果てしない変化(無限の変化)」を意味します。原則通りに相手が動くとは限らない交渉や戦いにおいて、不測の事態にいかに臨機応変に対応するか。今回は『三国志』に登場する「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」のエピソードを交えながら、リーダーに求められる柔軟な判断力と、将が陥りやすい「5つの危険」について考察します。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎「九変篇」が教える臨機応変さ・戦争や交渉は相手がある行為であり、環境も刻々と変化する。・原則論(定石)だけに囚われず、状況に応じて柔軟に判断を変える「将の力量」が問われる。◎ケーススタディ:馬謖の失敗と韓信の成功・『三国志』の街亭の戦いにおいて、馬謖は「高地に陣取る」というセオリーに固執し、水を断たれて惨敗した(準備なき楽観)。・一方、漢の名将・韓信の「背水の陣」は、追い詰められたのではなく、敵を油断させるための周到な計算があった。・戦いながら勝算を探すのではなく、勝算を持って戦うことの重要性。◎九変篇で示される、特徴的な地形とその対処法1.泛地(はんち):地盤が悪く宿営に適さない。2.衢地(くち):国境の要衝。他国との友好関係を築くべき。3.絶地(ぜっち):敵国奥深くの場所。重要でない城に固執せず素早く離れるべき 。4.囲地(いち):山などに囲まれた狭い場所。包囲されやすいため注意が必要。5.死地(しち):退路がなく絶体絶命の場所。全力で戦うしか生き残る道がない。◎リーダーを滅ぼす「五危(ごき)」どんなに望ましい資質も、行きすぎれば欠点になる可能性がある。1.必死(ひっし):勇猛さも行き過ぎれば蛮勇になる危険がある。2.必生(ひっしょう):生き残ることに執着しすぎると、臆病になる。3.忿速(ふんそく):決断の速さが、軽率に変わる可能性もある。4.廉潔(れんけつ):清廉潔白さが裏目に出て利用されてしまう。5.愛民(あいみん):部下や民を愛しすぎると、大局を見失うことがある。※大切なのは、常に変化に柔軟に対応できる力。

  36. 105

    #116「人はなぜ騙されるのか」第1回コグニティブセキュリティの基礎

    今回から3回にわたり、株式会社国際協力データサービスでセキュリティ戦略やDX推進に携わる吉山洋一氏をお迎えし、テーマ「人はなぜ騙されるのか」についてお話を伺います。初回は、コグニティブセキュリティの基礎概念と、セキュリティ専門家である吉山氏が交渉学を学ぶに至った背景についてです。◎吉山洋一氏のご経歴株式会社国際協力データサービスビジネスクリエーション課課長ITコーディネータ実務研究会会員セキュリティ戦略、組織マネジメント、新規事業開発、人材育成に携わりながら、DX推進とセキュリティ意識の改革を実践。企業の変革支援とともに、大学ではプロジェクトマネジメントの客員講師として後進の育成にも注力している。著書『コグニティブセキュリティ実践入門』(2025年)は、Amazon「ビジネス交渉」「ビジネスの意思決定」部門で1位を獲得。技術では防ぎきれない“人の脆弱性”に焦点を当て、攻撃に惑わされない思考力と、対話による意思決定の重要性を解説している。『コグニティブセキュリティ実践入門-デジタル時代の戦略的意思決定』https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSTXC5H4/【TODAY’STOPICS】◎セキュリティと交渉の共通項・交渉の「判断の歪み」と攻撃の「騙しの仕組み」は同構造・システムではなく「心の隙」を狙う攻撃が増加中◎なぜセキュリティ専門家が交渉アナリストに?・かつては「金・権力・恐怖」で人が動くと信じていた・強引な手法が実生活のトラブルで機能しないと痛感・「意思決定の質を守る」という共通課題が学びの架け橋に◎コグニティブセキュリティとは・コグニティブ(認知)とは、知覚や判断など正常な心の働き・悪意ある操作から、正常な認知プロセスを守る概念 例:「損失回避バイアス」を利用し、焦りを誘発する手口◎防御のための「RICプロセス」・「気づく習慣」で被害を最小限にする3ステップ①R(Really):本当に?(事実確認・一呼吸)②I(Insight):洞察(自分の感情を観る)③C(Counterbalance):補正(第三者確認・修正)----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイト⁠をご覧ください。

  37. 104

    #115 子どもに本音を話してもらうためのコミュニケーション 加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして「子どもに本音を話してもらうためのコミュニケーション」をテーマにお届けします。前回「統合型交渉」を親子・家庭内の会話でどのように活かすかを解説いただきましたが、今回はその続編です。 本音をなかなか話せない子どもに心を開いてもらうためのコミュニケーション方法を3つのステップでお伝えします。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎尋ねても子どもが何も答えてくれない理由①言語化が難しい②聞き手の反応に対する不安③話す必要性を感じていない◎子どもに心を開いて本音を話してもらうためのステップ①安心感や話しやすい空気をつくる(急かさない/否定や説教モードにならない/横並びで会話する)②質問の形を工夫する(what / how で掘る,選択肢を複数提示)③小さい合意/Yes体験を積み重ねる・例:子どもが習い事に行きたくないとき(行きたくない理由を受け止める→何が嫌なのかをたずねるなど→まずはお休みしてみる)◎実践してすぐに変化が起きるわけではないので、長い時間をかけて日々積み重ねることが大事------お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  38. 103

    #114 孫子の兵法で読む交渉学⑬「軍争篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズは第13回へ。テーマは引き続き孫子第七篇「軍争篇(ぐんそうへん)」です。前回の最後に『軍争篇』の教えである「敵を包囲するときは必ず逃げ道を残せ」をお伝えしましたが、では逃げ道を残さなかったらどうなるのか。その問いについて今回は考察していきます。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎瀬戸際戦術(Brinkmanship)・相手に合意するかどうか決裂するかの二者択一を迫る戦術。・成功させるコツは、相手にその条件しかないと思わせること(代表例:キューバ危機)。・報復行為や外部の信用を失うリスクを伴うため、綿密な計画とリスク評価が必要。◎公平性を求める人間の傾向・「最後通牒ゲーム」や「独裁者ゲーム」において、多くの参加者が総取りではなく折版を選択。 →人間は利益の最大化だけでなく、公平さを強く意識。※人間は他者と比較することで自分の立ち位置を把握する。(「社会的比較理論」レオン・フェスティンガー)・本能的に、人間は生存に不可欠な協力関係を重視しており、進化的に不公平を嫌う傾向を持つため、理論上合理的な選択と実際の行動に乖離が生じる。 例:交渉において妥協案が出やすいこと。

  39. 102

    #113 奥村先生と交渉学③ 日経新聞社出版『交渉戦略』について 奥村哲史

    「奥村先生と交渉学」と題して3回にわたりお送りしてきました。最終回は特定非営利活動法人 日本交渉協会 名誉理事の奥村哲史氏の新刊『交渉戦略』(日本経済新聞出版「マネジメントテキスト」シリーズ)の背景と狙いについて。また、リサーチ・ベースド・エデュケーション(研究に基づく教育)の思想、教材・教授法の日本化、公共事業や社内調整まで広げた適用事例、そして日常生活・民主主義における交渉リテラシーの意味までを語ります。 ◎奥村哲史氏のご経歴・特定非営利活動法人 日本交渉協会 名誉理事・早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学:早稲田大学)・滋賀大学経済学部教授から名古屋市立大学大学院経済学研究科、東京理科大学を経て、東洋大学教授を2025年3月定年退職。・大学では経営学、経営組織論を担当。米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院フェロー(1994~2018)として交渉と紛争解決研究に従事。・早稲田大学大学院政治学研究科(2003~2019)、神戸大学大学院経営管理研究科(2010~2019)の他、メルボルン大学経営大学院、フランスESSEC経営大学院、テンプル大学日本校企業教育部門、西セビリア大学大学院、レーゲンスブルク工科大学、ストラスブール大学などで交渉関連科目を担当。・企業における実務研修多数。<翻訳>『交渉のメソッド:リーダーのコア・スキル』(Lempereur & Colson, The FirstMove 白桃書房 2014)『予測できた危機をなぜ防げなかったのか? 組織・リーダーが克服すべき3つの障壁』(Bazerman & Watkins, PredictableSurprises 東洋経済新報社 2011)『影響力のマネジメント:リーダーのための実行の科学』(Pfeffer, Managing with Power 東洋経済新報社 2008)『交渉力のプロフェッショナル:MBAで教える理論と実践』(Brett, Managing Globally ダイヤモンド社 2003)『「話し合い」の技術:交渉と紛争解決のデザイン』(Ury, Brett, & Goldberg, Getting Disputes Resolved 白桃書房 2002)『マネジャーのための交渉の認知心理学:戦略的思考の処方箋』(Bazerman & Neale 白桃書房 1997)『マネジャーの仕事』(Mintzberg,The Nature of Managerial Work 白桃書房 1994) 【TODAY’S TOPICS】◎ 『交渉戦略』出版の経緯 ・国際学術誌への論文掲載を契機に、日経企業カンファレンスに招かれ、日本経済新聞出版の編集者の目に留まる。 ・当初は新書企画→成就せず。その後、神戸大MBAの講義を編集者が見学し、書籍化が本格始動。  ◎ リサーチ・ベースド・エデュケーション:理論と実践をどうつなぐか ・小手先のハウツーから距離を置き、実証研究を束ねた学術的所見をベースとして実務に適用・応用可能な知識体系を提示する方針。 ・2002–03年、文部科学省の支援で北米に滞在し、それまでのMBA/エグゼクティブ向けのプログラムの受講にくわえ、教授法の観察。教材と教授法の研究を進める。 ・日本での適用では「そのまま輸入」ではなく日本的要素の編集も織り込む。比較文化型の実証研究との相互交流にもなる。 ◎ 公共事業にかかる用地交渉×交渉知:実践知と学術知の実学的交流 ・公共事業(道路・河川・橋梁)にかかる立ち退き・補償交渉の現場で培われた知見の収集と編集。 ・ベテランの経験知を聞き取り・再構成してアーカイブ化し、教育可能な形にする共同プロジェクトが始動。 ◎ 営業・調達の枠にとらわれない。組織内調整への拡張 ・企業の研修現場では、社内の微細な調整や部門間の合意形成にも交渉視点を適用。 ・教材設計も取引型に加え、紛争解決、合意形成など社会や組織の現実課題を取り込む。受講者層を広げ、知の定着を図る。 ◎ リスナーへのメッセージ:交渉は生活と民主主義の筋肉 ・プライベートな場でも、家庭内の話し合いから住宅の購入にいたる状況まで、意識的に利害のギャップを解消することがストレス軽減にもつながる(心理面への言及あり)。 ・昨今の国際関係や国内政治をみても、交渉力のある人材に任せなければ、国益も私たちの生活も破壊される。私たち市民は投票行動において、そういう人材を選ぶ機会を与えられている。 ----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイト⁠をご覧ください。

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    #112 「統合型交渉」を活かした親子コミュニケーション 加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして「『統合型交渉』を活かした親子コミュニケーション」をテーマにお届けします。相手の意見や欲求を理解した上でより良い解決策をつくりだす「統合型交渉」を親子のコミュニケーションにどのように役立てるかを解説いただきました。何より大切なのは子どもの潜在ニーズを確認し、受け止める姿勢。そのうえで「統合型交渉」のアプローチを用いて子どもとコミュニケーションする際に欠かせない3つのポイントをご紹介します。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎交渉の種類・分配型(奪い合い型)・統合型(価値創造型) →宿題・ゲームなど、親子の日常的な場面で統合型交渉は活用できる◎親が子どもと話すときに持つとよい基本姿勢 ・まず欲求・意見を理解し、受け止める ・なぜそうしたいのか“理由”を確かめる ・目的を共有し、互いの状況を認識する ・そのうえでアイデアを提案する※一番大事なのは「潜在ニーズを聞いて受け止める」こと◎実践の3つのポイント ①主張の背景を確認する(what / how で掘る) ②選択肢を複数提示する(「やる or やらない」ではなく「A か B」) ③日頃から信頼関係を築く(対話・傾聴の積み重ね)--------お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  41. 100

    #111 孫子で読む交渉学⑫「軍争篇」その2 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズ。今回は「軍争篇(ぐんそうへん)その2」です。軍争篇は「戦場そのものを組み替える」ための篇とも言われます。前回は「迂直の計」を中心に、どう状況を逆転させるかを見てきましたが、今回はそこから一歩踏み込み、「敵のBATNA(バトナ)が強い状況で、どうやって主導権を奪い返すか」という視点で深掘りしていきます。 ◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎アメリカと中国の知的財産権交渉事例・中国市場におけるアメリカの知的財産権侵害が深刻化。・1993年から95年、米中知財交渉が開始も、交渉を担った通商代表部バーシェフスキーは「四面楚歌」状態からスタート。・中国側のつよいBATNA:中国自身、また日本やヨーロッパ、アジアの新興国と言った競合の存在・バーシェフスキーは利害関係者を国内・国外・中国と複数のフロントに分け、それぞれに響く別々のメッセージで支持を形成(アコースティックセパレーション)。 対国民→知的財産権はアメリカの競争力の源泉 対同盟国→中国に知的財産を守らせることこそ、自国への悪影響を避ける唯一の道・周囲の支持や中立関係を作ったうえ、WTO加盟も材料として交渉を優位に進める。・中国に完全降伏を迫らず、地方政府に問題を転嫁する形でメンツを保てる出口を残した。---------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてさらに詳しく知りたい方は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠の公式サイト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  42. 99

    #110 奥村先生と交渉学② 交渉学に関する調査研究・その取り組みについて 奥村哲史

    今回は、特定非営利活動法人 日本交渉協会 名誉理事の奥村哲史氏を引き続きお迎えし、交渉研究を専門領域に定めた理由、そして北米での実証研究と研究ネットワーク構築について伺います。リーダーシップ研究から「マネジャーの仕事=ネゴシエーション」への視座転換、ノースウェスタン大学ケロッグ校/DRRC(DisputeResolution Research Center)を拠点にした日米比較の共同研究、トップジャーナル掲載に至るプロセス、さらに日本の大学で交渉学が標準科目化しにくい背景までをお話いただきます。 ◎奥村哲史氏のご経歴・特定非営利活動法人 日本交渉協会 名誉理事・早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学:早稲田大学)・滋賀大学経済学部教授から名古屋市立大学大学院経済学研究科、東京理科大学を経て、東洋大学教授を2025年3月定年退職。・大学では経営学、経営組織論を担当。米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院フェロー(1994~2018)として交渉と紛争解決研究に従事。・早稲田大学大学院政治学研究科(2003~2019)、神戸大学大学院経営管理研究科(2010~2019)の他、メルボルン大学経営大学院、フランスESSEC経営大学院、テンプル大学日本校企業教育部門、西セビリア大学大学院、レーゲンスブルク工科大学、ストラスブール大学などで交渉関連科目を担当。・企業における実務研修多数。<翻訳>『交渉のメソッド:リーダーのコア・スキル』(Lempereur & Colson, The FirstMove 白桃書房 2014)『予測できた危機をなぜ防げなかったのか? 組織・リーダーが克服すべき3つの障壁』(Bazerman & Watkins, PredictableSurprises 東洋経済新報社 2011)『影響力のマネジメント:リーダーのための実行の科学』(Pfeffer, Managing with Power 東洋経済新報社 2008)『交渉力のプロフェッショナル:MBAで教える理論と実践』(Brett, Managing Globally ダイヤモンド社 2003)『「話し合い」の技術:交渉と紛争解決のデザイン』(Ury, Brett, & Goldberg, Getting Disputes Resolved 白桃書房 2002)『マネジャーのための交渉の認知心理学:戦略的思考の処方箋』(Bazerman & Neale 白桃書房 1997)『マネジャーの仕事』(Mintzberg,The Nature of Managerial Work 白桃書房 1994) 【TODAY’S TOPICS】◎ なぜ専門を交渉研究にしたのか ・修士論文はリーダーシップ研究。歴史のある研究領域だが70年代末には「成熟=行き詰まり」でもあった。 ・「マネジャーの仕事」の実態に焦点転換。ヘンリー・ミンツバーグの10役割のうち交渉者(Negotiator」)を重要視する視点に出会う。 ・「マネジャーの仕事の要に交渉がある」という考え方に惹かれる。 ・Googleなどの検索が登場する前の時代、図書館でカードをめくり、文献末のインデックスをたどって資料を探す日々。 ・管理者行動論からの展開に活路を見いだし、文献を手繰って射程を拡げる。 ◎ 関西での発表と師友ネットワーク ・滋賀大学着任後、日本経営学会関西部会で「ミンツバーグの役割モデルと交渉の認知心理学」を土台に研究発表。 ・人脈のない関西でコメンテーターを面識のない神戸大の金井壽宏先生が快諾。のちに神戸大MBA「ネゴシエーション」担当へ発展。 ◎ 北米での研究基盤をつくり、研究成果を残す ・ロータリー財団の支援で渡米。ノースウェスタン大学ケロッグ校/DRRCに籍を置き、実証研究を学ぶ。 ・日米マネジャーの参加で交渉の文化差の比較実験:取引型の交渉演習で実施。事前・事後質問票と交渉プロセスの分析から比較。経営学の権威ある学術誌Academy of Management Journalに掲載。 ・環境問題をめぐる協力行動の文化差:利害と協力のトレードオフに交渉がどう作用するか。Journalof Applied Psychologyに掲載。 ・以後20余年、夏・冬・春の休暇を使いながら北米往還でデータ収集・分析・国際学会発表を継続。 ◎ 日本の大学で交渉学が設置されにくい状況 ・人材不足:教育も担当できる研究者が少なく、異動や定年で科目が止まる。 (例:慶應、早稲田、神戸大などでの設置と中断)。 ・アカデミズム観の壁:「実務っぽい」「ハウツーに見える」と軽視されがちで、カリキュラム編成で既存のマインドセットのファカルティには認識されない。 ・現在の拠点:一橋大国際戦略研究科など、ごく一部。実務界からの需要は高いが、既存の大学側の認識にギャップがある。----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイト⁠をご覧ください。

  43. 98

    #109 「奥村先生と交渉学」① 藤田忠先生との出会い・学びについて 奥村哲史

    今回(第109回)から3回にわたり、特定非営利活動法人日本交渉協会 名誉理事の奥村哲史氏をお迎えし、「日本における交渉学の歩み」についてお話を伺います。初回は、藤田忠先生との出会いと学び、そして学会立ち上げ期の舞台裏についてです。 ◎奥村哲史氏のご経歴・特定非営利活動法人日本交渉協会 名誉理事・早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学:早稲田大学)・滋賀大学経済学部教授から名古屋市立大学大学院経済学研究科、東京理科大学を経て、東洋大学教授を2025年3月定年退職。・大学では経営学、経営組織論を担当。米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院フェロー(1994~2018)として交渉と紛争解決研究に従事。・早稲田大学大学院政治学研究科(2003~2019)、神戸大学大学院経営管理研究科(2010~2019)の他、メルボルン大学経営大学院、フランスESSEC経営大学院、テンプル大学日本校企業教育部門、西セビリア大学大学院、レーゲンスブルク工科大学、ストラスブール大学などで交渉関連科目を担当。・企業における実務研修多数。<翻訳>『交渉のメソッド:リーダーのコア・スキル』(Lempereur & Colson, The First Move 白桃書房 2014)『予測できた危機をなぜ防げなかったのか? 組織・リーダーが克服すべき3つの障壁』(Bazerman & Watkins, Predictable Surprises 東洋経済新報社 2011)『影響力のマネジメント:リーダーのための実行の科学』(Pfeffer, Managing with Power 東洋経済新報社 2008)『交渉力のプロフェッショナル:MBAで教える理論と実践』(Brett, Managing Globally ダイヤモンド社 2003)『「話し合い」の技術:交渉と紛争解決のデザイン』(Ury, Brett, & Goldberg, Getting Disputes Resolved 白桃書房 2002)『マネジャーのための交渉の認知心理学:戦略的思考の処方箋』(Bazerman & Neale 白桃書房 1997)『マネジャーの仕事』(Mintzberg, The Nature of Managerial Work 白桃書房 1994) 【TODAY’S TOPICS】◎藤田先生との出会い・博士課程1年の終わり〜2年初め頃、2つの接点が生まれる。①  修士同期(藤田先生の高校同級生のご子息・TA経験者)からの紹介②  聴講する明治大大学院ゼミに参加していた、藤田先生の下で修士課程を経た若手教員の勧め・学会準備期に初訪問、同期とともに面会して関係がスタート。以後ICUを何度か訪ね、知的刺激を受ける。 ◎ 藤田先生のひと言にも背中を押され、転機となるアメリカへ・研究関心(例:クリス・アージリス)を語ると「だったらハーバードに行くとよい」。・資金不安への即応:「向こうで何とかなる」—ご子息方の実例も交えて励まされる。・博士1年夏、シアトル市長奨学金で語学研鑽の機会。・博士課程修了後は滋賀大学へ。学外機関の夏季の学生引率も引き受け実地の英語力を磨く。 ◎ 藤田先生のお人柄・交渉学会の受付業務や学会誌制作支援(録音→テープ起こし→論文化)を担当。・「学生をタダで使わない」—作業には手当を配慮する姿勢。・藤田先生の人脈で著名人が登壇、実務家と研究者が一堂に会する設計。・立ち上げ直後から参加者多数。大企業の部長クラスも出席。 ◎ 社会的インパクト(役割と評価)・啓蒙的著作を多数刊行:平易だが教養の厚みが伝わる内容・数理分析を使いこなす経営学者としての基盤の上に、交渉学導入への決断。・「学問らしさへの懸念」への忠告にもひるまず学会を創設。全国紙にも取り上げられ、北海道大会では元駐日米国大使のエドウィン・ライシャワー氏招聘を実現。 ----------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイト⁠をご覧ください。

  44. 97

    #108 「Why?」を多用しない親子コミュニケーション 加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして「『Why』を多用しない親子コミュニケーション」をテーマにお届けします。親から子どもへの問いかけ方法に注目し、「Why」ではなく「What」の使用のススメを解説いただきました。子どもが何か問題や悩みなどを抱えたときに、その解決のため「なぜなの?」「どうして?」など親はその理由や背景をまず問いがち。ただ、この姿勢は子どもにプレッシャーを与え、状況が好転しないことも。子どもを動かすために、「Why」に代わる「What」を用いたコミュニケーション術をご紹介します。子どもの対話力を高め、親子関係を深める問いかけを学べる内容です。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎「Why」と子どもに問いかける(=理由や背景をたずねる)のが好ましくない理由・責められたり追い詰められたりしてるように感じる。 その結果かえって正直に話しづらくなることも。→「Why」ではなく「What」で問いかける(=事実や状況をたずねる)質問を◎「Why」と「What」を多用したコミュニケーションの違いの実践例・宿題を促すときに「今日の宿題は何?」「何が難しい?」など・回答のしやすさ・プレッシャーが異なる→大切なのは目線を子どもと合わせて話しやすい形をつくること◎「Why」を減らすコツ 1.なぜと聞くのを呑み込む 2.Whatに置き換える練習を◎「What」の問いかけは子どもの対話力・親子関係の向上につながるお聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  45. 96

    #107 孫子で読む交渉学⑪「軍争篇」その1 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズは第11回へ。今回から孫子第七篇「軍争篇(ぐんそうへん)」に突入します。前回の『虚実篇』が「相手の虚を突く」なら、『軍争篇』は「その虚をどう作るか」がテーマ。重要な原理を紹介し、交渉の場づくりへ落とし込みます。「桂陵の戦い」などの歴史エピソードを手がかりに、舞台そのものを有利に組み替える「迂直の計」の考え方や「気・心理・力・変化」を制するリーダーの条件などを紹介します。 ◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎迂直の計・争地を先に取るためには「急がば回れ」の考え方が重要。・正面衝突を避け、相手にとって重要なもの(支持、資源、時間)を奪って戦況を変える。・事前に地形に通じ、人材をそろえ、周辺国と外交を結んでおくなど事前準備が不可欠(3D交渉と同様)<事例紹介>・囲魏救趙(桂陵の戦い) 敵本隊ではなく「都(価値の源泉)」を突いて部隊を引きはがす。 ・武田信玄の旗印「風林火山」 軍を変幻自在に動かし、敵に虚を生じさせる。◎将軍に求められる4つの力・気を制する:敵の士気を見極める・心理を制する:自軍を整え、敵の乱れを待つ・力を制する:自軍を休ませ、敵を疲れさせる・変化を制する:自軍を自在に操り、敵の隙を突く※原則例:高地の敵に攻め上らない/駆け下りる敵を正面から受けない/囮や敗走に釣られない/強所を突かない/包囲には「逃げ道」を残す---------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてさらに詳しく知りたい方は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠の公式サイト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

  46. 95

    #106 史記で学ぶ交渉学③「鴻門の会」後編 安藤雅旺

    「史記」を手がかりに、歴史の名場面から交渉の本質を読み解く「史記で学ぶ交渉学」シリーズ第3回。『鴻門の会』後編として、酒宴の座次、項荘の剣舞、項伯・樊噲の動き、そして劉邦の退避までの経過をたどります。【TODAY’S TOPICS】◎酒宴の流れ・劉邦は南に座し北を向く/対面に范増。上座となる劉邦の左(西)に項伯・項羽、右(東)に張良。・范増がたびたび「今ここで討つべし」と合図するが、項羽は応じず酒宴を続ける。・范増は項荘に「余興の剣舞を舞い、そのまま劉邦を討て」と指示。・項羽の叔父・項伯が対抗して剣舞に加わり、劉邦の身を実質的に庇う。・張良に呼ばれた樊噲が酒席へ突入し、項羽に名乗り出て酒を勧められ一気に飲み干す。・劉邦は「厠へ行く」と言い席を外し、樊噲に伴われて自陣へ逃帰。◎鴻門の会以降の流れ・鴻門の会が分岐点となり、のちに劉邦は力を蓄え形勢逆転、最終的に項羽を滅ぼし漢を建てる。・鴻門の会で劉邦を取り逃がしたことを范増が悔しがった、という。◎交渉学観点からのポイント・窮地では「軍門に下る」「回避する」といった選択が重要な場合がある。・信頼関係の厚い仲間(張良・樊噲など)の存在が局面転換に寄与する------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  47. 94

    #105 史記で学ぶ交渉学②「鴻門の会」中編 安藤雅旺

    「史記」を手がかりに、歴史の名場面から交渉の本質を読み解く「史記で学ぶ交渉学」第二回。今回は『鴻門の会』中編として、命がけの「謝罪交渉」についてお話します。命がけの行動が言葉に信用を与え、危機を乗り切った劉邦の行動を解説していきます。【TODAY’S TOPICS】◎大きな危機に陥った劉邦・秦滅亡直後、関中に先に入った劉邦・項羽との兵力差はおよそ10万対40万という劣勢・劉邦の部下・曹無傷(そうむしょう)による偽りの密告・項羽の参謀・范増(はんぞう)による「劉邦滅すべし」という進言◎劉邦の取った行動・百騎あまりで項羽の陣営へ直行・「冤罪の解消」と「従う意思」の二点に絞って謝罪 →決死の行動が説得力を増す◎日本史における同様の事例・小田原攻めに遅参した伊達政宗と豊臣秀吉・全身真っ白の「死装束」で現れた伊達政宗 →圧倒的不利な状況では腹をくくり、相手の軍門に下り難を逃れる------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠交渉アナリスト⁠』のサイトをご覧ください。

  48. 93

    #104 史記で学ぶ交渉学①「鴻門の会」前編 安藤雅旺

    「交渉学教科書」シリーズに続く新企画。今回は「史記」を手がかりに、歴史の名場面から交渉の本質を読み解きます。初回は、楚漢戦争の帰趨を左右した「鴻門の会」に入る前提整理。司馬遷が「史記」を編み上げるに至った背景、秦末の混乱、そして項羽と劉邦の性格対比が、のちの交渉の運命をどう形づくったのかを押さえます。【TODAY’S TOPICS】◎企画のねらい・歴史エピソードから「交渉の型」を抽出・物語→要因→原理の順に分解して実務に持ち帰る◎『史記』と司馬遷の視座・父の遺志を継ぎ、宮刑を経ても編纂を続けた執念・人物中心の叙述=意思決定と関係性にフォーカス◎秦の統一と崩壊(前提整理)・法家一辺倒+苛政で「恐怖の秩序」に依存・情報遮断と現場乖離→反乱の連鎖へ・短命政権の教訓「支配はできても合意は育たない」◎楚漢の幕開けと二人のキャラ設計・項羽=即断即決・名誉重視・威信で押す・劉邦=目的可変・関係重視・逃げの設計も武器→同じ目的でも「何を重視するかの優先順位」と「交渉スタイル」が真逆◎始皇帝を前にした「ひと言」の読み方・項羽「取って代わるべき」=衝動と覇気の自己開示・劉邦「男子たるもの、かくあるべし」=抱負を示しつつ曖昧さを残す→短い発話ににじむ、合意形成の作法の差------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠交渉アナリスト⁠』のサイトをご覧ください。

  49. 92

    #103 親子コミュニケーションと「じゃんけんの落とし穴」加藤有祐

    今回は日本交渉協会理事の加藤有祐さんをお迎えし、日常的に使われる「じゃんけん」をテーマにお届けします。一見公平に思えるじゃんけんですが、勝者と敗者が生まれるため、実際には負けた側の不満が残りやすい。これは「Win-Win」ではなく「洗練された強制」にすぎないのではないか。この問いから今回も交渉の視点を学んでいきます。◎加藤有祐氏のご経歴日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO【TODAY’S TOPICS】◎じゃんけんは本当に公平?「洗練された強制」という視◎勝敗の前に「なぜ欲しいのか」を聞く――ニーズ理解が交渉の第一歩◎家庭の実例から学ぶ・オレンジの取り合い:代替手段を探る/欲求の強さを比較する・ゲーム時間の奪い合い:希望を分解して配分/プラスアイデアで満足度を高める・助手席の取り合い:「行きは次男、帰りは長男」と分けて価値を増やす◎今回のPOINT・譲り合いを将来に拡張する/次回や未来の優先権を含めて考える・譲ったことが良い結果につながる成功体験を積み重ねる

  50. 91

    #102 孫子で読む交渉学⑩「虚実篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズ第10回をお届けします。テーマは引き続き『虚実篇』。今回は「交渉にどう活かすか」をさらに深め、アンカリング・譲歩・情報収集という3つの視点から整理しました。「最初に数字を提示するかどうか」で交渉の流れが変わる。アンカリング効果の実例から始まり、譲歩の幅を徐々に狭める戦略、中国戦国時代の「馬陵の戦い」の逸話へとつながります。そして、情報を制するものが交渉を制することを、孫子の用間篇や「彼を知り己を知れば百戦危うからず」の言葉を引きながら解説。キッシンジャーのベトナム和平交渉やIBMによるロータス社買収など、歴史と現代事例を交えて「情報こそ交渉の命綱」であることを伝えています。◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。【TODAY’S TOPICS】◎虚実篇を交渉に活かすための3つの視点① アンカリング効果 ・最初に提示される数字が基準となり、相手の判断を左右する。 ・「提示は先手か後手か」を状況に応じて選択する重要性。 ・実体験エピソード(インドでの値段交渉)から見える心理作用。② 譲歩の原則 ― 3つの鉄則 1. いきなり大幅な譲歩をしない。 2. 少しずつ幅を狭めるように譲歩する。 3. 金額は「端数」で提示することで説得力を高める。(※端数効果)事例紹介:馬陵の戦いに学ぶ「虚を作る」戦略 ・兵力が減っていると錯覚させて相手を誘い込み、伏兵で逆転する孫臏の戦略。 ・交渉でも、譲歩を小さく積み重ねることで「もう余地がない」と相手に思わせ、実際には主導権を握る。③ 情報収集と意思決定のプロセス ・相手の立場・利害・背後関係を把握することが交渉設計の前提。 ・孫子が「用間篇」でスパイの重要性を説いたように、情報は交渉の命綱。事例紹介: 歴史と現代事例に見る情報戦 ・キッシンジャーがベトナム和平交渉で、ソ連や中国まで視野に入れた圧力設計。 ・IBMがロータス社買収で、経営陣の対立や株主心理を突き、有利に交渉を進めた事例。---------お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてさらに詳しく知りたい方は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠の公式サイト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

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交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版◎聞く人:星野良太/NPO法人日本交渉協会 理事/人まず株式会社代表/声メディアWorkTeller主催/著書:「コロナ時代にオンラインでコーチングをはじめてみた。」【運営】日本交渉協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。【関連資格】交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。

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